小説

著:やまももけんじ

『 方舟がキミを運ぶね 』

第十七章 スメル ライク イブ

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第十七章 〜 スメル ライク イブ 〜
P.2 

「お、お母さんいる?!」

「なによ、そんなに慌てて。まだ何も出来てないわよ。」

「ち、違う。友達、連れてきたから家に入ってもいい?」

「あら、せいたろうが友達連れてくるなんて初めてじゃない?」

「違うんだって!あの・・・昨日話した磯野さんなんだ・・・」

「えっ?!あの、灰色の磯野さん?!」

「そうだよ、大きな声出さないでよ、外で待ってるんだ。カセットデッキで音楽聴くだけなんだ。普通の人なんだし、母さん絶対に変なこと言わないでよ!」

「ど、どうしたらいいのよ」

「いいから台所いればいいんだ。じゃぁ、呼んでくるから!」

「ちょ、ちょっと、せいたろう!」

後ろで何か言ってた気がするけど、僕は急いで戻った。

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