これらは私居相毅がハーモニカを独習してきた過程で感じたこと、実際にやってみたこと、 聴いてみた音源、プレイヤーや曲について感じたことを書き連ねてみただけですので、 まともに捉えて「うちの教室の課題曲にケチつけるんか!」「ええ度胸しとるの〜」とか 怒らんといてくださいね。
Q1 テンホールス・ハーモニカを始めたのはいつころ?
Q2 初めて手にしたテンホールス・ハーモニカの機種は?
Q3 ハーモニカをやり始めたとき、どんな音楽がやりたかった?
Q4 初めて見た教則本は?
Q5 一番最初に練習した曲は?
Q6 始めにコピーしようとする曲として、どんな曲をすすめますか?
Q7 本格的にコピーした第一号は?
Q8 ハーモニカをやり始めた当時気に入って聴いたCD・レコードは?
Q1 テンホールス・ハーモニカを始めたのはいつころ?
20才の時。もう12年も吹いているんですねえ。
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Q2 初めて手にしたテンホールス・ハーモニカの機種は?
ホーナー杜のブルース・ハープ
私も2番吸音の音が出なくて楽器屋に持っていきました。
でも店員さんは理由を説明してくれなかった…
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Q3 ハーモニカをやり始めたとき、どんな音楽がやりたかった?
やっぱりブルース。
師匠にあたる人がギターデュオで演奏しているのを聴いていつか自分もやってみたいと思いました。
当時アコギ・ハープという編成が大好きになり、ニューポートブルースフェスの編集盤に入っていたブラウニー・マギー&サニー・テリーを気に入ってしょっちゅう聴いていた記憶があります。
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Q4 初めて見た教則本は?
松田幸一さんの「初心者のためのブルースハープ・ハンドブック(シンコーミュージック発行)」
この本の巻末のサニーボーイU、リトル・ウォルター、ビッグ・ウォルターの名前に導かれて音源を 探しました。
この後やはり松田さんの「ブルースハープ教 本(KMP発行)」を入手し、後ろの方にあったディスコグラフイを参考にCDを買いましたね。
当時からタブ譜を見るのが嫌いで、音源を探すための参考書としてしか教則本を見ていなかったような…
(松田さん、ごめんなさい。)
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Q5 一番最初に練習した曲は?
「故郷」
“うさぎ追〜いし〜"というあれですね。
まず隣の穴の音が混ざらないように一つの音を出すことが第一歩、と人づてに聞いていたので、ブルース・ハープを手にしてから2時間位、探り吹きで練習しました。
そうしたらすぐにコームの部分が唾液を吸って、出っ歯状態になってしまったけど、一音を綺麗に出すことは出来るようになりました。
初めはパッカーで吹いて。2年ぐらいしてから師匠の勧めでタングブロックに変えました。
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Q6 始めにコピーしようとする曲として、どんな曲をすすめますか?
前の問いの続きになるけど、
@自分が「いいなあ、かっこいいなあ」と思える曲
Aスピードがあまり速くない曲
B出来たら使用するハープのキーが中くらい(B♭〜E♭程度の間)の曲
C短め(最長3分以内)の曲
というのは大体ハーモニカを始めて3ヶ月位で、ベンドが出来てきた人というように想定した場合の条件であって、@の条件が満たされていることが何より大切であると思います。
そうであったなら、残りの条件は全てクリア出来てしまうのでは!?と思うのは楽観的すぎるかな。
他人から与えられる簡単なものより、自分で選んで四苦八苦する難しいものの方が、自分にとって後々大切なものになっていくことが多いのはハーモニカでも同じですね。
あ、あと出来ればアンプリファイドされた音では自分の出している音と比較しづらい(歪みの度合いにもよりますが)ので、アコースティックな音で目当ての曲を聴くことができたらなお良いと思います。
アンプ・マイクなどの機器は楽器の一部同然なので、コピーしようと思ったら、アンプリファイドされた音の印象そのものをしっかりと再現することが最終目的となるあですが、その最終目的の近道が、生のハープの音を聴いて、音圧・音質・エフェクト・ダイナミクスを表情豊かに作り上げていくことなのです。
アンプ・マイクを通したときの音には、それらが顕著に現れます。
アンプ・マイクの機種・年代も音には確かに関係していますが、それにこだわってしまうと道を誤ります。
シカゴ・ハープの巨匠たちは、当時のブラックミュージックの最先端であったブルースという土俵上で、新しい白分だけのサウンドを作り上げるために、数少ない機材を最大限使った緒果、あのようなサウンドを生み出したのです。
沢山の機材があふれる現状で、懐古趣味による目的で当時の機材を使っても良い音楽は生まれません。
(と言いながらやっぱりビンテージ機材には弱いんすよ。)
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Q7 本格的にコピーした第一号は?
リトル・ウォルターの「BOOGIE」という曲
前述の通り、松田さんの本を通じてウォルターの名前は知っていたので2枚程CDは持っていたのですが、アンプリファイドされた音に慣れなかったためか、フレーズが理解出来なかったためか、今ひとつピンと来ませんでした。
ベンドが少し出来るようになり、2ndポジションのスケールが分かってきた頃に改めて聴いて「かっちょええな〜この曲」と思い、耳コピしました。
「JUKE」よりも「OFF THE WALL」よりも、「BOOGIE」ですね。これは今でも変わりません。
確かに「OFF THE WALL」はベンドが少ないし、曲のキーがGで、Cの2ndポジションで吹けるから入り口としては適切な点が多いのですが、ハープのサウンドという点において(音色が歪んで,リバーブが強いのでフレーズの輪郭がボケがち)初心者が自分の出している音・フレーズと、手本を比較するのが難しいと思うことがあります。
「JUKE」を何故自分がコピーしなかったか、と考えてみたのですが、これは多分バンドのサウンドが素朴すぎるように聴こえて、当時は「カッコ良く」思われなかったこと・あと、あの2コーラス目の複雑な拍子の食い方が「訳わかんなかった」事が原因だと.思います。
(ああいった中途半端な小節・拍子の食い方はブルースを始めルーツ・ミュージックではよくあるわけですが、馴染まないうちは抵抗感があるかも)
「BOOGIE」は、曲のキーがF、ハープが2ndポジションでB♭を使用している訳ですが、ウォルターの他のインストと比べるとハープの音が少々バンドのサウンドの中に埋没しがちなので、あまり目立たない曲と思われるのではないでしょうか?
しかし逆に言うと、それだけこの曲はバンド全体としてのサウンドが素晴らしくそれ故に「かっこい〜」と感じるのです。
バックを固めるエイシスのドライブ感・音圧の凄まじさ(特にデイプ・マイヤーズが凄い!)が、普通の速めのシャッフルとは違うノリを出しており、上物のハープのフレーズに加速力を与えてくれているのです。
ただ、ベンド使用部分が多く・ブレイクなどの全体の区切りになるキメが殆どないので、覚えづらい曲だと思います。
(ワンコーラスづつよ一く聴くと、繰り返しフレーズが見えてくるので、それを頼りにしていくと聴き取りやすいと思います。)
あとはビッグ・ウォルターの「Walter's Boogie」もよくコピーしました。
フレーズ.リズムが分かりやすいんですよね。同時に「セントルイス,ブルース」半分までマスターできるおまけつきだしね。
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Q8 ハーモニカをやり始めた当時気に入って聴いたCD・レコードは?
サニー・ボーイ・ウィリアムソンU(ライス・ミラー)の「ONE WAY OUT」(CHESS)
当時持っていたハーモニカのキーがCとFだけで、ポジショニングも全く分からなかったので、Fのキーの曲をセカンドポジションで吹いているところを、知らずにファーストでコピーしたりしていました。
でもライス・ミラーのフレーズって多いですよ、音の並びだけは1st・2ndどちらでも拾えるものが。
お陰でベンドを覚えました。
2ndのスケールが分かったとき、自分はなんて無駄なやり方で同じフレーズを吹いていたんだろう、と思いましたね。
チヤーリー・マッコイの「OUT ON A LIMB」
最初に見た教則本が松田さんのものだったので名前だけは知っていたんですが、一曲目の「Whisky Before Breakfast」(本当はTemperance Reelというアイリッシュトラディショナル。Whisky〜という曲は別にある。)を聴いた時はショックでしたね。
こんなフレーズがハーモニカで演奏できるんか、こりゃまるでフィドルじゃないか、と驚きました。
Cのハーモニカで吹けることが何となしに分かって、かいつまんでコピーしてみたけど、あれはいわゆるカントリーチューニング、5番吸音リードを半音上げたハーモニカを使っているんですよね。
どうしてもコピー出来ない部分があって…。当時入手した「ジャズ.ハープ・スタディ」(リチャード・ハンター著・シンコーミュージック発行)にカントリーチューニングに関する記事があって、「あ、な〜んだ!そうだったのか!」と納得しました。
メロディの美しさ、素朴さ、曲の選び方の素晴らしさ・カントリーハーププレイヤーとしてはもう古いのかもしれないけど、ミュージシャンとしての偉大さを感じる一枚です。
私がシカゴ・ハープと同時にカントリーの要素も吸収していったのはこの一枚に出会ったからかもしれない。
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