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FMナイトストリート 1992.8.13 全日本ガイジン歌謡選手権

銀次どもどもどもども、伊藤銀次でございます。ということでですね、今日は「納涼 全日本ガイジン歌謡選手権」ということでですね、もうたくさん会場にはですね、ガイジンのミュージシャンの方々がですね、もう座って、自分の出番を待っておられますけど、今日はわたくし伊藤銀次と、スティーヴが、
スティーヴこんばんは。
銀次:はい、審査員となってですね、厳正なる審査のもとにですね、今日出場のアーティストの、どなたの日本語の歌が一番すばらしいかということを決定したいと思いますのでね、ま、モノによっては短いモノもあるのでね。
スティーヴ:そうですね。
銀次:最後まで楽しんでください。Beat Goes On!

♪スティックス「ミスター・ロボット」

銀次:はい、威勢のいい音楽で始まりましたね。
スティーヴ:「メイドインジャパン」ですね。
銀次:もうすでにこれ1曲目なんですね。エントリーナンバー1の、スティックスのみなさんによる「ミスター・ロボット」ですけれども、とりあえず今日はですね、ま、審査、いろいろありますけど、短い歌もありますね。たくさん歌ってるのもありますし、やっぱ長さというのも関係あリますかね?
スティーヴ:やっぱり大きいんじゃないですか?ひと言だけって言うのもねー。
銀次:ひと言だけっていうのもずるいなーという感じで。
スティーヴ:ポイント低いですよねー。
銀次:でもやっぱり外国なんかでも、ほら、日本では一時ね、「ベイビー・ブルー」とかですね、そういう個所に英語を使って他は全部日本語というような、そこでグッと引きつけるというのがありましたから、でもこういう風にですね、「ドモアリガトウミスターロボット」という所だけ。でも日本語を使ってくれているというのは、これはなんか日本人としてうれしいですね。
スティーヴ:でもボコーダーを使うっていうのがなんかすごく、日本のイメージってああいうものなのかなとか。
銀次:それは、スティックスの人に、僕は直接聞いたんじゃないですけど、どっかに書いてたよ、それ。日本へ来た時になんかそういう「日本=ロボット」というかね、機械というイメージがあって、これが出来たということですね。はい、とりあえず、エントリーナンバー1番、威勢良く、スティックスの皆さんによる「ミスター・ロボット」ちょっと出だしだけっていうのが気になりますけどね。
スティーヴ:「ドモアリガトウミスターロボット」ですね。
銀次はい、さて続いては、今日は意外な人がいっぱい出ますよ。ねえ、日本語で歌っている人っていうのは、実に調べてみると意外な人が多くて。なんとですね、ニック・ロウですよ。なんか絶対日本語なんかで歌いそうもない人ですけどね。それでは用意はいいでしょうかね、バンドの皆さん。(笑)それでは、いってみたいと思います。エントリーナンバー2のニック・ロウは「ガイジン・マン」です。

♪ニック・ロウ「ガイジン・マン」

銀次はい、すごい曲ですね。
スティーヴ:自分をわきまえてますね。「ガイジン・マン」って
銀次:んー、「ガイジン・マン」。今までかつて、外国のタレントでですね、「ガイジン・マン」と自分で歌った人は初めてじゃないですかね。
スティーヴ:いないでしょうねー。
銀次:すごい!
スティーヴ:でも、「ガイジン」と「マン」って、いらないですよね。「マン」がもう、本当は。
銀次:ハッハッハッハッ。それってあれでしょ、「アグネス・チャンさん」みたいなもんでね。「ウッチャンナンチャンさん」みたいな、「ウッチャンさん」「ナンチャンさん」みたいな。
スティーヴ:あと、「ニンジャマン」っていますよね、レゲエのほうで。あれも僕おかしいと思うんです。だからなんで「マン」がつくんだこれって。
銀次:いや、それはガイジンにはわかんないと思いますよ。忍者の「者」が「マン」を表すというのが。そこがねえ、難しい概念かもしれませんけどね。いや〜、盛り上げてくれるじゃないすか、ニック・ロウも。意外な側面があったりして、んー。昔ね、僕、アルド・ボッカっていうミキサーいますよね、ニック・ロウとかコステロやっている人。あの人たちに日本語で「ニック・ロウ」とか書くとどうなるかっていうんで、「肉」の「老」って書いてですね、老人の老ですね。意味は何ていうんだ?って聞くんで「オールドミートだ」って言ったら笑ってましたけどね。「ニック・ロウに教えます」なんて言ってましたけど、はたして教えたのかどうかは分かりませんが。
スティーヴ:ハッハッハッハ!そんなもの、ミートロウ!
銀次:さてですね、続いては同じく、イギリスの人結構多いんですねやはり。日本とイギリスっていうのはやっぱりこうなんか親交があるんでしょうかね?
スティーヴ:でもあれですよね、これなんかちょっと前にほら、Tシャツとかに日本語の言葉をつけるのが流行ったりしたじゃないすか。
銀次:そうそうそう、神風とか。あのねえ、漢字っていうのは外人にとっては非常に不思議な概念なんですよ。つまり例えば「誠」ってあるでしょ。これはどういう意味だっていうのに「オネスティ」とかね、「トゥルース」だとかって教えると「ワオッ!」って言うの。「トゥルース」っていうのはT・R・U・T・H、5文字で「トゥルース」でしょ。それが1つの字で、ガーンと「トゥルース」になるわけでしょ、それが驚くんですよ。それは日本人には分からない概念かもしれないね。その不思議さってのは。
はい、さて、続いてはカルチャー・クラブさんですね。カルチャー・クラブも歌ってたっけ?
スティーヴ:やってましたよ、これシングルでも切ってましたし。
銀次:「WAR SONG」でしょ?
スティーヴ:うん、「戦争の歌」ってやつですよ。
銀次:じゃあちょっとですね、その部分を聴いてみましょうかね。

♪カルチャー・クラブ「WAR SONG」

銀次:なるほど、そこだけ。でもその次もなんか聴こえてきちゃうね。「せのもう」とか。せのもうって、背中になんか乗っけるのかなって思ってしまいましたけどね。(笑)んー、なるほど。「センソウハンタイ」って歌ってましたねー。なんかちょっと、恥ずかしい感じもしてきますけどね、聴いてると。
さて、どんどんとエントリーナンバーいきますけど、この4番、キング・クリムゾン。これ、いつのキング・クリムゾン?
スティーヴ:これは再結成して、エイドリアン・ブリューが入ってからのクリムゾンですけどね。
銀次:あー、あの4人編成になった時ですね。「ディシプリン」とかの。歌がエイドリアン・ブリュー。歌ってましたかねー?ちょっとじゃあ聴いてみましょうかね。

♪キング・クリムゾン「まってください」

銀次:どっか歌ってましたっけ?
スティーヴ:なんか分かりづらかったかもしれないですけど、「マッテクダサーイ」と、サビの一番最後になるんですか。
銀次:本当?なんか僕は、一体いつ出てくるのかなーなんて思ってましたけどねー。もう一回ちょっと聴かせていただけますか?なるほど、「マテクダサーイ」という、これはちょっと分かりにくかったですね。分かりにくかったっていうのが、キング・クリムゾンのちょっとデメリットになったかなという、ポイント下がったかもしれませんね。さて、これで、3つイギリスのグループ続きましたよね。一応今日はボーダレスということで、いろんな国の参加でありますけどね。
スティーヴ:ボーダレス!
銀次
いや、今日本当はさ、怒鳴りがあるのかと思ってさ、怒鳴りがあったらエコーかかって「ボーダレス!全日本ガイジン」ってやろうと、来るまでずっと考えてたんだよ俺。(笑)
スティーヴ:あとでやりましょうか?
銀次:いや、もう言っちゃったからいいよ。さてですね、続いてはちょっと変わった名前ですね。「スリー・ムスターファズ・スリー」っていうんですかこれ?それってすっごいですね。「スリーチャンバラトリオ」みたいなもんでしょ?「スリー・ムスターファズ・スリー」ね、「女のおばさん」とかとおんなじですねこれは。どこの国?
スティーヴ:ヨーロッパの、国籍不明のグループなんですよ。で、よく分からないんですよね。ただまあ、多分アラブ系なんでしょうねと
しか言えないんですけどね。
銀次:あ、アラブ系ね。名前もそうですし、なんかクレジット見てもそうですね。このタイトルは「ソバ・ソング」。これもちろん日本そばのソバでしょう。
スティーヴ:そうですね、「近く」の「そば」じゃないでしょう。
銀次:ハッハッハ。「そばかす」の「そば」じゃないですよね。ハッハッハ。さてですね、どんな曲なんでしょうか、日本語で歌ってるんですかこれ?
スティーヴ:そう、日本語ですよ。
銀次:んー、聴いてみましょうかねじゃあ。スリー・ムスターファズ・スリーの「ソバ・ソング」

♪スリー・ムスターファズ・スリー「ソバ・ソング」

銀次何?「マチカラマチヘ」って言ってましたね。
スティーヴ:「チャルメラ」って言ってましたね。
銀次:あ、これ、日本そばじゃない、中華ソバですよ。だって頭のあの音聴いてると急になんか中華ソバ食いたくなっちゃったもん。
スティーヴ:実はこの曲、「ソバ・ソング」
というタイトルになってますけど、美空ひばりさんの「チャルメラ・ソング」という曲のカバーなんです。
銀次:なるほど。彼らは「チャルメラ」っていう言葉よりも「ソバ」っていう言葉のほうにインパクトを感じたわけですな、これは。
スティーヴ:そうじゃないかと思ったんですが。多分チャルメラを吹きながらソバを売りに来ると思ったんじゃないすか?
銀次:なるほどねえ。やっぱアプローチはなかなか斬新なものがあるよねえ。美空ひばりさんの曲をアラブ系の人が取り上げるっていうのはすごい斬新ですよね。
スティーヴ:でもこれ、発音のしかたがやっぱり、今までの英語の
人々と違いますよね。フランスとか、そっち系統の発音してらっしゃいますよね。
銀次:それもあるし、フジテレビの「全日本ガイジン選手権」に出てくるガイジンの発音ですね。ハッハッハ。イマイチかなーみたいな。研究が足りねえなーみたいな。
スティーヴ
もうちょっとねえ、はっきり言えよはっきり!っていう感じですね。
銀次:うん、そうね。でもやっぱり日本、何だこれ?チャルメラですか?不思議ですよねー、でも確かにまあ、無理してエントリーして頂いたって所はうれしいですね。

スティーヴ:努力は認めたいですよね。
銀次:うん。まだ多分、言葉は自分でも納得してなかったんだと思うんですけど、とりあえず出てくれたということで、オリンピックと同じで。参加してくれたということだけでもなんかうれしいですね。今度参加して、第2回の時には、あるんですか?
スティーヴ:エントリーどれだけ来るんでしょうね?
銀次第2回の時には、スリー・ムスターファズ・スリーさんにもですね、ぜひ出て、もうちょっと研究していただきたいということで。
さてですね、結構意外と今回のエントリー、有名どころが多いよね。
スティーヴ:やっぱり何だかんだ言って、みんなやってますね。
銀次:結構多いパターンは、日本で人気のある人たちが、日本へのサービスのつもりでっていうのが多いんですよね。ビーチボーイズがですね、もう典型的な、アメリカ人で、西海岸に住んでて、サーフィンやるヤツだけにしか相手にして、’60年代の初期は商売してなかったですね、ビーチボーイズ。まあ後期のほうは非常にクリエイティブな音楽も作ったりしてですね、ブライアン・ウィルソンが抜けたあと、ちょっと病気とか、いろいろありまして、そのあと、「L・A」というアルバムね。あの中で、なんとですね、一曲取り上げておりますね。タイトルが、これは?
スティーヴ:やっぱ「スマハマ」って読むんでしょうね。
銀次:「スマハマ」って何ですか?
スティーヴいや〜、ねえ?
銀次「砂浜」じゃないんですか?
スティーヴ「砂浜」じゃないみたいですよ、どうやら。つづりがやっぱSUMAでしたから。
銀次この場合ってやっぱしね、日本語と違ってこういうローマ字表記ってヤツはですね。字がわかりませんね。「SUMA」ってのがほら、明石のほうの「須磨」なのか、兵庫県のね。「SUMA」ってのがどういう意味か、わかんないですよね。まっ、初めての人もいらっしゃると思います。それではさっそくですね、ビーチボーイズの皆さんに演奏していただきましょうか。(笑)

♪ザ・ビーチボーイズ「SUMAHAMA」

銀次
:なるほど〜。
スティーヴ:「シロイハマ」なんですね。
銀次:「キレイノシロイハマ」なんですね。なかなかね〜。
スティーヴ:どこでしょうね〜。
銀次:「チョットイイデスカ?赤坂見附ヲドコデスカ?」みたいなもんですねー、これはねー。(笑)なるほど、でもいい曲じゃないですか、これ。
スティーヴ:エキゾチックですよね。
銀次:なんかいかにも「上を向いて歩こう」から連想した日本というかね。まだ歌ってますよ。なるほど。
スティーヴ「海の彼方スマハマ」ってどういうこと?
銀次:「いつまたあなたスマハマにいついついくの」みたいな言い方でしたけどねー。なんか切ないですね。
スティーヴやっぱこれだけたくさん歌ってるというのはポイント高いですよね。
銀次:高いですよ、しかもビーチボーイズさんですよ。なんかうれしくなっちゃいますよね。今日はなんかちょっとオリンピック解説の山田邦子風でお届けしていますけどわたくし(笑)
スティーヴ:確かこれって1979年でしたよね。79年って言ったらもうねー、なんだかんだ言って・・・
銀次:ただね、ビーチボーイズの人たちにとっての日本経験ってのは、たった一回の日本へ来た時、1966年。あの時帰ったあと、「ペット・サウンズ」という名作のアルバムを出しましたね。あのジャケットに、東映の撮影所で着物を着て写っている写真があるの。松方弘樹さんも写ってるの一緒に(笑)。その撮影所が、きっとすべての日本だと思ったんじゃないでしょうかねー。それでこういう「SUMAHAMA」のような曲が出来たんじゃないかという感じですけどね。はい、これはかなり楽しませてくれましたね。
スティーヴ:ポイント高いですね。これちょっと。ちょっとマルつけます僕(笑)。
銀次:さてですね、続いてまたビッグどころですけどね。これはビッグですよ。
スティーヴ:ビッグりしちゃいますね。
銀次:英語で発音するとポリース、日本語だとポリス。これが歌ってたんですねー。これは日本語だけですか、このバージョンは?
スティーヴもともとはゼニヤッタモンダだったっていうね、すでにもうそこでなんか日本語が。
銀次:あ、あれって「銭形」と書いてゼニヤッタと読むんでしょ?
スティーヴ:ちがうちがうっ(笑)銭あげたんですよ。
銀次:ゼニヤッタモンダ、そんなもんだったっていうね。
スティーヴ:それに入ってる曲なんですけど、これは日本語バージョンを作って、日本だけで発売したんですよね。もう今ではなかなか手に入らない貴重なものになっています。
銀次:で、「DO DO DO DE DA DA DA」という曲ですけど、これを聴いてみましょう。

♪ザ・ポリス「DO DO DO DE DA DA DA」


銀次:すごいね〜、これ全部歌ってるんだね。
スティーヴ:そうなんですよね。これ確か作詞は湯川れい子さんでしたもんね。
銀次:あ、ほんと。これボーカル、間寛平さんかと思ってしまいましたよ(笑)、ほんとに一瞬。
スティーヴ:どっか抜けてますよね、なんか上のほうにね、声がね。
銀次:「かい〜の」みたいなノリがありましたけどね。いや、でもなんか日本語ってのはやっぱりあるね。バタ臭さをなくしてしまう何かが。だから日本のロックは桑田くんとか、いろんな人たちがみんな洋楽っぽく、外国語っぽく歌わないとロックフィーリングがなくなるっていうのはなんとなくわかるよ。このバタ臭いスティングですら、こんだけ日本語っぽくね。
スティーヴ:まるでシャンプーかけすぎた頭みたいなもんですよね。
銀次:なんで?

スティーヴ:脂分なくなっちゃってもうパサパサっていう。
銀次そうそう。あまりにも見事な形容でわかんなかった俺。
さてですね、やっぱりイギリスの人も多いんですねー。続いては、もう、ちょっと前にお亡くなりになってしまいました、フレディ・マーキュリーのいたクイーンですけどね。これも結構歌ってるんだよ。
スティーヴ:これはそうですね。いつもよくやってますよね、ライブでもね。
銀次:もともとは英語バージョンであったものと同じですね。
スティーヴ:ではなくてこれは1コーラス目は英語で、2コーラス目は日本語なんです。これはもうちゃんと全世界で発売しているものですから。
銀次:だけどまあ、ザ・ポリスさんほどではないですけども。ある部分を完全日本語で歌っているということで、そこをじゃあ聴いてみましょうかね。

♪クイーン「手をとりあって」

銀次:本当にこれフレディ・マーキュリーなの?なんか別人のような感じしない?
スティーヴ:なんかすごい敬虔な方が歌ってるように私は聴こえたんですが。
銀次:オフコース時代の小田和正かと思ってしまいましたよ。なんかこう、言葉の感じといいね、すっごい、さわやかな感じになっちゃってるでしょ?これ結構いいですよ。なんか日本人かなと思ってしまいました。
スティーヴ:かなりがんばってますね。やっぱりちゃんと全世界発売のアルバムに入れるだけのクオリティを持ってますよね。
銀次:なるほどね、ちゃんと自分たちで、自信を持って歌っておりますクイーン、「手をとりあって」。これもなかなか得点高いかもしれませんね。
スティーヴ:高いと思います。これ確か’76年くらいですから、’76年といえば最近でもないし、いろいろまあ、よくわかんないですね。
銀次:面白いこと言いますね。一瞬この人は、フィリップ・マーロウなのかと思ってしまいました。「そんな昔のことなら覚えてないが、ちょっと前のことなら忘れた」といった。それは元があるんですよ。レイモンド・チャンドラーさん、そんな話はいいんです。
さてですね、いよいよ正統派というかですね、ありがちなパターンをお届けしましたけど、今度のエントリーの方はちょっと違うんですね。
スティーヴ:このグループ名、僕、すでになんかおかしいと思いますよ。
銀次:ちょっとジャパンバッシングっぽいかなという
感じもあるんですよ。まあね、いろんな日本に対する愛着もあれば、日本に対するいろんなやっかみとかもあると思うんですが、ドイツからのエントリー、これは’85年ですね。まだちょっとジャパンバッシングの前に、もうすでにこれが伏線になってたんじゃないかと、導火線になってたんじゃないかとね、日本のいわゆる経団連のほうで噂になってる曲なんですけどね(笑)。ウソばっかだコノヤロ。さてですね、いってみましょう。ドイツからのエントリー、これはシスター、二人の女の兄弟ですね、姉妹。フンペ・フンペという名前です。
スティーヴ:フンペ・フンペっていう女の子なんですか?
銀次:フンペっていうのはドイツではですね、女の子って意味なんです。
スティーヴ:ガールってことですか?
銀次:ウソですそれは。
スティーヴ:あ゛〜もう信じちゃった俺、今。
銀次
:ハッハッハ。それじゃあいってみましょうかね。すごいタイトル、「これが人生だ」っていうんだからね。

♪フンペ・フンペ「これが人生だ」

銀次:ね、なかなかのもんでしょ?
スティーヴ:いきなりちょっとびっくりしちゃったな〜。
銀次:「トヨタ ミツビシ カワサキ」っていう、ありったけの名前を並べて。
スティーヴ:これって、確か原題って「ヤマハ」っていう歌でしたよね。「ヤマハ」っていうタイトルもすごいですよね。
銀次なんで「ヤマハ」っていうのを選んだのか、その中から。「カワサキ」とかある中でね。名誉なことですよね。
スティーヴでもあったじゃないすか、山本小鉄と星野貫太郎の「ヤマハブラザーズ」っていうプロレスの。
銀次:なんかあるんだろうね。「ヤマハ」って言ったときに俺たちが思い浮かべるものと、やっぱり向こうの、ヨーロッパの人たちが思い浮かべるものと違うものがあるんじゃないかと。今、琴が鳴ってましたけどね。これなんかちょっと異色作ですね。やっぱドイツ人ってのはちょっとなんか一種異様な、独特の感性を持ってるのかもしれませんね。
続いてもドイツからのエントリーなんですね。こちらもタイトルすごいですよ。
スティーヴ:「デンタク」ですからね。
銀次:「デンタク」ってのはあれですか?あのパチパチってやるの。
スティーヴ:パーソナル・カリキュレーターですよ。
銀次:なるほど。これも日本語ですよね。
スティーヴ:そうじゃないすか、エントリーしてるんですから。銀次さん、何を!どうしたんですか?
銀次驚いてしまうんですよ。ドイツからも来てくれるっていうのがうれしくて。それじゃあですね。クラフトワークの皆さんで「デンタク」。

♪クラフトワーク「デンタク」

銀次
:いや〜、なかなかすごいですねー。「ボク音楽家 デンタク片手ニ音楽ツクル」って、今もうこれあたりまえのことですよ。
スティーヴ:これ、でも出たのが’81年くらいですから、約10年ちょっと前ですよね。その頃そんなことってありましたっけ?
銀次:つまり、この人たちだけだったんですよ。クラフトワークさんとかですね、YMOさんですね。その人たちがしていたことが今はもうみんな、みんなじゃないですけどね。群馬のほうの、なんかコンニャク作っているおばあさんは絶対そんなコンピューターで音楽作ったりはしないと思うんですけど。でも、20年くらいたったら、コンニャク作ってるおばあさんでも、こうパソコンさわったりするような時代が来るかもしれませんね。やっぱりドイツの感性すごいですね。さっきのフンペ・フンペさんもですね。
スティーヴ:ちょっと恐るべしですね。これは。
銀次:なかなか日本語というもののとらえ方が
やっぱり違いますね。
スティーヴやっぱり発音がカタいですよね。なんか、流れないですよね。
銀次:やっぱドイツ語なまりっていうんですか?「イッヒ レルネン ドイチェ」みたいなね、そういう感じがしますけどね。
いや〜、さて、まだまだ続々とエントリーがあるんですが、ここらでちょっとひと休みということでですね。今日はガイジンが参加しているんですが、ちょっと異色です。ポール・ハードキャッスルさんのバンドで小林完吾さんが歌うという、歌ですかねーやっぱりこれは?
スティーヴ:これは、まあ、ナレーションですね、ただのね、これは。
銀次:ラップと呼びたいですね、僕は。それをじゃあちょっと聴いてですね、また次の、パート2のほうへいきたいと思いますけど、ポール・ハードキャッスル フューチャリング小林完吾で、「19」

♪ポール・ハードキャッスル フューチャリング小林完吾 「19」


FMナイトストリート 1992.8.13 全日本ガイジン歌謡選手権 Part2  
♪カーペンターズ「シング」

銀次
いや〜、本当に心が洗われちゃって、つるつるになっちゃいそうですよね。いや〜、でもすごく、カーペンターズのカレンの歌ってのはもともと英語でも、ものすごくきれいな発音で、ホワイティなね。日本語もそうですね。非常にこう、唇を使ったきれいな発音で、このバックに入っているのは日本の?
スティーヴ:これは京都少年少女合唱団という、これはカーペンターズの「ライヴ・イン・ジャパン」という、日本でのみリリースされたライヴアルバムに入っているものなんです。
銀次:なるほど。わかりましたよすぐに。「シング」って言ってましたもんね。なんか西川の布団みたいなもんですけど。「寝具」なんつって(笑)。さてですね、カーペンターズの皆さんには歌って頂いておりますが、まっ、やっぱり戦後でしょうね。ガイジンの。
スティーヴ
:いきなりですね。
銀次:いきなり来ますよ。歴史をひも解いちゃうんですよ。そこでパンツのヒモは解きませんけどね。古いギャグですね。戦後でしょうね、やっぱりね。だって戦前っていうとほら、仲悪かった時もあったんだしさ。
スティーヴ:そうですね。やっぱり日本が市場に入っていると思えないですね。
銀次:そうだね。本当にFar Eastと言われた国だったから。で、戦後まあ、いろんな国の、特にアメリカの音楽、ロックやポップス、それからイタリアのカンツォーネや、シャンソンとかが入ってきて、日本にもずいぶんたくさんの外タレが来るようになって、その辺がルーツっていうか。
スティーヴ:やっぱり’60年代、頭くらいですか?
銀次:ですよね。ポール・アンカっていう人の「ダイアナ」あれもなんかポール・アンカ自身が日本語で歌っていたような記憶がありますよ。だからサービスとして、ヒットしちゃったら、日本で人気あるから日本人のためにっていうふうに歌うんですよね。ま、古くはビートルズがドイツ語でね、ドイツにファン多かったし、ドイツで生まれたグループっていうかね。
私が思うに、このあたりがルーツかなっていう、僕が子供の頃にですね、相当長く生きてますから、子供の頃に最初に聴いた日本語の歌っていうかガイジンの歌ね。これじゃないでしょうかね。カテリーナ・バレンテという、スペイン人とイタリア人のハーフということでもう完璧に純粋なラテン系ですね。

スティーヴ
:「歌う通訳」ですね、確かこの人ね。「歌う通訳」って名前があったとかって話を聞いたことがあって、日本語ももちろんなんですけど、他国語でやたら歌ってるんです、いろんなものを。
銀次:へぇ〜。まっ、そもそもがスペインとイタリアということだから、どちらもラテン語か?違いますよね。
スティーヴ:イタリアはイタリア語、スペインはスペイン語ですよ。
銀次:でしょ、2ヶ国語だもんね。それにさらにいろんな国、ドイツ語でも歌ってましたよね、そういえば。今日はですね、その元祖というか、「元祖ガイジンの歌う日本語の歌」というか。
スティーヴ:元祖「ガイジン・マン」ですね。
銀次:この人は「情熱の花」っていう、あれは実はカテリーナ・バレンテがオリジナルで、それを日本でザ・ピーナッツさんが歌ったわけです。それで、歌ってくれたので、今度はお返しにですね、ザ・ピーナッツが歌った「恋のバカンス」をカテリーナ・バレンテが歌ったという、友情の交換ですね。それをじゃあ聴いてみたいと思いますけどね。これは日本人、宮川泰さんが作曲したんですよ。そうですよね?自信がないや(笑)。ちょっと待ってね。さすがに生き字引もね、自信がないんだこれは。じゃあ聴いている間に調べましょうかね。

♪カテリーナ・バレンテ「恋のバカンス」

銀次:さてですね、いかがですか?「恋のバカンス」。上手いでしょ?
スティーヴ
:宮川さんでしたね本当に、銀次さん。
銀次:そうですよ、「ウラセナディ東京」も宮川さんですよね。この当時、だから宮川さんってのは非常に、ま、中村八大さんばっかり言われますけど、宮川さんもこれとかですね、「♪今靴下なおしてるのよ」って、「♪振り向かなっ〜〜い〜で」っていう、だからザ・ピーナッツの3部作を作ってまして、才能のある作曲家でしたね〜。
スティーヴ:しかしこの人も歌上手いっていうか、発音いいですね〜。
銀次:だけど独特のスペインっていうか、「たっめぇ〜いきっのぉ〜でるっよぉ〜なっ」みたいなこう粘っこい、なんかオリーブオイルっぽいですね、なまりが入ってますね。こぶしがですね。さてですね、この「恋のバカンス」とか、数々の日本語のヒット曲、有名なのありますけど、やっぱり「上を向いて歩こう」が世界でヒットしたってのは、ひとつなんか、ねえ、ガイジンの人たちに、日本ではこういう曲が人気があるんじゃないかと勘違いさせてしまう、何かがあったかもしれませんね。
続いてのナンバーはですね、まさにそういう感じ。タイトルがすごいね、ウィッキーさん。
スティーヴ:僕これね、ゴールデン・ハーフでよく覚えているんですよ。
銀次:あ、ゴールデン・ハーフ、歌ってたの?知らなかったな。ウィッキーさん、毎朝言ってますよね。「ア、チョット待ッテクダサイ。ドチラカラ来マシタカ?オ急ギデスカ?」とかやってますけどね、ウィッキーさん。「ちょっと待ってください」これを聴いてみたいと思います。本当になんか、いい感じの日本ムードが出ていますけど、歌うはサンド・パイパーズの皆さんです。いきますか。

♪サンド・パイパーズ「ちょっと待ってください」

銀次:なるほど。分かりにくいよね。どこまでが日本語で「サクラは」って来るのかと思ったら「サクラ was in the spring」だもんね。
スティーヴ:なかなかでも上手いチャンポンというか、こういう言葉を使って言うことじゃないんですけど、うまくこう混じり合ってますよね。
銀次:でもなんかそうねえ、カレーとなんかが一緒くたになっているような、刺身をカレーで食っているような。
スティーヴ:カレーうどんみたいな感じ。
銀次:カレーうどんならいいけどさ、なんか、刺身をカレーにつけて食っているような、そんな感じがありますけどもね。
さあ、お届けしましたけど、いよいよですね、ちゃんと歌っていただきたいなっていう欲求不満がちょっとつのっておりますけど、デビッド・ボウイさん、自信満々です。もう、うなずいております。まかせてくださいっていう感じで。はい、ではデビッド・ボウイさんにいっていただきたいと思います。

♪デビッド・ボウイ「ガールズ」

銀次:いや、なかなかしっかりしてますね。
スティーヴ
:でもなんかこう、口がちゃんと閉まってない感じがしますね。スースー息がもれている感じが僕はするんですけど、なんとなく。
銀次:もれてますか?もれてると、こんだけしっかり声は出ないような気がするけどね。
スティーヴ:そうなんですけどね、なんかそういう、なんとなくこうフワフワした感じが。
銀次:でもなんか僕はこれ聴いてると尾崎紀世彦さんを思い出すね(笑)。声は低いですけど、口がガッと開く感じがですね。
スティーヴ:これは’86年でしたっけ?「ネバー・レット・ミー・ダウン」というアルバムの。
銀次:これ日本のみですか?
スティーヴ:日本のみですね。
銀次:ああ、やっぱり日本でね、焼酎のCMなんかで。
スティーヴ:「クリスタルジャパン」ですね。
銀次:やっぱし日本にいい感情を持ってくれているんですよね。
さて、今度はアメリカ、フーターズの皆さんですけどね、これは大ヒットしたナンバーですよね。これを日本語で歌うという、無謀じゃねえ、大胆な、暴挙ですよね、あるまじきですよね。じゃあいってみたいと思います。

♪ザ・フーターズ「ジョニー・ビー」

銀次:すごい、日本人みたい。うま〜い。
スティーヴメロディーも合ってますよね。やっぱりね。
銀次:だけどなんか、すっごい、「赤坂見附ヲドコデスカ」っていうのはどこにもありません。すぱらしい、なかなかの熱唱でしたね、フーターズ。
スティーヴ:これは日本で「フーターズ・マニア」っていう4曲入りのシングルが出たんですよ。その中に入っているもので、高柳レイさんっていう作詞家の方が訳詞をしているそうです。
銀次:やっぱりこう日本に「ありがとう」というふうな意味で、うれしいですね。
スティーヴ:でもフーターズってそんなに日本びいきだったとは僕知らなかったんですけど。
銀次:(笑)それじゃあまるであれじゃないですか、久米宏さんが「江本さんってそんなに政治のこと興味があったんですか?」って言ったのと同じですよ。
スティーヴ:でもほら、なんかキッスとか、チープトリックとかがやってるんなら分かるんだけど、フーターズってそんなふうになんか日本で爆発したわけでもないですしね。
銀次:いや、やっぱりあれじゃないですかね、うれしかったんじゃないかなって気がしない?日本で。いいことあったんだよ、きっと(笑)。彼らにしか分からない、なんか。こじつけておりますが。
さてですね、続いてはイギリスですが、やっぱり昔からあるけれど、最近もあるのね、こういうのがね。ハウスとか、そういうノリになっても日本語のタネは尽きないという。
スティーヴ:つい先日ですもん、出たのこれ、ひと月くらい前じゃないですか。
銀次:本当?ホヤホヤ。それもですね、これ、ニュー・オーダーの曲でしょ?
スティーヴ:そうなんですよ。「ブルー・マンデー」ですよ。
銀次:「ブルー・マンデー」をザ・タイムスというグループが?
スティーヴ:だってクリエイション(レーベル)のバンドですよ。アラン・マッギーの。
銀次:聴いてみたいですね、ではザ・タイムスの「ブルー・マンデー」日本語でどうぞ。

♪ザ・タイムス「ブルー・マンデー」

銀次:ん〜、合うね。
スティーヴ:なんかこれ、もしかしたら槙原くんとかが歌ってもなんか合いそうな感じしません?
銀次:もうちょっとキー上げてね(笑)。「♪どうしたらいいのか」みたいな感じで。メロディーはバッチリ、はまってるよね
スティーヴ:あの「ブルー・マンデー」が。これはシングルなんですけど、日本語以外にもブラジル語とかフランス語とか、いろんなバージョンが入ったシングルが出てまして、なんか日本語の歌詞はスガ シンコさんという人がなさっているそうですけど、誰だか知りません。全然分かりません。
銀次:誰なんでしょうねー?でもやっぱりそういうものが面白いと、イギリスの人たちは思う人もいるわけでしょ?ということはやっぱり、ボーダレスが進んできてるというか、世界的に。
スティーヴ:やっぱり、そういうことなんでしょうね。
銀次:やっぱり、不思議なものを感じるんでしょうね、日本語ってのは。やっぱり今回イギリス人は多いですよね。本当に「ブルー・マンデー」をこういうふうに聴けるとは思いませんでした。
スティーヴ:これ銀次さん、カバーしません?今度。
銀次:これね、これはいいかもね。考えときましょう。
スティーヴ:楽しみだなあ。
銀次:そんな、ふるなよ急に(笑)。さて、今日は伊藤銀次としてではなく、あくまで「高橋圭三でございます」って感じでやってるんで、頭が切り替わりませんが。
さてですね、いよいよ押し詰まってきましたけども、最後のエントリーですね。これも意外や意外、ケティ・ディッズ、これはアメリカのグループですよね。
スティーヴ:これはアメリカのグループなんですけど、1枚目のアルバムはニック・ロウがプロデュースして、2枚目はイアン・ブローディがやってましたんで。
銀次:へぇ〜、そういうのをやるっていうのが不思議でしょうがないんですがね。
スティーヴ:1枚目のアルバムにこれは入ってるんですが、このケティ・ディッズのボーカルが女の子で、スージー・ハグっていうんですが、どうやらお母さんが日本人らしいんですよ。で、まあそういうのがあったみたいで、日本に非常に興味があったっていうか、親近感を持ってるってことでカバーしたらしいってことなんですけどね。そうは言っても日本でしか出てませんけどこれは。
銀次:あ、日本盤のみ、日本のCDのみにボーナスとして入っているということで、お母さんに聴いて欲しいのかなー?お母さんはどちらに住んでらっしゃるんでしょうねー?
スティーヴ:でも確かシスコか、あっちのほうですんで。
銀次:もう向こうへ移住してしまったんですね。でもきっと親戚の方はこっちにもいるんでしょうね。
スティーヴ:可能性は絶対あるでしょうね。でもこの曲以外にも、輸入盤に入っているものにも、ラストの曲の後半は、日本語が入ってました。
銀次:なるほど、それじゃあ聴いてみましょうかね。ケティ・ディッズのスージーさんが歌う「ジグソーパズルの少女」。

♪ケティ・ディッズ「ジグソーパズルの少女」

銀次:おっ、すごいですね。
スティーヴ:やっぱ、違いますね、これ。
銀次:俺、ユーミンかと思っちゃった。これこそ誰かにカバーさせたら流行るんじゃないかって感じの。で、使われている言葉がね、他の曲だとなんか「愛は」とか、割と抽象的な言葉なんだけど、「爪を噛む」だの、結構ドキッとする日本的な、日本的って言うと変だけど、日常的な言葉が出てくるよね。
スティーヴ:きっと僕思うんですけど、お母さんが絶対に手伝ってると思うんですよ。
銀次:なるほどね。はい、ということでこれで全エントリー終了いたしました。全部で18人ですね。さあもう、どうなるか。それではですね、われわれ2人がここで選考いたします。普通はですね、ここで選考委員が、どっか別室で選考会議をしている間に、どなたかに演奏していただくという形なのですが、今日は同時にお届けしようということでですね、今日は、もう日本に早くから来て、日本で日本語の歌を歌って成功しているガイジンNo・1、欧楊緋緋さんに「雨の御堂筋」を歌っていただきながら、私たちの選考を、皆さんにも聴いていただくという革新的な試みです。

♪欧楊緋緋「雨の御堂筋」

銀次:誰がいいかねー?
スティーヴ:そうですねー。でもやっぱり、ま、結構ビーチボーイズがよかったなと。で、あとは、「シング」も美しいかなと。
銀次:クラフトワークも私は好きだね。
スティーヴクラフトワークね。銀次さん、ロックだなー。
銀次:なんでロックなんだよ?やっぱりなんかすごくねー、芸術点が高いなっていう。
スティーヴでもデビッド・ボウイ、フーターズ、タイムス、ケティ・ディッズ、この4つってのは、かなりのもんですよね。
銀次:ま、歌唱賞もんだね。なんかそんな感じがありますけどねー。やっぱりでも、タイムス、フーターズ、デビッド・ボウイあたりは本当にこうなんか、
スティーヴキワモノじゃないですよね。「スマハマ」とかやっぱり、ちょっとキワモノっぽいしね。
銀次:まっ、でも企画っていうの、企画モノとしてはビーチボーイズとか、面白かったですけどね。ちょっとやっぱりポリスなんかは、ちょっとアーティストイメージがダウンしますね。これはちょっとやっちゃいけないかなっていう感じがありますけどね。クイーンはちょっと感動モノだった。
スティーヴフンペ・フンペは企画賞かなって気もしますしね。
銀次:フンペ・フンペね、でもこれ本当に企画賞か?でも一応あれだよ、コニー・フランク。ロリー・アンダーソンやってる人で、すごいプロデュース。呼んだんですかね?ドイツまで。
スティーヴそんなー、信じられないなーしかし。
銀次:ということで、どれにしようか。ま、でもやっぱり、より日本語を自分の言葉としてこなしてですね、ちゃんと自分のものにしているという所では、私は「ジグソーパズル」かなと。
スティーヴでもなんかちょっとハンデがありません?お母さんがっていう。
銀次:でも向こうで暮らしてるわけでしょ?お母さんがそうでも、向こうで暮らしているとやっぱりほとんど英語をしゃべっているということだから、ねえ。果たしてこの人が普段どのくらい日本語をしゃべれるかっていうのはチェックしてないので。でも多分、向こうで暮らしていると、クリスティーン・ヤマグチだってしゃべれないと思うしね、
スティーヴ:懐かしい!って、スケートですね。それ。

銀次:うん、日本に帰ってくると「渡辺美里」として歌うたってるけど、あの人は。ハッハッハッハ。まじめな選考会議になってるかどうか分かりませんよね。
スティーヴ:いや、まじめにやってますよ。

銀次やっぱり欧楊緋緋さんのあとを追うとしたら、’90年代の欧楊緋緋は、僕はこのケティ・ディッズのスージーちゃんだと思うな。
スティーヴ:なるほどね。あ、そういう考え方ですね。
銀次やっぱり今日のガイジン選手権のテーマはですね、「日本に来て成功するかどうか」ということですね。そういう意味では、ベッチィ&クリス、欧楊緋緋のようにですね、日本に来るまではあまり売れてない、それは一番いいことですよ。もうデビッド・ボウイって言えばさ、みんな知っちゃっているという。で、英語の歌と比べられちゃうから、ここでやっぱりパッと新鮮な意味でケティ・ディッズが来て日本語の歌を歌えば流行っちゃうんじゃないかっていう。
そこで!いろいろもめましたけどね、
スティーヴ:ドラムロールが鳴ってますよ。
銀次:あ、すごいじゃない、生放送だぜこれ、本当かよ。
スティーヴ:行きましょうか、銀次さん。発表してください。
銀次:ガイジン選手権、グランプリは、ケティ・ディッズの「ジグソーパズルの少女」!
ということでですね、今回第一回。二回目はないと思ってください。(笑)
スティーヴ:いや、でも、これだけ集めちゃうと、やっぱりあんまり無いんですよね。
銀次:はい、夏休み特別企画のパターンいかがでしたでしょうか?今日のガイジン歌謡選手権は、見事にケティ・ディッズの「ジグソーパズルの少女」が選ばれましたね。や〜、なかなかのもんでしたね。生放送とは思えない企画でしたけどね。はい、じゃ、その優勝者、聴いていただきましょうかね。

♪ケティ・ディッズ「ジグソーパズルの少女」


銀次はい、いかがでしたかね、意外と面白かったね。
スティーヴ:いい曲でしたね。これ。
銀次:なかなかいい曲で、やっぱり英語の発音うまい!ま、いろいろ、「私はあれが良かった」とかあると思いますどね。
スティーヴ:「これは入ってねえじゃねえか」っていうのがあったら、教えて欲しいですね。僕らも一生懸命調べたんですけど、やっぱり足りないものもあると思うので。
銀次:今回かけられなかったのもありますけど、なるべくあんまり他の日本語特集でかかったようなものははずして、珍しいものを並べたつもりなんですが、まだまだあるでしょうね。
スティーヴ:こんなもんじゃないでしょうね、きっと。でも、次出来るほどは、たぶん数無いでしょうね。
銀次:それはちょっとね。一度あって、二度は難しいですね。あと10年か20年たたないと無理でしょうね。
ま、夏休みということで、1週間、各パーソナリティがいろいろやってますけどね、うちが一番メチャクチャなんじゃないすか?
スティーヴ:たぶんそうです。
銀次:でもま、いわゆる夏休みっぽいですよね。前の夏休みには「オンド特集」をやりましたね。あれもすごいものがありましたけど

♪いいとも青年隊「ウキウキwatching」

銀次お、何だ?
スティーヴ:きましたね、いきなり。そんなわけでですね、この後の時間は、銀次さんのいろんな曲を。
銀次:夏休み特集パート2として、このあとの1時間は、伊藤銀次の作品集の中でも珍しいものをお届けしたいと思います。


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