小説

著:やまももけんじ

『 方舟がキミを運ぶね 』

第十八章 雨のち・・・

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第十八章 〜 雨のち・・・ 〜
P.9 

「さっきの話!磯野さんの弁当!知ってたよ。俺も気付いてた!知ってたんだ。でも、俺も何も出来なかった。考えて落ち込んで眠れなくてさ、それで散歩してたんだ。せいたろうと一緒。な、同じだろ?やっぱ俺らすげーよ、ピッタリだ。 まかせとけ。いつかさ、一緒に磯野さんの家いこう。親父さんと話そう。おっと、心配すんな。なんてたって、俺の親父は・・・・だろ?」

少し笑顔になって、カエルをこっちに投げてきた。

「うわ、なにすんだよ。」

「なんだよ!運動神経いいじゃんか!」

「おやすみ!本当にありがとう。」

「俺まだ何もしてないって。あっ、それと、俺、こんなロマンチックな夜は、せいたろうじゃなくて、女の子と一緒が良かったな。」

「はは、バーカ。」

「おやすみ!」

「おやすみ!」

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