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多恵子(岩佐真悠子)が三郎におんぶされて登校してきたものだから女子生徒たちは大騒ぎ。敦子(佐津川愛美)から「諦めたんやろ」と言われても、未練たっぷりの真由美(藤本静)は「あんなの朝から見とうない」とぶ然。利絵(相武紗季)も「目立ちたいだけや」と冷ややかな反応。そして悦子(鈴木杏)はといえば「青春ですねえ」としみじみつぶやいたものだから、女子ボート部の設立書を手渡した顧問の福田(相島一之)から「お前は茶のみバァサンか」と笑われてしまった。
キャプテンに推された悦子以下、メンバーは利絵、敦子、真由美の4人。新人戦に出場するにはあと1人足りない。「ほうや、あいつは」。福田が候補にあげたのは多恵子。さっきまで三郎におぶられていたのに、もう元気に廊下を歩いている。足をくじいたなんて嘘。どうやら利絵の読みどおり、三郎はうまく利用されただけのようだ。
女子ボート部初日、はりきって挨拶する悦子に真由美ら3人は惜しみない拍手を送った。ところがその真由美が「UV対策に」と帽子を配ったものだから、男子部キャプテン安田(北条隆博)から「日焼け気にしてボートがこげるか!」とカミナリが落ちた。早速4人はボートに乗り込むが、いきなりバランスを崩して大騒ぎ。どうにか出航したものの、今度は全員海中にほうり出されてしまった。砂浜から様子をうかがっていた浩之(錦戸亮)は「さすがの俺もフォローできん」と呆れた。
翌日敦子が辞めると言いだした。「あんなきつい思わんかった」。海中にほうりだされた時、敦子はボートにしがみついているのがやっとだった。悦子が困惑していると、多恵子がいつもの様にやってきた。悦子はいきなり「ボートやらへん?」と声をかけたものだから、利絵と真由美は「あの子が部活なんか、やるわけないがなあ」と憤然となった。ところが多恵子は「ボート部、入ってもええよ」とあっさりうなずいた。
安田がコックス役を勧めてくれたおかげで敦子は退部を思いとどまってくれた。どうやら安田は敦子のことが好きらしい。悦子がホッとしたのもつかの間、今度は利絵が「多恵子が入りよったら、私が辞めるけん」と言いだした。トイレの水かけ事件がどうしても許せないようだが、多恵子は姿を現さなかった。トレーニングが始まると、悦子はシートを飛ばすわ、利絵にいたっては船酔いでうずくまってしまった。
ヘトヘトになった4人だったが、仲良く買い食いしながら帰っていると多恵子と出会った。悦子が敢えて明るく「明日は来るん?」とたずねると、多恵子はいともあっさりと「マジにやると思てたん?」。両親が厳しいのでボート部に入ったと口実にしたかっただけという。裏切られた思いの悦子が「もう知らん!」とぶ然と帰宅すると、洗濯物を預けにきた浩之から意外なことを教えられた。多恵子をボート部の艇庫前で見たという。「でも入り辛かったんか、すぐ帰ってしもた」。 >>
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