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artist : FREDERICK ROACH |
title : 『 ALL THAT'S GOOD 』 |
recorded date : 1964年10月16日 |
label : BLUE NOTE RECORDS |
tracks ( cd ) : (1)JOURNEYMAN (2)ALL THAT'S GOOD (3)BLUES FOR 007 (4)BUSTED (5)CLOUD 788 (6)LOIE |
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(3) / side B...(4)〜(6) |
members : CONRAD LESTER,tenor sax ; FREDERICK ROACH,organ ; CALVIN NEWBORN,guitar ; CLARENCE JOHNSTON,drums ; WILLIE TATE,alto voices ; MARVIN ROBINSON,baritone voices ; PHYLLIS SMITH,soprano voices. |
producer : ALFRED LION |
related website : 未確認 |
(1)JOURNEYMAN ▲tracks |
ジャケットにはローチと一緒に6人の女性が写っているので「おっ、コーラス隊6人かぁ。結構スゴそうかな」と思ったら、出てきた声はあの「マナ・マナ」を歌うマペットみたいな声(マペットとは
『 セサミ・ストリート 』 でお馴染みの人形類。エド・サリヴァン・ショウにも 『 セサミ・〜 』 には出てこない様々なマペットが登場し、「マナ・マナ」を歌ったりしていた)。で、実際は6人ではなく3人の男女混声。いきなり“看板に偽りあり”。しかし、期待とは違っていたものの嫌いじゃないサウンド。この(1)にヤられてしまった。もうちょっとヴォーカルが力強ければゴスペルなんだろうけど、さしずめこちらはマペット・ゴスペル。途中何回か出てくるニュー・オーリンズ系のリズム
(「チャッッチャ・ウンチャッ・ウンチャッ・チャッ」というリズム) に入る手拍子も、入る箇所を忘れていて慌てて付いていってる感じ。狙ってやってるとしたら凄いかも。でも、各々の楽器のソロになってしまえば、それはもうれっきとしたジャズ。サックス、ギター、オルガンと生き生きとしたソロを繰り広げていく。 しかし、ある程度は狙ってやっているということが判明。子供向けっぽいコーラス、手拍子、ゴスペル。ローチ自身が書くライナーには「子供達がたむろするキャンディ・ストア (そのキャンディは古く、埃っぽい)」、「ハーモニーが通りに流れているのが聴こえる。手拍子と拍手とタンバリンがなじみの拍子を取る」「教会有志の合唱団による歌合戦」―「このようにしてこのアルバムのアイディアは生まれた。ソウルタウンの文化を代表する曲を集めたのだ」と書かれていた。そう、日常を描いているのだから劇的であるわけがないはず。“へら〜〜ぁ”っとしてて当然なわけ。ある意味でフィッシュマンズのコンセプトと重なるような気さえしてくる。 |
(2)ALL
THAT'S GOOD (3)BLUES FOR 007 (4)BUSTED ▲tracks |
スローーーーでまったりとしたタイトル曲(2)やタイトルの割にのどかな(3)等のブルーズを挟んで、ゴスペル的な雰囲気の明るいジャズ・ワルツ(4)。ここでの皆のソロが生き生きとしててとてもイイ。 |
(5)CLOUD 788 ▲tracks |
前の4曲と比べるといくらか神聖に聴こえるマイナー調の(5) (でもどこかマヌケ) 。この曲のタイトル「CLOUD 788」って何を意味してるんだろう。 |
(6)LOIE ▲tracks |
そしていよいよ、忍び寄るリム・ショットで始まる“えせオルガン・ボサ”、ケニー・バレル作の(6)。「ドゥドゥユドゥ...」というスキャットの後、ムーディーなテナー・サックスによるテーマ&ソロ。そして、ダークな雰囲気の中、“焦り”を表現するかの様なソロを展開していくキャルヴィン・ニューボーン&ローチ。ニューボーンのソロ中2分37秒のところでジョー・ヘンダーソンの「BLUE BOSSA」(『 PAGE ONE 』 に収録)のテーマが入りちょっとニンマリ。この曲、背徳の匂いのする裏通りのビルの地下室で、麻薬の密売組織が打ち合わせをするシーンとかにピッタリ。山下毅雄や大野雄二が作ったサウンドトラックに入ってても全然不思議じゃない (どちらかといえば山下寄り) 。伊集加代子とかにコーラスをやらせたりして。因みにケニー・バレル自身によるプレイはアイク・ケベックの 『 BOSSA NOVA SOUL SAMBA 』 で聴ける(他のレコードでも演奏してるかも) 。 |
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