心理学用語

フットインザドア

フットインザドア(Foot-in-the-door technique)とは、小さな要求を承諾させた後、徐々に大きな要求を承諾させていくという心理学的テクニックです。このテクニックは、1966年にアメリカの心理学者デイヴィッド・マラチ(David M. Myers)によって提唱されました。

フットインザドアテクニックが効果的なのは、人間が「一貫性の原理」に基づいて行動するためです。一貫性の原理とは、一度自分の態度や行動を決めると、それを一貫して維持しようとする心理傾向です。そのため、小さな要求を承諾した人は、大きな要求を承諾したくなるのです。

フットインザドアテクニックは、様々な場面で利用されています。例えば、政治家が選挙の際に、小さな約束を実現させることで、大きな約束を実現させやすくするというテクニックとして利用されています。また、企業が商品やサービスを販売する際に、無料サンプルを配布したり、試用期間を設けたりすることで、商品やサービスを購入しやすくするというテクニックとして利用されています。

フットインザドアテクニックは、効果的なテクニックですが、注意が必要です。あまりに大きな要求を承諾させてしまうと、逆効果になることもあります。また、相手が嫌な気持ちになるような要求を承諾させようとしたり、相手の立場を無視したりすると、信頼を失う危険があります。

フットインザドアテクニックを効果的に利用するためには、相手を尊重し、相手の立場を理解した上で、小さな要求から始めることが大切です。

参考URL:

フットインザドアとは?具体例と失敗例を解説!他の心理テクニックとの違いもチェック | 株式会社Sprocket


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