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19990.8(1) 1990.8(2) 1990.12.20 1992.8.13(1) 1992.8.13(2) 特番


オールデイ・オールデイズ・リクエスト


萩原
:これからの2時間は、3人のゲストの方をお迎えして、バトル・リクエスト、よくわかりませんが、内容をご説明する前に、ま ず、オールデイズには何かとうるさいゲスト、御三方、ご紹介したいと思います。さて、自己紹介といきましょうかね、じゃ。

松尾:私はですね、松尾清憲と申しまして、もうほんとに、え、今日の杉くんとは、BOXというバンドもやっておりまして、ソロアルバムではなんと、もうあの、萩原健太さんにライナー・ノーツまで書いもらってるという。
萩原:その節は。

松尾:ほんとに、お世話になりました。
萩原:いえいえ。

松尾:今日は、がんばりたいと思います。
萩原:ひとつ、よろしくお願いします。そして、続きまして。

銀次:はい、私は、伊藤銀次と申しまして、もう、大変ですね。(笑)萩原健太さんには、ジャケットとかのプロデュースをして頂いて。
萩原:ありがとうございます。そしてもうひとかた。

 :こんばんは、杉真理です。僕もですね、健太さんにはですね、(笑)宣材の、いろいろ、オススメの言葉など書いて頂いて。

銀次:読みました、それ。
 :ありがとうございます。

萩原:お力になれませんで、違うかっ。さてこうやって集まりまして、みんなやっぱりオールデイズには、けっこうこだわりが。つまり、昔からのヒット曲に愛情があるという感じなんですけど、それぞれ、お一人ずつ、オールデイズに対するこだわりというか、そんなことも聞かせていただけると。

松尾:僕は、「Oldays But Goldays」という感じでね、古いけど、やっぱり今の自分に影響している作品が好きですね。

 :バットゴールデイズ。「金属バット」ってことですか?
銀次:「黄金バット」ですね?

松尾:ちょっと違いますね。そういう感じで、だいたい昔のやつでも、今聴いても聴くに堪えうるやつが、大事にしたいなということで、今日持ってきたんですけど。

萩原:で、銀次さんは?

銀次:僕はやっぱり、知らないうちにそこから影響を受けてて、曲を作っても、知らないうちにそのへんの、自分の15歳位の頃に聴いた曲とかが、自分の血の中に自然に流れてるっていうか、今日選んできた曲なんか、本当にそういう、本当によく聴いたナンバーばっかりですけどね。

松尾:慌てて選んできたとか言ってなかったですか?

銀次:いや、慌てて選んでも、もう何年ももう、自然にスッと来ちゃう曲ばっかだよ。

萩原:杉さんはどうですか?

杉 :僕はですねー、やっぱり、よく、ちょっと前までね、アルバム志向とか言ってたけど、でも結局はヒット・パレードが好きだったんで、要するに本当はシングル志向の人が多いと思うんですよ。で、やっぱりオールデイズっていうと、街の本屋さんでも売ってて、オールデイズの定番に入ってるようなものって、「えーっ、こんなに有名なの?」と思いながらも、買っちゃおうと思うでしょ?あれがやっぱり、下世話さに戻れる所が、みんなと共有できちゃう所が。

銀次:シングルいっぱい入ってるやつでしょ?

杉 :そう。本当は共有したくないなと思ってるようなイヤなやつでも、「共有しちゃおうかな、本屋さんで買っちゃおう」みたいなね。

萩原:でもやっぱりそういう「3分間の永遠」ですよね。だからよく「俺たちは3分間のシングルじゃ本質は理解してもらえない」って言う人がいますけど。

松尾:あれは違いますよね。

萩原:3分間を納得させられないヤツのアルバムを40分も50分も聴いてられないですよ。

松尾:そうですね。(笑)

萩原:基本ですよ。という具合に集まったわけなんですが、で、どうするかということなんですが、このゲストのお三方に、私、萩原健太が加わって4人がそれぞれ、これぞ!という、オールデイズのレコードを6枚づつ選んでいただきまして、私ちょっと選ぶ時間がなかったので、家のレコード棚からゴッと、任意に引き抜いてきたシングル盤が山と積まれてますんで、これをですね、その中からそれぞれ、順番を決めまして一曲ずつかけていくんですけれども、ただかけたんじゃ面白くないっていうんで、しりとりゲームといいますかね、タイトルでやっていくとあっという間に終わってしまったりするんで。

銀次:「ル」とか多いですもんね。

萩原:だからそういうんじゃなくて、前の曲に、何でもいいですから、とにかくなんかの理由でこじつけて、次の曲を紹介しながらかけていくという。

松尾:難しいですね。

萩原:で、持って来たレコードでこじつけられない場合は、しょうがないから、皆さんの場合は、ギターを持って来ていただいてますんで、こじつけられる曲を自分で歌う!

松尾銀次:はぁー!

萩原:そういうルールになってます。

 :青ざめますよねー。「青い影」になっちゃいますねー。(笑)
銀次:♪ラ〜〜 ファンダンゴ〜〜♪

萩原:でも、本当にただのしりとりになっちゃっても構いませんし、もう何でもこじつけられればいいとうことなんで、そういうことでいきたいんですが、かける順番を決めるために、ここでじゃんけんを行ないたいと思います。じゃんけんをして、左回りに順番にやっていくというかんじで行きたいなと。行きますよ!せーの、じゃんけん、ぽい!あ、松尾さんが1番ですねー。ということでですね、松尾さんから始まって、銀次さん、杉さん、そして私ということで、ぐるぐる6周するということで。

松尾:やはり、日ごろの行いが、私はね。(笑)

萩原:それじゃあ、まず松尾清憲さんの選んだ1曲をここで。

松尾:私はね、一曲目はザ・ムーヴという、これがね、知らないと思います皆さん。これはですね、ちょうどビートルズの、時代は60年代なんですけどね、僕としては、レノン―マッカートニーに通じるくらいのメロディメーカーだと思う、ロイ・ウッドという人がいてですね、その人が作ってたバンドでね、今日かけるこの「ブラックベリー・ウェイ」っていうのは、イギリスで1位になって、日本では全然有名じゃないんですけどね、僕としては非常に大好きでね、もう大事に今まで聴いてきたという曲ですね。それではザ・ムーヴで、「ブラックベリー・ウェイ」

♪ザ・ムーヴ「ブラックベリー・ウェイ」

萩原:続いての順番は、伊藤銀次さんです。

銀次:はい、わたくし伊藤でありますが、「ムーヴ」、動け!と言われたんで、それじゃあまあ、助走をつけようということでですね、(笑)すぐに出られませんからね。ワン.ツー.スリーと、助走をつけるということで、私は、レン・バリーの「1・2・3」をいきたいと思います。それとなんとなくね、「レン・バリー」と、「ブラックベリー」というのは、似てますよね。

 :そっくりだよ!
銀次:ね、同じ人かもしれないでしょ?

松尾:というかね、ムーヴのロイ・ウッド、「1・2・3」の、カバーやったんですよ。
銀次:言おうと思ったんだ俺!今!

松尾:さすが!

銀次:ま、言われてしまいましたが、ということもあって、裏付けもとれたということで、

萩原:レン・バリーっていうのは、もともとラベルっていうボーカルグループのね。

銀次:僕が知ったのはこの「1・2・3」からなんですけど、ちょうどこの曲が流行った頃っていうのは、髪の毛の長いグループ、ビートグループが多かった中に、初めて聴いた、なんか新鮮な白人の歌う、非常にモータウンのようなスイートなやわらかいメロディーラインっていうのかな、それがものすごく好きで、これは本当によく聴きましたね。それではレン・バリーで「1・2・3」

♪レン・バリー「1・2・3」

萩原:私と、松尾さんと銀次さんは、「かっこいいね〜」と盛り上がってましたけどね、杉さん1人だけ「どうしよう!」って。

杉 :こじつけを考えなきゃいけないのでね。次はですね、「1・2・3 レンバリー」ということは、1・2・3の連番、れんばれー。これは宝くじですよね。やっぱり夢を買うということで、次はドリーマーズ、「フレディ&ドリーマーズ」という。

銀次:うまいね〜。ミュージシャンじゃないみたいだな。

萩原:でも杉さん好きでしょ、フレディ&ドリーマーズのあのライン、イギリスのね。

 :リバプールサウンドでも、どっちかっていうと、甘口のほうですよね。ま、フレディ・マーキュリーがやってる・・

銀次:そんなことはない!

松尾:♪ママ〜♪

 :フレディ&ドリーマーズ、そのほかにもいろいろね、ジェリー&ペースメーカーズとかいましたけど、この「I’m Telling You Now」という曲、作曲者、ちょっと名前ど忘れしました。

銀次:ミッチー・マーレー。

杉 :そうそう。

銀次:僕ね、その人に印税払ってるんですよ。カバーしたんだもん。

杉 :「好きなんだ」を?
銀次:「好きなんだ」。

杉 :あらっ!

銀次:理由は、好きなんだ。(笑)

 :「好きなんだ」。佐野元春みたいだ。
銀次:(佐野元春風に)”好きなんだ。”やらせないでよ。

萩原:これ、話止まらなくなりそうだから、ちょっと紹介してください。

 :「How You Do It」っていう曲も、同じ作家なんですけど、あと、ビートルズがね、この曲もやってたみたいで、正式なレコードには入ってないんですけど、と言って次にふりやすくして、(笑)友情ですけどね。ということで、フレディ&ドリーマーズで「好きなんだ」。

♪フレディ&ドリーマーズ「好きなんだ」

萩原:そして私の番が。萩原ですけど、これは杉さんの友情に応えようかな。先ほどの曲はビートルズの初期に歌ってたんですよね。ビートルズと言えば!ビートルズからどこへでも行っちゃえますからね。(笑)オールマイティみたいなもんだからね。ビートルズと言えば、そのパロディー・バンドっていっぱいいたじゃないすか。いろんな人たちがいたんだけど。

松尾:日本にもいましたね。

杉 :「東京ビートルズ」なんてね。
銀次:「フォーク・クルセイダーズ」なんかも一種のパロディーですよね。

萩原:「ずうとるび」っていう、山田隆夫さんのほうじゃない、ずうとるびってのも、それも知らないかなみんな?やってましたけどね。そんなこんなでいっぱい、いろんなグループがいたわけで、日本にも「BOX」っていう

松尾:あ、いましたね〜、あ、いるんだ。

萩原:ビートルズのパロディーバンドですか?

松尾:オリジナルですよねー。

萩原:話変わりますけど東京ビートルズは「抱きしめたい」とか、日本語でカバーしてるんだけど、サビでほら、転調するじゃないですか、ま、Cのキーで行ったらGmに行って転調するって。でもあのメロディーはそのまんまで、東京ビートルズは転調してない!

松尾銀次:えーーっ!

萩原:もう無理矢理なコード進行で、そのまんまのメロディーで行くという。メロディーは転調してるけど、コードはそのままというですね。

杉 :そしたら戻るところはどうなるんですか?

萩原:もうそのまんま戻ってくるというわけだ。

銀次:だから何にも別のところへ行った感じがしないっていう。

萩原:もう力技っていう。それはいいんですけど、ま、数あるビートルズのパロディー・バンドの中でですね、やっぱりこの人たちが一番の出来じゃないかと。

銀次:認めましょう。

松尾:エリック・アイドル好きなんだ。

萩原:これはモンティ・パイソンとかでおなじみのね、エリックアイドルと、あと
松尾:なんちゃってなんちゃって!の。

萩原:ニール・イネスが組んで作った「ザ・ラトルズ」という。
銀次:凝ってますよねー。
杉 :これはね〜、もうすごいですよね。

萩原:ビートルズの曲をパロディーにしつつ、やってるんだけど、どの曲とも、なんか似てないような似てるようなっていう、なかなかうまいところをね。
松尾:やはりイギリス人ですよね、そこらへんはね。

萩原:そのアルバムからシングル・カットされているナンバーが実はあったんですね。

銀次:シングルが出ている!

松尾:それをあなたは持ってる!

杉 :知らなかったな〜、すごい!

萩原:私、そのシングルを持ってきましたんで、これをかけてみたいと思います。ラトルズ「I MUST BE IN LOVE」恋の乗車券。

♪ザ・ラトルズ「I MUST BE IN LOVE」

萩原:さて、滞りなく、2回り目に突入したいと思いますけど、ここまで4人、うまくこう、リレーしながら続いた、ラトルズから

松尾:私に戻ってきました。ま、ラトルズはね、ビートルズのパロディ、もう大好きでね、作ったわけですけど、ラトルズがイギリスなら、アメリカにもいたんですよ。「ユートピア」というバンドがいました。これがまたまた。

杉 :日本にも「ゆうとぴあ」っていましたけど、あ、ちがうか。(笑)

松尾:あれはちょっと違うじゃないですか、あーた。もう、すごいんですから、そのユートピアがまたね、ビートルズに捧げたというか、シングル盤なんかね、「抱きしめたいぜ」とか、そんなタイトルがあるんですね。「抱きしめたかぁ〜」とか、博多弁でもよかったような気が、(笑)そんなことはどうでもいいんですけどね。そのユートピアのリーダーのトッド・ラングレン、顔が長いんですけどね、もう大好きなんでね。

萩原:「アカペラ」というアルバムでね、お面かぶってますが、あごがはみ出してる(笑)
銀次:チェック厳しいー!

松尾:その、トッド・ラングレンの、これはけっこう皆さん知ってるかもしれないですけどね、「I SAW THE LIGHT」という曲をいきたいと思います。

♪トッド・ラングレン「I SAW THE LIGHT」 

萩原
:来ましたよ。名曲が出ちゃいましたよね。もうゆっくり味わってましたよね、今、松尾さんは。

杉 :すっきりしたでしょう、なんか。
銀次:いいな〜。

萩原:続きましては、これを受けて、伊藤銀次さんですね。

銀次:来ましたね。これ難しいですね、結構ね。「I SAW THE LIGHT」これはもうすでに終わった、松尾くんの心境ですよね。トッド・ラングレンといえば「ナッズ」というグループにいましたね。ナツの歌っていうのも結構いっぱいありますよね。(笑)夏の歌といえば、ロック史上、さん然と輝く「サマー・イン・ザ・シティ」という曲がありました。ラヴィン・スプーンフルというグループの。その曲ではなくてですね、ラヴィン・スプーンフルのこの曲は、僕、高校1年の時にね、バンドでやってた曲なんですよ。とても甘く切なくてですね、この曲をいきたいと思います。「YOU DIDN’T HAVE TO BE SO NICE」。

萩原:あのー、理由はなんでしたっけ?

銀次:それは「ナツの歌」ということで、ナツ、ナズの歌ということで。

萩原:ま、いいことにしましょう。じゃあ、曲紹介もう一度お願いします。

銀次:それじゃ、ラヴィン・スプーンフルで「YOU DIDN’T HAVE TO BE SO NICE」

♪ラヴィン・スプーンフル「YOU DIDN’T HAVE TO BE SO NICE」

萩原
:というわけで「うれしいあの娘(こ)」っていうやつですね。

銀次:日本語のタイトルはね。これは間違えて「うれしいあのむすめ」って言った人もいますけどね。

杉 :「狼(おおかみ)」じゃなくてよかったですね。(笑)
銀次:ウルフ?

萩原:危ないですけどね、そんな冗談を言ってる場合なんでしょうか、次は杉さんですけどね。

杉 :ラヴィン・スプーンフル、スプーン1杯の愛。やっぱり、スプーン1杯の愛をかけるのは、いちご!(笑)

銀次:うまいですよね、確かに。

杉 :「いちごの片思い」っていう。
銀次:いちごにかけると美味いっていうの。

杉 :そうそう、つぶしても美味いんですよね。
銀次:ミルクかけても美味い。

杉 :練乳が僕好きなんですけどね。そんなことはいいんです。「いちごの片思い」、これはですね、ナンシー・シナトラ。フランク・シナトラのお嬢さんですね。当時から結構、色っぽかったですね。

松尾:山本リンダ的なところがありましたね、ブーツなんか履いちゃって、「憎いあなた」という曲でね。

萩原:だけどよーく見ると、顔が似てるんですよね。
銀次:ね、お父さん似。

萩原:だからフランク・シナトラが、そういうセクシーな格好をしてると思ってみなさい。

銀次:それはいやだな。(笑)
松尾:私のナンシーのイメージが。

杉 :本当は「TONIGHT YOU BELONG TO ME」という、「今夜はあなたは私のものよ」という歌なんですけど、「いちごの片思い」ってついてるのは、その前が「レモンのキッス」という歌があったんで、レモンの次はこれだ!っていうんでね、いちごという、フルーツ・シリーズですね。「メロンの気持ち」っていうのもなんかあったかもしれませんね。

萩原:中原めい子さんみたいなもんですね。

杉 :「君たちキウイ・パパイア・マンゴー」みたいなもんですが、これは日本でもナンシー太郎さんっていう人が・・
銀次:ハッハッハッ!
萩原:とっとと曲紹介してください。

杉 :はい、ナンシー・シナトラで「いちごの片思い」

♪ナンシー・シナトラ「いちごの片思い」

萩原
:はい、もう杉さん、やさしい人ですね、私に本当に、次選びやすいものをですね、ま、ナンシー・シナトラがレモンからいちごへ来たということで、やっぱりレモン、いちごと来ればですね、

松尾:みかんでしょう!
萩原:(笑)違いますよ。次はですね、リンゴですよ。

銀次:あー、そのテがあったか。(笑)

萩原:アップルですね。アポー。アポーですよアポー。(笑)
銀次:ネイティブスピーカーってやつですか?
松尾:アップルレーベルじゃないんでしょうね。

萩原:その昔ですね、アンディ・ウイリアム・ショーでおなじみだった「オズモンド・ブラザーズ」というグループがいましたけどね、彼らがですね、「オズモンズ」というふうに名前を変えて、ジャクソン5の真似っこをして、ちょっとソウルフルなセンスを取り入れて、

松尾:結構日本で人気あったんですよね。

萩原:ありましたね。ジミー君もね、この曲のメンバーにはいませんけど、「ちっちゃな恋人」なんていう曲を歌ってましたね。最近はだいぶ、実業家になられたそうですけどね。

杉 :最近、誰かの人の息子がまた、レコード出しましたよね。「オズモンド・ボーイズ」っていうね。

萩原:ま、そういうですね、「家族のつながり」という面でもですね、フランク・シナトラとナンシー・シナトラ、この辺につながるというですね、このもう鉄壁のリレー、文句を言わせないですね。オズモンズの、これは全米No・1になった曲ですけどね、そのすばらしい曲をここで聴いてみたいと思います。オズモンズで「ワン・バット・アップル」

♪オズモンズ「ワン・バット・アップル」

萩原
:はい、というわけで、いよいよ3周目に突入します。2周目までは見事に戻ってまいりましたが、

松尾:いちご、そしてリンゴ。そうするとまたやっぱり、いちごでしょう!ね、ブラックベリーウェイ!
萩原:それ、かけた!最初に。

松尾:えっ!かけました?
杉 :あなたが選んだんでしょう!

松尾:だめ?およびでない。こりゃまた失礼いたしました。ではじゃあ、なんか1曲
萩原:歌っていただいて。

松尾:「ワン・バット・アップル」でしょう?アップル・レーベルっていうのがありましたですね。
萩原:最近CDで再発になりましたけどね。

松尾:その時にアップル・レーベルから発売してた、ジョンとヨーコが歌った歌があるんです。「GIVE PEACE A CHANCE」です。
♪oh we a say〜 it’s give peace a chance〜〜 oh we a say〜 it’s give peace a chance〜〜 エヴリバディ リボリューションエボリューションレボリューションそのあとよく知らないんですけどね。

一同:(笑)

松尾:南州太郎にこういうのありますけどね。これちょっとやりたかったもんで、ちがうかっ。

萩原:ということでまあ、つながらなかった場合は自分の歌でつなげてもOKというルールですからね。

松尾:そしてですね、このジョンとヨーコと言えば、ヨーコ、日本人。続いてご紹介するのがですね、私のやっぱり尊敬する
 :セールスマンみたいだな。

松尾:奥様!なんて。尊敬する作曲家で、バート・バカラックという人で。バート・バカラックの中で、ちょっと異色な、オリエンタルタッチの、ディック・リーも「ディックりした!」みたいな感じの曲があるんですよ、これ、ハーパース・ビザールという人で、それを聴いていただきます。ハーパース・ビザールで「ME JAPANESE BOY」

♪ハーパース・ビザール「ME JAPANESE BOY」

萩原:はい、さて、松尾さんのこの曲から、どう続くか、伊藤銀次先生ですね。

銀次:「ME JAPANESE BOY」ですか。んー、まっ、最近は国際交流がさかんでね

松尾:今、しゃべりながら考えてないですか?
銀次
:読むな!(笑)日本人でも名前が、ジョージとかですね、増えてますよね。で、ジャックっていう人もいるわけですよ

萩原:は?

銀次:この「ME JAPANESE BOY」、この日本の少年は、ジャックという名前なんです。「マイ・ネーム・イズ・ジャック」という、ね。

杉 :苦しいかもしれませんね〜。
萩原:「ジャック」っていうの?

銀次:いや、ハイ・ジャックじゃないですよ。

萩原:ジョージとかね〜、マリアとかはいますけどね〜。
松尾:ジャックはちょっと苦しいような気がしますね。

萩原:「陸」って書いて、「リック」とか読ませる人もいましたけどね、
杉 :「弱い」って書いて「ジャック」!あんまりいい名前じゃないですよね〜。

萩原:銀次さん、例えば自分のお子さんに、「ジャック」って名前付ける勇気あります?

銀次:「ジャック」は、ないですね〜。「ゼック」しますよね〜。

萩原:だめです!

松尾:確か子供、「伊藤小銀次」じゃなかったですか?
銀次:うちは落語家じゃないっつうの。バック・ミュージシャンにつけてるんですよ。ドラムが小銀次で・・

萩原:じゃあ銀次さんは、これはだめということで、ちょっと自らの歌でつないでいただかないと。

銀次:じゃあですね、「ME JAPANESE BOY」。日本の曲があまりアメリカのチャートって、入ってはいますけど、1位になった曲ってのはないですね。洋楽として成立して、だれでも知ってる曲って言ったらやっぱりこの曲じゃないすかね、スキヤキ。「上を向いて歩こう」。
♪うえをむ〜いて あるこ〜う なみだが こぼれないよ〜うに♪サワリまで。

萩原:さわり魔?

銀次:いや〜、でもこれから先、どうやってつなげようかな(笑)

杉 :スキヤキでしょ?スキヤキと言えば!
銀次:そう、スキヤキと言えば、肉ですね、やっぱし。スキヤキと言えば、ネギですね。スキヤキと言えば、豆腐じゃないですか。豆腐と言えば、豆じゃないですか。豆は、「ジャックと豆の木」。ね、マイ・ネーム・イズ・ジャックと豆の木。

杉 :そう来た!
松尾:来たね来たね〜。

銀次:ね、これは誰にも何も言わせませんよ。

萩原:もう一回言ってください。

銀次:「マイ・ネーム・イズ・ジャックと豆の木」。マイ・ネーム・イズ・ジャックと豆の木と言えばマンフレッド・マンということでね。それで私はですね、なんか審査委員長の許可が下りないみたいですね。

萩原:どうぞ、曲紹介してください。

銀次:いきましょう。誰にも何も言わせない!マンフレッド・マンの「マイ・ネーム・イズ・ジャック」

♪マンフレッド・マン「マイ・ネーム・イズ・ジャック」
 
松尾:日本では、ムーンライダーズがカバーしてましたけどね。
萩原:というわけで、ムリヤリにでもこの曲になってしまいましたが、杉さん、これから、どうしますか?

杉 :困っちゃうよな〜。

松尾:杉くんの歌声も聴きたいな。

萩原:そう、ここまで2人歌ったんですから、

銀次:よく、2人間違えると次も間違えたりしますよね、つられて。

杉 :「マイ・ネーム・イズ・ジャック」、「私の名前はカルメンです」みたいなもんですよねこれ。「もちろんあだ名に決まってます」そしたら最初から「私のあだ名はカルメンです」って言やあいいんじゃないか。そういうことはまあ、置いといて、そんなことはどうでもよくて、時間稼ぎしてるんですけど、

萩原:今「カルメン」とか持ってくりゃよかったなーと思ってるんでしょう?

杉 :でも今日は持ってこなかったからなー。「カルメン」持ってこりゃよかったんですけどね〜。うまくつながったのに。

萩原:ま、歌っちゃえばいいじゃないですか。

杉 :じゃあ、男の人の名前の曲ってのはいろいろありますけど、「マイ・ネーム・イズ・ジャック」とか、やっぱり有名なのは「ヘイ・ジュード」。
♪Hey Jude〜 don’t make it bad〜 take a sad song〜 and make it better〜 remember to let her into your heart then you can start to make it better〜♪ ということで、「ヘイ・ジュード」を作ったのは、誰?

松尾
:ポール牧!
杉 :そう!
銀次:指パッチン?

杉 :違うんですよ、ポール・マッカートニーさん。ポール・マッカートニーと言えばですね、昔、17の時かな?最初にというか、若い頃に作った曲、ピーターとゴードンが歌っている有名な曲ですけどねー。

萩原:持ってきましたね〜。

杉 :きれいにつながったでしょ?で、ピーター・アッシャーはね、今、プロデューサーとしてジェイムス・テイラーやリンダ・ロンシュタットとかね。ゴードンのほうはフラッシュ・ゴードンで・・
松尾:♪フラッシュ!ア〜!

杉 :その、ピーターとゴードンで「愛なき世界」。

♪ピーター&ゴードン「愛なき世界」 

萩原:はい、もう杉真理さんはですね、天使のような方ですよ。もう選びやすくて。全部ビートルズにつながっているという。ビートルズはオールマイティってさっき言ったばかりだもんね。私、全部ビートルズから選んでますからね。で、ビートルズと言えば、「リボルバー」「ラバー・ソウル」あの辺のアルバムありますけどね、その時にエンジニアをやってた人がいるんですよ。ノーマン・スミスと言う人が、ま、そういう技術屋さんだったんですけど、何を間違えたか、自らレコードを出してしまった事があったんです。歌っちゃったんです。でも、のちのインタビューとか読んでると、スタジオワークをビートルズがやってるのを見てて、結構いろんなことを学んだという、それを生かしたのかどうか知らないですが、とにかく自らレコードデビューした時にですね、自らのアーチスト名を「ハリケーン・スミス」と。

松尾:すごいですね〜。
銀次:なんかボクサーみたいですね。
萩原:名乗ってね、結構ヒット曲をいっぱい作ったんですね。
杉 :No・1になりましたもんね。

萩原:その中から、これがやっぱり一番の名曲かなっていうのを持ってきたんで、それをかけたいと思います。ハリケーン・スミスで、「OH BABE」

♪ハリケーン・スミス「OH BABE」

萩原:さてここでですね、ちょっと途中から番組聴いた人はですね、「一体こいつら何やってんだ?」と、怒ってる人もいるかもしれませんので、趣旨の確認をしたいと思います。ここで私を含めて4人、松尾清憲さん、伊藤銀次さん、杉真理さん、いらっしゃいましてですね、この4人でそれぞれ、勝手に持ってきた曲がありますんで、それをですね、1曲づつかけてるんですが、ただかけるんじゃ面白くないというので、前にかかった曲から、なんかの形でとにかく関連させて次の曲をかけるというね。

松尾:そうだったんですか?

萩原:おい、おい!これは、いろんなヒット曲の周辺事情に通じている、非常によく知っている人しか出来ないだろうと思って企画したんですけどね、ただのダジャレみたいになっちゃってね、

杉 :「お笑い頭の体操」みたいになっちゃいましたね。

萩原:もう、円鏡さんみたいな世界に入っちゃいましたからね、よくわかりませんけど、とりあえず、趣旨としてはそういうことになってるんですけど、3回戦まで終わりましたからね。三周、見事に回って、もしこじつけられなかったら、自ら、ギターを弾いて歌うということになってますけどもね、それを含めて何とか三周終わりまして、いよいよ、4回戦に突入します。

松尾:僕は健太さんの歌も聴きたいんですけどね。

萩原:そういうわけにはいかないですよ。
杉 :アカペラでもいいですよ。

松尾:じゃあ、続いて私ですか、ええ、ハリケーンですから、あーた。もうね、気象状況を見分けるためには、気象衛星を。

萩原:ひまわり?
松尾:そうです。「こまわり」じゃありません。ね、打ち上げて、宇宙に。「宇宙」っていうのがテーマになりますけどね。で、その「宇宙」をテーマにした曲は結構昔からあったですよ。

萩原:アース・ウインド&ファイアー。

松尾:いろいろありましたね。ELOもいろいろありましたけど。
銀次:「宇宙少年ソラン」とか。

松尾:それもありますね。その昔、ベンチャーズ、ありました。
萩原:知らないな〜。

松尾:また!健太さん、弾いてたじゃないですか、ベンチャーズ。ね、サイドギターとかうるさいのに。そのベンチャーズの曲で、ベンチャーズの曲というか、トルネイドーズがヒットさせたんですけどね、僕はベンチャーズを最初聴いたんです。「テル・スター」という曲があってですね、これがもう、サウンドとしてはオルガンが入った感じで、まあ、割と簡単なサウンドなんですけど、なんかね、宇宙に飛んでいくような感じにさせる、本当に名曲だなーと思いましてですね、これをぜひかけたいと思います。

萩原:ハリケーンから宇宙へということで。

松尾:なかなか、もう、だんだん拡がって(笑)
銀次:夢があっていいよね。

松尾:このあとどうなるかわかりませんけど。

萩原:かなり今のは、きれいにつながりましたよね。

松尾:これはインストなんですけどね、はい。
萩原:座布団1枚ということで。

松尾:じゃあ、いってみましょう。ベンチャーズで「テルスター」。

♪ザ・ベンチャーズ「テルスター」

萩原:すばらしい。

松尾:さようなら〜〜みたいな感じですね、最後ね。

萩原:聴きほれてしまいましたね。さて、第4回戦の2番手ですけどね、伊藤銀次先生。

銀次:ま、「テル・スター」。軌道衛星ですか?ま、地球の周りをこう、ぐるぐる、周回軌道というか、回るわけですよ。「ホーキング 宇宙を語る」という感じですね。で、あれはやっぱり、軌道というのは、円ですね。球。サークルですね。で、丸ですが、その、衛生自体にも丸いものがあったり、赤い色をしている球体もあったりしてね、ゴムでは出来ていませんが、ま、赤いボールということで、「レッド・ラバー・ボール」という曲を歌っていた、あ、ぴったりじゃないですか!これ、ね、今の話と。

萩原:これ、サークル、つづりが違いますよ。

銀次:あ、これはね、ワザと変えたというね、当時、ワザと変えたんですけどね、何ていうんですか、アナログじゃねえや、わかんねえや、え、これでいいんですよ。

杉 :これでいいんだよね。

銀次
:あ、ちょっと、「L」が抜けてますね。すいません、サーク(CYRKE)になってました。(笑)

杉 :本当だ。

銀次:ということでですね、サークルの「レッド・ラバー・ボール」。これ、ポール・サイモンという人がね、実は職内というか、アルバイトで(笑)書いた曲なんですが。

松尾:1位になりましたよね。
銀次:1位にはなってないと思いますよ。ただ、ポール・サイモンという人はもちろん、サイモンとガーファンクルでもすばらしい曲をいっぱい書いてるんだけど、こういうふうに他の人に書いた曲でも非常にいい曲があってですね、この「レッド・ラバー・ボール」。ただ、いわゆる一発屋に近いグループだったですね。

萩原:2曲かな、あともう1曲は「ターン・ダウン・デイ」。

銀次:実に、これもまあ、さっきからビートルズの話が出ていますけど、ブライアン・エプスタインがアメリカで契約していた唯一のグループということでね、お届けしたいと思うんですが、いかがでしょう?

萩原:よろしゅうございましょう。

銀次:許可が下りましたですね。それではザ・サークル「レッド・ラバー・ボール」

♪ザ・サークル「レッド・ラバー・ボール」

萩原:さあ、杉さん、引き継いでください。

杉 :困ったなあ。やっぱり、「レッド・ラバー・ボール」、ね、赤い玉。やっぱり「丸薬」を連想させるんじゃないですかね。
萩原:「ラバー」が抜けてません?

杉 :ま、あのほら、カプセルなんですよ。
萩原:あっ、え?

杉 :意外とね、ゴムっていいんですよ、体に。(笑)うち、よくゴム食べますけどね、なかなかこれ体にいいんですよ。で、体にいいだけじゃなくて、恋にもいいんですよね。

銀次:鯉にやるんですか?

杉 :そう、鯉に。違うんですよ。そっちの鯉じゃないんです。「恋の特効薬」という、「LOVE POTION NO・9」という曲がありましたねー。

松尾:サーチャーズですか?

杉 :そうなんです、サーチャーズ。これ僕は、小学校の時に買いましてね、このドラムの「タッタッタッ タカタカタッタッ!」っていう、小太鼓のようなスネアの音が僕好きでね、それに合わせて化粧台のイスをバカバカやってね、ゴムを出しちゃって、本当に怒られましたけど、そんなことはどうでもいいんですけど。

松尾:これタイトルが、でもかっこよくて、なんかね、「特効薬」というところが。

銀次:英題のほうには番号がついてますもんね。曲のタイトルに。

杉 :「ラブ・ポーション・ナンバー9」という、9番目なんですね。
松尾:♪ナンバーナイ〜ン ナンバーナイ〜ン・・・
杉 :(笑)なんか言ってますけど。
銀次:外野がうるさいですね。

萩原:この曲ね、短いんですよ。私ね、次考えるのどうしようかなと。考えてませんよ。じゃあ、いきましょうか。

杉 :はい、サーチャーズで「恋の特効薬」

♪ザ・サーチャーズ「恋の特効薬」

松尾:最後のコブシのね、♪見てたのね〜♪が

杉 :ちょっと日本的なね、おあとがよろしいようで、みたいな感じが。

萩原:私ね、桑田圭祐の、映画撮ったでしょあいつ。で、彼の映画の宣伝のテレビ番組に出演させられましてですね、ウクレレでこの曲を弾いたことがあります。

松尾:あっ!じゃあやりましょう。
杉 :あらっ!それやってくれなきゃ!
銀次:今しかないですよ。

萩原:今、私はつなげられるんです。やっぱり「恋の特効薬」。恋が薬で治ってしまうというのはね、魔術みたいな感じがしますよね。

杉 :この!
銀次:この!
松尾:この!

杉 :このこの!七つのお祝いに。

萩原:本当にこの短い曲なのに、この短い曲の中にポップスのすべてが詰め込まれてる感じがしません?

銀次:無駄な所が1つもない。

萩原:ないでしょ?

銀次:間奏だってあったんですよね。

萩原:本当にもう、2分か、3分以内の時間の中でポップスのマジックがすべてこう、入ってますね。

松尾:最後の「見てたのね〜」までですね。

銀次:マジックが入ってた。

萩原:マジックがこう詰め込まれて、このなんかポップマジックと言いますかね、スリーミニッツオブパラダイスと言いますかね、すばらしいなーなんて思うわけですよ。それでは、お送りしましょう。パイロットで「マジック」

♪パイロット「マジック」

萩原:すばらしい、いい曲ですね、本当にね。さて、第4回戦は滞りなく、見事に、罰ゲーム無しで終了しまして、第5回戦。

松尾:そして、わたくし松尾が、また、戻ってきましたね。

銀次:また始まるわけですか?

萩原:また始まりますよ。まだまだ。

松尾:なんか、バトルゲームみたいになりましたね。

銀次:生きて帰れるでしょうかね〜。

杉 :ね〜。
松尾:本当に。ね、パイロット。パイロットと言えばですね、もう本当に、憧れの職業という感じもありますけど、これが非常に危険をはらんでいる。もう何年か前もほら、ロケット打ち上げてそのまま落っこちた

萩原:スペースシャトルね、ありましたね〜。

松尾:悲劇が、つきものなんですね〜、悲劇が。私たちは喜劇ですけどね。

萩原:ハイハイ、もうなんとなく見えましたから、一人でずっと進めてくれますか?

松尾:セールスマンみたいになっちゃった。その「悲劇」がタイトルについた曲で、僕のもう本当に好きな曲でですね、結構新しいんですけどね、79年ですから。バグルスというバンドでですね、これはトレバー・ホーン大先生が作った、

銀次:それは最近崩壊したバンドじゃないすか?バブルス。

杉 :はじけちゃった!

松尾:あ〜、いいですね〜。

銀次:進めて下さい。

松尾:そうですね、これはかなりエレクトロニクスを使ったという、それとなんとなく今までのイギリスの伝統がうまくミックスされた、なかなか名曲じゃないかと思います。それではバグルスで、「ラジオ・スターの悲劇」

♪ザ・バグルス「ラジオ・スターの悲劇」

萩原:だんだん、持ち札が少なくなってきて、苦しくなってきましたけどね、それは、お隣の伊藤銀次さんも同じというわけで。

銀次:いや〜、同じ苦しさ。だがですね、今回初めてですね、わたくし、音楽的につなげそうな気がしますよ。

萩原:お!
松尾:あら!
杉 :そんなことやっていいんですか?(笑)

銀次:ま、「ラジオスターの悲劇」やってたバグルスと言えばですね、もう70年代後半から80年代にかけて、打ち込みといわれている音楽を、

松尾:気持ちを?

銀次:石で釘を打って?違いますよそれ。やってたという、ま、元祖といってもいいグループですけどね、その中心人物がトレバー・ホーン。で、この人はいろんな人もプロデュースしてますけども、ゴドレー&クレームというのもプロデュースしてますよね。で、この2人組はですね、エリック・スチュワートという人、それからグラハム・ゴールドン、この人と一緒に10ccというバンドを組んでおりました。それで、そこのエリック・スチュワートというのは10ccに属している前にはですね、マインドベンダーズというバンドで活躍してましたね。もともとはウェイン・フォンタナとマインドベンダーズと言いましたけど、そのグループが飛ばしたヒット曲、「ア・グルービー・カインド・オブ・ラブ」これを、いってみたいと思います。

杉 :えらいこと持ってきましたね〜。

萩原:これもう、何の文句もつけられなくて面白くないから、却下しましょうかね〜。

銀次:(笑)ひどい、それは!

松尾:♪ドレミファソッソッ、でしょ?

銀次:そう、あ、これ、フィル・コリンズもね、最近カバーして。だから若い人たちなんかは、フィル・コリンズで聴いた人が多いと思うんですけどね。

松尾:非常にシンプルなんですけどね。

萩原:じゃ、そのオリジナル・バージョンということで、

銀次:聴いていただきたいと思います。ザ・マインドベンダーズ「ア・グルービー・カインド・オブ・ラブ」

♪ザ・マインドベンダーズ「ア・グルービー・カインド・オブ・ラブ」

萩原:名曲ですね〜。味わって聴かせていただきましたけどね、さて、この味わったあと、杉選手ですけどね、

杉 :マインドベンダーズ。さっき言ったように、ちょっと話、逆戻りさせちゃって悪いんですけど、このマインドベンダーズの中から、10cc、出てきましたね。エリック・スチュワート。そして10ccが、ま、最近また再結成するみたいですけど、消えましたよね。10ccのこの液体が、消えた。どこに消えたか?砂に消えたんですよ、これ。

萩原:誰が消えたの?

杉 :そんなんじゃないんですよ。(笑)

松尾:そんなのどこにも書いてないですよね。

銀次:事実は事実だった。

杉 :そう、事実なんですよ、これ。みんな泣いた。10ccの分量だけ、涙が出たわけですよ。

萩原:解散を涙したと。

杉 :その涙が消えて、どこに消えたか?私は見つけたんです、さっき。砂に消えてたんですね。

銀次:跡を見つけたんですね?

杉 :見つけたんですよ〜。さっきちょっと行ってきたんですけどね。で、歌ってたのはミーナなんですけどね。ミーナの「砂に消えた涙」。これ、日本では弘田三枝子さんなんかもね、日本語バージョンね。

松尾:ヤンナっつって、ミーナ。

杉 :全然違いますね(笑)

銀次:何にもなってませんね。

松尾:すいません。

杉 :ミーナで「砂に消えた涙」

♪ミーナ「砂に消えた涙」

萩原:いいですよね〜。やっぱりでも「♪青い月の光を浴びながら」っていう、

銀次:「トンデレ」じゃなくて。

萩原:「トンデレ」じゃなくて、それも結構、深く染みついてますよね。ミーナの日本語版っていうのも、A・B面で当時ありましたね。私はもう、杉さん、なんか僕のこと好きなんじゃないかと思って。

松尾:2人、打ち合わせしてません?

杉 :交換日記してますみたいな(笑)。

萩原:何の苦労もないです私は。ま、持ってきているレコードの量が違うっていうのもありますけどね(笑)。「砂に消えた涙」いいタイトルじゃないですか。これに匹敵するタイトルがあるんですよ。「雨に消えた初恋」という。

銀次:あ、対句。

松尾:美しいね〜。

萩原:これは、もともとのタイトルは「The rain The park and other things」と言うんですね。この「雨と公園と他のいろんなものたち」というこのタイトルをですね、「雨に消えた初恋」と、ムリヤリ邦題にするこのセンスがね、邦題がなかったらつながりませんでしたが、ミーナの場合は邦題しか知りませんからね。邦題で行かなくちゃ。

松尾:そうですよね。

杉 :「トンデレ」かもしれません。

銀次:法政大学かもしれない。

萩原:というわけでですね、この「雨に消えた初恋」というのを歌っていたのは、もう、ウシも知ってるカウシルズ。

銀次:出た〜。
松尾:出た〜。

萩原:なんたって!(←大橋巨泉風に)っていうね。

銀次:死語の世界〜 死語の世界〜。

萩原:それでは、ウシも知ってるカウシルズで、聴いてください。「雨に消えた初恋」

♪ザ・カウシルズ「雨に消えた初恋」

萩原:さて、5周目が終わりまして、いよいよ第6回戦に突入ということで、結構みんなしぶといですよね。

松尾:やりますねやりますね。
杉 :続いてますよね〜。

銀次:そろそろピッチャー打たれるころですね。6回戦はね。

萩原:さて、6回戦トップバッター、松尾さん。

松尾:そのとおり、ちょっと厳しいんですけどね、今回はね。もう、ウシも知ってる、ね、ご存知でしょ?ごぞんじ、ごぞんびーず、ご、ゾンビーズ。ウシも知ってるくらいですからゾンビも知ってるはずですよね〜。もう、ちょっと厳しいですけどね。ゾンビーズっていうのが居ましてですね、これがなかなか、あの時代ではちょっとおしゃれなバンドでね、ちょっとジャズっぽい雰囲気の

萩原:ロッド・アーチャー。

松尾:そうですね、ソロアルバムもいいですけどね〜。

萩原:なかなか、キーボードの使い方がジャズっぽい所が。

松尾:そう、なんかリードギターがいないっていうか、どっちかというとキーボードがメインで。

萩原:ソロは、だいたいキーボードがね。

松尾
:異色なんですけどね、そのゾンビーズの曲でですね、大好きな曲なんです。「TELL HER NO」

♪ゾンビーズ「TELL HER NO」

松尾:おしゃれでしょ?なかなか。

萩原:ね、すばらしい。これは本当、ヒットしている当時というか、ま、その時あんまり聴いてなかったけど、でもなんか昔聴いたよりも最近聴いて初めて、この斬新さとかね、良さが分かったというかね。

銀次:あ〜、言える言える。

松尾:コードの響きとかね、イントロとか。

萩原:見事ですよね。という、見事な曲を受けて、さて、伊藤銀次さんですけれども。

銀次:これはね、昔、千葉県にですね、そこにずっといる、そこでお百姓さんやってる人から聞いたんですけどね

松尾:「日本むかしばなし」みたいだ。

銀次:江戸時代のことですけど、木更津のほうに、なにやら死霊がね、居て、村人を困らせたという話が。

松尾:ゾンビ?

銀次:ゾンビが居てね。それが、木更津に今では伝説となって伝わっているというですね、木更津の伝説、きさなーづーの伝説ということで、続いてお届けしたいのはですね、(笑)デイヴディー・グループというグループの曲でですね、「キサナドゥーの伝説」。
萩原:くだらねえ〜。

♪デイヴディー・グループ「キサナドゥーの伝説」

杉 :さっきあれだけ音楽的な続きした人とは思えませんよね。木更津に持っていく。でも、続きで私、杉ですけど、木更津にゾンビが出るって、これは本当なんですよ。私もね、ゾンビを求めて、ちょっと旅してですね、(笑)木更津港に着いたんですよ。そしたらですよ、ちょっとゾンビみたいな人がですね、なんとブリを売っていたんですよ。(笑)

松尾:あら!

杉 :「ウーリー・ブーリー」なんて曲があるんですけど。(笑)
銀次:ハッハッハッハッ!

萩原:なんか僕、急に思い出したけど、昔、大橋巨泉さんが、曲名をダジャレで言ってかけるという番組やってたの知りません?日曜日の朝かなんか。

松尾:やってましたね。

萩原:それをやってるような気分になってしまいましたけどね。

銀次:珍しい番組ですよね。
杉 :珍しいですよね。
松尾:復活させましょうかね。ほんとに。

杉 :この曲は僕、結構好きだったんですよね。最近聴くと

萩原:本当に好きだったんですか?ここでかけなくちゃいけなくてしょうがなくて

杉 :本当に好きだったんですよ!

松尾:今、「結構好き」と言ったじゃないの。

杉 :今はね、あんまり好きじゃないかもしれない(笑)、本当のこと、昔は結構好きだったんですよね。

銀次:木更津だったから、だったんでしょ?

杉 :そうなんですよ、ウリブリ。

萩原:でもこれはもう大ヒット曲ですからね。

杉 :でね、これ、「スプラッシュ」ていう映画の最初のシーンでこれ、船の上で歌ってるシーンでこれがかかるんですけどね。

萩原:突然、なんかスペイン語みたいなのでカウント取っちゃったりする曲ですよね。

杉 :そうですね。サム・ザ・シャム&ファローズという、ちょっとウソ臭いグループですけども、「ウーリー・ブーリー」。

♪サム・ザ・シャム&ファローズ「ウーリー・ブーリー」

萩原:さて、6回戦の最後を飾ります、わたくしはですね、実は杉さんがですね、ゾンビを求めて、木更津に旅立つその時を知ってるんです。その時の姿を見てるんです。杉さんの家に池がありましてね、そこに魚を飼ってたんですよ、鯉を。でも、木更津に旅立たなくてはいけない、その、ブリの里に旅立たなきゃいけないということでですね、泣く泣くですね、飼っていた鯉と別れを告げてですね、さよなら、鯉よ、さよなら、と言いながらですね、旅立っていったんですよ。私は涙しましたよ、その姿を見て。

杉 :どこで見てたんでしょう(笑)?池の中かなんかに居たんじゃない?

銀次:鯉だった!

萩原:ブリから鯉に変わりましたですね。

銀次:でもきれいなね、なかなか。

萩原:というわけでですね、ここで聴いていただきたいと思います。バート・バチャラッチの(笑)

銀次:バハラッハとも言いますよね。

萩原:バハラッハによるナンバーですね、「I’LL NEVER FOLLIN LOVE AGEIN」恋よさようなら。ボビー・ジェントリーです。

♪ボビー・ジェントリー「I’LL NEVER FOLLIN LOVE AGEIN」

萩原:すばらしい選曲でしたけどね、さて、なんと6回戦終わってしまいましたよ。

松尾:持ちますね〜。
杉 :よく持ちましたね〜。

松尾:しかも、かかる曲がもう、ね。

萩原:結構、でもいい曲、非常にくだらないことをやってるように思いますけど、選曲に関してはね、かなりいいもんがあるんじゃないかと。

松尾:もうすばらしい。「ウリブリ」がかかるとは思いませんでしたよね。

萩原:いよいよ、時間もありますよ。7回戦に突入しますよ。

松尾:じゃ、松尾いきますけどもね、「恋よさようなら」ですからやはり、もうね、もう本当に、落ち込んじゃうわけですよ。ですからもう、さまよう、杉くんが鯉にさよならして、さまよって、

萩原:これは主人公は杉さんですよね?

松尾:ええ、もう、杉くんになったんです。(笑)もうずーっとさまよったんですけどもね、もう落ち込んでさまよったんですけどもね、ことわざにもあるように「朝の来ない夜はない」って言うくらいでね、やはりどっかに光を求めてですね、

萩原:「夜道は日が暮れない」っていうのもありますよね(笑)。

松尾:あ、それもありますね。で、ずっとさまよったわけです。

杉 :木更津港へそれで行ったわけです。

松尾:そうです。木更津港で、夜明けを待ったわけです。「夜明けを求めて」という曲をですね、次かけるんですけど、ちょっと無理ありますけどもね。これ、ザ・ハードと言うグループでね、なんと、ピーター・フランプトン。プランクトンじゃない、フランプトンですよ。

杉 木更津港にいっぱい浮遊していた

銀次:だから魚に恵まれてブリが獲れる。

杉 そうなんです。
銀次:な〜るほど。

松尾
:そのピーター・フランプトンが居たバンドですけどもね、ザ・ハードで「夜明けを求めて」

♪ザ・ハード「夜明けを求めて」

萩原:はい、あの、私はですね、この番組をまだ聴いている人がいるだろうか心配でしょうがないです。(笑)

松尾:もうあきれかえってるんじゃないですか、皆さん。

萩原:というわけで杉さんは、夜明けを求めてさまよってるという所まで話が来たんですがね。

銀次:なるほどね。私がさらにダメを押せばいいわけですね。(笑)ま、「夜明けを求めて」というので思い出すのはですね、ま、みんなで酒を飲んだりですね、いろんな所で、本当、どうしてもこう、始発まで待ったりすることがありますね。そういう思い、みんなあると思います。それから、終電には乗ったんだけれども、そのまま、暖かいので寝てしまってですね、っていうふうなことありますね。誰しもありますね。というふうな事からですね、次選んだ曲は、「DON’T SLEEP IN THE SUBWAY」という、「地下鉄では寝ないでくれ」というね、この、終電に乗ったんだけど、そのまま乗り越してしまったというね

杉 :「ベッドで煙草を吸わないで」みたいですね。

銀次
:似てますね。(笑)これはペトゥラ・クラークっていう女性シンガーで、これはもう、映画なんかにも出てましたけど、イギリスを代表する

松尾:「ダウンタウン」なんていう曲もありましたよね。

銀次:名曲がありましたね。トニー・ハッチって、僕、大好きな作曲家なんですけど、その人の名曲
杉 :みなしごハッチ。

銀次:潜水艦のハッチとも違いますよね。それでは聴いていただきたいと思います。ペトゥラ・クラークの「DON’T SLEEP IN THE SUBWAY」

♪ペトゥラ・クラーク「DON’T SLEEP IN THE SUBWAY」

萩原:そうこうするうちにですね、くっだらねえことやってるうちにですね、なんと、日付も変わってしまいましたよ。

松尾:あらっ!
銀次:本当だ。

萩原:深夜の12時を回ってしまいました。先ほどですね、レコードのほうもですね、ちょっと怒ったかなんか知りませんけど、ちょっと針が飛んじゃったみたいですね。

銀次:勝手に移動しましたね。わたくしの、聴き込み過ぎてまして。

松尾:年季入ってますからね。

萩原:とんだことで。
銀次:どうも申し訳ありませんでした。
杉 :とんでもない。

萩原:失礼いたしました。ということでですね、このコーナーもそろそろ締めに入りたいと思いますけどね、せっかく皆さん、こうやって、先ほど罰ゲームの為だけにギターを持ってきていただいたわけでもないんで、せっかく

松尾:健太さんが歌うんですよね。あっ、違うんですか?

萩原:そうじゃないんですけど、せっかく3人、こうやって集まったわけで、この3人でバーッと何かやるって、そう、松尾さんと杉さんって組み合わせはね、あるし。

銀次:結婚式の時くらいですね。

松尾:でもBOXのレコーディングでも、銀次さんゲストでやってもらって

銀次:結婚式の時には、「サボテン・ブラザーズ」って、3人で出前やってるんですよね。

松尾:今日はナントカ・パンチャーズで行きますか?

杉 :また、今日聴いて
銀次:依頼来たらどうする?依頼来たら?

杉 :やりますよ〜。しゃべり込みで。
銀次:やります?んー、事務所通さなきゃね。
杉 :そうですね(笑)。

萩原:という、せっかくの、この、サボテン・ブラザーズを、ここでちょっと出前をやっていただきたいということで、なんか、3人で弾くには、どの曲を?

杉 :オールデイズでビートルズが、かかんなかったですよね〜。

松尾:そうなんですね。
銀次:あ、そうだね。

萩原:ビートルズの周りをうろうろうろうろしてるばっかでね。

銀次:で3人、3声。
松尾:ってことは?

杉 :どうなんですか?えっ?なんてね。「こいつ」っていう、日本語のタイトル「THIS BOY」
松尾:今考えついたようなこと言って!

杉 :(笑)いきましょうか?じゃあ。

萩原:お願いします。

♪松尾清憲・伊藤銀次・杉真理「THIS BOY」

杉 :なんちゃって。

萩原:すばらしいじゃないですか。もう1曲今、というわけにはいかないかっ。というわけで、本日はですね、お忙しい所を、こんな所まで遊びに来て下さって(笑)

松尾:いやぁ〜、今日はもう楽しかったですね。
銀次:楽しかったね〜。

萩原:なんかでも、こんなこと言ったら、聴いてらっしゃる方、別に無視してるわけじゃなくて、ほら、よく友達の家に、自分の好きなレコード持って遊びに行って、「これいいでしょ〜」とか、かけ合うときってあるじゃないですか。そのときの雰囲気ていうのをね、ちょっとこう楽しめたかなって、感じもするんですが。

松尾:大事なものをね、ちょっと見せたかな?

萩原:ちょっと、一人ずつ感想を伺わせて下さい。松尾さんからどうぞ。

松尾:そうですね、やっぱし今日聴くと、やはりいい曲はいいですね、今でも。最近はほら、割と最近新しいアーティストも、結構カバーものをね、やるのが多いっていうのは、やっぱし曲がね。曲の宝庫ってやっぱ60年代か70年代、あの時代っていうのはもう本当に、ポップスのルネッサンスじゃないかと!思ったりなんかしておりますけどね。今日は本当に、そういうのがたっぷり楽しめましたね、はい。

萩原:銀次さんは?
銀次:やっぱりなんかあの、無駄がなくてね、本当にアイデアのいいメロディって、たくさんあるなっていう気がしてね。だからなんか、今はアレンジとかね、すごく凝ってきて、音も良くなってるけど、音もそんなに良くないのに、こんだけなんかいいっていうのは、やっぱりメロディっていうのはいいなーという、改めて思いましたね。

萩原:杉さんは?
杉 :やっぱり最初に健太さんがおっしゃったように、3分間でこれだけのものを、ほとんど短いじゃないすか。次のこと考えるヒマがないくらい僕たちね(笑)。あの短さっていうのはやっぱり大事だと思うんですよね。

萩原:とすると、かける曲はパイロットの「マジック」、あ、もういいんだよねそれはね(笑)。

杉 :いやほんとに。これからもう、木更津へ行ってブリ売ってきます(笑)。

萩原:いやほんとにね、もう皆さん、お忙しいところ、ありがとうございました。