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さて、ここで、あなたの使用機材についても幾つか質問させてください。ライヴではレスポールを弾いていましたが、あのギターを選んだ理由はなんですか?

Adam:レスポールは見た目もクールだと言われているけど、その通りだよね。それとレスポールは重いけど、僕は背が高いから持った時にしっくりくるし、ネックの大きさも僕のでっかい手には合うし、プレイしやすいんだ。あのレスポールは1972年製で、僕が生まれる前に作られたものになるわけだけど、ところどころペイントがはがれていたりするのもまたクールだと思うな。日本公演でプレイしたあのギターが僕のフェイヴァリット・ギターなんだ。

他にはどんなギターを使っていますか?

Adam:大阪でグレッチを1本買ったよ。レスポールは今話したやつ以外にも何本か持っているし、フェンダーのストラトキャスター、ギブソンESP35、それとオーダーメイドのギターも数本持ってる。オーダーメイドのギターは日本にも持って行ったっけ。

先の初来日公演を見た音楽評論家で「レスポールに、なんて過剰なエフェクトをかけてるんだ!」というコメントをしてる人もいたんですけど、あなたが好んで使うエフェクターや、どうやってあの個性的なトーンを作っていくのか教えてください。

Adam:僕のエフェクターはシンプルなもので、ディレイとリヴァーヴをよく使ってる。“ニュー・インストゥルメンタル”ではモジュレーターみたいな変わったものも使ったな。あとマルチ・エフェクターのズーム8080。最初の頃は、そういう機材をどういじったらいいか全くわかっていなくて(笑)とにかく全部を試してみたんだよ(笑)。自分で何をしているのかも把握してなかったけどね(笑)。めくらめっぽうに実験をしていたというかんじだったな。

ライヴでは時おりロバートもギターを弾いてますけど、そういう場合のあなたとのコンビネーションはどんな風に決めていくのでしょう?

Adam:レコーディングでは、ほとんど僕がギターを弾いてるけどね。ライヴでは、リハーサルの時に誰がどこをどうプレイするか決めていくんだ。

あなた自身は、どのようにしてギターを身につけていったのですか? 例えば「ジミー・ペイジをコピーしまくった」とかいう感じではないように思えるのですが。

Adam:ギターは独学でやったんだ。ジミー・ペイジやJ・ヘンドリックスは結構最近になって知ったから、彼らの音楽をコピーすることはなかったな。実は2年くらい前まで僕はあまり音楽を知らなかったんだよ。学生時代、お昼休みになると学校の近所にあった楽器店に行って安物のギターを見よう見まねで弾いていたんだ。それがきっかけでギターに関心を持つようになって、父親にギターを買ってもらったっていう。

ギタリストとして尊敬しているミュージシャンはいますか?

Adam:ギターを始めた頃は、モグワイのスチュアート・ブレイスウェイトやフリートウッド・マックのピーター・グリーンが好きだった。面白いことに、僕らはレッド・ツェッペリンとよく比較されたんだけど、数カ月前まで僕らはレッド・ツェッペリンの音楽を聴いたことすらなかったんだよ(笑)。「こいつらの曲、レッド・ツェッペリンのに似てる」なんて言われても、その時は僕らはまだレッド・ツェッペリンを聴いたことなどなかったのにね(笑)。

逆に、そう言われてレッド・ツェッペリンを知った、みたいな?

Adam:そうなんだよ(笑)。レッド・ツェッペリンはすごいバンドだし大好きだけど、彼らからの影響は受けてきてはいないね。

じゃあ、あなたの好きだったアーティストといったら誰になるのでしょう?

Adam:スマッシング・パンプキンズが大好きで、彼らのレコードはよく聴いているよ。あとボブ・マーリーだね。ボブ・マーリーのバンドでギターを弾いてたジュニア・マーヴィンもすごいプレイヤーだと思う。

ちなみに、あなた自身がこれまで特に大きな感銘を受けたアルバムのベスト3を教えてください。

Adam:3枚だけはムリだから、もう少し多くてもいいかな? レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのファースト・アルバム、そしてボブ・マーリーのレコード全部。ギター・レコードでいうと、ヴァーヴもいいな。レッド・ツェッペリンの『フィジカル・グラフィティ』。もう3枚以上になったね(笑)。あと、トム・ウェイツも好きなんだ。最近リリースされた2枚のアルバムのうち、『ブラッド・マネー』は持っているけど『アリス』はまだ入手してなくて、早く聴きたいと思っているんだよ。

では、自分でギターを手にしたのはどんなことがきっかけだったのでしょう。例えばラジオやテレビで見聞きしたロック・スターに憧れて、自分もこうなりたいと思って、ギターをやりたいと思ったとかいうのではないんですか?

Adam:ラジオを聴くことはなかったし、今でも聴かないな。だって一日中、くだらない音楽がずっとかかっているだけだからね。

では何故また楽器店に行ってはそこのギターをプレイしていたのですか?

Adam:ヒマだったから。学校は嫌いだったし……。ギターをどうプレイしたらいいかわからなかったから、面白そうに感じたんだろうね。つまりプレイの仕方がわからないだけに、どうやったらプレイできるようになるんだろう、と思ったからだよ。

自分の生まれ育った周囲の環境がザ・ミュージックの音楽に影響をもたらしていると思いますか?

Adam:そうだと思う。育った環境だけでなく、これまでの経験全てが音楽に影響をもたらしてると思うな。経験が直接影響をもたらすというのではなく、潜在意識を経て、ということだけどね。

アルバムを完成させた今、この次の野望は何ですか?

Adam:次のアルバムだね。もう曲作りは開始しているんだ。ファースト・アルバムを作るまでの時間はたっぷりあったけれど、セカンド・アルバムからは数カ月間で作らなくてはならないから。もちろん、その前にツアーもやるよ。

じゃ最後に、この夏フジロック・フェスティバルへの出場が決まっていますが、参加にあたっての抱負と、日本のファンに向けてのメッセージを聞かせてください。

Adam:僕らは日本が大好きだから、フジロック・フェスティバルに出ることを楽しみにしているんだ。日本って本当に興味深いね。ファンも熱狂的だし、早く日本に行きたいな。機会があれば、ぜひ日本に住んでみたいとさえ思ってるんだ。日本語が覚えられればね(笑)。それに日本で走っている車はどれもきれいだよねー(笑)。

どうもありがとう。そういえば、ワールド・カップでは残念ながらイングランドは優勝できませんでしたね(※このインタビューをしたのはまだワールド・カップの準決勝の頃)。

Adam:うん、ガッカリしたよ。ワールド・カップが行われている時期、僕らはちょうどアメリカにいたんだ。時差のせいで夜中にテレビで見ていたから疲れちゃった(笑)。

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