第四章 〜エレクトリック〜
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何日間も走り続けたような、何日間も眠らなかったような、とてつもない疲れが襲う中、学校へ戻るしかなかった。フラフラと歩きながら思い出してみる。あの時、僕はなんて言った?答えだったのか?質問はなんだった?たしか方舟が「見つかったか?」って聞いてきたっけ・・・。僕はなんて答えた?なんて言った?混乱している頭の中で必死に記憶をたどる。足元もおぼつかない状況の中で僕はとにかく必死だった。そうだ、あいつの名前だ。僕を地獄に落とそうとした張本人だ。あいつの名前を言ったんだ。
「いつき」
でも、いつき?なんでいつきが答えなんだ?・・・カギ?・・・いつき・・・・。
いつき、またトンチみたいな答えなのか?だとしてもいつきってなんだ。なにがかかってるんだ?いつき?イツキ・・・・、カギ?カギ?キー?・・・そうか・・・・そうだ・・・・いつきじゃない・・・・キーだ。カギだ。鍵だ。
「It`s Key」