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指揮の技術1、テンポ
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指揮の技術1、テンポ
テンポのキープ

 指揮者は一定のテンポを保てなければなりません。
 勿論音楽は一定のテンポで演奏されるものばかりでなく、多くの場合多少の伸縮を伴いますが、指揮者の意志を離れて勝手にテンポが変化することは好ましくありません。初学者にはまず一定のテンポを保つ方法を学ぶことが大切です。テンポを自在に変化させたりすることは、この技術をを身につけた後にしましょう。

テンポを示す

 指揮者は演奏者にたいしてテンポを示さなければなりません。指揮者が頭を振ったり、体を揺すったり、足で床を踏みならしてもテンポを示すことができますが、頭を振ったり、体を揺すったりし続けると、大変に疲れます。特に頭を降り続けると気分が悪くなりますので気を付けましょう。足で床を踏みならすのは、的確で良いのですが、うるさいのでマンションの二階以上でするのは大変に迷惑です。十八世紀以前には足で床を踏みならしたり、大きな硬い棒でテーブルを叩いたり、金属の棒を床にたたきつけて拍子を取っていたようですが、その音は多くの場合、演奏がかき消される程だったと言いますし、作曲家のリュリは床にたたきつけていた棒が足に当たり、その怪我のために亡くなったそうですので、現在の住宅事情から鑑みれば好ましいこととは言えないようです。
 指を鳴らしたり、手を叩いたり、口で数を数えたりするのは、新しく曲を練習し始めて指揮を見る余裕がない時、アンサンブルが乱れた時、有効な手段です。ただしこれをいつまでも続けるとうるさくて演奏意欲を削がれるので、やりすぎには注意しましょう。
 指揮棒を譜面台、机などに叩き付けても良いのですが、指揮棒が痛みますので、鉛筆などを使った方が安く済みます。
 しかし、音で拍を示す方法では、テンポの変化を的確に伝えることができませんし、本番で楽譜に書かれていない音を出すことは感心できません。
 結論として、手を振ってテンポを示すのが最良の方法かと思います。
 ヴァイオリンのメニューインさんでしたか、ベルリン・フィルで逆立ちして足で指揮をしているのを見たことがありますが、大変疲れるようですし、スカートを穿いた女性にも不向きなようです。

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