レモンフーリガン1
オロチ社長とメーテルだけで作った。レモン・フーリガンのファーストアルバム。これもまた レコーディング方法が変わってて、最初にヴォーカルとドラムをアドリブでいっせいにとって、 後からギターとベースを重ねどりする方法でつくられた。
なんと40分たらずで15曲ほどを作ってしまったというから驚きだ。 それだけ集中力が高まっていてアイデアも溢れていたのだろう。楽曲やリミキシングの面から見ると クオリティこそ低いが、コード進行の流れとかアイデアとかが十分に吟味されていて あらけずりというか手抜きのところもあるんだけど、まあまあ納得できるデキだ。 なにより、タイトルから歌詞から時にはバンド名まで全てアドリブという臨場感というか リアリティがビシビシと伝わってくる作品だ。
ドラムセットも変わっていて、ハイハットがないスタイルで、ザ・フーを手本にしたらしい。 オロチ社長はとにかく、イエローマシンガンが好きなので、コード進行などそっくりである。 ちなみにジャケットのロゴはハングル文字ではなくカタカナだそうだ。
(文章:キリカブ)
レモンフーリガン2
ファーストと違い、4人で一発どり方式でつくられたのがセカンドである。そのため、前回のゴリゴリ ギターは、らいむさん好みの音色になった。
変化はそれだけではなく、ヴォーカルのメーテルのテンションが珍しく高く、なんかカッコ良くなって しまった。とくにF曲目「オンナ牧場」の最後の薙刀を振るうジイさんのような叫びや、H曲目 「猟怪テンヴァツ」の中盤の「神を呼び起こせ〜!」などに、彼の成長ぶりが伺える。
しかし最大の変化はその楽曲にある。オロチ社長の「レモ・フーの限界に挑戦した」という言葉どおり、 8分の15拍子という@曲目「ウバエ猿」や、思わず「なに!?」ってなるC曲目「無意識」、「えっ!?」 っとなるE曲目「空想セラピー」、4分の5拍子と4分の6拍子を繰り返し、キュートに終わるG曲目 「ストイック・パワ→」など、メチャクチャである。
変拍子の曲はやってる方もわけがわからなくなるが、聞いてる方も同じで、ましてやライヴなどで 突然やられた日には、どうのっていいか、わからなくなる。まだまだ勢いで押しているといった感が いなめないが、オロチ社長は2枚目にして、こういう実験的なコトをやってしまったということで、 「早くもネタ切れか?」という憶測まで飛び交った。社長はもともと、こういう実験的なコトが 大好きなので彼の悪いくせが出たといえよう。
「サードアルバムがどうなってしまうのか心配である。」といのは このアルバムが出た直後に書いた文章だが、「レモンフーリガン8」を聞く以上、 その心配もどこかに吹き飛んでしまった。
注意・・・そもそも「レモンフーリガン8」はサードアルバムではあるが、 実際は8枚目なのである。ここがレモンフーリガンのややこしいところで、 「順番に出す必要はない」という社長の訳の解らない理屈でこうなった。 だから、いづれは出るであろう「レモンフーリガン3」を聞かないと、その答えは出ないのである。
(文章:キリカブ)
レモンフーリガンのアルバム紹介
レモンフーリガン7、9 レモンフーリガン8 レモンフーリガン13、レモンフーリガン1・2 レモンフーリガン5