がんばっていきまっしょい
Story/あらすじ
はじめに
第一艇
第二艇
第三艇
第四艇
特別艇
第五艇
第六艇
第七艇
第八艇
第九艇
最終艇
第四艇
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   女子ボート部では仁美(石田ゆり子)をコーチに迎えて3日間の夏季合宿が始まった。悦子(鈴木杏)は「私らのこと、しごくかもしれん」と不安になったが、他の部員たちは林間学校気分さながらに大はしゃぎしながら艇庫の2階に布団を運びこんだ。「遊びに来たんやない。特訓するんよ」とクギを刺した利絵(相武紗季)にしてもスイカを忍ばせていた。
大野(池内博之)も男子ボート部の合宿をみるから、夫婦でコーチを務めることになった。そこで大野はお好み焼き屋の根本(小日向文世)と(友近)から託された差し入れを、浩之(錦戸亮)と三郎(田口淳之介)にわざわざ艇庫に運ばせたが、部室をのぞいて呆れた。積んだ布団の上でサーファー気取りの悦子を、真由美(藤本静)、多恵子(岩佐真悠子)、敦子(佐津川愛美)が手拍子ではやしたてているではないか。「お前ら、何しとんねん!」。悦子は布団ごと倒れると、利絵が抱えていたスイカは一階に落下してこっぱみじん。「こいつらはダメダメ集団じゃ!」
浩之がにらみつけていると、運悪く仁美が階段を上がってきた。「礼儀とか厳しいけん。はよ片付けえ」。大野の指示に悦子たちがあたふたしていると仁美が現れた。ところが意外にも仁美は優しく微笑むと「今日からみんなのコーチやります。精一杯やりますけん、よろしく」と挨拶した。一同はホッとしたが、悦子だけはうかがうように仁美の顔を見た。

 悦子は家族からも心配されていた。姉の法子(浅見れいな)が「悦子はああいう性格やから何も起こらんとええけど」ともらすと、母親の友子(市毛良枝)と祖母キヌ(花原照子)は不安になった。しかし一番心配していたのは黙々とアイロンをかけながら、3人の会話にしっかり聞き耳をたてていた父親の幸雄(大杉漣)だった。じつは幸雄は高校を中退して、このクリーニング屋に転がり込んで友子と結ばれた。自らの青春時代がけっして明るく輝いていたわけではなかったからこそ、同じ年頃で思い悩む悦子のことが気になるのだ。 >>
 
 
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