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ところで、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなんかも、ギャング・オブ・フォーに影響を受けていますし、ファンクとパンクのミックスから始まったバンドですよね。どこか自分達と共通するようなところがあると思いますか?

Anthony:アハハ。いや、ない、ない。全く思い付かないよ。

成り立ちが似ているような感じがしても、アメリカの東海岸と西海岸ではずいぶん意識が違うようですね。

Anthony:ああ。それにニューヨークは特にアメリカの中でもすごくユニークな場所だから。どことも違うんだ。だから東と西に限らず、どこに行ってもそういう違いを感じるよ。というより、アメリカのどの都市よりもロンドンの方が近い気がするね。ニューヨークってほんとに特殊なんだよ。

なるほど。パブリック・イメージ・リミテッドの曲名からとったというレディオ4というバンド名も関係があると思うのですが、あなた達について書かれた記事には必ずイギリスのバンドの名前が挙げられていることが多いですが、ただニューヨークにもトーキング・ヘッズという素晴らしいバンドがいましたよね。彼らからも影響は受けたんでしょうか?

Anthony:ああ。よく聴いてるし、大好きなバンドだよ。僕自身はものすごい影響を受けたとは思わないけど、でもそれなりにね。というか、トミーが大ファンだから、バンドの音には確実に表われてると思う。トミーはトーキング・ヘッズに一番影響を受けたんだよ。

じゃあ、あなたが一番影響を受けたのは?

Anthony:クラッシュかな。

やっぱし。でも、パンクというスタイルに世界各地のダンス・ミュージックを積極的に取り入れていったという点は、クラッシュもトーキング・ヘッズも共通していますよね。

Anthony:そうだよね。ほんとそう思う。パンクから始まって、そこにダンス、ファンク、レゲエって取り込んでいったわけだから。それに彼らの音楽だけじゃなくて、そういう音楽との向き合い方に関しても、両方から影響を受けたと思う。

そうしたバンドの姿勢を踏まえて、レディオ4としてはこれから、どのように展開していきたいと思っていますか?

Anthony:そこに、自分達なりの思ってることを加えていけたらって思ってるんだ。そこにって、つまり、パンクとダンス・ミュージックの組み合わせということだけど、その発想をきちんと最後まで突き詰めていきたいね。ポスト・パンクって、途中で投げ出されてしまった方法論だと思うんだよ。だから、自分達なりにそこを追求し直してみたいんだよ。

具体的には、どんな風に取り組んでいくつもりですか?

Anthony:そりゃまあ、いろいろ考えてるよ。ちょっと説明しにくいんだけど……バンドを続けていって、アルバムを作り続けて、自分達のやりたいことをやって、そこにニューヨークを反映させて……どう説明していいのかわかんないけど、でも少なくとも、それは20年前の音を再現することではないんだ。自分達自身のことをやるのが大切なんだよ。

例えば、こんな風にやってみようっていうアイディアとかあれば教えてください。

Anthony:それは言えないよ(笑)。

(笑)。じゃあ、その点については今後のあなた方の活動を楽しみに見ていくことにして、具体的な今後の予定はどうなっていますか?

Anthony:まずヨーロッパ・ツアーが入ってて、戻ってきたら新作に取り組むつもりなんだ。

もう新曲は書けてるんですか?

Anthony:いや、まだ全然。今は時間がなくてさ。書きたい気持ちはやまやまなんだけど、ツアーが何本か決まってるから、それが終わって少しゆっくりしてからだね。

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