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artist : THE ZOMBIES
title : 『 ODESSEY AND ORACLE 』
release : 1968年4月
label : CBS
tracks ( cd ) : (1)CARE OF CELL 44 【独房44】 (2)A ROSE FOR EMILY 【エミリーにバラを】 (3)MAYBE AFTER HE'S GONE 【彼去りし後には】 (4)BEECHWOOD PARK (5)BRIEF CANDLES 【ローソクの様に】 (6)HUNG UP ON A DREAM 【夢やぶれて】 (7)CHANGES 【変革】 (8)I WANT HER SHE WANTS ME 【私と彼女は】 (9)THIS WILL BE OUR YEAR 【今日からスタート】 (10)BUTCHERS TALE (WESTERN FRONT 1914) (11)FRIENDS OF MINE (12)TIME OF THE SEASON 【ふたりのシーズン】
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(6) / side B...(7)〜(12)
members : COLIN BLUNSTONE,lead vocals ; ROD ARGENT,keyboards ; CHRIS WHITE,bass ; PAUL ATKINSON,guitar ; HUGH GRUNDY,drums.
producer : THE ZOMBIES
related website : 『 The Zombies Fan Page 』(ファン・サイト)




(1)CARE OF CELL 44 【独房44】  ▲tracks
 ロッド・アージェントの軽快なピアノのフレーズで明るくポップにスタートする、シャッフルの(1)。徐々に“キーンと冷えた”メロトロンが登場して、歌詞の出だしにあるように「あぁ、朝なんだな」という感じに。Aメロが終わると、ブレイク部分でハミングによるハーモニーが挿入され、サビは更に分厚いハーモニーで聴き手の心をワシづかみ!しかし、邦題の“独房”という言葉にタダならぬモノを感じてはいたが、なんと、この曲は主人公の彼女が刑務所暮らしから帰ってくるという設定の歌なのだった!いきなり“爽やかに重い”曲。


(2)A ROSE FOR EMILY 【エミリーにバラを】  ▲tracks
 ビートルズの「FOR NO ONE」 (『 REVOLVER 』 に収録) をピアノだけにして、更にクラシカルかつ上品にし、ヒンヤリ感をアップしたような(2)。サビでの対旋律的なハーモニー・アレンジが見事。


(3)MAYBE AFTER HE'S GONE 【彼去りし後には】  ▲tracks
 寂しげなギターをバックにしたメランコリックなAメロを抜けると、雲間からパァーッと光の束が差し込んでくるようなサビのハーモニーがとても印象的で、神聖な気持ちにさせられてしまう(3)。一部コーラスの音程がふらつく所もあるが、キメる所はキメているので許せてしまう。


(4)BEECHWOOD PARK  ▲tracks
 トレモロをかけたギターの背後や、繋ぎの部分等で鳴っているオルガンが教会音楽的な(4)。ビート・バンド然としていた頃の彼らはかなりジャジーな印象が強かったけど、本作を聴いていると、かなりクラシック (特に教会音楽) の影響が大きいことに気付かされる。クラシックの影響と言っても、この曲の場合はプログレっぽくはない感じ。それに、意識的で実験的な感じはなく、自らの素養を素直に出した感じ。


(5)BRIEF CANDLES 【ローソクの様に】  ▲tracks
 (2)にも増して上品な出だしの(5)。しかしサビではオン・ビート、華やかになっていく。“キーンと冷えた”メロトロンと朴訥なハーモニーがいい。エンディングで残響の中に消えていくピアノがまたいい。


(6)HUNG UP ON A DREAM 【夢やぶれて】  ▲tracks
 ビート感は違うけれど (こちらの方はシャッフルせずにスクウェアな感じ) 、メロディーやドラムのオカズにうっすらとビートルズの「A DAY IN THE LIFE」 (『 SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND 』 に収録)が見え隠れする(6)。間奏がとても印象的。左チャンネルのコーラスが“少年合唱団”のようだ。


(7)CHANGES 【変革】  ▲tracks
 フルート系のメロトロンで始まる(7)は、本作のハイライト・チューンと言ってもいい曲。殆どアカペラな (パーカッションが入りはするが) サビでのハーモニーは格別。どこか教会のような残響のある施設で録音したような残響感。歌詞で“summer”と“winter”という言葉が出てくるからと言うわけではないけど、夏にはとても涼しく、冬にはとても冬らしい冷たい美しさを感じさせてくれる曲。


(8)I WANT HER SHE WANTS ME 【私と彼女は】  ▲tracks
 ロッド・アージェントがリード・ヴォーカルを取っていると思しき(8)。僕はコリンのネバネバした声がそれほど程好きではないので (毛嫌いするほどでもないが) 、それほど気にならない。この曲を聴いていていい意味で気になるのはベースだ。抑える所は抑え、動く所は動くという、実にメリハリの利いたベース。この曲も何となくビートルズっぽく、「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS」 (『 SGT. 〜』 に収録) をテンポ・アップしたような仕上がり。でも、サビのメロディーは結構斬新で“ハッ”とさせられる。


(9)THIS WILL BE OUR YEAR 【今日からスタート】  ▲tracks
 遅めのシャッフルとも、少々速めの6/8とも取れるリズムの(9)。半音ずつ下がっていくベース進行がとてもいい、明るく希望に満ちた曲。高らかに鳴るトランペットが、邦題の通り何かの始まりを告げるようだ。


(10)BUTCHERS TALE (WESTERN FRONT 1914)  ▲tracks
 何やら肉屋というより屠殺業者にまつわることを歌っているらしい(10)。牧師、銃、眠る、手の震えが止まらない等という言葉や、サビで悲劇的な響きを奏でるオルガンが、「何か只ならぬことを歌っているんだな」ということを教えてくれる。こんな歌、“ゾンビーズ”を名乗らなきゃ歌えないだろう。


(11)FRIENDS OF MINE  ▲tracks
 ヘヴィーな前曲からはうって変わってポップで明るい(11)。自分の友達同士がカップルになるのを喜んでいる話のようなのだが、ジョイス&テリー、ポール&モーガン、リズ&ブライアン、ジョーイ&デイヴィッド、キム&マギー、ジューン&ダフィー、ジーン&ジム&ジム&クリスティー (そう聴こえる) とカップルの名前を列挙した挙句、最後は溜息と共に唐突に終わる。友達はみんな誰かと付き合っているのに、自分にはそういう人がいない、ということか。


(12)TIME OF THE SEASON 【ふたりのシーズン】  ▲tracks
 本作の中では幾分渋めの仕上がりの(12)。ブラック・ミュージックのフレイヴァーたっぷりの出だしから、サビでは一転クラシカルで美しいハーモニーを聴かせるも、オルガン・ソロはとってもジャジー。アメリカでこの曲がヒットしたのは、本作の中では若干ヨーロッパ色がうすく、ブラック系のサウンドが印象に残るためだろうか。曲中にハンド・クラップのあと「Ah〜」というフレーズがあるが、大瀧詠一は「指切り」(『 大瀧詠一 』に収録)でハンド・クラップ部分を口の中で舌を「トンッ (タンッかな?)」と強く鳴らす音 (「舌打ち」とも違うし...何て呼んだらいいのだろうか) に変えてパロっていると思われる。蛇足ながら、ラッツ&スターの鈴木雅之もライヴ盤でこの曲をカヴァーしている。


 赤岩和美さんのライナーによれば、本作は本国イギリスでは良い反応がなかったので、CBSはアメリカでの発売を取りやめにする予定だったのだが、当時CBSのスタッフ・プロデューサーをしていたアル・クーパー (名盤 『 NAKED SONGS 【赤心の歌】』 他、数々の名作・名演を残したアメリカン・ロックの重要人物) がイギリスに来た時、イギリスのCBSから本作を含む40タイトルを受け取り、その中でも本作に強烈な印象を抱いたため、アメリカでの発売をCBSに進言したそうな。彼は作る感性のみならず、選ぶ感性も鋭いモノを持っていたのだなと、改めて感心させられるエピソードだ。


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