心理学用語

身元のわかる犠牲者効果

身元のわかる犠牲者効果（identifiable victim effect）とは、ある個人が特定できる場合に、人々がその個人を助けようとする傾向が強くなるというものです。この効果は、1973年に心理学者のPaul Slovicによって提唱されました。

身元のわかる犠牲者効果が起こる理由は、いくつかの説があります。一つの説は、特定の個人が助けを求めている場合、人々はより共感を抱きやすく、助けたいという気持ちが強くなるというものです。また、特定の個人が助けを求めている場合、人々はより責任を感じやすく、助けなければいけないという気持ちが強くなるというものです。さらに、特定の個人が助けを求めている場合、人々はより効果的な助けをすることができるというイメージを持ちやすく、助けたいという気持ちが強くなるというものです。

身元のわかる犠牲者効果は、慈善活動や寄付活動においてしばしば利用されています。例えば、特定の個人の顔写真やストーリーを載せたポスターやパンフレットを配ることで、人々がその個人を助けたいという気持ちを引き出すことができます。また、特定の個人の名前や住所を公表することで、人々がその個人を直接助けることができるようにすることもできます。

身元のわかる犠牲者効果は、人々が助けを求めている個人をより効果的に助けるためには重要な効果です。しかし、この効果を悪用して、人々を不当に操作するようなことは避けるべきです。

参考URL：

身元のわかる犠牲者（被害者）効果：ひとりの死は悲劇、百万人の死は統計 | マーケターブログ