Stephen Stills / Stephen Stills <1970> |
おすすめ度★★★ |
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StillはCSN&Yの名盤Deja vuのレコーディングを終えると、直ぐに自身のソロアルバムの制作に入る為イギリスに渡る。 ここではベーシックなトラックをレコーディングすると共にEric Clapton、Jimi Hendrix、Ringo Starr等のゲストを迎えてのセッションが行われている。様々なアーティストが出演したSuper ShowというTVスペシャルに参加したのもこの頃ではないだろうか。 この時期におけるStillsは実に様々な形で大物ミュージシャンと共演し、自分の実力を確かめているかの様に積極的に活動を続けている。彼にはその自信があったのだろう。 アルバムの方は大物ゲストミュージシャンを起用した為か様々なエッセンスを持った楽曲が集まり、結果的に全体のトーンが散漫になっているのも事実だ。 しかしこのバラエティの豊かさが、良くも悪くもこれが彼の持ち味と言う事だろう。 内容的にはグループでは出し惜しみしたんじゃないかと思わす程の名曲1を始め、Jimiが参加した4やClaptonの5などが最大の聴き所。この3曲が入ってるだけでもこのアルバムの価値は充分だ。 この後Stillsは、地味ながらまとまりのある2edアルバムを発表し(個人的にはこちらも大好き)ついにスーパーグループManasasの結成に至る。
〜特にお気に入りな曲達〜 オープニングナンバーであるLove The One You're Withは、CS&Nの延長上にあるかの様なRockナンバーだ。アコースティックな音作りの奥で暴れまわるStillsの重厚なキーボードが最高にカッチョ良い。 コーラスには当時のStillsの恋人Rita Coolidge、John Sebastian、Crosby & Nashが参加している。 Churchはタイトル通りゴスペルっぽいコーラスが入ってくるソウルバラード。前半のソウルフルな味わいが大好きだけど、後半になるにつれストリングまで入って段々ケバケバしくなって行く。あぁ〜あぁ〜...って感じ。 しかし、そのケバケバしさから開放された後のタイトなOld Time Good Timeが最高にカッチョエエ。この曲にはJimi Hendrixがリードギターで参加。元Jimiの追っかけというStillsが師匠の前でキーボードを武器に暴れまくる。 Jimiのギターは一瞬Claptonかと思わす程のCoolなモノで、随所で絶妙のフィルを連発する。やっぱカッチョエエっス。さらにStillsのキーボードとのバトルが聴けるエンディング部分は鳥肌モンですね!アルバム中最高のトラックです。 そして続くGo Back HomeではClaptonが参加。こちらはClaotonのソロアルバムにStillsが参加したお礼という事だろう。ヴォーカルの後ろで鳴っているワウを多用したリズムギターが多分Stillsの方だろうな。 Claptonは間奏〜エンディング部分で突然登場!お馴染みのストラトで1分30秒ほど、この時期のClapton丸出しのソロを弾きまくる。さらにエンディングも、らしい小技で締めている。 Sit Yourself DownはStillsによるピアノの弾き語りを中心としたスワンピーな曲。地味に響くリードギターもイイ。 To A Flameは、George Harrisonタイプのソウルナンバー。Ringoのドラムがさらにそれを引き立ててる気がする。相変わらずこの頃のRingoのドラムはカッコイイ。独特の温かさを持ってますよね、彼の音は。 Stillsの弾き語りによるブルースナンバーBlack Queenも大好きな曲だ。前述のSuper ShowではBuddy Milesらとエレクトリックバージョンで演奏。こちらも最高だった。 再びRingoの独特のドラムが美しいWe Are Not Helplessは、次作に続く味わいを持ったナンバー。途中からのテンポアップが曲を盛り上げ、分厚いコーラス隊とオルガンがスワンピーな香りを添える。でも最後のストリングはいらんなぁ...
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1 . Love The One You're With
日本での認知度は妙に低い! |
(1999.12.25 再更新)
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〜関連アーティスト / アルバムへのリンク〜
Eric Clapton / Eric Clapton
Stillsも参加したClapton初のリーダー作
CSN&Y / Deja vu
CSN&Yによる名作!
Rita Coolidge / Rita Coolidge
当時Stillsと恋仲だった彼女の作品にStillsも参加