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artist : TAJ MAHAL
title : 『 MUSIC FUH YA' (MUSICA PARA TU) 』
release : 1977年
label : WARNER BROTHERS RECORDS
tracks ( cd ) : (1)YOU GOT IT (2)FREIGHT TRAIN (3)BABY, YOU'RE MY DESTINY 【運命の女】 (4)SAILIN' INTO WALKER'S CAY (5)TRUCK DRIVER'S TWO-STEP (6)THE FOUR MILLS BROTHERS (7)HONEY BABE (8)CURRY
tracks ( analog ) : 未確認
members : TAJ MAHAL,vocals,background vocals (8),acoustic guitars,mandolin,banjo,harmonica,handclaps (8) ; RUDY COSTA,alto sax,tenor sax,soprano sax,bass clarinet,alto clarinet,flute,kalimba,saxello,piano (3),background vocals (8),handclaps (8) ; RAY FITZPATRICK,bass,acoustic guitar,organ (8),background vocals (8),handclaps (8) ; ROBERT GREENIDGE,steel drums,background vocals (8),handclaps (8) ; KESTER SMITH,trap drums,percussion,background vocals (8),handclaps (8) ; LARRY McDONALD,congas,percussion,piano (4),background vocals (8),handclaps (8) ; KWASI(ROCKI) DZIDZORNU,congas,percussion,background vocals (8),handclaps (8), ; BISMARCK FRANCO,JR.,timbales (4) ; JONI HAASTRUP,background vocals (8),handclaps (8) ; INSHIRAH MAHAL,background vocals (5) ; RASHAIDA NIROBE,background vocals (5) ; MONA RAM,background vocals (5) ; YVONNE FIMBRES,background vocals (5) ; CAROL FREDERICKS,background vocals (5).
producer : TAJ MAHAL
arranger : TAJ MAHAL,RAY FITZPATRICK (8)
horn arrangement by : RUDY COSTA.
related website : 『 TajBlues.com 』(公式サイト)




(1)YOU GOT IT  ▲tracks
 拍子の頭にハンド・クラップとベース、スネアが重なり、縦にリズムを刻んでいくタイプのグルーヴ感のある曲(1)。歌詞の合間に何か処理を施したような音色のリード楽器(ソプラノ・サックスかクラリネット)によるフレイズを挟み込み、心地良いスティール・ドラムの音がコロコロと鳴らされる。サビでは群唱のコーラスが入り、ベースは一層グルーヴ感を増す。この曲を聴くだけでとても元気が出てくる。最後はオーティス・レディングよろしく「ガッタ、ガッタ」と繰り返すタジ。


(2)FREIGHT TRAIN  ▲tracks
 おそらくジャケットで抱えているドブロ・ギターによるものとみられる、ちょっと寂しげなイントロの(2)。タイトルの“列車”に因んで、その汽笛を模したハーモニカも添えられている。バンジョーも加わってカントリー・タッチな演奏なのだけど、そこにスティール・パンが入ってくるので、「ここはどこだ?」ということになる。
 渡辺亨さん(僕が好きなアルバムのライナーで出会うことがとても多い音楽評論家)のライナーによればこの曲はアメリカ民謡なのだそうだが、イギリスのスキッフル・バンドのチャス・マクデヴィット・スキッフル・グループが、その名も 『 FREIGHT TRAIN 』 というアルバムでこの曲をカヴァーしている。こちらはダン・ヒックスをプリミティヴにしたような演奏で、かなりアップ・テンポ。


(3)BABY, YOU'RE MY DESTINY 【運命の女】  ▲tracks
 緩やかにスウィングする2ビートの(2)。リラックスしたサックスの音色。至福の響きを奏でるスティール・パン。楽園感覚満載の和める1曲。終盤のスキャットもトボケた感じでとてもいい。いつまでもこのサウンドに身を委ねていたい者にとって、この6分間は決して長くはない。


(4)SAILIN' INTO WALKER'S CAY  ▲tracks
 上がったり下がったりしてコロコロと跳ね回るスティール・パンと、タイトルを連呼するコーラスによるフレイズを、繰り返しながらグルーヴしていく(4)。スティール・パンに隠れて隅の方で鳴っているカリンバも魅力的な音を奏でる楽器だ。この楽器は親指ピアノとも呼ばれるアフリカの楽器。意外なところでキング・クリムゾンも 『 LARKS' TONGUES IN ASPIC 【太陽と戦慄】』 で使用している。
 この曲は釣りの歌なのだが、歌詞の最後には黒人フォーク歌手のリッチー・ヘヴンスや、ジャズ・ベーシストのパーシー・ヒースの名も登場する。一体何の脈絡で彼らの名前が出てくるのだろうか。単なる知り合いということか、それとも釣り好きで有名な人達なのだろうか、定かではない。


(5)TRUCK DRIVER'S TWO-STEP  ▲tracks
 「トゥルトゥィ〜〜〜、トゥルットゥィットゥ」という女声コーラスのリフレインを合間に挿み、“○○へ行こう、××へ行こう”と、色んな土地の名が出てくる、トラック乗りの歌(5)。どこか寂しげな空気が漂っているのは、孤独なトラック乗りが妻や子を思う時の寂しさが滲んでいるからだろうか。そんな中で、スティール・パンの音色が明るく響く。


(6)THE FOUR MILLS BROTHERS  ▲tracks
 スティール・パンとサックスが、ユーモラスな動きでハーモニーを奏でる曲(6)。ワン・コーラス終わるたびに出てくる「カララララン」というギターの音色とタイミングがたまらなく心地良く、巧くこちらのツボにはまってくる。
 この曲はカリプソ歌手のザ・ライオンの曲で、ヴァン・ダイク・パークスが 『 DISCOVER AMERICA 』 でカヴァーしていたことでも有名。 『 DISCOVER AMERICA 』 の方は重厚なストリングスがフィーチャーされ、このユッタリと心地良いタジのヴァージョンよりもアップ・テンポ。


(7)HONEY BABE  ▲tracks
 「天国ではきっとこういう音楽が流れているんだろうなぁ」と思わずにはいられないような、至福のレゲエ(7)。「JAH」の名も出てくる。毎度出てくるスティール・パンと柔らかなサックスの心地良さもさることながら、前述のカリンバもいい雰囲気を作り出している。


(8)CURRY  ▲tracks
 「ツッツク、ツッツク」というリズムに乗せて、終始「カリー」という言葉が発せられ続ける(8)。その「カリー」という言葉が、フルートとスティール・パンのリフに対して丁度良いタイミングで挿入されているので、とてもグルーヴィー。
 そのグルーヴも1度目のBメロの前までは、リズムに合わせて1〜8まで数えるとすれば、4と8のタイミングで溜め込んでから「カリー」と歌われているので、グルーヴ感が粘っこいのに対し、それ以後からは2と6のタイミングで「カリー」と歌われているので、幾分前へと牽引するようなグルーヴ感になっている。


 まったくもって余計なことではあるが、タジの声は笑福亭鶴瓶の声にちょっと似ていると思うのだが。皆さんはどう思われるだろうか。


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