ウェルテル効果
ウェルテル効果とは、マスメディアによる自殺報道が、自殺の増加につながる現象です。この現象は、1774年にドイツの詩人ゲーテが発表した小説『若きウェルテルの悩み』が出版された後、主人公ウェルテルと同じ方法で自殺する若者が続出したことから、ウェルテル効果と名付けられました。
ウェルテル効果は、その後も多くの研究によって実証されており、自殺報道の内容や方法によっては、自殺のリスクを高めてしまう可能性があることが分かっています。例えば、自殺報道が詳細過ぎたり、自殺の方法が詳しく報道されたりすると、自殺を模倣する危険性があります。また、自殺報道が頻繁に行われると、自殺が日常的な出来事のように思われ、自殺を容認するような雰囲気が生まれてしまう可能性があります。
ウェルテル効果を防ぐためには、マスメディアが自殺報道を行う際に、以下のような点に注意することが重要です。
* 自殺報道は、必要最低限の情報を淡々と伝えるようにする。
* 自殺の方法や場所を詳細に報道しない。
* 自殺を美化したり、英雄視したりしない。
* 自殺を助けてくれる機関や相談窓口の情報を提供するようにする。
ウェルテル効果は、自殺予防のためにも、マスメディアが自殺報道を行う際には、注意を払う必要があります。
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