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最新の日記


4月4日(火)
日曜日に高校野球部の三人で花見だと言って集まり、昼にビール1リットルだけ飲んだら、その晩風邪をひいた。熱、吐き気、悪寒、節々の痛みが突然襲って来たのである。その晩、冷えピタを額に貼って、リポビタンDとオロナミンCと風邪薬を飲んで寝たが、月曜日の朝も吐き気は収まらず、そのまま職場に行った。昼飯もろくに食えず非常に苦しんで、明日は休ませてもらおうと思いながら、風邪薬を飲んで早めに寝たら、火曜日の朝に治っていた。なんだなんだ、これは。食あたりか?それともストレスか?などと悩みつつ早くも明日は木曜日。いやあ早い。
来週からは新しい職場だ。実は、浜松市(今度政令指定都市になる)に一年間派遣になりました。防災担当の部署で東海地震対策を学んで来いとのことです。
と、嘘をつきたくなるくらいの吐き気だった。でもいまは元気。

4月9日(月)
昨日の選挙に自転車で行ったら、帰りが雨だったので家まで車で送ってもらったはいいが投票所の中学校に自転車を置いて来てしまったので、今日は家族の自転車を借りて仕事へ行った。仕事帰り、中学校に置いてきた方の自転車をどうしようか、明日歩いて取りに行こうか、でも歩くと結構あるからなーと迷った挙句、「自転車に乗りながら自転車を運ぶ」ことに決定した。八年に一回くらいの頻度で、変なオヤジがやっているのを見る悪名高き「自転車サイドカー作戦」である。はたから見ても「あぶねえなこのくそオヤジ」と罵倒したくなるもので、やはりサイドカー役の方の自転車の操舵は難しく、漕いでいる方の自転車にぶつかってきそうになったり、倒れそうになったりして非常に危険なんだが、サイドカーの方の自転車を10度くらい倒しながら運転すると安定する。家に着く頃には僕はこの操舵法をマスター。二台の二輪車は一体となり、新たな可能性を僕に提示した。例えば友達を駅へ迎えにいくときにこの技を使えば、車なんていらないじゃないか。いやあ素晴らしい技を会得したものだ。
…はあ、そうならないために車を買おう。サイドカーの接合部分である僕の右腕が非常に痛い。
今日のトピックス。今日からうちの窓口に受付番号札自動発券機が導入された。銀行でみるあれだ。お客が行列するプレッシャーから逃れられて大変結構な代物だ。去年のこの時期はお客の列が運動会の徒競走時の集合場所のようだったが、いいもんだ。
おやすみなさい。

4月15日(日)
金曜日は仕事を終えてから、渋谷で友達と飲んだ。土曜日は買い物をした。今日はバンド練習とnamのライブを観に行った。
この週末、二度も「高谷さん(もう一人はりょーちん)お疲れ?」と聞かれた。ううむ、その通り、僕は疲れているんである。
しかしいやよくよく考えてみると、核になっている体の疲れは普段と同じくらいなのかも知れない。むしろそれに付帯してついてくる「疲れを隠すのさえ疲れる」といった肥満児的な甘えが、僕のこの、二十三歳の肉体や精神を蝕んで、さらに疲れを誘っているような気がする。
でも大丈夫。みなに元気をもらったよ。

4月19日(木)
ただいま帰青中。なぜこんな中途半端な時期に帰青なのかと言うと、実はあさって土曜日、いとこの結婚式があるからなのだ。

4月20日(金)
特急列車の窓にかじりついて、眠った青森の街を眺めると、泣きたくなって来た。
昨日は夜の十二時に青森駅へ着いて、一番上の姉貴が手伝う店「小雪」へ行きずーっとビールを飲みながら、マスターや姉貴と話をしていた。酔っ払った勢いを借りて、いま僕が思っている将来のことをぶちまけてみたら、「思い立ったが吉日」タイプの二人は、「そうすればいい」と言った。
「何十年、何百年、何千年、何万年、何億年、何光年、何秒間」
いい曲だ。

4月21日(土)
今日、いとこの結婚式があった。このいとこは僕の母親の弟の長男である。誕生日が僕と同じで、顔や雰囲気も僕とそっくりだから(自分で断言できるくらいだ)今日も、式に参加したおば様方からよく新郎と間違えられた。
いとこは僕が小学生で彼が高校生のとき、僕がおばあちゃんの家へ行く度によく遊んでくれた。ゲームの「ドカポン王国」やら「ツインビー」やら、「人生ゲーム」やらボウリングやら。兄のいなかった僕にとって、彼はまるでお兄さんだった。そんな、優しいいとこが結婚した。非常にうれしい。
久しぶりに素直な日記だ。

4月22日(日)
あさ青森を発ち、一回野田へ帰るはずで切符をとっていたが、そのまま関内へ行った。なんかいも計算してリハが始まる四時は危ういと思ったからだ。そして、これからビールを飲んでライブをやることを考えると、そんな疲れることをしたくなかった。
野田に一旦帰ることを省略すれば、関内には二時に着く。久しぶりの横浜でゆっくりご飯を食べようではないか。そう決めてしまうと、心は横浜への懐かしさでいっぱいになった。
東京まで新幹線で来て、東海道線に乗り換え、列車が新橋に着いたとき、僕のとなりに男が座った。この男が僕の食欲を奪ったんだ。男は座席に座るやいなや上着を脱いで、ノースリーブのシャツ一枚になったではないか。蒸れた男の脇がむき出しになった。案の定、だった。すえた匂いが僕の鼻孔を通って鼻腔に絡み付き、男に触れる僕の右肩までもが腐っていくようだった。
今日はライブだった。本当に夜間押しボタン式がよかった。それに比べて俺といったら、クソだった。ライブ開始後すぐに腕がパンパンになり、目が見えなくなり、足がついていかなくなり、たぶんはたからみても、ただの若い、若い、駄楽器だった。くやしすぎる。マリコフも夜間もよかった。実によかった。それにひきかえおれはなんてクソだったんだ。悔やまれる。

4月26日(木)
「和奏(わかな)」。いい名前だ。数か月まえに、その名の子の出生届を見たとき、そう思った。今日、二件目の「和奏」をみた。同じことを考えている人間が少なくとも二人もいる。すごい。
「和」という漢字が好きだ。

4月27日(金)
「YesとNoを選んでいくだけであなたの性格がわかる」というフローチャート式の性格判断表を、ある女の気持ちで、やってみる。「うどんよりそば派だ」とか「旅行にいくときは自分で計画を立てる」とかそういう質問が続くあれだ。たぶんあの女ならこう答えるだろうと続けて、結果がでて、あーそういうところもあるなあ、なんて自分的には納得するんだけど、その女に実際にやらせてみると全然違う方向に進んで行くんだ。結果は自分がその女の気持ちでやったときと、全然ちがう。やはり、他人はわからないと思う。知った風にしていても、わからないもんだ。決め付けて、自分の思うままに考えてはだめだ。彼女にはそう思わせる、彼女自身の芯があったという話だ。
話は大きく変わって、やはりラッキーストライクは旨い。ここ最近、職場の自販機に置いてあるセブンスターを吸っていたのだけれど、ラッキーストライクより2ミリ大きいだけで、頭がくらくらするし、歯の根元が蝕まれて行く感覚がする。これ吸ってたら癌になりそうって感じがいかにもする。大学二年のときにタバコをやめられたのもセブンスターのそういうところのおかげだった。でもラッキーストライクの発癌率は高い。だけど、旨い。しょうがないじゃないか。

4月28日(土)
今日は野球の練習試合だった。本当に久しぶりの野球。八回まで出番はなく、九回3対1の場面でマウンドに立った。相手に「三振はないから好きな球だけ打ってけよー」とやじられ、「このピッチャーの球、死んでるぞ」とやじられ、奮起したかったが、ストライクすら入る自信がなかったので、適当に投げていたら、勝手にファーストゴロやらセカンドフライやらセンターフライを打ってくださって、生まれて初めてのセーブがついてしまったじゃないか。全部ストレートだったけど、クセ球の荒れ球もなかなかいけるものだ。
試合のあと、先輩に送ってもらう途中、ガソリンスタンドに寄った。夕方から雨だからやめた方がいいんじゃないかと言ったのに、先輩は車を洗車機へと向かわせた。センサーで車体の大きさを測られ、回転するブラシに飲み込まれていくとき、僕は鬼の口の中に入っていく一寸法師のような勇ましい気持ちになった。グオー、シャー、ジョー、グヮーとブラシが回転し、水が四方八方からあびせかけられるが、窓からはなにも見えない。ただ水がアメーバのような形で窓に張り付いているからだ。
洗車後には普通乾拭きするのに、どうせ雨が降るんだから水は拭き取らなくていいだろうと先輩はいって(僕は雨なのだから洗車自体意味がないだろう、愉快な男だ、と思った)、僕の家まで送り届けてくれたが、玄関に入ろうとした瞬間、雨が降り出した。
部屋の窓から見受けた今日の雨はまさに洗車機だった。雹が降ってトタン屋根がバチバチ鳴り、風と雨が窓を打ちつける音は聞こえるのだが、外が見えない。窓に叩きつける雨の量が凄まじかったからなのだろう。本当に洗車機みたいだった。

4月29日(日)
昨日の夜は大宮で飲んで、ダーツとビリヤードをして帰ってきた。駅の自転車置き場にいったときに鍵を失くしたことに気付いた。たぶんビリヤードをしてるときにジーパンのコイン入れから落ちたんだろう。明日、自転車屋に鍵を切ってもらいに行こう。
今日がその「明日」だったわけだが、今日は墓参りに行ったほかはほとんど寝ていた。
明日は掃除と自転車屋とビデオ屋に行こう。



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