Rita Coolidge / Rita Coolidge  <1971>

おすすめ度★★★


Delaney & BonnieのツアーからLeon Russell率いるMad Dogs & English Men等、この時期の様々なアルバムに参加していた売れっ子バックシンガーのRita Coolidgeが71年に発表した1stアルバム。

当時の彼女の親交を示すかの様に、多くの一流ミュージシャンが彼女のソロデビューを祝すかの如く大挙して参加。

義理の兄になるBooker T Jonesから当時の恋人のStephen Stills、スワンプ界のボスLeon Russell、ByrdsのClarence White、L.AのセッションマンChris Ethridge、旧友のMarc Benno、そしてBoby WomackRy CooderJim Keltner等が素朴でアーシーな演奏を奏でる。

収録曲の方は全てがカヴァー曲となっているが、どれも彼女の独特の声質とスワンピーなバックにより独自の世界を構築。

また選曲面においては、ブルースからソウル、同世代のアーティストと非常にバラエティに富んでおり、当時のL.Aでの音楽シーンを示すかの様で興味深い。

この時期様々な女性ヴォーカリストがソロとしてデビューしているが、南部ミュージックをルーツに持つ彼女の懐の深さとその人脈の豊かさはやはり頭ひとつ突出している印象がある。

なんと言ってもジャケがイイですよね。

 

〜特にお気に入りな曲達〜
(って長くなったらどうしよう ^^;)

Leon Russellによるピアノとオルガンで幕を開けるThat Man Is My Weaknessは、ノッケから味わい深いナンバー。特にここではソウルフルなLeonの演奏とRitaのヴォーカルに尽きる。Marc Bennoのギターも冴えている。

Second Story WindowMarc Bennoが1stアルバムで発表したナンバー。どの曲も味のあるカヴァーを聴かせるRitaだが、特にBennoの作品に対する相性は抜群で、彼の曲を歌わすとどれも忘れがたい好トラックとなってしまう。

ここで素晴らしい響きを奏でるアコースティックギターを弾いているのはStephen Stillsだ。アルバム中最高のトラックと思う。

続くCrazy LoveVan Morrisonによる名曲。ソウルマンBobby Womackによるギターが地味ながら最高にSwampyな味わいを出している。Morrisonの曲をココまで味わい深く歌い上げる彼女の力量を感じ取れるトラック。

この3曲だけでこのアルバムの素晴らしさは早くも証明されてる。

The Happy SongOtis Reddingのソウルナンバーだ。ホーン隊とSpooner Oldhamの熱い演奏と対比したRitaのCoolなヴォーカルと渋いKeltnerのドラムが光る。

Albert Kingで知られるブルースナンバーBorn Under A Bad SignではBooker TのエレピとRy Cooderによる最高のボトルネックギターが冴えまくっており、Ritaのヴォーカルもブルージーに迫る。

個人的にはJack Bruceというイメージのあるこの曲のカヴァーを初めて耳にした時、あまりに意表を突かれて体中に鳥肌が立ったのを覚えている。最高だ、Rita。

再びMarc Bennoの作品となる(I Always Called Them) MountainsはClarence Whiteが奏でるギターの音色がとても味わい深いトラック。途中から入ってくるストリングがチっと邪魔かな?

I Believe In YouNeil Youngによる名バラード。Neilによる独特の響きもイイが、素朴に優しく歌うRitaのバージョンも好きだ。ここではバックコーラスも従えて華麗に歌うRitaの姿が目に浮かぶ。

また、同時期に同じ女性ソロアーティストとなったLinda Ronstadtも同じく取り上げており、二人の味わいを聴き比べてみるのもヨシだ。

 


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1 . That Man Is My Weakness
2 . Second Story Window
3 . Crazy Love
4 . The Happy Song
5 . Seven Bridges Road
6 . Born Under A Bad Sign
7 . Ain't That Peculiar
8 . (I Always Called Them)
Mountains
9 . Mud Islands
10 . I Believe You


 

 

 

 

 

 

 

 

 

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これが彼女の人脈図。
ここのどこかにRitaがいるハズ!
見えますか?

(2000.1.16 再更新)

 

 

 

 

順路はこちら(工事中)
Rita Coolids / Nice Feelin' へ!

 

 

 

 

 

〜関連アーティスト / アルバムへのリンク〜

Leon Russell / Leon Russell
イギリスのスワンプ指向ミュージシャンが参加したLeonの1stアルバム!

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Delaney & Bonnie / Original Delaney & Bonnie
Ritaも参加したD&B夫婦デュオアルバム

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Joe Cocker / Mad Dogs & English Men
Ritaも参加した大所帯ツアー!スワンプの名盤ですね。

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Marc Benno / Marc Benno
後にRitaのバックバンドにも参加したBennoの1stアルバム。Ritaも参加。

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Stephen Stills / Stephen Stills
当時の恋人だったというStillsの1st。Eric Claptonも参加

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Van Morrison / Moondance
Crazy Loveのオリジナルはこちら。

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Neil Young / After Gold Rush
I Believe In Youのオリジナル収録の名盤

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Linda Ronstadt / Linda Ronstadt
I Believe In Youは次作に収録だけど、こちらも名作

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