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メジャーな企業のサポートがない分、機材の話ひとつとっても、バンド同士がサポートしていくことで現場を乗り切っていくようなところにも仲間意識が充実してきているように感じるのですが、それも自分達としては昔からこのようなやり方をしてきたから当然だという感じですかね?

Seiki:どこに比べて、ということはないんだけど、本当に音楽が好きで活動していけば、自ずと1枚重なり、2枚重なり、いろんな関係や経験が重なってくるじゃないですか。自分の所在をそうやって確認したいというわけでもないんだけど、バンド同士、最大限のリスペクトを持ってやっていきたい。僕はここ(渋谷)から何キロかしか離れていないところに住んでいるわけだから、ヘイ・メルセデスに比べたら体力的な疲労感はないから、こっちでできることはしてあげたい。それは当然のことだと思う。特に、取り上げてこれが素晴らしいことなんだ、という気もさらさらしないし。

Todd:NAHTがアメリカ・ツアー中にバーニング・エアラインズの機材を貸してもらい、逆にバーニング・エアラインズが日本ツアーをする時にはNAHTがサポートする、というのは僕達の間では日常行われていることなんだ。でも、お互いにリスペクトの気持ちがないとできないことだよね。世界中にそういった人間関係が増えて、お互いに機材だけでなく、意見なども交換したり、共有できるコレクティヴ的な関係は素晴らしいことだと思う。みんなにとって活動が楽になる。

Damon:誰かが僕達に機材を貸してくれない限りにはライヴをすることが不可能だから、お互いの気持ちや立場が分かり合える仲だとやり易いよね。

わかりました。さて、2つのバンドの共通点として、先ほどから名前が挙がっているバーニング・エアラインズというバンドがいます。つまり、J・ロビンズという人が両バンドのアルバムともプロデュースしているわけですが、そもそもJ・ロビンズにプロデュースしてもらうきっかけとなったことと、一緒に仕事をしてみた感想をそれぞれ聞かせてください。

Bob:最後のBRAIDのアルバムもJがプロデュースしてくれたんだけど、もともとJと知り合ったきっかけというのはよく覚えてないんだ。もしかして、プロミス・リングを通じてだったかも……。

Todd:BRAIDでリリース先を探している時、Polyvinylと契約する以前にDesotoとも話をしたような気がする……。

Bob:それに、もともと共通の友人がたくさんいたしね。BRAIDがワシントンDCでライヴをやった時に、Jとキム・コレッタ(元Jawbox/Desotoレーベルを運営)が観に来てくれて、多分、そこで初めてちゃんと話したんだと思う。実は、一時期キムがBRAIDのマネージメントを引き受けてくれていたんだよ。そこで、アルバムを作る際にJにプロデュースをお願いしたら、快く引き受けてくれたってわけ。Jとアルバムを作れるなんて、夢のようだったよ。で、ヘイ・メルセデスのアルバムを作ることになった時も、まっ先にJに頼んだんだ。Jの仕事ぶりについては知っていたし、僕達もリラックスしてレコーディングできる、と思ったからね。

Todd:Jも僕達のことをよく理解してくれているしね。

Bob:Jと仕事をすればポジティヴな気持ちになれるし、僕達が満足できる作品が作れることを確信していたからね。Jとは凄く気が合うんだ。

Seiki:Jは元気ですか(笑)? Jとのレコーディングは今まで経験したレコーディングの中でも最もエキサイティングな経験となった。また是非、Jと一緒に作品を作りたいと思っている。

にしても、昨年の暮れだけでも、Jが関わった作品が異常な数ほどリリースされていたような気がするのですが、彼は何故、あんなに忙しく働いてしまうのでしょうかね?

Seiki:多分、音フェチなんだと思う。本当に音楽を愛していて、ちょっとでも気になる音楽に引っ掛かってしまうと、どうしても関わりたくなってしまうんだろうね。J自身もよっぽどじゃないと断れないんだ。自分のことをリスペクトしてくれる人達に対してはできるだけ応えてあげたい。と言っていた。

ちなみに、最近のJ・ロビンズ関連の作品の中で好きな作品はどれですか?

Seiki:Revelationというレーベルから出ているGarrisonのセカンド・アルバムは良かったですね。

Damon:Shinerの最新アルバムかな。Dismemberment Planのニュー・アルバムもね。

Todd:数年前、ShielboundというバンドをJがプロデュースしたことがあって、このレコードはもう絶対に見つけることはできないと思うけど、本当に素晴らしい作品なんだ。Jのプロデュース作品としては初期のものになるんだけど、名作だよ。とにかく、Jは耳が良くて、自分が気に入ったバンドと仕事をするようにしている。だからこそ、バンドのベストなサウンドが反映されるアルバムが作れるんだと思う。

それでは最後に、Jの作品にかかわらず、SeanさんもGeorgeさんも含めて、皆さんの最近のお気に入り作品を教えてください。

Sean:ガールフレンドの影響で、古い音楽を最近よく聴いてるよ。あと、ポートランドの短命なバンドでPanterismoというバンドがいたんだけど、MinutemenとThe Jamの中間をいくような音楽なんだ。

Damon:古いのも新しいのもいろいろ聴くけど、最近特によく聴いている、というのはパッと思い浮かばないなあ。Toddならたくさん挙げられるはずだよ。

Todd:どれぐらい挙げてほしい(笑)? 僕はレコードを買ったり、聴いたりするのが大好きなんだけど、この1〜2週間ではBoards Of Canadaのニュー・アルバム、Corneliusのニュー・アルバムを聴いたよ。ドイツのNotwistというバンドもいい。あとはライアン・アダムスやVagrantで最近ニュー・アルバムをリリースしてるバンド、Hot Rod Circuit、The Anniversaryなども気に入ってる。

Bob:Hot Rod Circuit、Saves The Day、カナダのシンガー・ソングライターRon Sexsmithなんかを聴いてる。Elvis Costelloのニュー・アルバムは楽しみだね。でも、ここ最近では自分の中で一番ヒットしてるのはBilly Braggかな。来月、シカゴでBilly Braggのライヴを観に行く予定なんだけど、今から楽しみだよ。僕らBilly Braggと同じブッキング・エージェントになったんだけど、それだけでもエキサイティングだよ。

Seiki:Pinback、Azure Rayなど。

George:最近、ロックはあまり聴いてなくて、Missionという生のヒップ・ホップ・グループが気に入ってる。打ち込みは使わず、ドラムも生でブレイクビーツを叩いているような感じのバンドなんだ。あとは、Basement Jaxx、Jurassic 5あたり。

今日は深夜にライヴだというのに、本当にありがとうございました!

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