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artist : PETER TOSH
title : 『 EQUAL RIGHTS 【平等の権利】』
release : 1977年
label : COLUMBIA
tracks ( cd ) : (1)GET UP, STAND UP (2)DOWNPRESSOR MAN 【抑圧者】 (3)I AM THAT I AM 【俺は俺】 (4)STEPPING RAZOR 【歩くカミソリ】 (5)EQUAL RIGHTS 【平等の権利】 (6)AFRICAN (7)JAH GUIDE 【ジャーの導き】 (8)APARTHEID 【人種差別政策】
tracks ( analog ) : 未確認
members : PETER TOSH,lead vocals,background vocals,rhythm guitar,clavinet (3,6,7,8),keyboard (2),percussion (1,2,8),tambourine (3) ; BUNNY WAILER,background vocals ; ROBBIE SHAKESPEARE,bass ; SLY DUNBAR,drums (1,2,4,5,8) ; CARLIE BARRETT,drums (3,6,7) ; AL ANDERSON,lead guitar (1,4,7) ; ABDUL WALI,lead guitar (4) ; KARL PETTERSON,lead guitar (2,8) ; EARL “Wia” LINDO,keyboards (1,2,4,8) ; TYRONE DOWNIE,keyboards (3,6,7) ; HAROLD BUTLER,clavinet (5) ; SKULLY,additional keyboards (2),percussion (1,2,8) ; BOBBY ELLIS,trumpet (3,6,7) ; DIRTY HARRY,tenor saxophone (3,6,7).
producer : PETER TOSH
related website : 未確認




 このアルバムは大きく分けて2つのセッションで録音されている。(3)(6)(7)ではドラムがスライ・ダンバーからカーリー・バレットに、キーボードがアール・“ワイア”・リンドからタイロン・ダウニーに換わり、ホーン・セクションが加えられている。


(1)GET UP, STAND UP  ▲tracks
 虐げられている同朋に向けて「起き上がれ、立ち上がれ」と鼓舞する(1)。何と言っても、タイトルを繰り返す低域・中域・高域の3声のユニゾンによるサビや、攻撃力の込められたような鋭いハイ・ハットが強く印象に残る。


(2)DOWNPRESSOR MAN 【抑圧者】  ▲tracks
 今度は虐げてきた側に向けて「最後の審判が下るその日。どこへ逃げようって言うんだい。ほら、逃げてみろよ。どうせ逃げられやしないゼ」と放つ(2)。風が囁くような、そしてどこか悲しげなコーラスや、ユッタリとしたノリがとても心地良い。他の曲に比べて、何か“民族臭”のようなものを強く感じる曲。


(3)I AM THAT I AM 【俺は俺】  ▲tracks
 「俺は俺、他の誰でもありゃしないよ」とアイデンティティーについて主張する(3)。ちょっと寂しげな曲調。「I AM I AM」と連呼するサビは「ア〜ヤン、ア〜ヤン」と聴こえてしまう。クレジットにはトランペットとテナー・サックスがあるのに、全然聴こえてこない。


(4)STEPPING RAZOR 【歩くカミソリ】  ▲tracks
 4分打ちキックとスリリングなハイ・ハットの性急なビート(レゲエの割には)に乗せて始まる(4)。しかし、平歌の部分はちょっとノンビリ。“キュイ〜ン”とスクィーズするギター・ソロがいい。「俺は歩くカミソリ、俺は危険人物だぜ」と繰り返すこの曲は、映画 『 ROCKERS 』 の挿入歌にもなっている。


(5)EQUAL RIGHTS 【平等の権利】  ▲tracks
 「俺には平和など必要ない、平等と正義が欲しいだけ」と過激な言葉を発している割には暖かく朗らかな(5)。パレスチナ、アンゴラ、ボツワナ、ジンバブエ、ローデシア等の紛争地帯の名を挙げた後、ジャマイカ、そして世界中の誰もが戦っていると歌う。


(6)AFRICAN  ▲tracks
 「君がどこの出身であろうと、黒人ならアフリカンさ」と、ちょっと強引だけどもっともな主張の(6)。イースト・エンド、ウェスト・エンド、ブルックリン、クイーンズ、マンハッタン、トリニダッド、ナッソウ、キューバ、フランス、カナダ、スイス、ドイツ、ロシアと、様々な地名・国名が出てくる中、なんと東洋では台湾まで出てくる。幾分アップ・テンポながらも、(5)のように暖かく朗らかな曲調。


(7)JAH GUIDE 【ジャーの導き】  ▲tracks
 「ジャガ、ジャガ」とジャガイモ讃歌と思いきや?(失礼)JAH讃歌の(7)。歌詞世界を反映してか、マイナー調でちょっと宗教的な雰囲気も漂っている。控えめなホーン・セクションも入ってくる。最後のリフレインで「〜な時でも、JAHが導いてくれる」というフレーズがあり、「通りを歩く時でも」「仕事に出かける時でも」というのは何となく分かる気がするけれど、「財布を持ってる時でも」「行く手をふさがれても」「喧嘩をふっかけられても」「押さえつけられても」というのは、すさんだ世相のジャマイカならではの言葉。もっとジャマイカ的なフレーズで「パイプを喫う時でも」なんてのもある。


(8)APARTHEID 【人種差別政策】  ▲tracks
 銃撃戦のS.E.で始まる、南アフリカの人種隔離政策に言及した(8)。この曲も歌詞の割に暖かく朗らか。しかし、ハイ・ハットには棘がある。それにしても、「in Babylon」という部分を「インナミラン」と発音しているのが不思議。「B」は発音されていない。ジャマイカ訛りなのだろうか?
 蛇足ながら、この曲のタイトル「APARTHEID」、普段聞き慣れているのは「アパルトヘイト」だが、実際の彼の発音は「アパータイト」。「芸能人は歯が命」のハミガキ「アパガード」に含まれている主成分は「アパタイト[APATITE]」。アパタイトは人工の骨や歯根の材料となる鉱物らしいが、“白”人を優先する政策と、歯を“白”くするハミガキ、語源が近かったりするのかもしれない(そんなわけはない?)。


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