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artist : SAM COOKE
title : 『 LIVE AT THE HARLEM SQUARE CLUB, 1963 』
release : 1985年4月(1963年月録音)
label : RCA RECORDS
tracks ( cd ) : (1)FEEL IT (2)CHAIN GANG (3)CUPID 【キューピッドよあの娘を狙え】 (4)MEDLEY : IT'S ALL RIGHT〜FOR SENTIMENTAL REASONS (5)TWISTIN' THE NIGHT AWAY 【ツイストで踊りあかそう】 (6)SOMEBODY HAVE MERCY 【誰かがあわれみを】 (7)BRING IT ON HOME TO ME (8)NOTHING CAN CHANGE THIS LOVE (9)HAVING A PARTY 【パーティを開こう】
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(5) / side B...(6)〜(9)
singer : SAM COOKE.
musicians : KING CURTIS,saxophone ; CLIFFORD WHITE,guitar ; ALBERT “JUNE” GARDNER,drum ; LOCAL MUSICIANS,other accompaniment.
all songs written by SAM COOKE (except 「FOR SENTIMENTAL REASONS」).
related website : 未確認




(1)FEEL IT  ▲tracks
 「盛大な拍手でお迎えください!」「ミスタ・ソウル!」「セァ〜ム・クゥーックッ!!」といった臨場感タップリのアナウンスでスタートする(1)。「バンドが繰り出す確かなビートに、動き出さずにはいられなくなるサ。この感覚に抗わずに、感じるままに踊ろうゼ」といったことを歌った、オープニングには打ってつけの威勢のいいジャンプ・ナンバー。
 後半にいくにしたがって次第にビートも熱を帯びて若干速度を増し、サムと観客との間で「オー、イェエウ〜ッ!」「オー、イェーッ!」とコール・アンド・レスポンスが交わされる。とはいっても、アルバムの後々の盛り上がりからすると、まだまだサム本人も観客も肩ならし的な感触。


(2)CHAIN GANG  ▲tracks
 「ウッ!」「アッ!」という掛け声が耳を惹く(2)。サムも観客も嬉々として楽しそうにこの掛け声で盛り上がっているので、単なる曲のアクセント的なものだと思っていたのだが、歌詞を読むとこの掛け声はどうやら、鎖に繋がれた奴隷達(もしくは囚人か)が強制労働の時に発する声のことのようだ。こんな悲しい状況をこんなにカラッと歌われると、かえって“ホロッ”ときてしまう。
 それにしても「チンチキチンチン・チキンチチンチン」というライド・シンバルが小気味いい。この部分を幾分強調して、チンドン編成でカヴァーしてみるのも一興かも。ソウル・フラワー・モノノケ・サミットにウルフルズのトータス松本をゲスト・ヴォーカリストとして迎え、“ウルフラワーズ”とかいう名前でやって欲しいものだ。で、中川敬がオーティス・レディングのカヴァーでヴォーカルをとったりして。因みに、この曲はオーティス・レディングがカヴァーしている。


(3)CUPID 【キューピッドよあの娘を狙え】  ▲tracks
 (2)と似たリズムの(3)。前曲と比べるとちょっと地味な印象を受けるが、コードを奏でるホーン・セクションがセンチメンタルな響きで、僕は結構好きだ。「ヤッチュッチュッチュッチュッチュッチュッ!」という3連譜のエンディングもなんとなくユーモラスでいい。
 この曲はドリフターズ、オーティス・レディング、サム&デイヴ、トム・ジョーンズ、グレアム・パーカーほかがカヴァーしている。


(4)MEDLEY : IT'S ALL RIGHT〜FOR SENTIMENTAL REASONS  ▲tracks
 メドレーの(4)。初めの「IT'S ALL RIGHT」は、「イッツォ〜〜〜〜ラァイ!」とタイトル繰り返すシャウトがとにかくソウルフルな R & B。その熱く盛り上がった“ソウル”をそのままに、同じリズムの次曲「FOR SENTIMENTAL REASONS」へ。
 ここでは歌詞を先導するサムに従って観客が歌い、コンサートは大きく盛り上がる。本作前半のちょっとした“ヤマ”だ。昨今のコンサートでよくあるように、観客を無理矢理煽って盛り上げたのではなく、サムの軽い“促し”によって、観客の胸の中に元々あった「一緒に歌いたい」という気持ちから口ずさまれた声と声とが大きなうねりとなり、僕らの胸を打つ。ホント、この曲は何度も繰り返し聴いた。
 この「FOR SENTIMENTAL 〜」、本作を聴く以前からどこか耳馴染みのある印象を受けたのだが、それはこの曲がモンキーズの「DAYDREAM BELIEVER」と若干似ているからかもしれない。とは言っても「DAYDREAM 〜」が'67年なので、「DAYDREAM 〜」の方が似ていると言った方が適切ではある。
 この曲のオリジナルが誰なのかはよく分からないが、この曲を取り上げた演奏者の中にナット・キング・コールやジャンゴ・ラインハルトが名を連ねているところを見ると、結構古めのポップスなのかもしれない。ほかにはライチャス・ブラザーズ、ホセ・フェリシアーノ、ケニー・ランキンらがカヴァーしている。


(5)TWISTIN' THE NIGHT AWAY 【ツイストで踊りあかそう】  ▲tracks
 前半のホントの“ヤマ”とも言うべき、ツイストの(5)。明るく躍動感溢れる曲調やバックの演奏も然ることながら、何よりも生き生きとしたサムの歌いっぷりにただただ感動! そして、そのサムが歌と歌の合間に「さぁ、みんな、ツイストしようぜ!」と促すと、キング・カーティスのサックス・ソロに突入するのだが、そのソロのハジけ具合、爽快さといったらない!とにかくサックスが歌って歌って歌い飛ばすのである!この曲を聴いていると心が嬉しさでいっぱいになり、体が感動に打ち震える。


(6)SOMEBODY HAVE MERCY 【誰かがあわれみを】  ▲tracks
 R & B ナンバーの(6)。ここからがアナログのB面。
 「オー・イェエウ〜!」と、観客の反応を確かめながらアドリブで徐々に盛り上げスタート。この曲、どうやら恋に破れ失意に暮れた主人公が、グレイハウンド・バスで旅立つという設定らしい。サムが「ボクのために吹いてくれよ」と言った後にサックス・ソロが始まる演出も心ニクい。


(7)BRING IT ON HOME TO ME  ▲tracks
 本作最大の“ヤマ”である R & B の(7)。前曲同様、気を持たせたイントロでジワジワと盛り上げてからスタートするのだが、そのイントロで日本の民謡の節回しの如き妙なヴィブラートをかける箇所(2:27〜29秒辺り)があって、僕としてはそこが本作中唯一、「ちょっとイタダケナイなぁ」と思う所。
 しかし、それはこの曲や本作の本質的な魅力を削ぐものでは全くない。それよりもむしろ、このライヴ会場はおろか、“全宇宙”に向かってノドが張り裂けんばかりに大いに歌いまくるサムの声の清々しさに、涙が出てきてしまう。そして、観客との「YEAH!」→「YEAH!」のコール・アンド・レスポンスもとても感動的で、「あぁ、人間っていいなぁ」などとシミジミ思ってしまう、“人間讃歌”といった領域まで達するパフォーマンスになっている。
 この曲はカヴァーしたアーティストも多く、アニマルズ、アレサ・フランクリン、ヴァン・モリスン、ウィルソン・ピケット、エディー・フロイド、オーティス・レディング、キング・カーティス、サム&デイヴ、ジョニー・ウィンター、ソニー&シェール、デイヴ・メイスン、ドリフターズ、パーシー・スレッジ、ポール・マッカートニー、ライチャス・ブラザーズ、リタ・クーリッジほか、我らが日本代表選手〜トータス松本等のカヴァーがある。こうしてみると、“熱唱系”の人が結構多い(笑)。


(8)NOTHING CAN CHANGE THIS LOVE  ▲tracks
 引き続きイントロで盛り上げてからスタートする R & B ナンバー(8)。(7)と違って観客の派手な参加はないものの、こちらも熱唱に継ぐ熱唱で、大いに感動的。オーティス・レディング、そして意外にもジョナサン・リッチマンがカヴァーしている。


(9)HAVING A PARTY 【パーティを開こう】  ▲tracks
 本ライヴのクロージング・ナンバーは、ユッタリとしたシャッフルの(9)。最後の曲なのに「パーティを開こう」というのもちょっと変だが、ここまで来ると「サム、感動をありがとう!」という気持ちで胸がいっぱいなので、そんなことはもうどうでもよくなってしまう。
 後半からは観客の大合唱も加わって、大団円といった感じになってくる。それにしてもこの曲の間中、何となく別れを惜しむかのような寂しさが漂っていると感じるのは僕だけだろうか? そんな感覚が曲が進むに従ってジワジワと涙腺に忍び寄り、なんだか“ホロリ”ときてしまう。


 意外にも(4)の「FOR SENTIMENTAL REASONS」を除く全ての曲はサム本人の作《何かで読んだような気がするが、確か(2)は牧師であった父との共作》。この年代、まだまだ職業作曲家のお世話になっている歌手が多い中、シンプルながらもこんなにキャッチーな曲を沢山書いているのは驚きだ。

 ここで聴かれるディープで豪快な歌唱法が、オーティス・レディングを始めとする後続の歌手に絶大なる影響を与えたことはよく知られているが(ファルセット唱法が看板のアル・グリーンでさえ、ライヴではかなりディープになる)、“自作自演”という部分は、更に後のニュー・ソウル勢にも多大な影響を与えたのではないだろうか?


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