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artist : PISANO & RUFF
title : 『 UNDER THE BLANKET 』
release : 1970年
label : A & M RECORDS
tracks ( cd ) : (1)UNDER THE BLANKET (2)AMANACER (3)I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 【恋よ、さようなら】 (4)CHRIS (5)SLIM (6)THE DRIFTER (7)EVERYBODY'S TALKIN' 【うわさの男】 (8)EL CONDOR PASA 【コンドルは飛んで行く】 (9)SOON (10)STOP
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(5) / side B...(6)〜(10)
regular members : JOHN PISANO,guitar,bass,percussion,piano ; WILLIE RUFF,horn,bass,hambone,percussion,vocal,guitar.
guest musicians : LARRY KNECHTEL,bass,electric piano ; CHUCK DOMANICO,bass ; CHUCK BERGHOFER,bass ; JULIUS WECHTER,vibraphone ; PAUL HUMPHREYS,drums ; NICK CEROLI,drums ; MILT HOLLAND,percussion ; JOSE SOARES,percussion ; BILL EARL,chippawa.
producer : HERB ALPERT
arranger : HERB ALPERT,JOHN PISANO,WILLIE RUFF
related website : 未確認




(1)UNDER THE BLANKET  ▲tracks
 ジャケットそのままに、水色とオレンジ色がぼやけて入り混じった、曇り空のような模糊とした耳あたりのタイトル曲(1)。基本的にはホルンをメイン楽器に据えたジャジーなインストゥルメンタルだけど、作曲者〜ウィリー・ラフのノホホンとしたスキャットがほんの少し入る。この曲はなんと、いきなり4分の5拍子のサビ頭でスタート。そして平メロは3拍子+3拍子+2拍子という変なリズム構成。その割にはすんなり聴けてしまうから不思議だ。心地良い響きに身を委ねていると、そんなことは全く気が付かずに通り過ぎてしまう。


(2)AMANACER  ▲tracks
 フルート(と思われる。クレジットがないのであしからず)やホルン、クリーンなエレキ・ギターが主旋律を奏でるインストゥルメンタルのボサ・ノヴァ(2)。ちょっとした部分にヴィブラフォンも入る、ドリーミーな仕上がり。途中から「タッタカ・タッタカ」としたプチ力強いリズムで行進するようなニュアンスになる場面もあり。ジョン・パイザノのオリジナル曲。


(3)I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 【恋よ、さようなら】  ▲tracks
 ディオンヌ・ワーウィックが歌ったことでも有名な、バート・バカラックとハル・デイヴィッドの曲(3)。ポコポコとしたかわいいパーカッションと、木漏れ日のようにコッソリと鳴るガット・ギター、そしてゆったりとしたニュー・ソウル・タッチのベース・ラインによる伴奏。そのリズムにホルン、ギター、脱力感たっぷりのヴォーカルが乗っかる。この曲を聴きながらボ〜ッとしていたい。


(4)CHRIS  ▲tracks
 「チャッッチャララ、チャッッチャララ」と擬似サンバなギター・インストの(4)。パイザノのオリジナル。タイトルは人の名前になっているけど、僕個人としては、暖かく柔らかな日差しを浴びて爽やかな風に吹かれているような光景を思い浮かべてしまう。


(5)SLIM  ▲tracks
 “スリム”というブルーズ・マンについて歌ったD。マディー・ウォーターズの「ALL ABOARD」(『 FATHERS AND SONS 』 他に収録)のようなタイプの曲を遅くしたようなスウィンギンな曲なのだが、サウンド、乗り、ヴォーカルのソフトでトボケた感じはダン・ヒックスに似た感じ(ここでヴォーカルをとっているのはラフだが、パイザノはダン・ヒックスの 『 IT HAPPENED ONE BITE 』 に参加している)。「ンワ〜ハ〜ハ〜」という間の抜けたスキャットもいい。ラフのペンによる曲。


(6)THE DRIFTER  ▲tracks
 ロジャー・ニコルズ&スモール・サークル・オヴ・フレンヅの作品としてソフト・ロック・ファンには馴染み深い(6)。柔らかいグレイの色具合の孤独なギターと共に呟く、スキャットと歌。時折通り過ぎる自動車のS.E.は、どうやらこの歌の主人公“ドゥリフター(流れ者、漂流者)”がヒッチ・ハイクをしている様子を表しているようだ。何度目かに車は止まり、ドアが開き、“ドゥリフター”を乗せてどこかへ走り去っていく。アメリカの荒涼とした大地に延々と続く道路。その遥か先を見渡して眺めているかのような、遠いホルンの音。
 そして泣かせるチルドレン・コーラスが登場、「THERE'S A DRIFTER IN ME」と歌う。老いも若きも、人皆全てが人生の“漂流者”ということか。初めはそのサウンドで喜んでいたのだけれど、聴きこむにつれて、言葉ではうまく表せないような複雑な感情が込み上げてくる大切な曲になっていく。
 しかし、途中で出てくる泡ブクのS.E.が意味するのは何なのだろうか?単に、“漂流”するなら“水”ということなのか。それとも、この逃避行の末...?。まさかね。


(7)EVERYBODY'S TALKIN' 【うわさの男】  ▲tracks
 フォーク系シンガー/ソングライター〜フレッド・ニール作で、映画 『 真夜中のカウボーイ 』 のテーマ曲としてニルソンが歌って(『 AERIAL BALLET 【空中バレー】 』 に収録)ヒットしたことでも有名な(7)。歌詞では“夏”について歌われているのに、この薄明の如きトーンの歌とサウンドはどう聴いても“秋”に聴こえてしまう。


(8)EL CONDOR PASA 【コンドルは飛んで行く】  ▲tracks
 本作中にあってはちょっと異質な印象を受ける、サイモン&ガーファンクルで有名なフォルクローレの曲(8)。サイモン&ガーファンクルの'70年の作品 『 BRIDGE OVER TROUBLED WATER 【明日に架ける橋】』 に収録されているのだが、本作も'70年のリリース。いち早く流行を取り入れたということか。パイザノ&ラフのヴァージョンはインストゥルメンタルのみの演奏。


(9)SOON  ▲tracks
 ディレイをかけた神秘的なピアノと冷ややかなアコースティック・ギターが、聴き手の緩んだ心をキリリと引き締める、マイナー調で速めワルツ(8分の6拍子?)(9)。特にギターのコード中の5度(ルート音から半音7つ分上)の音が上下する(007の「SECRET AGENT MAN」のイントロで使われているような進行)不穏なイントロは、何かが起こりそうな気配を感じさせる。タイトルから察するに“早く、早く”と急かしている様子。パイザノの作。


(10)STOP  ▲tracks
 フォーキーなギターのコード・ストロークでボサ・ノヴァを演奏したような、ラテン乗りのような、軽妙さ溢れるラフ作の(10)。しかし歌メロやちょっぴり歪ませたギターのフレイズはブルージー。この曲もサウンド、乗り、ヴォーカル共にダン・ヒックスっぽい。しかし、なぜかヴォーカルにはディレイがかかっており、そしてなぜか歌詞は“都合により割愛”されている。何かマズイことでも歌っているのだろうか?


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