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(笑)。 小林:でもチャコちゃんて、ホントはすごい面白い人なんですよ。ナンバーガールとかブッチャーズで見てると「クールで、すごいギター弾ける!」みたいなイメージじゃないですか。小柄でかわいいっていうか、そういうイメージなんだけど、ホントは面白くって、なんかいろいろあるし、そういうところをもっと見てほしいっていうか、そこがトドルだと出てると思うんですよ。それをアピールしたいと思います。"Bakadana~"は最初、元の曲を僕が作っていって、サビだけはメロディを鼻歌で、デモテープに入れてったんですね。で、なんか青春っぽい曲になるかなとか思ってたら、歌詞が「しょうがないな〜、バカだなぁ」って(笑)。すごいステキで、いい意味でハミ出してくれてる。 なるほど。本人としては、これまでナンバーガールやブッチャーズを通じて世間に持たれてきたイメージとは違う私をここで出してやる〜という意識はあるんですか? 田渕:あんまり気にしてないですね。ナンバーガールの時は、たまにしかそういうところって出てなかったかもしれないですけど。 小林:なんか職人っぽく見えたよ(笑)。すごいストイックっていうか。 田渕:いやいや、今でもそうですよ(笑)。超ストイックですよ〜。 小林:あはは! トドルでは、自然に違う面が表れてきてるんでしょうね。 田渕:出てきてるんですかねぇ。私がライヴ見てたら「こいつのMCムカつくな〜」って感じるかもしれない(笑)。「何をもぞもぞとしゃべっと、しゃきっとしやせ、しゃきっとー!」って思うかもしれないなぁーって。もごもごもごもご、なまりがひどくて(笑)。 小林:「あはは〜えへへ〜」みたいな。私もそうだよ(笑)。 田渕:2人で「あはは〜」だ(笑)。あいこんはいいんだよ〜。 その「しゃきっとしやせ」って言ってる方の人格がMCの時にぱっと出て、「しゃきっと」モードのMCになるってことはありえないんですか? 田渕:どうだろ(笑)。「なんとかだよね、あはははは〜、ぶっ殺す」みたいな感じですかね(笑)。 それは、観客ドン退きしますよ(笑)……いや、それはそれで快感かもしれないな、一部の男子には。 田渕:そういうところはギターで出たらイイなぁと思うんですけどね、ぶっ殺す!みたいなのは(笑)。 小林さんの方がMCでもっと我を出すようにすれば、変わってくるかな? 小林:私が、ぶっ殺すって感じで?(笑)。 いやいや、小林さんは別に殺さなくていいんですよ(汗)。 田渕:あはははは! あいこんが「ぶっ殺す」って言ったらオモシロイなぁ!(笑)「お前ら、のこのこ来やがって。ぶっ殺す!」とか、あいこんが言ったら(笑)、私は「あいこ〜ん!」って客席から紙テープ投げるよ(笑)。 いや、客席には行かずに、その時は横にとどまって、絡んでいただかないと……。 田渕:おひねり投げる! 「あいこ〜ん! 最高〜!」って(笑)。 小林:喜んでくれる人はここにしかいない(笑)。 田渕:で、隣で「あいこん」っていうハチマキをこうやって巻いて(笑)、次の曲、それで弾く。 (笑)。 小林:よくわかんないよね(笑)。 田渕:そんな話ばっかりしてるんですけどね、いつも(笑)。 小林:そんな話ばっかりだねぇ(笑)。 ……それでは、今後のトドルとしての展望は、どんな感じでしょう? 田渕:普通にライヴやって、新曲がまたいっぱい出来たら音源出してって感じですかね。なんかあの、そんなに……。 野望も無い感じで。 田渕:うん。 小林:トドルで食べていきたいとかメジャーになりたいとか全然ないよね。普通にいいなぁって思えるものをすれば、いいなぁって。 田渕:音楽に対して純粋に楽しめる環境で、ずっと続けていきたいですね。ま、一応は一生懸命頑張りますけど(笑)なんかこう、全部やりたい事をやって、結果は後からついてくるみたいな感じで、できたらイイなぁ。 わかりました。あと、最近お気に入りなものとかも訊いておきましょうか。音楽に限らず、何かありますか? 最近グッときたようなものとか出来事とか。 田渕:『笑っていいとも』にレイザーラモンが出て来て、「ど〜も〜、ハードゲイです」って、カッカッカッカッとやってる時に、すっごい嬉しそうなタモリの顔が、僕はすっごい好きだった(笑)。タモさんがニッコ〜って笑ってたの。カッカッカッカッてやってるだけで(笑)。それがすごい好きだった〜。面白かった(笑)。 小林:想像つくね(笑)。 田渕:好きなんだろうなぁ、こういうの(笑)。 小林:好きなんだろうなぁ(笑)。 田渕:私タモリが好きなんですよ。 小林:そう、タモリ好きだよね〜。 田渕:好き〜。『笑っていいとも』が終わったら、すごい悲しい。すみませんこんな話で(笑)。 小林:音楽とかは何か聴いてないの? 田渕:音楽……聴いてないんだよね〜(笑)。聴けてないんだよねホントに。 小林:私、トドルの出来てからトドルしか聴いてないかなぁ。 田渕:なんかあるかなぁ。ああ、もちろんイーヴンスはすごくよかったですよ、ほんとに(※この取材の少し前にブラッドサースティ・ブッチャーズは来日したイーヴンスと対バンしている)。あの時は、イアン・マッケイさんが(会場となった渋谷O−ネストの)冷房きってくれって言ってた(笑)。 冷房の音、そんなにうるさかったんですかね。 田渕:いや、そうじゃなかったみたい。 暑い方がいいんだ、みたいな? 田渕:うん。別に環境問題とかそういう理由じゃなくって。 より自然な状態でしたい、と。 田渕:汗だくの方がいいんじゃないかなぁって。 楽屋での表情とかどうでした? 田渕:ブッチャーズは以前も一緒にやってたから、顔は知ってるみたいな感じでしゃべってましたよ。終わった後「よかったよ〜」とか言ってくれました。いい人だった。あと、ホントに帽子を浅かぶりでした(笑)。帽子がこの辺で止まってて、深くかぶんない(笑)。「あ! 本物だ」って思いましたよ(笑)。いっつもそうですよね、イアン・マッケイ。毛糸の帽子でもこのへんで浅かぶり。超ベジタリアンだし、もっとストイックな、硬い感じの人かと思っちゃうところがあったんだけど、ぜんぜん気さくだった。 わかりました。では、そんな感じで……。 田渕:すみません、ぐだぐだで(笑)。 いやいや、ぐだぐだでやりたいと思っていたので(笑)。他の音楽誌では、ピシピシッとできました? 小林:1人だとすごい真面目にしゃべってる。『ロッキング・オン・ジャパン』とか、ああリーダーしっかりしゃべってるなって(笑)。 田渕:頑張ったよ〜(笑)。なんか、あの雑誌って、生い立ち聞かれるのかしら?とか思っちゃうよね(笑)。 生い立ちは以前に『BUZZ』って雑誌でやってましたよね。 田渕:やりましたっけ。元々おデブだったとか、そういう話? 「コメとぎそう」って言われてましたよ。 田渕:ああ、「コメとぎそう」って言われた。ええ〜、とぎますよ〜、けど。 男どもの視点って、そうなんですよね。 田渕:生活感にあふれてる?という意味なのかなぁとか思っちゃう(笑)。 いや、むしろそれだけではない、こう欲望のあり方として…… 田渕:イヤだな〜。 だから、コメとぎそうに見せかけといて、いきなり無洗米の詰まったペットボトルでガンと殴る!みたいなのがいいんでしょう。 小林:ははは! 田渕:ちゃんとしますよ〜(笑)。料理も裁縫も。 あ、そうそう。このジャケット、刺繍がご本人のものだっていうのは、男子の琴線に触れるでしょうね。 田渕:触れるかなぁ(笑)。刺繍する女って(笑)。 ふれるふれる。 田渕:ちゃんと出来る人から見たら、ヘッて感じでしょうけどね。 いやいや。これがいいんですよ。 田渕:いやいやいや(笑)。 「刺繍をするなんて、なんてステキな女性だろう」って惹きよせておいて、いきなり無洗米を叩き付けるという二段構えの技で、これからも世の男性を魅了し続けてください(笑)。 田渕:「とぐわけねぇだろコノヤロー、無洗米じゃウチはもう!」って?(笑)おかしい〜。
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