日記 Dr
戻る
5月7日(月)
起きた!と思って時計をみたら十二時!うわっやっべー!と思ったら朝六時だった。なにを勘違いしたのかわからないが、きちんと長針が6を指して、短針が12を指していた。心拍数がすんごいことになっていたと思うよ。
時計の読み方を忘れさせたゴールデンウィーケ。四日はかつとアライと三人でよみうりランドの近くのスーパー銭湯に行った。ひとっぷろ浴びたあとに冷え冷えの生ビールを二杯飲んだら、しゃっくりがずーっと止まらなくなって苦しかった。が、楽しかった。かつんちは、あれだな、おされだな。女の子を呼ぶために無駄なものが長谷川京子のポスターを除いてないね。今度時効警察全部みにいこっと。
5月8日(火)
今日転出届を出したお客さんの中で、転出証明書を見た途端、堰を切ったように泣いた女性がいた。彼女はゴールデンウィーケ中に婚姻届を出した人で、自分の名字が変わった公的な書類を今日初めて見たので感激のあまりに泣いてしまったようだった。いきなり泣かれたときは初め、精神異常者かと思ったが、その泣いている姿を見ているうちに、だんだん状況が掴めてきたので、「おめでとうございます」と言ったら、本当に素敵な笑顔に戻り、ありがとうございます、とまた泣いた。本当に綺麗な人で、本当に綺麗な涙であった。蛇足だが旦那不細工。おれは言うことは言うぜ、イェイ。いやーよかった。涙をおかずにご飯三杯はいけた。
5月9日(水)
事故ったー。今朝国道の歩道を自転車でフフフーンと走ってたら、横の道から出てきた軽トラがおれの五メートル先くらいに止まったところにおれ高谷亮介ドーン!今日は野球の練習ですごい荷物を押さえながらの運転だったから、ブレーキも握れなかったし、横によけることもできなかったのでドーン。どっかにぶつけたあばらがちょっと痛い。
考えてみれば今年は厄年じゃないか。厄年保栄じゃないか。厄年丸ひろ子じゃないか。シブガキ隊なら「福ックン」じゃなく「厄ックン」じゃないか。
野球は楽しかった。肩は痛いけど球がわりとびゅんびゅんいくし、打ってもバットに球が乗る乗る。気持ちえがった。
5月10日(木)
このままでいくと先輩の原付を買うことになりそう。いまは借りてる段階のブーマー。じゃなくてズーマー。その遅れてきたルーキーを今日の仕事帰りに乗ってみたら、わからないことだらけでテンパった。ほとんど車のいない国道16号をふわーっと走るとメーターの近くのランプが赤く点滅して、なぜかと思ったら30km/hがその点滅するかしないかのラインだった。あ、そっか速度制限あるのね。とか、「先輩ライトはどこで消すんですか?」「あのね、バイクはライトずっと付けっ放しなんだよ」「へぇ初めて知った」とか、片側二車線のみぎっかわを走ってたら後ろからクラクション!とかいろいろ。あと初めてガソリンを入れた。呑気にメーターみながら入れてたら、気付いたときにはガソリンがあふれてた。なるほど4リットルってすぐなのね。そして安いのね。二十三歳にして初めて原付に乗った、遅れてきたルーキーの初登板はそんなでした。
土曜日の朝は野球の練習なので、ユニフォームで乗ることになりそうだぜ、ブーマーに。いやズーマーに。ブーマー大好きらしいとしたかくんの母さんがこの日記読んでることをお祈りしておやすみなさい。
5月23日(水)
日記が途絶えてから二週間近く経つ。この二週間は大変な二週間だった。スケジュール帳を見ると二週間のうちにバンド練が二回、ライブが一回、野球の試合が二試合、練習が二回、そして飲み会が、課の歓送迎会や「インター課レッジ」な飲みや、野球部の先輩と差しで飲んだり、なんと五回だ。なんだかすごく疲れている。またしても自転車で事故ったり、青森の人を泣かせたり、心身ともに弱くなっているので休みたいところだけど、明日も先輩の新築分譲マンション見学会で部屋を掃除する暇がない。土曜日は午前中仕事で夜はバンド練習で、日曜日は野田に数学者でジャグラーのピーターフランクルがクルから講演を聴きに行く。夜は同期と飲みだ。来週はゆっくりしたい。再来週は大事な大事な国体の試合。からだを休めたい。しかし、暑い。
5月30日(水)
お姉様たちの間で「ビリーズ・ブートキャンプ」による筋肉痛が、大学生のはしかばりに大流行している。「10分やっただけなのに、腕から脚から背中から、痛いの。イタタタター。」という悲鳴がそこいら中で聞かれる。
知っている人は知っていると思われるが、「ビリーズブートキャンプ」とは「ビリー」と名乗る米海軍出身インストラクターが、音楽に合わせた筋トレを教えてくれるDVD(らしい)。僕がこの「キャンプ」の名を初めて耳(目)にしたのは、あるマイミクの日記を読んだ、今月の中旬であったが、その日記は、「キャンプ二日目。昼から筋肉痛。しかし腹筋だけはなんともなく、どうやら力の入れ方を間違えているようであり、ビリー教官にはもう少し詳細な解説を求む」「キャンプ三、四日目。さっそく脱落。」とこの筋トレ教則DVDの肉体的きびしさを匂わせていた。
興味が湧いたので、オンザエッジな女性に訊いてみたところ「有名よ。ビリー教官のタンクトップの胸元の汗ジミがミッキーマウスみたいなのよ」という情報が入り、「イタタタター」と前述の悲鳴が耳に入り、ぼくはいよいよ笑っちゃって申し訳ない気持ちになっていた。
しかしその悲鳴も、聞き始めてから三日ほど経った今日、「ようやく治り始めてきたよ」というに声に変わった。どうやら彼女らはビリー教官の厳しいトレーニングからさっそく落伍したのである。彼女らはおそらく、DVDのパッケージ写真みたいな肉体美を手に入れたいと試み、しかしその厳しさに挫折し、いまは小池徹平の「わかーるわかるよ君の気持ちーでもーきれいになりたいよね」との歌声にうっとりし、次の(もう少し簡単にスリムアップできる)「キャンプ」を探すことになるんだろうなと思う。
という、ここ一週間の観察。
5月31日(木)
客からクレームを受けて、その当人が休みだったので、よくわからぬまま自分がその処理にあたった。クレームの内容を聞いて、客の損害をゼロにするために関係する課々に行って勉強し、準備を整えて初めて客の家まで行って謝った。ややもたついたがなんとかなった。明日はクレームの原因をつき止めて、それに関する課内の方針を決める相談をせねばならぬだろう。
こういうのはなかなか楽しい。クレーム自体は楽しくないけれど、それを処理するのはやりがいがありそうだ。ある先輩は「厄日だったね」と言ったが、いい経験をさせてもらった。
ホームに戻る