[MENU TOP] [CASSETTE] [INDEX] [TOP PAGE] [HOME] [INTRO] [LINK] [OPINION]

MAIN MENU :[UK ROCK]


artist : THE STAIRS
title : 『 MEXICAN R`N'B 』
release : 1992年6月
label : GO! DISCS
tracks ( cd ) : (1)INTRO (2)MARY JOANNA (3)MR WINDOW PANE (4)OUT IN THE COUNTRY (5)LAUGHTER IN THEIR EYES (6)SWEET THING (7)RUSSIAN R`N'B (THE WORLD SHALL NOT BE SAVED) (8)RIGHT IN THE BACK OF YOUR MIND (9)FLYING MACHINE (10)MEXICAN R`N'B (11)TAKE NO NOTICE OF THE WORLD OUTSIDE (12)MUNDANE MUNDAE (13)WHEN IT ALL GOES WRONG (14)WRAP ME ROUND YOUR FINGER (15)WEED BUS (16)WOMAN GONE AND SAY GOODBYE (17)SOMETIMES THE WORLD ESCAPES ME (18)FALL DOWN THE RAIN (19)OUTRO
tracks ( analog ) : 未確認
regular members : EDGAR SUMMERTYME,vocal,bass ; PAUL MAGUIRE,drums ; GED LYNN,guitars.
guest musicians :
JASON,keyboards,harmonica,percussion ; DAVID FRANCIS,harpsichord 《(5)》.
producer : PEG MAJOLY
related website : 未確認




 レコード店でアルバイトをしていた当時、ローリング・ストーンズの'60年代のアルバムは 『 BEGGARS BANQUET 』 しか聴いたことがなかったから、本作を初めて店頭で耳にした時は「ウワッ、何これっ、ストーンズ?初期?」と素直に騙されてしまったのだが、後で彼らだと知ってビックリ。「'90年代にもこんなヤツラがいるなんて」とすっかり感心してしまった。今聴くとミックとの違いは明らかなんだけども、やっぱりかなり似た歌い方だ。本作でストーンズ初心者をちょっとからかってみたりして。


(1)INTRO
(2)MARY JOANNA  ▲
tracks
 ゴニョゴニョとくぐもったビートが10数秒間だけ鳴る(1)の後、縦にリズムを切り込んでいく、威勢のいい(2)。かなりミック・ジャガーっぽいヴォーカル。ミックがクニャクニャ体を動かしながら歌う姿が目に浮かぶようだ。


(3)MR WINDOW PANE
(4)OUT IN THE COUNTRY
(5)LAUGHTER IN THEIR EYES  ▲tracks
 “ミスター窓ガラス”という意味不明なタイトルの(3)の次は、タイトルに引っ掛けてカントリー/ウェスタン調な(4)。そして、早くも本作のハイライト・チューンとも言うべき(5)のお出まし。ハープシコードをフィーチャーしたワルツのイントロが終わると、ベースが下がっていくクリシェのAメロに続いて、ビートルズの「WE CAN WORK IT OUT」 (『 PAST MASTERS・VOLUME TWO 』 に収録) のように途中で一瞬ワルツになる(2拍3連ともとれる)サビと、オイシイとこ取りの曲。エンディングはベースが先導する形で徐々にワルツが速くなっていって終わり。


(6)SWEET THING
(7)RUSSIAN R`N'B (THE WORLD SHALL NOT BE SAVED)  ▲tracks
 途中ヴォーカルの処理がちょっとサイケになる(6)、そして人を食ったようなマヌケなコーラスの(7)と、ウェスタン風味の曲が立て続けに登場。(6)は馬に乗ってトボトボ歩くような曲調。(7)はおかしな曲で、タイトルは“ロシア”なのに曲調は西部劇風の“テキサス/メキシコ”を思わせ(聴きようによってはロシア風に聴こえなくもないが)、歌詞は“イギリス”の町について歌っている。サウンドも、チープなオルガンが出てきたりして笑える。でも、曲としては結構カッコいい。


(8)RIGHT IN THE BACK OF YOUR MIND  ▲tracks
 雰囲気モノが続いた後で、正統派 (?) の賑やかなロック・ナンバー(8)。'60s フレイヴァー溢れるビートがたまらなくカッコいい。後半、ジャム・セッション的にどんどん盛り上がって、7分を超える演奏に。


(9)FLYING MACHINE  ▲tracks
 濃い曲の後に、バーヅ的な12弦ギターで始まる、爽やか (ヴォーカルを抜けば) でポップな(9)。途中やエンディングで、テープの逆回転音が挿入される。


(10)MEXICAN R`N'B
(11)TAKE NO NOTICE OF THE WORLD OUTSIDE  ▲tracks
 タイトルとどう関係あるのか分からない、テープの逆回転によるショート・トラック(10)に続いて、むしろこの(10)のタイトルを付けてあげたいような曲調の(11)。この曲もウェスタン風。ブランキー・ジェット・シティの「BANG!」 (『 BANG!』 に収録) にも似た雰囲気だ。


(12)MUNDANE MUNDAE  ▲tracks
 僕個人としては(5)と並んで本作のベスト・トラックと思う(12)。マーサ&ザ・ヴァンデラスの曲で、フーやジャムもカヴァーしていた「(LOVE IS LIKE A )HEAT WAVE」の雰囲気をもっとメランコリックにして、ビートをスクェアにした感じの曲。エドガーの作る曲 (クレジットは“JONES”になっているが、おそらく本名なのだろう) には、クリシェ等の半音ずつ音が動いていくパターンが結構あって、それが“グッ”とくる秘訣になっている。サビのDmから下がっていくモーションは当然のことながら、サビの手前のGm7-Am7-A7-Dm7の中にも (特にAm7-A7-Dm7) 半音ずつ上がって行くモーションがあり、徐々に感情の高まりを感じてくる。それほど美メロというわけでもないのだが、やたら気になる曲で、ついつい繰り返し聴いてしまう。


(13)WHEN IT ALL GOES WRONG
(14)WRAP ME ROUND YOUR FINGER
(15)WEED BUS  ▲tracks
 威勢のいい R & R の(13)、ワルツから屈折したリズムになる(14)の次は、エドガーが15歳の時に書き上げたという(15)。タイトルで何となくお察しの方も居られるかもしれないが、フーの「MAGIC BUS」(『 WHO'S BETTER , WHO'S BEST 』 他に収録) っぽい曲。


(16)WOMAN GONE AND SAY GOODBYE  ▲tracks
 ジミヘン・コードで始まるメチャクチャにカッコいい R & R の(16)。ビートルズの「DRIVE MY CAR」「THE WORD 【愛の言葉】 」(共に 『 RUBBER SOUL 』 に収録) や「TAXMAN」 (『 REVOLVER 』 に収録) を足して、それを荒々しくし、そこから歌やハーモニーを抜き去り、代わりにミック・ジャガー1人に歌わせているような感じ。


(17)SOMETIMES THE WORLD ESCAPES ME  ▲tracks
 再びウェスタン風味の(17)。『 ミック・ジャガー、ウェスタンを歌う 』 というタイトルが付けられそう。何となくキンクスの「SUNNY AFTERNOON」 (『 FACE TO FACE 』 に収録) ような雰囲気もあり。途中からいきなりスピード・アップし、アコギをバックにメケメケとしたギター・ソロを熱く展開。


(18)FALL DOWN THE RAIN
(19)OUTRO  ▲tracks
 淡々としたビートで始まり、イントロのギターや電子オルガンが安っぽくもオドロオドロしい雰囲気を醸し出している(18)。それが徐々に盛り上がっていき、2分もしないうちにジャム・セッションに突入。3分を過ぎると電子オルガンがヴェルヴェット・アンダーグラウンドのようになっていき、エドガーが奇声を発するカオス状態のアヴァンギャルド・セッションの様相を呈してくる (ちょっと言いすぎかな?) 。この曲も長尺で、7分強もある。最後はまたもや意味不明のショート・トラック(19)で、不気味に幕を閉じる。


 確か、彼らは (アルバム単位としては) 本作を残したまま姿を消してしまっているようだが、セカンド・アルバムが出たら是非聴いてみたいものだ。


[MENU TOP] [CASSETTE] [INDEX] [TOP PAGE] [HOME] [INTRO] [LINK] [OPINION]

MAIN MENU :[UK ROCK]


Copyright© 2003-2008 Universal Phonograph. All Right Reserved.