心理学用語

優良遺伝子仮説

優良遺伝子仮説(good genes hypothesis)とは、進化生物学において、雌が魅力的な雄を選ぶのは、その雄が優良な遺伝子を持っていることを示すためであると考える仮説である。この仮説は、1970年代にアメリカの進化生物学者、ジョーエル・メイヤーによって提唱された。

メイヤーは、雄が魅力的な外見や行動を示すのは、その雄が健康で強いことを示すためであると主張した。例えば、クジャクの雄は、長くて美しい尾羽を持っていることで知られている。この尾羽は、雄にとって大きな負担となるが、メイヤーは、この尾羽は雌にとって魅力的なため、雄は繁殖に成功しやすいと主張した。

優良遺伝子仮説は、多くの動物種で支持されている。例えば、ハトの雄は、美しい歌を歌うことができる雄ほど、繁殖に成功しやすいことが知られている。また、鳥類では、雄がメスにプレゼントを贈る習性がある種が多いが、このプレゼントも、雄の優良な遺伝子を持っていることを示すためであると考えられいる。

優良遺伝子仮説は、人間の行動にも適用できると考えられている。例えば、男性の背の高さは、女性のモテる要素のひとつである。これは、背が高い男性は、健康で強いことを示すためと考えられている。また、男性の収入も、女性のモテる要素のひとつである。これは、収入が高い男性は、経済的に安定していることを示すためと考えられている。

優良遺伝子仮説は、進化生物学における重要な仮説であり、人間の行動の理解にも役立っている。

参考URL:

Nature ハイライト:性選択への新しい道筋 | Nature | Nature Portfolio


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