John Mayall & Blues Breakers
With Eric Clapton <1966>

おすすめ度★★★★


Yardbirds
よりそのキャリアをスタートさせたEric Claptonは、ポップ路線寄りとなったバンド指向に反旗を唱え、メジャーデビュー直後に早々に脱退を表明する。

既にその神業的テクニックによりSlowhandなるニックネームまで定着していたClaptonにすぐさま声を掛けたのが、UK Blues界の父John Mayallだった。

Claptonを加入させたMayallは、当時売れっ子プロデューサー兼セッションギタリストだったJimmy Pageの元でシングルを何枚か録音する。(ここでのシングルは後の企画盤「Blues Anytime 1&2」で聴く事ができる)

ココで手応えを感じた彼は、更にフルアルバムの制作に取り掛かる。そうして完成した本作は若き日のClaptonのプレイを心行くまで堪能できると同時に、UK Bluesの名盤としても、とても重要なアルバムだ。

当然の如く、ココではClaptonの弾くレスポールに注目だ!もうタイトルの「With E.C」がうなずける縦横無尽ぶり。Yardbirds時代からは想像できないほど、DeepなBluesギターを披露している。

しかし一方で、6辺りにBeatlesチックなフレーズが出てくる所も面白い。とにかくここでの彼のプレイはカッコイイ!の一言である。

因みに10ではヴォーカルまで披露。後にレパートリーにしているだけに、若き日の彼のヴォーカルに興味が湧く。他にも211といったインストナンバーも注目だ。

Mayallのもとで心行くまでBluesにドップリつかったClaptonだったが、次第にBluesをコピーするだけのBlues Breakersにも不満を感じるようになっていた。なんて贅沢なんでしょう...

そこで彼は、以前Breakersでも共演した事のあるManfred MannのJack Bruceと、Graham BondのGinger Bakerとともに、さらに発展したBluesを目指すため、伝説のグループCreamを結成するのであるぅ〜!!

 

〜特にお気に入りな曲達〜
(っていっぱいあってすんません^^;)

まずはAll Your Loveで文句無しのノックアウトでしょう。切れ味鋭いイントロのフレーズから間奏におけるエキゾチックな味わいまで、Claptonの感性溢れるフレーズから耳が離せません。

60's Bluesな味わいが心地良いHideawayは、Claptonのギターを堪能できるインストナンバー。鍵盤を叩くスカスカした音まで聞こえてきそうなチープな音を奏でるオルガンがまたエエです。

イントロからの力任せな持って行き方が印象的なLittle Girlもお気に入りだ。ココでもひたすらにDeepなフレーズを連続するClaptonに引っ張られる2分半が心地良さを運んでくる。

What'd I Sayは、各パートのソロもフューチャーしたRey Charlesの名曲。ドラムソロの後のDay Tripperなフレーズも楽しい。

Claptonの若々しいヴォーカルが堪能できるRamblin' On My Mindにも注目。ヴォーカルをとっている為か、ギターの方の切れはイマイチだがそこはご愛嬌。神様も緊張はするのですな。

Steppin' Outは、Cream時代のLiveでも度々取り上げたインストナンバー。ココではホーン隊のゲストも加わり、前曲での緩みを一気に取り返すかの様に鋭く突き抜ける。



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1. All Your Love
2 . Hideaway
3 . Little Girl
4 . Another Man
5 . Double Crossin' Time
6 . What'd I Say
7 . Key To Love
8 . Parchman Farm
9 . Have You Heard
10 . Ramblin' On My Mind
11 . Steppin' Out
12 . It Ain't Right

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あんた、カッコ良すぎだって..

(2000.1.7 再更新)

 

 

 

 

〜後のBlues Breakers〜
ClaptonにフラれたMayallは、後釜に以前にも一時参加したことのある
Peter Greenを呼び寄せる。

人によって歴代のBluesbreakersのギタリストの中では、
彼が最高のプレイをしていたと言う方も
いらっしゃるようですね。僕は聴いたこと無いので....

さらにPeterがFreetwood Mac結成に走ると、更にその後釜が
かのRolling Stones黄金期を支えたMick Taylorだった。

Stones時代にはどこまでも華麗な、流れるようなギターを弾いてる彼ですが、
Breakers時代はそれ程洗練されていない所が聴き所です。

さらにこの時期には、Dick Hecktall-Smith(Sax)やJohn Hiseman(dr)といった
Colosium組も参加して、なかなか面白い「Bare Wires」という
Jazzっぽいアルバムも作ったりしている。

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〜関連アルバムの簡単な紹介〜
Blues Anytime 1&2

Rolling Stoesのマネージャー兼プロデューサーだったアンドリューオールダムが
提案、編集した60年代中期くらいのUK若手ブルースバンドのオムニバスアルバム。

僕はBreakersの「I'm Watchdoctor」のためだけに購入。
他にもClaptonとJimmyのチンケなギターデュオや後のClapton Bandにも
参加するAlbert Lee、若き日のRod StewartやRon Woodなんかの演奏も聞く事ができて
それなりに貴重な編集盤だが、いかんせんこれらのアーティストが
バラバラに収録されているので、なかなか聴く気になれない憎い奴。

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順路はこちら
  Creamの素晴らしき世界

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〜関連アーティスト・アルバムへのリンク〜

The Yardbirds / ...Where The Action Is!

Claptonも在籍したUKブルースバンド。Jeff Beck、Jimmy Pageが参加したBBC

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The Rolling Stones / Let It Bleed
Mick Taylorが初めて参加したRolling Stones黄金期の傑作!

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