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Tokyo, 2005.12.11
text by Yoshiyuki Suzuki
interpretation by Stanley George Bodman
translation by Satomi Kataoka

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2年連続で、ブラッドサースティ・ブッチャーズ、バンド・アパート、モック・オレンジと共同でのジャパン・ツアーを実現したプラス・マイナス。このバンドはアメリカのインディー・シーン全体を見渡した時でさえも、ハードコアとかエモとかポスト・ロックといった安易な範疇に全くとらわれない、極めて突出した個性を持った音を鳴らしている。アルバムも非常にユニークだが、それを再現するライヴがまたさらにユニークだ。そんな彼らの素晴らしい生演奏が一部のマニアだけでなく、日本各地でより多くの音楽リスナーに届けられたというのは、なんと幸福なことだろう。それにしても、メンバー達の日本食に対する貪欲な好奇心は、その創作力とも何か因果関係があるような気がしてならない。

「レコーディングの時点では誰も、これはライヴで再現するのに一苦労しそうだなんて全く考えてなかったよ。わざわざそんな風に不必要な制限を設けてもしょうがないし、作ってる時はそんなこと気にせず、とにかくいいものを作る、それに尽きるからね」

ツアー終了後、北海道を1人で旅されたそうですね?

James:寒かった!

(笑)。

James:いや、すごく良かったよ。オンセンも2ヵ所回ったし、おいしい食べ物もいっぱい食べたしね。ジンギスカンだろ、ミソラーメンにシオラーメンだろ、それにオタルでカニとスシも食べたし、どれもめちゃくちゃ美味しかった。

北海道の中をあちこち移動したんですか?

James:いや、基本的にはサッポロにいて、日帰りでオタルとトウヤコ(洞爺湖)オンセンとかノボリベツ(登別)オンセンに行ったんだ。

温泉に行ったのは初めての経験?

James:うん。ちょっと妙な感じがしたよ(笑)。

1人で入ったんですか?

James:そう、1人。でも、そのほうがよかったんじゃないかな。僕を知ってる人間が誰もいない方が、裸になっても気が楽だしね(笑)。写真があるけど、見る?

後でぜひ。その写真は、ウェブサイトでも紹介されるんですよね?

James:ああ、もちろんだよ。

日本食が食べられないという来日アーティストも結構いるんですけど、あなたは全く平気だったみたいですね。

James:うん、堪能しまくったよ。

これだけは食べられない、というのはなかったですか?

James:なかったと思うよ。実際、日本人でさえ食べないようなものも探し求めてさ。

(笑)イナゴとかハチの子まで食べたんですってね。好き嫌いは全く無いんですか?

James:卵だけは嫌いだけど。

卵って、普通の玉子が?

James:うん、でもそれは日本食云々とは関係ないしね。食べられるけどそんなに好きじゃないんだ。

寿司のネタも全部大丈夫でした?

James:ああ。

ウニ(英語で)も?

James:うん、ウニ(日本語で)も食べたし、シャコも食べたよ。だからそう、何でも食べれるし、日本に来るたびに新しい味の発見があるんだ。でもまあ、ハチの子は確かにそんなにおいしくなかったけどね。あとイナゴも、また食べようとは思わないだろうけど、トライした値打ちはあったよ。

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