五月三十一日
おとといゼミの先生が亡くなった。急な話だった。急いで礼服を買った。明日は休みをもらいお通夜に行く。本当は同期がみな集まる明後日の葬儀に余裕をもって参列したかったが、明後日は第一ターミナル南ウイングのオープン。人員配置や勤務体系が変わる。何十年に一度のことだからと、年休は認められず。大学の恩師の葬儀は一生に一度だ。食い下がるも、結局引き下がる。こだわったとしても誰も喜ばない。ついとらん。明日、短い時間だがちゃんと感謝の気持ちを伝えてこよう。
五月二十八日
昨日の上陸審査で自分がはねた外国人が、今日、退去命令処分になっていた。理由はわからん。今の自分にできるのは、上陸を許可するか、疑義のある人については上級の審査官に引き渡す、それだけだ。自分は、相手が滞在日程をちゃんと説明できなかったから引き渡した、それだけ。あとは上の人がごにょごにょやる。不利益処分という最も重大な決定に直接関われないのは、けっこうつらい。まさに十年早いわけだが。大きいのは達成感よりも無力感であった。がんばろう。
五月二十七日
昨日の休みは下北沢に出かけた。新しい靴を買って、一龍という店でラーメンを食った。ここのは優しい味でものすごくうまい。しばらく閉まっている時期があったけども、いつの間にか再開して本当によかったと思う。豚Tの店はアクセサリーショップになっていた。
今日は日勤。明日は夜勤の入り。曜日の感覚がなくなって久しい。行き帰りの電車の雰囲気で気づく。明日乗る電車内はのんびりした感じだろう。おやすみなさい。
五月二十五日
夜勤明け、久々によく晴れてすがすがしかった。散歩したい気分だったが眠気には勝てず、帰ってすぐ寝て起きたら夕暮れ。もったいないことした。
ひとりでベースを弾いていると欲求不満が募る。テンション上がるもののすぐしぼむ。早くライブやりたい。イシバシで弦を買ったが、ライブないし追いコンから張った今のやつが名残惜しくて張り替えず。こんなだから引越で不要品が山ほど出土するのである。気をつけねば。とにかく、イシバシのある津田沼はいい街だ。おやすみなさい。
五月二十二日
殿との初のご対面。ドラムの音が気持ちよかった。最後の曲がよかった。でも、もっと轟音だったりもっとせわしなかったりする曲も聴いてみたいなあと思った。
今日明日は久々の連休である。ということも手伝い、桜木町までのんびり歩いた。不様だった。風が気持ちよかった。明日もなにかしら出かけたい。
新しいライブが決まった。よし。がんばろう。
五月五日
初めての夜勤があった。夜勤といっても夜通し働くわけではなく、朝は早いがちゃんと寝れる。就寝前に営業終了した空港内を散歩した。昼間とはうってかわって真っ暗でかなり怖い。警備員を見つけると思わず隠れてしまう。意味もなくやましい。
朝の仕事前には誰もいないラウンジで朝日を眺めながら食事をした。飲むヨーグルトと十勝バターブレッドを食いながら、何でここで働いてるんだっけと考えた。誰のおかげで働けるのか、誰のために働くのか。贅沢な時間だった。
仕事が終わった昼ごろにはラウンジはにぎやかだった。子どもが飛行機の離陸に見入っていた。今日はこどもの日だと思い出した。帰るのがもったいなかったので一時間くらいぼーっとした。帰ってめし食ってもう寝る。明日は休み。よし。おやすみなさい。
五月一日
部門での初仕事のあと、飛行機の見える公園に行った。目の前をズゴーと横切って飛んでいく機体は、ものすごく合成みたいで嘘っぽくて、本当に自分の力で飛んでんのかと、疑ってしまう。しかしながらかっこよい。でも、周りを飛んでいるちっこい鳥を見ているほうが断然安心する。また行きたい。
配属先のシフトに従い明日は早くも休みだ。何をしようか。カーペットを買いに行こう。