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artist : THE METERS
title : 『 REJUVENATION 【ニューオリンズ・ファンクの覇者】』
release : 1974年
label : REPRISE RECORDS
tracks ( cd ) : (1)PEOPLE SAY (2)LOVE IS FOR ME (3)JUST KISSED MY BABY (4)WHAT'CHA SAY (5)JUNGLE MAN (6)HEY POCKY A-WAY (7)IT AIN'T NO USE (8)LOVING YOU IS ON MY MIND (9)AFRICA
bonus trucks : (10)PEOPLE SAY (SINGLE VERSION) (11)HEY POCKY A-WAY (SINGLE VERSION)
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(5) / side B...(6)〜(9)
members : LEO NOCENTELLI,guitar ; GEORGE PORTER,JR.,bass ; ARTHUR NEVILLE,keyboards ; JOSEPH MODELISTE,drums.
producer : ALLEN TOUSSAINT & THE METERS
horn arrangement by WARDELL QUEZERGUE.
related website : 『 Leo Nocentelli 』(レオ・ノセンテリの公式サイト)、『 George Porter Jr.com The Official Website 』(ジョージ・ポーター・ジュニアの公式サイト)、『 Zigaboo.com 』(ジョセフ・“ズィガブー”・モデリステの公式サイト)、『 Funky Meters The Official Website 』(ファンキー・ミーターズの公式サイト)、『 NEVILLE BROTHERS the official website 』(ネヴィル・ブラザーズの公式サイト)、『 NYNO Records: Allen Toussaint 』(レーベル中の本人紹介ページ)




(1)PEOPLE SAY  ▲tracks
 ギターのカッティングでコソコソと始まる(1)。次第にドラムやパーカッション、ベース、ピアノが加わって、“彼らのグルーヴ”が出来上がってくる。そして切れのいいホーン・セクションが登場、そのグルーヴが完成。
 タイトルを連呼するサビと言えそうな部分ですらコーラスが増えるのみで、全体的には他のファンク・バンドから比べると「骨組みだけの」と言っても過言ではないシンプル極まりないサウンドながら、その太さ、粘り具合、屈折感がたまらなくいい。


(2)LOVE IS FOR ME  ▲tracks
 アラン・トゥーサンもやっていそうな、ノンビリとした(2)。彼らの“ぶっとい”ファンクを期待する人にはちょっと肩透かしな感じもしないではないが、Bメロの辺りでちょっとスライっぽくなる所や(“ダッター、ダッター”という感じ)、コーラスがタイトルを叫ぶ辺りでの“ノッシノッシ”と溜め込みながら進んでいくようなリズム(タンゴを超スロウにして変形させたようなリズム)はちょっと面白い。


(3)JUST KISSED MY BABY  ▲tracks
 ミドル・テンポで屈折する(4)。曲の核となる部分にはちょっと 『 FRESH 』 の頃のスライのニオイも嗅ぎ取れる。
 そして、この曲では特に感じられるし、また、この曲に限らずとも感じられることがある。それは、彼らのリズムは無意識的にそのグルーヴに身を委ねていても奇妙に心地良いのだが、各楽器の鳴らされるタイミングやアクセントを覚えてそこに意識を合わせてぶつけていくと、とても面白い体験ができる。だから、聴き込むほどにその深さや旨味が増してきて、ズブズブとはまってしまうのだ。このことはファンク全般にも言えることだが、彼らの場合(や 『 FRESH 』 の頃のスライ)は特に顕著だと思う。


(4)WHAT'CHA SAY  ▲tracks
 彼らにしてはアップ・テンポでストレイトな(4)。イントロや平メロ、サビではちょっとメロウで切ないフィーリングも漂っているが、核となるリフは屈折感満点で、同時にロック的な破壊力も持ち合わせているので、ロック・ファンにオススメするにはもってこいだ。このリフ、何となく感じるのだが、インディアンが戦いに望む前、士気を高めるために踊っているかのようだ。終盤での左右のスピーカーに分かれてのコール・アンド・レスポンスも楽しい。


(5)JUNGLE MAN  ▲tracks
 スロウ・テンポで攻める(5)。(4)のメイン・リフをスロウでアーシーに改造したようなリズム。ある意味とても彼ららしい曲。「俺はジャングルの男」という割には、ちょっとダルい雰囲気。終盤に長いブレイク・ビーツあり。


(6)HEY POCKY A-WAY  ▲tracks
 日本のロック・ファンにはニューエスト・モデル(ソウル・フラワー・ユニオンの前身の一つ)が 『 ソウル・サバイバー 』 でカヴァーしたことで比較的有名な(6)。ニューエストのヴァージョンはアップ・テンポな上にあの手この手で楽しませてくれるが、こちらのヴァージョンはミドル・テンポでやっぱりシンプル。この曲、ほかにはソウル・ボッサ・トリオ( 『 IN NATIVE 』 に収録)やハービー・マン(『 YELLOW FEVER 』 に収録)もカヴァーしている模様。


(7)IT AIN'T NO USE  ▲tracks
 僕の大好きな、哀愁&怒涛の(7)。僕がこの曲を初めて聴いたのは、ポ−ル・マッカートニーが 『 VENUS AND MARS 』 の完成を記念して、ミシシッピ川に浮かぶクイーン・メアリー号でパーティーを行った際、その船上で催されたライヴを音源化した 『 UPTOWN RULERS: THE METERS LIVE ON THE QUEEN MARY 』 に於ける演奏。
 そこでの演奏も凄いが、こちらも負けてはいない。エレキ・ギターの陰に隠れるようにして鳴らされる、アコースティック・ギターの哀愁を帯びたコード・ストロークに、先ず軽くヤられてしまう。そしてこれまた哀愁を帯びたコーラスに、泣きのリード・ギター。スピーカーの隅っこの方ではリズム・ボックスと思しきパーカッションも鳴っている。このサビに行く前の辺りまでは、何となくドゥービー・ブラザーズの「LONG TRAIN RUNNIN'」(『 CAPTAIN AND ME 』 に収録)にも似た雰囲気の“哀愁ロック路線”と言ってもいいかもしれない。
 しかし、サビに移ると怒涛のファンク・チューンに化ける。ソロに至ってはなおさらのこと、4人のインター・プレイの応酬はさながら“ファンク重戦車軍団”という感じ。特にジョセフ・モデリステの“ドタスタ・ダタツタ・ドダツタ・ダタドタ”とパワー全開で繰り出されるドラムのフレイジングが“文字通り”圧倒的!いや、圧“倒”どころか圧“殺”されそう。もうとにかくスンゴイ(“凄い”ではない)の一言(と言いつつグダグダと書いているが...)。
 これをもし、ダニー・ハサウェイ(vo、key)、コーネル・デュプリー(g)、チャック・レイニー(b)、バーナード・パーディー(d)辺りの布陣で演奏したらフリー・ソウル扱いになりそう。
 因みに、『 A REGGAE SESSION 』 というライヴ・イヴェントのDVDで、サンタナがネヴィル・ブラザーズと共にこの曲をカヴァーしている。また、同内容と思われる 『 BREATHING FIRE 』 というCDもある。


(8)LOVING YOU IS ON MY MIND  ▲tracks
 爽やかで瑞々しいピアノで迎えられる、アラン・トゥーサン路線の(8)。前曲でヒート・アップした心と体をこの曲でリフレッシュといった感じの、“一服の清涼剤”的な曲。重戦車軍団に追いまくられて、命からがら逃げ切った後のポカリスエット、とでも言おうか。


(9)AFRICA  ▲tracks
 再び彼らの持ち味復活の、ノッシリとしたファンク・チューンの(9)。この曲は彼らのお気に入りと見えて、前述の船上ライヴや、後のネヴィル・ブラザーズでも(6)と共にレパートリーにしている。
 因みに、同郷のダーティー・ダズン・ブラス・バンドが 『 MEDICATED MAGIC 』 でカヴァーしている。


なお、SUNDAZEDからリリースされている再発のCDにはボーナス・トラックとして、(1)と(6)のシングル・ヴァージョンが収録されている。


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