第十三章 〜 ハグルマ 〜
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「そ、そっか。いいよ、待ってる。一緒にやってくれるならいいんだ。でもさ、パートってどうしよう、磯野さんやりたいのある?今のところ、俺ベースやるし、せいたろうはギターと歌だけど、あっ、でも、もう一人ギターでもいいんだ。
女の子だからドラムは難しいかなぁ。でもドラムさえいればもう練習できるんだけどな。」
「いや、だからまだ僕はやるとか・・・・」
「磯野さんってやりたい楽器とかある?」
僕の言葉をかき消すようにいつきは話す。そして磯野さんはしばらく黙ったままだったけど、ゆっくりと綺麗な文字で書いた。
『 やったことないけど、ドラムやります。がんばります。』
いつきより僕がビックリした。女の子がドラム?しかも磯野さんがドラム?
「うそ!!ドラムやってくれるの?!聞いたかよ、せいたろう!!!磯野さんドラムやってくれるってさ!!」
「あ、う、うん・・・」