第一章 ~SEVENTEEN~
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この町の子どもたちは、高校を卒業してノアの方舟で働くか都会へ出て行くかどちらかしか無い。でも都会と言っても東京に行く訳では無くて、同じ県の中心地へ行くのがほとんど。だって進学校でもないし、この学校の秀才なんてたかが知れてる程度なんだから。学校としても、勉強は卒業出来ればいいという方針で毎日が過ぎているこの町。だけど、僕の高校時代は一生忘れられない時間になったんだ。
そう、一生忘れられない時間になった。いいか悪いかなんかは一生解らないけれど。
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