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artist : JOE HENDERSON |
title : 『 PAGE ONE 』 |
recorded date : 1963年6月3日 |
label : BLUE NOTE RECORDS |
tracks ( cd ) : (1)BLUE BOSSA (2)LA MESHA (3)HOMESTRETCH (4)RECORDA-ME (REMEMBER ME) (5)JINRIKISHA (6)OUT OF THE NIGHT |
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(3) / side B...(4)〜(6) |
members : KENNY DORHAM,trumpet ; JOE HENDERSON,tenor sax ; McCOY TYNER,piano ; BUTCH WARREN,bass ; PETE LA ROCA,drums. |
producer : ALFRED LION |
related website : 未確認 |
高校生の頃ウルサい音楽ばかり聴いていたのだが、レンタル・ショップでジャケットに惹かれて借りてきた (“ジャケ買い”ならぬ“ジャケ借り”) キング・クリムゾンの 『 IN THE COURT OF THE CRIMSON KING 【クリムゾン・キングの宮殿】』 のおかげで、ちょっとだけジャズに興味を持ち始めていた。そこで何となく聴いてみたラジオのジャズ特集を、何となく録ってみた。そこに入っていたのが、ドミニカ出身の技巧派ピアニスト〜ミシェル・カミロ (MICHEL CAMILO) のライヴ・ヴァージョンの「BLUE BOSSA」だった。その演奏はラテンっぽいアレンジのピアノ独奏で、あまりの凄さに度肝を抜かれたのだが、2、3日もするとまた元のウルサい音楽に戻っていった。それに、最後の曲目紹介の発音が良く聞き取れなかった(“ブルー・ウォサ”と言っているように聞こえていた)ので探すこともできないでいた。 |
それから数年後、レコード店でアルバイトをしていた時に、曲目で探すことのできるカタログがあり、何となく似ている言葉を探りながら、やっとのことでミシェル・カミロの「BLUE BOSSA」 (『 MICHEL CAMILO 』 に収録) の名前を見つけることができた。しかし、その頃は既にニュー・ソウルやジャズ・ファンクに興味が移っていたので、『 MICHEL CAMILO 』 やジョー・ヘンダーソンの「BLUE BOSSA」 (厳密には“ケニー・ドーハム作曲の”なのだが) の入った本作を購入するのはその数年後なのであった。 |
(1)BLUE BOSSA ▲tracks |
以上のようなくだらない前置きの末の、ジョー・ヘンダーソンの「BLUE BOSSA」(1)。ミシェル・カミロのそれとはあまりにも違いすぎたので初めは面食らってしまったが、聴く度ごとにその良さにはまっていった。テーマのメロディーをなぞるようにして始まるドーハムのソロ。それに続くヘンダーソンの、“這っては止まり、止まっては這う”蛇のようなソロ。スタン・ゲッツの如く、ズケズケとボサ・ノヴァを土足で踏みにじるようなデリカシーのないソロ (ま、それもいいと思う時もあることはあるのだが) の対極に位置する、引き算で攻めていく美学にやられてしまう。その後のマッコイ・タイナーのメランコリックなピアノ・ソロがまたいい。ホント名曲・名演だ。蛇足だが、確かゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」 (『 BACK ON THE STREETS 』 に収録)とこの曲は似ていたような気がする。 |
(2)LA MESHA ▲tracks |
(2)は、1発で直撃してくるタイプではなく、徐々に徐々に時間をかけてしみてくるタイプのバラード。ひと言では言い表せない複雑な感情が込み上げてくる。タイトルは、当時3歳になるというドーハムの娘の名前からつけたそうな。 |
(3)HOMESTRETCH ▲tracks |
本作唯一の威勢のいいナンバー(3)。ライナーでドーハムが「ジャズマンがステージを降り、セットやライヴを締め括る時にやるタイプの曲だ。」と書いているが、正にその通りの曲。 |
(4)RECORDA-ME (REMEMBER ME) ▲tracks |
(4)は本作2曲目のボサ・ナンバー。ここでもヘンダーソンの蛇のようなソロが楽しめる((1)よりはかなり吹いてはいるが)。ドーハムのソロリとして繊細なソロもまたいい。思うにジャズ・ミュージシャンが作るボサ・ノヴァって、形式としてはボサっぽいのだけれども、リズム感覚やメロディー感覚はやっぱりジャズ。 |
(5)JINRIKISHA ▲tracks |
日本人がそれに対して持つイメージとはまるで違う感じのタイトルの(5)「JINRIKISHA」(Aメロは少し東洋っぽいかな)。「外国人の目から見ると、こういう雰囲気なのかなぁ」と不思議に思う。ヘンダーソンは陸軍の慰問隊として沖縄や日本を訪れていたことがあるそうな。因みにドーハムはライナーで“人力車”のことを“Chinese cart”と呼んでいる。 |
(6)OUT OF THE NIGHT ▲tracks |
ダークな雰囲気の(6)。トム・ウェイツ (ワーナーの頃の) やジョン・ルーリー (ラウンジ・リザーヅ) がレパートリーにしててもおかしくなさそうな曲。 |
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