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artist : AL KOOPER
title : 『 NAKED SONGS 【赤心の歌】』
release : 1972年
label : COLUMBIA RECORDS
tracks ( cd ) : (1)(BE YOURSELF) BE REAL 【自分自身でありなさい】 (2)AS THE YEARS GO PASSING BY 【時の流れるごとく】 (3)JOLIE (4)BLIND BABY (5)BEEN AND GONE (6)SAM STONE 【サム・ストーン氏の場合には】 (7)PEACOCK LADY (8)TOUCH THE HEM OF HIS GARMENT 【聖衣に触れて】 (9)WHERE WERE YOU WHEN I NEEDED YOU 【君はどこへ…】 (10)UNREQUITED 【人生は不公平】
tracks ( analog ) : side A...(1) 〜(5) / side B...(6)〜(10)
members : AL KOOPER,piano(1,2,3,8,9,10),electric piano(5),organ(1,2,8,9),lead guitar(2),rhythm guitar(7),acoustic guitar(4),gutstring guitar(7),guitars(1,9),arp synthesizer(1,3,4,5,6),arp synthesizer(flute)(7),harpsichord(7),fender bass(7) ; CHARLIE BROWN,rhythm guitar(2),electric guitar(4),slide guitar(4) ; JOHN PAUL FETTA,bass(1,2,4,9),fender bass(5) ; JUNIOR HANLEY,drums(1,2,4,5,9) ; RICHARD GREEN,fiddle(4) ; PAUL GODDARD(ATLANTA RHYTHM SECTION),bass(3,6) ; BARRY BAILEY(ATLANTA RHYTHM SECTION),electric guitar(3,6) ; J.R.COBB(ATLANTA RHYTHM SECTION),acoustic guitar(3,6) ; ROBERT NIX(ATLANTA RHYTHM SECTION),drums(3,6) ; DEAN DAUGHTREY(ATLANTA RHYTHM SECTION),piano(6) ; STUART SCHARF,acoustic guitar(7) ; MARUGA,clay and tuned drums(7) ; MIKE GATELY,ROBERT JOHN,all male background vocals ; LINDA NOVEMBER,MARETHA STEWART,TASHA THOMAS,EILEEN GILBERT,PATTI AUSTIN,ALBERTINE,all female vocals.
producer : AL KOOPER
arranger : AL KOOPER
strings arrangement by JIM WISNER (7,9,10).
related website : 『 AL KOOPER 』(公式サイト)




(1)(BE YOURSELF) BE REAL 【自分自身でありなさい】  ▲tracks
 華麗でありながら厳かな雰囲気を持ったピアノがとても印象的な(1)。ちょっと頼りなげなアルのヴォーカルを、圧倒的なコーラスがしっかりカヴァーしている。そして、メッセイジと音楽が見事なまでに噛み合っているので、「偽りなき自分自身にetc. ...」という、正に 『 赤心の歌 』 な訳詞を読みながら聴いていると、もう鳥肌が立ちまくってしまう。アープ・シンセサイザーの「ヒュイ〜〜〜〜」という音も、とても高揚感があっていい。


(2)AS THE YEARS GO PASSING BY 【時の流れるごとく】  ▲tracks
 「お前はストーカーか!?」とツッコミたくなるような、ちょっと惨めなほどのブルーズ(2)。彼の泣きのギターが堪能できるトラック。厳かなコーラス隊は、ほんのちょっとドナルド・バードの 『 A NEW PERSPECTIVE 』 を思い出させる。


(3)JOLIE  ▲tracks
 アープ・シンセサイザーのリフレインとアルの絶唱が“忘れようとしても思い出せない”(by 天才バカボン)ほどの超名曲(3)。当時彼が付き合っていた女性(クインシー・ジョーンズの娘)についての歌。この曲はもう何回聴いたか判らないくらい聴いた。
 この曲、ミュージシャンにとってもとても魅力的な曲と見えて、結構引用されている。オリジナル・ラヴが「DEEP FRENCH KISS」(『 LOVE ! LOVE ! & LOVE ! 』 に収録)で、そして小沢健二が「ローラースケート・パーク」(『 犬は吠えるがキャラバンは進む 』 に収録)でこのリフレインを頂いたり、山下達郎が「BLOW」(『 RARITIES 』 に収録)でAメロを頂いたりしているのだが、いずれも“ちょっとだけ”という感じ。
 しかし、大分昔にもっと露骨な引用をしたものがある。ペドロ&カプリシャスの「ジョニィへの伝言」だ。この曲の「♪2ぃ時ぃ間待ぁってたと〜〜〜 わぁりぃとぉげ〜ん〜き〜よく〜」がその部分。ここの「と〜〜〜」と「わぁりぃとぉ」を外して、「♪2時間待ぁってた・げ〜ん〜き〜よく〜」と繋げると、(3)のイントロからリフレインの流れにピッタリと合ってしまう。...まぁ、これも“ちょっとだけ”かも。因みに、この「ジョニィへの伝言」を作曲したのは、ピンク・レディーの仕掛け人〜都倉俊一。


(4)BLIND BABY  ▲tracks
 「ニ〜ニキニ〜ニキ」なフィドルをフィーチャーした、カントリー・タッチの(4)。濃い曲が続いた後の、ちょっとした息抜き的なポジションなのか、幾分コミカル。
 しかし、「BLIND BABY」なんてタイトルなので“お前にくびったけ”的なラヴ・ソングかと思いきや、タイトル通り生まれつき目の不自由な赤ん坊についての歌で、結構シリアス。
 最後に「だけど暗闇の中にこそ真実が潜んでいる だって俺は光に目が眩んで何も見えなくなってしまっているんだから」(対訳:中川五郎)なんていうあたりは、なんだかとてもアルらしい。


(5)BEEN AND GONE  ▲tracks
 イクセントリックなアープ・シンセに意表を突かれる(5)。オルタナティヴなシンガー(曲も作っている)〜アネット・ピーコックのカヴァー曲( 『 I'M THE ONE 』 に収録)。本作にあってはかなり奇抜なセレクション。


(6)SAM STONE 【サム・ストーン氏の場合には】  ▲tracks
 ヴェトナム戦争の帰還兵について歌った、相当にシリアスな内容の曲。だけど、とてもスケールの大きな曲。歌い出しはアコギのストロークだが、段々と盛り上がり、サビではゴスペル・タッチのコーラス隊やアープ・シンセが否が応でも盛り上げてくれる。
 特に、最後のサビで半音転調するあたりはもう最高潮。体ごと何かに包み込まれて、グイ〜ンと空に持っていかれたかのような高揚感。皮膚の表面のみならず、骨にも鳥肌が立ったかのような感覚に見舞われる。
 こんな名曲、きっと彼の曲に違いないと思っていたら、実は僕の全然知らないジョン・プラインというシンガー/ソングライターの曲だった。そこら辺のお話は、渡辺亨さんのライナーに書いてあるので、そちらを参照のこと。
 路線としては、何となく(1)に似た雰囲気の曲だけど、バックのメンバーは(3)と同じアトランタ・リズム・セクションの面々。


(7)PEACOCK LADY  ▲tracks
 素朴なフォーク・タッチの曲ながら、若干土着的なパーカッションや流麗なストリングスが入っている(7)。軽やかで柔らかなシンセ音と流麗なストリングスが透明感のあるアコギにシックリと溶け込んでいて、なんだか“暑い夏に訪れた涼しげなひと時”といった感覚のサウンドに仕上がっている。
 タイトルの“ピーコック・レイディー”と(5)の作者“アネット・ピーコック”とは、何か関係があるのだろうか?


(8)TOUCH THE HEM OF HIS GARMENT 【聖衣に触れて】  ▲tracks
 “ミスター・ソウル”〜サム・クックのカヴァー( 『 THE SOUL STIRRERS FEATURING SAM COOKE 』 に収録)の(8)。ピアノとオルガンによるゴスペル的な伴奏がとても印象的。この伴奏のままダニー・ハザウェイが歌っても良さそう。


(9)WHERE WERE YOU WHEN I NEEDED YOU 【君はどこへ…】  ▲tracks
 力強いピアノの伴奏がゆっくり坂道を登り始め、痙攣気味のオルガンと一緒に坂を登り切ったところから快適なスピードで滑り降りていくかのようなイントロに、胸躍らされる(9)。(3)と共に 『 FREE SOUL 』 シリーズに名を連ねただけあって、とても心地良いグルーヴ感を持った曲。そして、この曲でもまたゴスペル・タッチのコーラスがグングン曲を盛り上げてくれる。


(10)UNREQUITED 【人生は不公平】  ▲tracks
 アルによるピアノの弾き語りに、ストリングスが優しく寄り添うワルツ(10)。“ニュー・ヨークの夜”といった趣きの曲。アルバムのクロージングにはもってこいの、優しくも切ない極上のバラード。なにやら、とても切ないのに、どこか“ホッ”としてしまう。


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