銀次:どもどもどもども、伊藤銀次でございます。ということでですね、今日は「納涼 全日本ガイジン歌謡選手権」ということでですね、もうたくさん会場にはですね、ガイジンのミュージシャンの方々がですね、もう座って、自分の出番を待っておられますけど、今日はわたくし伊藤銀次と、スティーヴが、 スティーヴ:こんばんは。 銀次:はい、審査員となってですね、厳正なる審査のもとにですね、今日出場のアーティストの、どなたの日本語の歌が一番すばらしいかということを決定したいと思いますのでね、ま、モノによっては短いモノもあるのでね。 スティーヴ:そうですね。 銀次:最後まで楽しんでください。Beat Goes On!
♪スティックス「ミスター・ロボット」
銀次:はい、威勢のいい音楽で始まりましたね。 スティーヴ:「メイドインジャパン」ですね。 銀次:もうすでにこれ1曲目なんですね。エントリーナンバー1の、スティックスのみなさんによる「ミスター・ロボット」ですけれども、とりあえず今日はですね、ま、審査、いろいろありますけど、短い歌もありますね。たくさん歌ってるのもありますし、やっぱ長さというのも関係あリますかね? スティーヴ:やっぱり大きいんじゃないですか?ひと言だけって言うのもねー。 銀次:ひと言だけっていうのもずるいなーという感じで。 スティーヴ:ポイント低いですよねー。 銀次:でもやっぱり外国なんかでも、ほら、日本では一時ね、「ベイビー・ブルー」とかですね、そういう個所に英語を使って他は全部日本語というような、そこでグッと引きつけるというのがありましたから、でもこういう風にですね、「ドモアリガトウミスターロボット」という所だけ。でも日本語を使ってくれているというのは、これはなんか日本人としてうれしいですね。 スティーヴ:でもボコーダーを使うっていうのがなんかすごく、日本のイメージってああいうものなのかなとか。 銀次:それは、スティックスの人に、僕は直接聞いたんじゃないですけど、どっかに書いてたよ、それ。日本へ来た時になんかそういう「日本=ロボット」というかね、機械というイメージがあって、これが出来たということですね。はい、とりあえず、エントリーナンバー1番、威勢良く、スティックスの皆さんによる「ミスター・ロボット」ちょっと出だしだけっていうのが気になりますけどね。 スティーヴ:「ドモアリガトウミスターロボット」ですね。 銀次:はい、さて続いては、今日は意外な人がいっぱい出ますよ。ねえ、日本語で歌っている人っていうのは、実に調べてみると意外な人が多くて。なんとですね、ニック・ロウですよ。なんか絶対日本語なんかで歌いそうもない人ですけどね。それでは用意はいいでしょうかね、バンドの皆さん。(笑)それでは、いってみたいと思います。エントリーナンバー2のニック・ロウは「ガイジン・マン」です。
♪ニック・ロウ「ガイジン・マン」
銀次:はい、すごい曲ですね。 スティーヴ:自分をわきまえてますね。「ガイジン・マン」って 銀次:んー、「ガイジン・マン」。今までかつて、外国のタレントでですね、「ガイジン・マン」と自分で歌った人は初めてじゃないですかね。 スティーヴ:いないでしょうねー。 銀次:すごい! スティーヴ:でも、「ガイジン」と「マン」って、いらないですよね。「マン」がもう、本当は。 銀次:ハッハッハッハッ。それってあれでしょ、「アグネス・チャンさん」みたいなもんでね。「ウッチャンナンチャンさん」みたいな、「ウッチャンさん」「ナンチャンさん」みたいな。 スティーヴ:あと、「ニンジャマン」っていますよね、レゲエのほうで。あれも僕おかしいと思うんです。だからなんで「マン」がつくんだこれって。 銀次:いや、それはガイジンにはわかんないと思いますよ。忍者の「者」が「マン」を表すというのが。そこがねえ、難しい概念かもしれませんけどね。いや〜、盛り上げてくれるじゃないすか、ニック・ロウも。意外な側面があったりして、んー。昔ね、僕、アルド・ボッカっていうミキサーいますよね、ニック・ロウとかコステロやっている人。あの人たちに日本語で「ニック・ロウ」とか書くとどうなるかっていうんで、「肉」の「老」って書いてですね、老人の老ですね。意味は何ていうんだ?って聞くんで「オールドミートだ」って言ったら笑ってましたけどね。「ニック・ロウに教えます」なんて言ってましたけど、はたして教えたのかどうかは分かりませんが。 スティーヴ:ハッハッハッハ!そんなもの、ミートロウ! 銀次:さてですね、続いては同じく、イギリスの人結構多いんですねやはり。日本とイギリスっていうのはやっぱりこうなんか親交があるんでしょうかね? スティーヴ:でもあれですよね、これなんかちょっと前にほら、Tシャツとかに日本語の言葉をつけるのが流行ったりしたじゃないすか。 銀次:そうそうそう、神風とか。あのねえ、漢字っていうのは外人にとっては非常に不思議な概念なんですよ。つまり例えば「誠」ってあるでしょ。これはどういう意味だっていうのに「オネスティ」とかね、「トゥルース」だとかって教えると「ワオッ!」って言うの。「トゥルース」っていうのはT・R・U・T・H、5文字で「トゥルース」でしょ。それが1つの字で、ガーンと「トゥルース」になるわけでしょ、それが驚くんですよ。それは日本人には分からない概念かもしれないね。その不思議さってのは。 はい、さて、続いてはカルチャー・クラブさんですね。カルチャー・クラブも歌ってたっけ? スティーヴ:やってましたよ、これシングルでも切ってましたし。 銀次:「WAR SONG」でしょ? スティーヴ:うん、「戦争の歌」ってやつですよ。 銀次:じゃあちょっとですね、その部分を聴いてみましょうかね。
♪カルチャー・クラブ「WAR SONG」
銀次:なるほど、そこだけ。でもその次もなんか聴こえてきちゃうね。「せのもう」とか。せのもうって、背中になんか乗っけるのかなって思ってしまいましたけどね。(笑)んー、なるほど。「センソウハンタイ」って歌ってましたねー。なんかちょっと、恥ずかしい感じもしてきますけどね、聴いてると。 さて、どんどんとエントリーナンバーいきますけど、この4番、キング・クリムゾン。これ、いつのキング・クリムゾン? スティーヴ:これは再結成して、エイドリアン・ブリューが入ってからのクリムゾンですけどね。 銀次:あー、あの4人編成になった時ですね。「ディシプリン」とかの。歌がエイドリアン・ブリュー。歌ってましたかねー?ちょっとじゃあ聴いてみましょうかね。
♪キング・クリムゾン「まってください」
銀次:どっか歌ってましたっけ? スティーヴ:なんか分かりづらかったかもしれないですけど、「マッテクダサーイ」と、サビの一番最後になるんですか。 銀次:本当?なんか僕は、一体いつ出てくるのかなーなんて思ってましたけどねー。もう一回ちょっと聴かせていただけますか?なるほど、「マテクダサーイ」という、これはちょっと分かりにくかったですね。分かりにくかったっていうのが、キング・クリムゾンのちょっとデメリットになったかなという、ポイント下がったかもしれませんね。さて、これで、3つイギリスのグループ続きましたよね。一応今日はボーダレスということで、いろんな国の参加でありますけどね。 スティーヴ:ボーダレス! 銀次:いや、今日本当はさ、怒鳴りがあるのかと思ってさ、怒鳴りがあったらエコーかかって「ボーダレス!全日本ガイジン」ってやろうと、来るまでずっと考えてたんだよ俺。(笑) スティーヴ:あとでやりましょうか? 銀次:いや、もう言っちゃったからいいよ。さてですね、続いてはちょっと変わった名前ですね。「スリー・ムスターファズ・スリー」っていうんですかこれ?それってすっごいですね。「スリーチャンバラトリオ」みたいなもんでしょ?「スリー・ムスターファズ・スリー」ね、「女のおばさん」とかとおんなじですねこれは。どこの国? スティーヴ:ヨーロッパの、国籍不明のグループなんですよ。で、よく分からないんですよね。ただまあ、多分アラブ系なんでしょうねとしか言えないんですけどね。 銀次:あ、アラブ系ね。名前もそうですし、なんかクレジット見てもそうですね。このタイトルは「ソバ・ソング」。これもちろん日本そばのソバでしょう。 スティーヴ:そうですね、「近く」の「そば」じゃないでしょう。 銀次:ハッハッハ。「そばかす」の「そば」じゃないですよね。ハッハッハ。さてですね、どんな曲なんでしょうか、日本語で歌ってるんですかこれ? スティーヴ:そう、日本語ですよ。 銀次:んー、聴いてみましょうかねじゃあ。スリー・ムスターファズ・スリーの「ソバ・ソング」
♪スリー・ムスターファズ・スリー「ソバ・ソング」
銀次:何?「マチカラマチヘ」って言ってましたね。 スティーヴ:「チャルメラ」って言ってましたね。 銀次:あ、これ、日本そばじゃない、中華ソバですよ。だって頭のあの音聴いてると急になんか中華ソバ食いたくなっちゃったもん。 スティーヴ:実はこの曲、「ソバ・ソング」というタイトルになってますけど、美空ひばりさんの「チャルメラ・ソング」という曲のカバーなんです。 銀次:なるほど。彼らは「チャルメラ」っていう言葉よりも「ソバ」っていう言葉のほうにインパクトを感じたわけですな、これは。 スティーヴ:そうじゃないかと思ったんですが。多分チャルメラを吹きながらソバを売りに来ると思ったんじゃないすか? 銀次:なるほどねえ。やっぱアプローチはなかなか斬新なものがあるよねえ。美空ひばりさんの曲をアラブ系の人が取り上げるっていうのはすごい斬新ですよね。 スティーヴ:でもこれ、発音のしかたがやっぱり、今までの英語の人々と違いますよね。フランスとか、そっち系統の発音してらっしゃいますよね。 銀次:それもあるし、フジテレビの「全日本ガイジン選手権」に出てくるガイジンの発音ですね。ハッハッハ。イマイチかなーみたいな。研究が足りねえなーみたいな。 スティーヴ:もうちょっとねえ、はっきり言えよはっきり!っていう感じですね。 銀次:うん、そうね。でもやっぱり日本、何だこれ?チャルメラですか?不思議ですよねー、でも確かにまあ、無理してエントリーして頂いたって所はうれしいですね。 スティーヴ:努力は認めたいですよね。 銀次:うん。まだ多分、言葉は自分でも納得してなかったんだと思うんですけど、とりあえず出てくれたということで、オリンピックと同じで。参加してくれたということだけでもなんかうれしいですね。今度参加して、第2回の時には、あるんですか?
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