Random Diary 2011

*2011.12.10
最近の聴取傾向

音楽を意識的に聴き始めた初期の頃(中学時代)に戻って(退行して?)いる。
ルパン三世や宇宙戦艦ヤマトから、スター・ウォーズなどの映画音楽、そしてクラシック。
特に、Charles Gerhardt という人のことが気になり出した。
ほとんど誰も知らないであろうこの名前は自分でも意識してなかったが、ぼくの音楽的嗜好の原点かもしれない。
Star Wars & Close Encounters
積極的に音楽を聴くようになった最初の一枚といっていいのが、これなのだ(実はカセットテープで)。
オリジナルのサントラではなく、この演奏でスター・ウォーズと未知との遭遇の音楽が頭に叩き込まれた。
「王座の間」と未知との遭遇のエンディングはいつ聴いてもジーンとなって涙が溢れてくる。

かつては色々とトンがった音楽を積極的に摂取していたが、
最近は聴きやすいマイルドなものに浸ることが多くなってきた。
結局ぼくはポップなものが好きなのだ、と自覚し(開き直り)
昔はバカにしていたイージー・リスニング的なものまで普通に聴くように…
年をとって丸くなったのか、落ち着いてきたのか…

*2011.12.7
こんな夢を見た

場所はハードオフのジャンク売り場らしい。
手には奇妙なウッドベース。弦はゆるいのが一本しかないような感じ。
指板に小さなスピーカーが何個もついていて弾きづらい。
一緒に演奏しているのは50年代末のマイルス・バンド(!?)
サックスにコルトレーンとキャノンボールがいるようだ。
ということは、俺はポール・チェンバースか(?)
マイルスは演奏せず見守っていて、ピアノとドラムは視界に入らない。
売り場の棚と棚の間の狭い通路にかなりの人数の立見客もいる。
何の曲だったのか忘れたが、とりあえず一曲演奏し終わると、
次にコルトレーンがソロでバラードを吹き始める。
"I Want To Talk About You" だったか…
すると(いつの間にかマイルスではなく)デューク・エリントンから
ベースで伴奏を付けるよう指示され、コルトレーンとのデュオとなる。
次の曲は、なぜか「ルシール」か「ディジー・ミス・リジー」のような
ロックンロールに。聴衆らはノリノリとなり、場は盛り上がってきた。
8ビートのリフをなんとか弾こうとするが、元々ゆるかった弦だけでなく、
徐々に楽器全体が飴のようにビローンと伸びていく。
「だめだ。これ以上弾けない!」…

*2011.11.28
5年ぶりのお買い物報告書

東北音盤祭@仙台

Igor Stravinsky: Composer & Conducter Vol.1(Andante)中古3CDs
ストラヴィンスキー自作自演集 (1928-1947)
歴史的音源を集めた高価なセットばかり出してるこのレーベル特有の立派な装幀、
その背の部分に一部破れがあるためか、お買い得価格だった。現在では入手困難のレア盤と思われる。

ジョニ・ミッチェル逃避行(Asylum/イーストウェスト)中古CD
そんなにファンではないが、HDCDマークが入ったリマスターを安く見つけたら買おうかな、と。

Lee Konitz in Sweden 1951/53 - Sax Of A Kind(Swe Disc/ユピテル)中古LP
未CD化。以前東北音盤祭で見かけた時はちょっと高くて二の足を踏んだが、今回はリーズナブル価格だったので。
神がかってた初期のコニッツは良い。

Alphonse Mouzon - By All Means(MPS/テイチク)中古LP
「スーパーな顔合せが生んだスーパー・フュージョン」1981年
ハービー・ハンコック、フレディ・ハバード、リー・リトナー、シー・ウィンド・ホーンズ…なんじゃこの組み合わせは…

フランク/交響詩「プシュケ」ポール・シュトラウス指揮リェージュ管弦楽団他(東芝EMI)中古LP
中途半端なクラシック・リスナーだから、こんな曲の存在を知らなかった。指揮者・楽団名も聞いたことがない。
フランクの交響曲は結構好きだから、どんなもんかな、と。

仙台ディスクノート
この店、次々と場所が移り変わる。20年くらいの間に5回は変わったのではないか。
今回移転して初めて行ったが、場所が繁華街から少し離れていてチト遠い。
それに小じんまりとしてて入りづらい(何か買わないと出づらい)店になってしまった…

Miles Davis Quintet - Complete Live at the Blue Coronet 1969(Domino Records)新品2CDs
ロスト・クインテットの発掘ライヴ。マイルス者は卒業したつもりが、これは持ってなかったので、つい…

Jim Pepper - Pepper's Pow Wow(Embryo/Rhino)新品LP
"Wichi-Tai-To" コレクター(?)必携のアルバムがライノからアナログで復刻されていた(とは知らなかった)。

(何かと問題・不都合がありそうなので、価格は記載せず)

*2011.10.1
Return To Forever@東京国際フォーラム(2011.9.29)

Chick Corea - keyboards
Jean-Luc Ponty - violin
Stanley Clarke - bass
Frank Gambale - guitar
Lenny White - drums

グループとしては30年ぶりの来日だそうで、全体に平均年齢の高い客層。往年のフュージョン・ファン同窓会か。
2008年の再結成ライヴのように、ギター入り第二期の曲と各自のソロ・タイムで構成、と思ってたら、
ソロ・タイムは各曲の中に消化させてバンドによる楽曲を聴かせることに重点を置いてたようだ。
本編最終キメの一曲は意外にも "Spain"(観客にコール&レスポンスさせるサービス精神)だし、
アンコールは、まさかまさかの "School Days" だもんな!!  これにはビックリだよ。
行って良かった〜。これを聴けたんだから、もう死んでもいい…なんて思ってしまった。最高だった。
ぼくの隣に座る老婦人も終始ノリノリでした。相当年季の入ったファンと見た。

詳しい内容はK’s今日の1曲に適切なレヴューがありますので、そちらをどうぞ。

<音楽のジャンルに関する問答>
チック「これはジャズか?」
観客「…」
チック「これはロックンロールか?」
観客「イェー!」
チック「スペース・ミュージックだよ」
レニー・ホワイトのMC
「これはボーイ・ミュージックじゃない。マン・ミュージックだ」

*2011.9.21
自分の死後、コレクションをどう処分するか

信頼できる親類・友人・知人に託すのが望ましい。
それが無理なら、家族に全て売り払ってもらう。
ぼくの場合、不意の事故に備え、
ディスクユニオン(ここが信頼できるし買取価格も総体的に高い)
の連絡先・売却方法を記載したプリントを封筒に入れ、
「レコード・CDの処分方法」と表書きして机の引き出しに入れております。

数年前から、もう聴かないと思われるものは処分し始めました。
新しく買って数を増やすことも抑えるようにしています。
大量に持ってることより、それぞれをじっくり聴くことが大事、
と思うようになってきて、コレクションを厳選するようにしてます。
置き場所がなくなった、ということもある…

*2011.7.21 (2011.8.21 加筆)
音楽評論家の中村とうようさん、飛び降り自殺

ミュージック・マガジンとレコード・コレクターズにはお世話になりました。ご冥福をお祈りします。

(2011.8.21 加筆)
最後の「とうようズ・トーク」を読むために、8年ぶりにミュージック・マガジン(9月号・山下達郎特集)を買った。
まさに、これは「遺書」だ。飛び降りるまでの淡々とした実況中継のようで… ゾッとした。
(湯川さんの追悼文には実際の遺書の内容も…)
老後については、ぼくも薄々ながら気にかけてきている。
コレクションをどうするか、に始まり、老人になっての一人暮らしはやっていけるのか、という深刻なことまで。
その一つの解決法として自ら死を選ぶこと。あり得ない話ではない。
他人事でもない。ぼくもとうようさんのようになるのかもしれない。

*2011.8.16
音楽生活における後悔

もっとライヴに積極的に行っておけばよかった。
聴きたいと思った時は、もう遅い。
好きなミュージシャンでも音楽性が変化してしまったり、
絶頂期を過ぎていたり、死んでしまったりする。
現在の音楽より昔の音楽が好きだから、こうなってしまう。

というわけで(?)Return To Forever 国際フォーラムに行きます。

*2011.7.22
ジミヘンの最新リリース情報

Winterland (4CD)
ウィンターランドの4枚組ボックスが正式に発売される予定(3日間6公演のコンプリート収録ではないようだ)。アナログ盤とハイライト1CDも出る。
Hendrix In The West Expanded(いにしえの名ライヴ盤が曲を追加して初CD化、アナログ盤も2枚組で出る)
Blue Wild Angel: Jimi Hendrix Live At The Isle Of Wight(DVD)
Every Hendrix Appearance/Performance on The Dick Cavett Show(DVD)

Jimi Hendrix Album Guide (Part 1) / Jimi Hendrix Album Guide (Part 2)

*2011.6.20
Random Disc Review #10

4年ぶりの Random Disc Review。ほとんどは過去にどこかに書いた文章に追加&リミックス&リマスター。
選盤もいつもながらランダムではあるが、今回は図らずもテーマがなんとなく統一され、構成が「起・承・転・結」になってることに気づいた。4枚それぞれの評文が交響曲の第一〜四楽章に相当する。1:全体のテーマ提示、2:緩徐楽章、3:スケルツォ、4:フィナーレ。(強引なこじつけ?)

*2011.5.17
超初心者のためのマイルス・デイヴィス入門

かなり久々(3年ぶり?)に新しい特集ページが完成。これから聴こうとする人を対象に簡潔にわかりやすく書くつもりが、どう説明したらいいのか試行錯誤しつつ文章の細かいところまでこねくり回して何度も書き直したり、言いたいことを次々と書き足して詰め込みまくって、結局とっちらかって雑然とした内容になってしまった。どうもすっきりしない。これで初心者にも伝わるか不安だ。文章を書くのは難しい、と改めて痛感した。あちこち不備があるとは思うが、聴き方ガイドとして少しでも役立つことを願って。

*2011.4.17
新クリムゾンに Jakko 参加?

Jakszyk, Fripp, Collins - A King Crimson ProjeKct - A Scarcity of Miracles

Robert Fripp - Guitars, Soundscapes
Mel Collins - Alto & Soprano Saxophones, Flute
Jakko M Jakszyk - Guitars, Vocals, Gu Zheng, Keyboards
Tony Levin - Bass & Chapman Stick
Gavin Harrison - Drums & Percussion

When Robert Fripp & Jakko Jakszyk got together in February 2009 neither expected that their initial sessions of guitar-only improvisations would result in a full-blown album, or that it would ultimately be deemed to be a King Crimson projeKct. As the material from those first sessions developed it was obviously becoming much wider in scope and scale. The arrival of sax player & former King Crimson member, Mel Collins, added further colour & texture to the emerging songs. The line-up was completed with the addition of bassist Tony Levin and Porcupine Tree's drummer, Gavin Harrison (both members of the 2008 incarnation of King Crimson) adding their parts to the material in their respective studios.

What had begun as an exchange of ideas had now grown into an album of heartfelt songs, an album that is immediately accessible on first hearing but reveals fresh detail & depth with each subsequent play, as one might expect from musicians of this calibre.

Track Listing:
1. A Scarcity of Miracles
2. The Price We Pay
3. Secrets
4. This House
5. The Other Man
6. The Light of Day

ジャケ画像
DVD-AUDIO+HQCD 2枚組・国内盤

*2011.2.9
充実のザッパ・ディスク・ガイド本  和久井光司 (著)

ザッパとビーフハートの全アルバムはもちろん、死後に発表されたものや主要編集盤を網羅。さらに、関連ミュージシャンの参加アルバムまで多数収録(これは大変な労作)。すべて半ページまたは1〜2ページを費やし解説。オールカラー。見事だ。こんな中途半端なページよりも、ずっと参考になるぞ。

実はここ10年ほどザッパをほとんど聴かなくなっていた。未発表音源をリリースする時のザッパ家のやり方(ザッパ本人とは比べ物にならぬ雑な編集、異常に高い価格設定など)に疑問を感じたこともあって。そのせいで最近のリリース状況を知らなかったのだが、これを見ると良質そうなライヴ盤が色々と出ているのがわかる。何か聴いてみようか、という気になってきた。オリジナル・アルバムも久々にじっくり聴き直してみようか。そろそろ老後の楽しみにとっていたボックスものを紐解く時期なのかも。今が老後みたいなものだから…

ビーフハート訃報(米ローリング・ストーン)
朝日新聞にビーフハートの追悼記事が載ったのにはビックリした。書いたのは町田康。

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