日記 Dr
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4月1日(土)
おー!なんとなくこの日付かっけー。ソリッドじゃない?ソリッド?ソニック?いや、シャープだった。新幹線の先頭車両みたいだ。
今日は桑田真澄の誕生日。ということはエイプリルフールだ。去年はヤンのベースが折れたという嘘にまんまとだまされたが、今年はどういう嘘にだまされようかな。ってだめだめ、思考が受け身になってる。今年は絶対だまされないぞう。逆にだましてやろう。
今日は車を買いました。まあ就職祝いというやつですな。旧型の黒のビートルです。おじさんが新しいのを買うと言うことなので安く譲ってもらいました。嘘です。うわっ、吐露するの早っ。やはり嘘は苦手です。
昨日は檸檬の会vol.1がありました。出席者はレモン三人、ヌマ、おれの5人でした。なんもしてないのにツネからはmleTシャツ、よっちゃんからはいしいしんじ著『トリツカレ男』をプレゼントされました。長瀬はよっちゃんになぜか缶詰の乾パンをあげていましたが、調子に乗ってふたを開けてしまったために、よっちゃんに「もういらない」といわれてしまっていました。ヌマは実は酒に弱いことが発覚しました。そして、予想以上に僕のことが好きなご様子。自分でいうのもなんだけどね。目線が違うわけ。まあそれは冗談です。
帰り、これはエクセラBBSに一部書いてあるけど、酔っ払ったよっちゃんが大暴れしました。渋谷の中心で知らない人を俺らと勘違いして声を掛けたり、ズボンを下げられたり、街路樹や垣根に飛び込んだり、そして極め付けは(これは俺は直接みてないけど)黒人四人にファック的なことを言ってツネとヌマの寿命を縮めたりとすごかったな。よっちゃんおそるべし。
檸檬の会後、僕は一人で八王子のアライの家へ。今日はカツが来てるらしい。頭がガンガンいたかったけど、ウコンの力を飲んで回復した。まあそれ以上飲まなかったけどね。カツは相変わらず真っ白で信じられない量のさらりとした梅酒を飲んでいました。
三人はくだらない話を展開しました。例えば「女の子が声を出すのが好きか、押し殺すのが好きか」といったようなことです。そういうのがほとんど。あといろいろな人に電話を掛けました。特にヤンさんご迷惑をお掛け致しました。あ、でも、あの電話、嘘だから。掛けてないから。意味分からないか。いや確実に掛けたんだけど、エイプリルフールならではの嘘だから。掛けてないから。
朝寝て昼に起きたら荒井が飯を作ってくれた。台所に立つと荒井は荒井母に見える。だって顔はそっくりだからね。思いの他うまかったな。ご飯と野菜コンソメスープと子持ちめかぶ。ありゃうまかった。
荒井の家をあとにし、今度は錦糸公園で高校野球部の仲間と花見をした。風が強くて寒くてその上桜も散りまくりだったがまあ楽しかった。甘酒を飲んでおけばよかった。
花見を途中で抜けて今度はお台場へ行き、姪たちと姉たちに会って来た。はっきり申し上げてね、うちの姪たちはかわいいと思います。一人は菊川怜や上戸彩などに似ていて、一人は石田ゆりこや浅田真央ちゃんに似ていて、もう一人はあまりない顔だけどかわいいのですよ。早く大学生とかになって関東に来てくれたらいいのになとか思います。ホテルのうまくないイタリアンを食い終わって、初めてつくばエクスプレスに乗ってかえって来たのは22時半です。さすがに疲れた。おやすみなさい。
4月2日(日)
就業前最後の日曜日は前にブックマークしていた柏の美容室でカットした。かなり短く。坊主が長くなった的な、髪です。
そして借りていた映画を二本観て、くだらないと思いつつ一回ずつちょっとウルルとさせられたことに対する敗北感と戦いながら、そして明日から仕事というプレッシャーを感じながら、そろそろ寝ようと思います。おやすみなさい。
4月3日(月)
今日から社会人。とりあえず初日が終わった。一週間は座学が中心の研修である。眠かった。疲れはしないけど、眠くってうとうとしてしまいました。税金をもらいながらうとうとするのはいけないことですが。
今日はいろいろなことに違和感を感じて、ニヤニヤしてしまいました。講義する人が寺島進似だったり、以上におでこが広かったり、食堂のシステムがよくわからず右往左往したり、とにかくニヤニヤ。
同期(おれ以外は六人)の誰かと目が合うとニヤニヤしてしまい、ついにみんなでご飯を食べてる時に「なんか面白いことでもあったの?」って聞かれてしまいました。「いや、君、カレーライス好きそうだなーと思って」っていって誤魔化しましたが、変なやつだと思われたかも知れません。
また辞令交付式には市長から市議会の議長から消防署長やら各部の部長やら理事やらが来賓としてきていて、いちいち一人ずつ紹介されるものだから合計で三十回くらいはおじきして頭がフラフラになりました。その他廊下でも会釈し放題です。
配属は市民課になりました。住民票とか外国人登録とか戸籍とかクレームの電話とかが集まる窓口の課です。午後八時まで開けている窓口をもっているため、勤務はシフトになるかと思います。僕はコピー用紙など物品の在庫管理の責任者になりました。昼休みの前の時間でいろいろ挨拶回りをしました。課長が左腕しかない障害者です。係長がふっくらとした仕事のできそうな女性です。来週から指導してくれることになった先輩が松たか子のお兄ちゃん似です。「張替」という素晴らしい名字の先輩がいます。前まで図書館にいてこいつ愛想悪すぎだぜと思っていた女性も異動してきました。とにかくなにもかもが新鮮でニヤニヤしてしまいますががんばります。
明日もある程度早いので、今日はここまで。おやすみなさい。
4月4日(火)
研修二日目。座学。地方公務員法、地方自治法、庁内ネットワークシステム、人権、男女共同参画、財政について勉強した。昨日に引き続き非常に眠たかった。寝るつもりはないのに意識が何度か飛んでしまったよ。立ち会ってくれる人事課の人に注意されてしまった。
同期は徐々に仲良くなってきた。休み時間にチョコレートを配ってくれる女性もあらわれた。なんて気が利くんだろう。看護士を五年やって保健士の資格を取り転職してきた人なんだけど、とにかく気配りがすばやい。エアコンの温度を調整してくれたり、プロジェクターを使う講義のときは照明を消してくれたりする。そして福祉について知識が豊富で、自分なりの考えも出来上がっている。同期とはいえ、この人から学ぶこともたくさんありそうだ。
休み時間に野球部のイカつい先輩に呼ばれて勧誘された。結構本気の練習をしているらしい。内容も頻度も。バンドでたまに休むけどいいですかって聞いたら「いいんじゃない?」って軽く言われた。とにかく入って欲しいらしい。僕の配属される市民課は四月いっぱいはかなり忙しいらしいので、五月になってから考えてみよう。
明日は清掃工場見学などだ。早く寝よう。おやすみなさい。
4月5日(水)
研修三日目。今日は午後に清掃工場に行った。行く前に人事課の人が少し気を引き締めていくようにと言った。なぜかと思いながら清掃工場内へ入ると、トゥルトゥルのトゥキンで、目が座っていて、ニヤニヤしてるやつは殺す的なオーラを放っている課長が出て来て僕らに工場についての説明をした。同期全員と人事の人が必要以上に礼儀正しくなってしまった。あとで聞いたら寺の住職もやっている人らしかった。坊主は兼職禁止の法律にはひっかからないらしい。しかしまあ、息が詰まって非常に疲れてしまった。清掃工場をあとにしたあとで同期の同い年の女の子がダウンしたほどだ。
工場では知的障害者が防臭マスクを付けて燃やせないゴミを分別していた。そうしなきゃいけないのは家庭で分別をしない人がいるからだ。リサイクルできるものとできないものが混ざっているので手作業で分別しなくちゃならない。横浜市の中田市長も一ヵ月この仕事をしていたと聞いたことがある。中田市長もきついといっていた。住民のモラル向上を願うとともに、行政は分別方法の周知徹底を進める必要があると感じた。これは住民全員に見学させるべきかもしれない。
明日はビジネスマナー講習だ。早く寝よう。おやすみなさい。
4月6日(木)
研修四日目。昨日の日記でビジネスマナー講習会と書いたが、そんなに洗練されたものじゃなかった。基本的にビジネスマナーに関する資料を読んだだけ。要はまた座学だった。ケツが六つくらいに割れそうだった。そして相変わらず眠い。大変だ。
今日はお昼をガストで食べた。同期の女組三人と一緒に。保健士の二人が三十三歳と二十六歳であることが発覚した。三十三っていったらうちの二番目の姉貴と同い年だ。松田聖子のアイドル全盛の時代の人だ。「でもかなり正直に言って若く見えますね、24くらいかと思っていました」と僕がいうと、「あらまあ、そんなこと言ってもなにも出ないわよ」と返して来た。24くらいに見えたのはお世辞ではなかったけど、さすがに「その応対は四十代の掃除のパートのおばちゃんっすよ」ってつっこみたかった。
二十六歳の人は、いろんな意味で恵比寿様みたいだ。いつも笑顔だし、ふっくらしてるし、まあ他にも恵比寿様的なところを持っている人なんだけど、話していてとても癒される。そうそう声がピンクの電話のよっちゃんみたい。面白い。
昨日具合の悪くなった僕と同い年の女の子は、かわいい子だ。一般行政上級の最終面接のとき女の子ではただ一人残っていて、僕は密かに、この子が同期だったらいいのになあ、と思っていた。月曜日初めて行ったら本当に隣りの席に居たのでびっくりしたけど。ラテン系の顔立ちをしていて地黒。シャイで、話はうまくないけど、一生懸命に話すところがいい。そして合コンにいったことがない。理由は自分が気が利かないし、それに気が向かないからだそうだ。「料理取り分けたりできないんですよー」と彼女が言うと、三十三と二十六が「大丈夫大丈夫、男がよそってくれるから!」「あんたなら引く手あまた!」だって、本当にそう思っているようだった。「結婚できなかったときに一人でも暮らしてけるように市役所に入ったんですよー」というと、「大丈夫だから!」「男うじゃうじゃ寄ってくると思うよ!」本当にそう思っているようだった。
みんな面白いことがようやくわかったのに、明日で同期とは離れる。おそらく秋にある後期研修までのさよなら。だから明日は昼からたくさん話して、夜は思いっきり飲むぞう。と思う。そのために体調を万全にしなければ。早く寝ます。おやすみなさい。
4月7日(金)
新任研修最終日。クレーム処理や電話応対について勉強した。研修終了後、来週から勤める市民課に行き、はじめて自分のデスクに座った。引き出しの鍵ももらって、事務用品もそろえてもらって、みんなに来週からよろしくおねがいしますといった。
その後、同期の七人で打ち上げをした。三十三歳の保健士が旦那について惚気話をして楽しかった。旦那さんはもともと弘前の人らしく、年末は一緒に帰省しようって約束した。二十五歳の同期の男と途中、「裏を見せない奴はどう思うか」という議題で論争していてちょっとすごかった。二十六歳の保健士さんはもとから笑い上戸なんだけどおれらが下ネタトークをしはじめたらツボにはまっちゃってずっと笑って居た。本当に恵比寿様みたいな人だ。二十歳の男闘叫組の前田耕陽に似て居る男が女性にかわいいって言われていて少し嫉妬した。二十三歳の消防士の男は、誠実そうだねー、付き合うならあなただよ、って女性に言われていて、それにも嫉妬した。おれは「りょうちんは変な人だと思ってた、だってたまにビクンとするんだもん」って寒気がしたときに過剰にビクンとするところを指摘されてしまった。同い年の女の子は本当にいい子で、「もうしばらく会えないんだねー」っていいながら涙を流していた。大丈夫同期は同期でこの先何十年も会い続けるんだから、って抱き締めてあげたかったな。
思えば長いようで短い研修期間だった。研修中は長くて長くてだるかったけど、終わってみるとまだまだ研修でいたかったなと思う。
次回の同期会はおれが幹事だ。明日にでもやりたい。
4月8日(土)
雨があがると、近所のガキんちょが広い公園で野球をやりはじめたのです。打球は春風に乗って僕の方まで飛んで来ました。おー、小僧達やっとるな、うらやましい、と思っていたら、ほとんど無意識にそのボールを取って投げ返しちゃってました。とりゃっ。うわっ、痛い。はい左肩をやりました。殺りました。しかもレフトオーバーのホームランをツーベースにしてしまった様子で、ガキんちょはセカンドあたりに描かれてあると思われる四角い形の上で、明らかな不満顔。やってしまった。僕が小学生のときもいたんだよ、こういう、興ざめさせる近所のおっさんが。その上肩まで痛めて。みじめ。イエス、アイアムオールドボーイ。あー野球やりてえ。
4月9日(日)
昨日の夕方、青森から母親とその母親がドンブラコドンブラコ、モンブラン食おうモンブラン食おう、と流れてきました。
母、五十九歳。その母、八十歳。五時間の長旅を終えた祖母は少し疲れ気味。駅にいる人の数が半端ねえよだってさ。ねぷたかと思ってたってさ。でも、「亮介の入学式のとき横浜に来たけど、あのときは『私が死んでも青森に来なくてもいいからね』って言ってたのに四年経って今度は千葉に来ちゃったよ、まだ生きてら私、あはははは」という趣旨のことを連続で四十回くらいは言って、すごく喜んでいる様子でした。
今日は二人を連れて、近所の神社と姉の勤め先とぼくの勤め先に行きました。祖母は孫の勤め先に関心しきり。姉の嫁ぎ先の親に感謝しろと言っていました。そのあと、近くのスーパー銭湯に行きました。風呂上がりの祖母を見ると、ガラパゴス諸島のウミガメのように、顔にたくさんの皺が刻まれてはいるんだけど、肌自体はすごくつやっつや。キメこまやかですっべすべ。百円のローションしか使っていないらしいんだけど、そんなの関係ないみたい。
明日は横浜にある僕の叔父、つまり祖母の息子の家に行く予定です。僕は仕事なのでついて行けないけど、ばあちゃんきっと疲れちゃうね。
明日出勤する前に、スーツ姿を見せてやりたいと思います。
4月10日(月)
すっげえリアルな夢を見てドキドキしました。それは寝坊する夢。緒川たまきが出てた回の時効警察を録画したDVDを観ていたら、夢の中の俺はいつの間にか寝てしまっていて、起きたら十二時だった、そんな夢。
午前三時に目が覚めました。うわーって声を上げて起きるとシャツが汗でびっちょびちょだったのです。たぶん「起きなきゃ」っていうプレッシャーからなんだと思います。いややわー。明日はあんな夢見ませんように。
今日は実際の職場にはじめて入った。やることが多すぎて、一回聞いただけじゃ覚えられないのに、窓口が忙しすぎて質問すべき人がいないから、ただ待ってる。この無力感ったらないよ。早く全てを飲み込んでしまいたいと思った。そしてやっと覚えた印鑑登録。でも、その際の捺印が下手すぎて何度手間もかけなくてはならなくて、いやんなってくる。「泳げ!タイヤキくん」ばりにいやんなってくる。窓口ではなにやら怒っている住民の方がいて、こっちの心理状態に悪影響をもたらす。するとハンコが曲がる曲がる。ヤワなハートが痺れる。
そしてなによりつらいのは、眠気だ。ぼーっとしてくる。とにかく寝られたらと思うばかり。そうなると教えられていることが左耳から右耳に流れていくだけだ。生活パターンになれるまで睡眠欲との闘いになるのだろう。
やっと帰れると思ったら初の残業。少し自分が摩耗した。でも明日もがんばろう。おやすみなさい。
4月11日(火)
今日も夢にびっくりさせられました。今日のは、ファズフロウトのライブに出るからって休暇を取ったんだけど、午後七時頃に起きてリハはもちろんライブにも間に合わないという夢でした。明日はありませんように。
今日は窓口に立ちました。ようやくお客さんと直接話す機会が。「ようやく」と言うように、窓口に出るのは結構楽しみにしていたんだけど、やっぱりこれね、緊張するのね。もおうカミカミですよ。「戸籍」とか「運転免許証」とかそういう基本的な単語が出て来なかったりするわけです。そういうことが続いてくるとお客さんも不安そうな顔になってきて、そしてそれがプレッシャーになってさらにテンパるという悪循環。悪循環的な?悪循環みたいな?
そうだ、普段から「的な」などとテキトーなことを言っているからこういうことになるのだ。改めねば。まあとにかく早く慣れたいです。
そうそう、窓口に立っていると、うちみたいな田舎でもかわいいお客さんがくるんです。今日はもう、完全にタイプの女の子が二人ほどやってきました。そうなるとまたもやダメ。意識しちゃうんですな。好きな女の子にはイタズラでしかコミュニケーションが取れない子供みたいになってしまう。ただお客さんにイタズラするわけにはいかないので、早く慣れたいです。
あとなにか書く予定だったことは…そうだ、「窓口」つながりなんですが、ヤンと同じく俺も「社会の窓」を閉めるのをよく忘れます。気付くと大体開いてるんですが、あれはスーツ特有の健忘症なのかしら。ヤンと俺だけじゃなかったらご一報ください。
明日は野球をやれるかも。おやすみなさい。
4月12日(水)
水曜日はノー残業なので、早く上がった。三十分くらいサービス残業したけど。それってノー残業デーじゃないんじゃない?と感じつつ、しょうがないと割り切る。
本当は野球部の練習の予定だったけど、雨で中止。でも飯に連れて行ってもらった。とにかく欲されているということがわかった。若くて一応経験者なので。バンドを優先できることがわかったら入部しようと思う。それ以前に仕事が最優先なので、市民や同僚に「あいつら仕事してないんじゃねえ?」と誤解されないように気を引き締めて行きたい。
4月13日(木)
「あれっ?一週間ってこんなに長かったんだっけ?」って今朝、ネクタイを結びながら思った。三度寝の末、頑張って布団から出て思ったのである。今週に入ってまだネクタイを四回締めただけなのに、地球が四回公転したような気持ちがする。
仕事はまだまだ一人じゃ不安でできないが、「こういうことはこの人に訊けば確実にわかる」ってことだけは分かってきたので、どんどん訊いている。みんなも忙しい合間を縫って丁寧に教えてくれる。しかしたぶんそれは僕が新人だからだし、まだ一週間も経っていないだからだ。来週からは簡単に訊けないと思うので今のうちに勉強しなければならない。
僕は外国人登録関係も担当なのだが、今日はヤンの職場から送られてきた書類に目を通して、「私は係員としてこれを読みましたよ」という意味のハンコを押した。もう少し経ったらあの類いの書類をヤン自身が書いて送ってくるのかもしれないなと思うとちょっと感動した。
そんなことに感動している間に今日の仕事は終わった。結構あっという間だった。そして今週もついに明日だけだ。そう考えると、一週間は案外早いのかも知れない。
4月14日(金)
受付でなにかの証明書発行申請を受理したあとに言おうと思った「お掛けになってお待ちください」という台詞が、テンパって「お掛けになってお座りください」になってしまったぜ。くっくっく。おかしくて思わず一人でニヤニヤしてしまった。言われた方にしてみたら、どうしろっつうの、って感じなはずである。まるで旗あげゲームのときに、「赤上げて、白上げないで赤下げない、赤下げないで白上げないで白上げない、白上げないで赤下げないで白上げない」って言われてる人みたい。「それお前が言うの楽しんでるだけじゃん!おれ一回赤上げてそれっきりじゃん!」。まったく、「お掛けになってお座りください」っていわれても困る。でも、テンパるとわけわかんないこと言っちゃうのがおれで、デンジャラ祭りvol.2で初MCをしたときも「お耳を拝借」というのを「お耳を拝聴」といってしまった。あのときは荒井がちっちゃい声でツっこんだのを覚えている。直さなくちゃな、このアガリ症というか言語障害というか。
そんなこんなで、コンタキンテ(江頭2:50の相方)で、パンナコッタで今週の仕事が終わった。終わってみると、おれ金曜日が好きだって思う。「明日は休みだ仕事もない」と思うと、勤務中に「ブギーな胸騒ぎ」を感じざるを得なくて、「チョベリベリ最高ヒッピハッピシェイク」である。意味がわからない。まあSMAPのSHAKEだけど。シャケではない。
しかし「早起きなんかしなくてもいい」とはいかない。明日は久しぶりのスマイル練習だ。朝は早いけど三時間の練習を有意義なものにするために遅刻はさけなければならない。でも、叩けるかなあ。キャア!心配。
では早く寝よう。おやすみなさい。
4月15日(土)
秋葉原。駅で働く人の「右よし!左よし!発車!」とかいう大きな声が聞こえて、僕はすがすがしい気持ちになった。ついこのあいだ働き始めたばかりで朝起きられるかが危うい僕にとって、朝から働く人々は尊敬に値する。しかも土曜日。「働く人々」の存在によってこんなにもすがすがしい気持ちになれたのは初めてだと思った。
って…思ったのにさ、その声の主を見ると、アキバさんじゃないっすか!伸びきったスウェットシャツ。胴回りのところにゴムが入っているジーパンの裾は見事にロール。そしてメガネ。小太り。アキバさんを絵に描いたような男性じゃないっすか!電車マニアじゃないっすか!趣味じゃないっすか!働いてないじゃないっすか!だまされたー。
でも、趣味のために朝から出かけるっていうのは変じゃないよね。実際おれも今日はバンド練習で六時起き。いやあ実に久しぶりであった。やっぱり楽しい。ずっとニヤニヤしていた気がする。一人暮らししたら一階に住んでエレドラ買おうかな。そしたらいつでも叩いていられるじゃないか!「仕事から帰ってきて、まずすることは?」って聞かれて、「ドラム叩きますっ」って言えたらすごいな。当面の目標はそれだね。今決めた。
練習のあと、ヤンと二人でPastelに行ってマルゲリータとガーリックトーストをつまみにビールを飲んで、なめらかプリンを食べて、そして語らった。主に仕事と恋の話。いいねヤンは。超いいよ。超超超いい感じ超超超超いい感じ。まあモーニング娘だけどね。
4月17日(月)
昨日は初めて野球部の活動に参加した。いきなりある大会の準決勝。出ないもんだと思っていたのに、動ける人がおれを含めて九人だったので、六番レフトのスタメンで出た。約三年振りの野球の試合。勝った。最終回、おれの決勝スリーベースで2対1にしてやった。しかしスポーツが三年振りの体は早くも重くなり、一塁蹴って二塁まで行く時にドタバタ走りになって、三塁に到達した時には筋肉痛になってしまった。
決勝は体が重くて痛くて、早く終われ〜と思っていたら2対5で負けちゃった。七回に無死一、二塁のチャンスが来たがおれはバント失敗をしてしまった。あれが敗因だな。ごめんなさいみんな。個人成績は四打数二安打だった。
昨日の通算成績は七打数三安打一打点だったが、それは公式記録ではアライさんの記録になるだろう。なぜならおれにはユニフォームがなかったので引退したアライさんのユニフォームを借りてやったためである。だから昨日はアライさんになりきっていた。他人になりきるのはなかなかエキサイティングだ。アライ!って言われたら即座に返事をしなくてはならない。エキサイティングだ。
昨日の野球の影響で、今日の仕事は大変だった。だって筋肉痛で速く動けないんだもの。床に落としちゃったものをしゃがんでとれないんだもの。一つ上の階に上がるためにエレベーター使ってしまった。
あー眠い。おやすみなさい。
4月20日(木)
ようやく明日提出期限の新任研修レポートを書き終えた。二週間もほうって置いた。集中すれば二時間でできるのに。あと回しあと回しにしてしまうこの性格をなんとかしたい。仕事ができないと思われるのは嫌だ。ぱっぱとやれるようにならなきゃな。
今日は日本語が話せないインド人3人組が外国人登録をしにきた。やりとりは英語になるのだが、おれだめだ。英語が聞き取れぬ。英語ができないために手続きに普段の倍近くの時間がかかった。ゴミ袋券を発行するときにゴミという単語が出て来ず。はぁ、英語勉強しなくちゃならん。
明日は早くも金曜日。木曜日の夜に考えるとやっぱり一週間は早い気がする。
4月23日(日)
昨日は朝八時から十時までS&Dの練習。早起きが苦にならなくなって来たが、電車時間の計算違いで十分遅刻した。もうしわけない。
二時間は短かった。「やり切ったったー感」があまり得られなかった。でも、それは決して悪いことではない。またすぐにスタジオに入って叩きたいと思うもの。ようやくわかったよ。これがハングリー精神というものかと。個人練しよう。
今日は家のおじいちゃんの埋葬。墓前でみんなしてお経を唱えた。摩訶般若波羅蜜多心経という有名な経だった。「はんにゃーはーらーみーたー」「一切苦厄」「色即是空空即是色」というような、知ってるフレーズが出て来るとオゥと思ってニヤリとしてしまう。また、「むーけーげー、むーけーげー」というフレーズがあり、そこでは「抜ーけー毛ー抜ーけー毛ー」と坊主が言っているように聞こえてまたニヤリ。最後のほうに「ぎゃーていぎゃーてい、はーらーぎゃーてい」という言葉があるんだけど、これがなぜだかおっかしくっておっかしくって、笑いを堪えるのが大変だった。なんて不謹慎な。でも笑っちゃいけないとおもえばおもうほど堪えるのは厳しかった。
埋葬のあと、親族で食事をしたが、みなさん思い出話に涙腺を緩ませていた。おじいちゃんはみんなに好かれていたんだなということがわかった。僕が死んだら何人の人が涙を流してくれるのだろうか。
4月24日(月)
今日は、今日は、えーと今日は、…あれっ、おれ、今日はなにしてたんだっけ。
今日はいままでと違う新しい業務をしていたこともあり、あっという間に終わった気がして、だから、一日の記憶があまりない。
日記って何か月後か何年後かに読み返して、「あーあのときはこんなことをしていたんだ」と思い出すためにあるんだと思うんだけど、日記を書く段階でその日のことを忘れているときは、どうしたらいいのかな。
困ったことにそういう日って結構ある。朝ご飯になにを食べたのかわからなくなって昼ご飯に同じようなメニューを食べてしまったり、前夜に風呂に入ったかわからなくなってとりあえず朝パンツを履き替えたり、とまあ、厄介だ。
そうやって来る日来る日をぼうっと送っていたら、気付いた時にはおじいちゃんになっていて、気付いたら結婚も子育てもしていなくて、死ぬ時に「現世で、現世で、えーと現世で、…あれっ、おれ現世でなにしてたんだっけ」って思うことになるのかもしれない。それはあまりに切なすぎる。
いまのところ、僕はバンドと野球が好きで、仕事もやりがいを感じながらやっているから大丈夫だと思うけど、それらがマンネリ化してくるとぼうっとしてきてしまうと思うので、それぞれにおいて目標をもって上を見ながら、そして毎日毎日楽しみながら生きて行きたい。そう思った。
4月28日(金)
今日は同期会vol1.1を開催して、みんなそれぞれの近況を報告しあった。ラテン系女子はよく見て見るとちゃんと日本人顔だったことに気付いた。全然ラテン系じゃない。前回その子が「もうしばらく会えないんだねー」っていいながら涙を流していて本当にいい子だと思った、と書いたが残念ながら単なる泣き上戸だったらしく、今回も終りごろに泣いた。おれは初めて見たよ泣き上戸の人を。
会社勤めの経験がある同期の男はオアシスやブラーやダフトパンクが好きであることが判明した。すごく興奮した。今度CDを交換することにした。よし。
飲みの帰りに急に壁当てをしたい衝動にかられて、グラングランの頭のまま近くの小学校の校庭にいき、遠くにある小さな電球の光をたよりに、それをした。ほとんどボールが見えなくて、何度も後ろに逸らしたが熱中して三十分くらいやっていた。最後はボールが壁の向こうにある市民の森(真っ暗闇)にいってしまい、不完全燃焼のまま家に帰って寝た。
4月29日(土)
今日はスマイル練習。少し遅刻した。最近遅刻が多い。時間の読みがぬるくなっている。社会人としてこれは一番だめなこと。直す。
スタジオに着いたらドラムのイスに誰かがいて、ついにおれの代わりが現われたかと思ったが、すぐにそいつがかつであることに気付いた。どうやら昨夜荒井と飲んだらしい。いいことだ。
『蒸発』をやったときにかつが「おれこの曲好きだわ」って言ってくれたのはすごくうれしかった。かつに言われると自信が出て来る。あれは本当にうれしかったな。
シュウゴが新曲を上げてきた。かっこよい。久しぶりにヤンの詞だし、テンションが上がる。あー早くライブがやりたい。
練習後ミートイーターズのイベントに行った。ぐっときた。2バンド目のSFというバンド。人気のあるバンドらしい。確かにいい。中盤までは寝ていたけど。
名前を覚えてないけど3バンド目は心にしみた。終盤のはじめの一曲が素晴らしかった。あの曲をもう一回聞きたい。
で、ミートイーターズ。ギターの人がすごいテンションだった。鼻水がぶわっと出るのもすごいが、その鼻水をまったく気にしていないところが一番すごい。間違いなく彼はギターを弾くのが好きなんだ、ギターを弾いている自分が好きなんじゃなく。そんな気がした。ライブが終わったあと即座に音源を買った。あとで聞いたけど、よかった。
あーあと後ろから見てると鼻水のシルエットがアリクイの舌に見えて、もともとのバンド名は「アントイーターズ」なんじゃないかと思った。
帰りは山手線が人身事故で七分遅れたため、携帯の終電情報がまったく役に立たず、果たして無事に帰宅できるのかの目処が立たぬまま、常磐線の乗り換えでダッシュしたが一本分遅れて、絶対に間に合わないと思って諦めていたら、東武線の乗り換えがうまく行き、なんとか帰れた。
こうなった原因は渋谷で余裕こいて(ヤンにそそのかされて)ラーメンをくったこと(本当は自分の意思)。社会人として、時間の読みが甘い。直す。
4月30日(日)
今日は午後から野球の試合。朝から太腿が張っていて、あーまずいなあと思っていた。アップすると張りはどんどんひどくなって、グラウンドに立った時には半分つっている感じだった。大腿がだいたいつってる。その結果、二番レフトで先発させてもらったのに、四タコ。レフト前ヒットの処理にアタフタ。もうね、はっきり言ってね、今日はつまらなかったよ。でもこれがおれの実力なんだろう。先々週の活躍はビギナーズラックだったみたい。と思うと、野球なんてと思うが、悔しいので練習をするよ、おれは。試合の結果はコールド勝ち。チームは強い。たぶん他の人は打ちまくったんだな。ずっと腿を揉んでいたからほとんど試合、みてなかったよ。
今、携帯で日記を書いているけど、画面の上にある日付をみて衝撃。もう五月じゃないか。西向くサムライ三十日。確かに四月は三十日だ。それにしてもあっという間のひと月であった。
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