Joe Cocker
/ Mad Dogs & Englishmen  <1970>

おすすめ度★★★★★


バックバンドのGrease Bandを失ったJoe CockerがLeon Russellの協力の元、当時のスワンプ人脈総参加で結成されたMad Dogs & Englishmenを従えて行われた全米ツアーの記録。

主なメンバーはリーダーのLeonを始め、Grease Band出身のChirs Staintonに後のDerek & The Dominosに参加するCarl RadleJim Gordon、さらにL.AのセッションマンJim KeltnerRita Coolidge、元Taj Mahal BandChuck Blackwell、そしてBobby KeysJim Priceのホーン隊といったところ。

このバックメンバーと共に繰り広げるJoeのライヴパフォーマンスは、当時のスワンプ勢の勢いを余すところ無く伝え、演奏面も文句のつけよう無し。

選曲の方もアルバムに引き続き英米を問わず様々な楽曲が並べられ、それにスワンピーなオリジナル曲が絡んでいく。

これほどの大所帯バンドでありながら、個々のメンバーの息遣いの様なモノが感じられるのもこの時代ならでは。60年代後半から続いた彼らスワンプ軍団の集大成的アルバムに仕上がっている。

またDelta Ladyとして彼らの歌姫的存在だったRita Coolidgeが、後にCarpentersでヒットするLeon作のD-1,8をソロで歌う場面も貴重。

 

〜特にお気に入りな曲達〜
(って、長くなったらどうしよう ^^;)

軽快なインスト。そしてMCの後にHonky Tonk Womenのイントロに乗って登場するJoe Cocker!このオープニングを思い浮かべるだけで鳥肌モン。華麗なるスワンプショーに相応しい幕開けだ。

そのオープニングナンバーはRolling Stonesによるヒットナンバー。ここでは転がりまくるピアノを中心に、ハードなギターとホーン隊、コーラス隊が絡むスワンプアレンジ。Joeのヴォーカルもいきなりノリノリだ。

続いてホーン隊が大々的にフューチャーされたSticks And Stones、さらにCry Me A Riverとライヴは早くもハイライトへ。前半から飛ばしまくりです。特に後者におけるコーラスのしつこさは、個人的なお気に入り。

そして一息という感じのBird On The Wireがまたイイ。Leonによると思われる華麗なピアノを中心としたソウルフルな味わいは最高の境地。Joeのこんなヴォーカルも最高っす。

Dave MasonFeelin' Alrightは、相変わらずイントロのピアノを聴いただけでイってしまいそうになる。さらに間奏のピアノソロでまた失神してしまう。聴いてて忙しい曲である...カッコイイよなぁ〜、この曲。

Let's Go Get Stonedはウッドストックでの名演でもお馴染みのソウルフルなナンバー。ここでは間奏におけるBobby Keysのサックスソロが、異色を放っていて魅力。

エンディングのしつこさも健在だがウッドストックの頃に比べて、ちょっとJazzyになったアレンジもカッチョ良過ぎだ。

ほぼLeonによるピアノのみをバックにLeonとJoeがデュエットするGirl From The North Countryもなかなかの味わい。これを聴くとMotel Shotが聴きたくなるのは僕だけか。

ここからアンコール。まずはBeatlesShe Came In Through Bathroom Windowだ。タイトルをつぶやいてから入るイントロが堪らない。続くSpace Captainはゴスペルアレンジ。静と動の切り変わりが見事な展開に首だっけさ。

The Letterはクールにスタートするものの、次第に跳ねるようなリズムに乗って怒涛の演奏が繰り広げられる。そしてJoeのヴォーカルとコーラス隊も、それに対抗するかのように激しく歌い上げる。好トラックだ。

ラストのDelta LadyはLeon作のロックナンバーだ。何だかんだ言ってこの曲の乗りは最高である。誰にも止められない。演奏が一旦終わってからまたまたLeonのピアノが鳴り出す瞬間は鳥肌モンですな。

 


Mad1.gif (10930 バイト)

Disk 1
1 . Introduction
2 . Honky Tonk Women
3 . Introduction
4 . Sticks And Stones
5 . Cry Me A River
6 . Bird On The Wire
7 . Feelin' Alright
8 . Superstar
9 . Introduction
10 . Let's Go Get Stoned

Disk 2
1 . Blues Medley
I'll Drawn In My Own Tears
〜 When Something
  In Wrong With My Baby
〜 I've Been Loving    
               You Too Long
2 . Introduction
3 . Girl From The    
             North Country
4 . Please Give Peace   
                    A Chance
5 . Introduction
6 . She Came In Through   
              Bathroom Window
7 . Space Captain
8 . The Letter
9 . Delta Lady
        

 

 

 


Mad3.gif (8807 バイト)

彼の真骨頂はLiveでしょ。
やっぱし..

(2000.1.16 再更新)

 

 

 

 

順路はこちら
Rita Coolidge / Rita Coolidge へ!

Rita1.gif (14115 バイト)

 

 

 

 

 

 

〜関連アーティストへのリンク〜

Grease Band / Gease Band
Joeから離れて独自に活動を開始した彼らの1st

Greas1.gif (23393 バイト)

 

 

 


Leon Russell / Leon Russell
リーダー格Leonのソロ作

Leon1.gif (7015 バイト)

 

 

 


Derek & The Dominos / Layla & Other Assorted〜
Carl RadleとJim Gordonが参加した歴史的名盤

Derek1.gif (21454 バイト)

 

 

 


The Rolling Stones / Let It Bleed
Bobby KeysやJim Priceも参加したStonesの名作

Bleed1.gif (20613 バイト)

 

 

 


Taj Mahal / The Natch'l Blues
Chuck Blackwellがドラムで参加したTajの2ed

Taj1.gif (19496 バイト)

 

 

 


The Beatles / Abbey Road
She Came In Through 〜のオリジナルはこちらです

Abbey.gif (21453 バイト)

 

 

 

 

Traffic / Traffic
Feelin’ Alrightのオリジナルはこちらです

Traffic1.gif (22052 バイト)

 

 

 

森の入り口へ