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artist : CALEXICO
title : 『 HOT RAIL 』
release : 2000年5月
label : QUATERSTICK RECORDS
tracks ( cd ) : (1)EL PICADOR (2)BALLAD OF CABLE HOGUE (3)RITUAL ROAD MAP (4)FADE (5)UNTITLED III (6)SONIC WIND (7)MULETA (8)MID-TOWN (9)SERVICE AND REPAIR (10)UNTITLED II (11)DRENCHED (12)16 TRACK SCRATCH (13)TRES AVISOS (14)HOT RAIL
bonus tracks : (15)THE CRYSTAL FRONTIER (16)HARD HAT
tracks ( analog ) : 未確認
regular members :JOHN CONVERTINO,drums,vibes,marimba,organ,percussion,accordion ;JOEY BURNS,bass,guitar,sampled and treated guitar,cello,voice,congas,percussion,loops,am radio,accordion,organ.
additional musicians : MARIANNE DISSARD,voice (2) ; TIM GALLAGHER,pedal steel (9) ; NICK LUCA,guitar (1,7,11,13),organ (15) ;ROB MAZUREK,cornet (4) ; RUBEN MORENO,trumpet (1,2,7,13) ; CRAIG SCHUMACHER,harmonica (11),mci 16 track (12),field recording (14) ; MADELEINE SOSIN,violin (1,2,7,9,11,13) ; MARTIN WENK,trumpet (1,2,7,13).
producer : JOEY BURNS & JOHN CONVERTINO
related website : 『 CasadeCalexico 』(公式サイト)




(1)EL PICADOR  ▲tracks
 哀愁のトランペットが鳴り渡り、まず1曲目から闘牛場に連れて行かれたような気分にさせられる。アメリカのバンドのCDを買って、まさかこんな音に遭遇しようとは夢にも思わないサウンド。しかし、弱い。こういう哀愁系には否が応でも反応してしまう。特に日本人はアッという間にヤられてしまうのではないだろうか。ライナーによると、タイトルの「EL PICADOR (エル・ピカドール)」とは闘牛の際、馬に乗って登場し、長い槍で牛の背中を2、3回突いて牛を弱らせる役のことだそうだ。


(2)BALLAD OF CABLE HOGUE  ▲tracks
 マイナー・コードを掻き鳴らすガット・ギター、トレモロをかけたエレキ・ギター、疲れたように歌うヴォーカル、正に砂塵渦巻く荒野を馬に乗って独り横断しているかのような(2)。しばらくするとトランペットが登場、一気に哀愁度を増す。途中、フランス人の詩人/フィルム・メイカー〜マリアンヌ・ディサードによる語り (もちろんフランス語) が入る。ここはどこなんだ?とメンバーに訊いてみたくなる。このマリアンヌという人は、彼らの母体バンド〜ジャイアント・サンドのドキュメンタリー (『 DRUNKEN BEES 』) を撮ったのが縁で参加したのだそうだ。


(3)RITUAL ROAD MAP
(4)FADE  ▲tracks
 “ウォ〜ン”とか“キーン・キーン”という音で「地図上にない星のように流れていく大気中を舞う砂ぼこり」 (ライナーより) を表現したという1分強の(3)を挟んで、ジャジーな(4)。シカゴ・アンダーグラウンド・デュオやアイソトープ217のメンバー〜ロブ・マズレグのミュートしたコルネットがマイルズ・デイヴィスやアート・アンサンブル・オヴ・シカゴを連想させる。隠し味的に使っているジョンによるヴィブラフォンもナイス。


(5)UNTITLED III  ▲tracks
 ピチカート奏法のチェロ、ボンヤリと鳴るヴィブラフォン、寂しげなアコーディオン、ゴースト・タウンに独り佇んでいるような雰囲気の(5)。なんとなく 『 BUFFALO'66 』 の監督〜ヴィンセント・ギャロのアルバム 『 WHEN 』 と共通する匂い、もっと強引に例えればピエール・バルーのアルバム 『 VIVRE 【生きる】』 収録のいくつかの曲にも似た寂寥感が漂っている。


(6)SONIC WIND
(7)MULETA
  ▲tracks
 ワルツの(6)の次は再び闘牛場に連れて行かれるような(7)。ちょっと刑事ドラマ 『 特捜最前線 』 のテーマでファースト (綴りを見ると“ファウスト”なのだが)・チリアーノ (クロード・チアリではない!) が歌う「私だけの十字架」を彷彿とさせる、これまた日本人の心の琴線に触れるタイプの曲。2分50秒あたりにはかなり 『 太陽にほえろ!』 のテーマっぽいフレーズが飛び出す。意外と彼らって解っててやってるのかもしれない。


(8)MID-TOWN
(9)SERVICE AND REPAIR
  ▲tracks
 タム連打が印象的なセッションの(8)の後は、ガット・ギターをバックにペダル・スティール・ギターをフィーチャーした(9)。(2)にも似ているがトランペットは出てこない。ここでも疲れきったようなヴォーカルがいい感じだ。


(10)UNTITLED II
(11)DRENCHED
  ▲tracks
 (5)のプロトタイプとも言うべき(10)の次は、幾分フラメンコ的なガット・ギターに導かれて、徐々に重たい足を引きずって歩き出すような(11)。途中からス〜ッと入ってくる控えめなストリングスに、微かに鳥肌が立つ。エレキ・ギターのフレーズのせいか、テキサスの荒野と同時に地中海の風景も浮かんでくる。


(12)16 TRACK SCRATCH
(13)TRES AVISOS
  ▲tracks
 録音機材とウッド・ベース、ドラム他による1分強のインプロヴィゼーション(12)を挟んで、3度目の闘牛場(13)。メンバーのジョーイ・バーンズが寄稿したセルフ・ライナーノーツによれば、(1)(7)とこの(13)はこのアルバムのテーマ/モチーフということだ。


(14)HOT RAIL  ▲tracks
 鉄道の線路の工事現場の音と思しきSEの後に続くユラユラしたギターやヴィブラフォンのせいで、彼方に陽炎や逃げ水が見えそうな(14)。時折ドアーズの「THE END」 (『 THE DOORS 』 に収録) 等のサイケデリックな曲で聴かれるギターのフレーズが顔を出す。


 本来ならここでアルバムは終わりなのだが、日本盤のみ2曲ボーナス・トラックが収録されている。


(15)THE CRYSTAL FRONTIER  ▲tracks
 (15)は幾分パーカッシヴでラテンっぽい感じがするものの、なんとなく馬に跨って勇ましく走っている感じがする曲。聴き方によっては「さーくーら〜〜〜、さーくーら〜〜〜」とずぅ〜っと口ずさんでいられそうなコード進行だ。


(16)HARD HAT  ▲tracks
 最後の(16)は不思議の国にいるような、重くてサイケデリックな音空間。ヴィブラフォンと何か訳の分からない楽器 (?) のような音で構成されている。後半に、カリカリと金属的なギターも入ったりする。この雰囲気のまま7分ちょっと続く。音響派としての“尻尾”が見える曲。


 ウェスタンものやシネ・ジャズ系のサントラ、音響派、アメリカン・ロック。これらの音楽を一つにまとめて、“情熱的でありながらもどこかクール、クールでありながらもどこか情熱的”、別な言い方をすれば、“ウェットでありながらもどこかドライ、ドライでありながらもどこかウェット”という不思議な魅力を放つ本作を作り上げた彼らは、「クールでドライな奴等なんだろうなぁ」と思う先から「いや、やっぱり情熱的でウェットな奴等のはずだ」とも思ってしまう。


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