Joe
Cocker / |
おすすめ度★★★★☆ |
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UK産スワンプロッカーJoe CockerがRock変革時の混沌とした時代に発表した1stアルバム。 当時彼についていた敏腕マネージャーのお陰で、彼のバックバンドであったGrease Bandに加えてZeppelin飛行前夜のJimmy PageからSteve Winwood等の超一流ミュージシャンも参加。 謙虚なタイトルとは裏腹に、Little Helpどころじゃない助けを借りながら豪華にスタートを切る彼の第一歩が体験できる。 内容的には60's後期独特の緊張感を全体に漂わせながらも抑えの効いた絶妙のテンションで奏でられるサウンドが十分に満喫できる。 大西洋を股に掛けてのツボをついた選曲によるカヴァーソングと、ちょっと奇妙なオリジナル曲の数々が見事に融合した名盤だ。 因みに最近、リマスターバージョンが店頭に並んだ。リマスターに加えてボーナストラック付きとあっては買う訳には行かず、2in1の国内盤を所有していた僕もつい買ってしまった。 以前のCDから沸き上がっていた当時の彼のドワー!っとした迫力こそ薄れたものの、やはり全体のクリアなサウンドはとても聴きやすい。ボーナストラックは共にシングルのB面ナンバーだ。
〜特にお気に入りな曲達〜 アルバムのオープニングになるDave Mason作のFeelin Alrightは、いきなり素晴らしい出来だ。ダウントゥアースに響くバックに映し出されるCockerのヴォーカルが光る。 イントロから楽曲を引っ張るトラッド風のパーカッションに反するかの様に流れるピアノの旋律が見事。Dave自身もさぞかし喜んだと思われる好トラック。 Bye Bye Blackbirdは女性コーラスも加えたスワンプアレンジ。じっくりと聴かせる見事な展開にJimmy Pageのヘビーでトリッキーなギターソロが止めを刺す。味わい深さと緊張感が同居した見事なトラックだ。 しかし続くChange In Louiseは純粋なGrease Bandの演奏でのオリジナル曲だが、前曲におけるスーパースターもカスれて聴こえる程の出来栄えだ。息の合ったバックで生き生きと歌うCockerが目に浮かぶ。 Just Like A WomanはDylan作の名曲。アコースティックギターに誘導されたクールなサウンドをバックに歌い上げるJoeのヴォーカルに尽きる。 全体を包むSteve Winwoodのキーボードが光りまくってるのがDo I Still Figure In Yore Life?である。ゴスペルアレンジの中で響く、オルガンとピアノの陰陽的な掛け合いが素晴らしい。 続くSandpaper Cadillacも、JoeとChris Staintonの共作のR&Bを様々な要素で塗りつぶしたアレンジが見事。Jimmy Pageのヘビーなギターはやはりハイライトのひとつだ。 ラストナンバーの I Shall Be Releaseは、Dylan作の名曲。Pageのような派手さこそ無いものの、やはりココではHenryのギターが最高に味わい深く響く。 ボーナストラックではSomething's Coming Onが面白い出来。最初から最後まで存在感を誇示しまくるいつもPage君がそこにいる。 |
〜Bonus Tracks〜
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(2000.3.12 再更新)
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〜関連アーティスト/アルバムへのリンク〜
Led Zeppelin / Led Zepplin
このアルバム参加後にJimmy Pageが飛び立たせた伝説的バンド
Traffic / Traffic
Feelin’ Alrightのオリジナルはこちらです