< ベネズエラ >

<お勧めCD1>

(タイトル)  Calle Real

(演奏者)   Cristo'bal Soto

(出版元)   Buda Musique(Francce)

(CD入手先)  LATINA

<ガイド>

 ベネズエラはペルーと並んでマンドリンが国中で広く演奏される国です。

 地方によって、バンドリン、バンドリーナ、マンドリン、マンドリーナなどと呼ばれることがありますが、フラットボディ、2コース8弦でヨーロッパのものと同じ調弦です。

 ソロで演奏されることもありますが、他の楽器や歌との合奏、弦楽アンサンブルなどで主旋律を取ることもあります。

 ベネズエラには、「ホローポ」や「ポルカ」といった様々な様式の音楽がありますが、特に「バルス」が国民的音楽といってもいいほど人気があり、現在でも良く演奏されています。

 ベネズエラ風ワルツ(Valse Venezolana/バルセ・ベネソラーナ)は3/4拍子と6/8拍子が同時進行する複合拍子と呼ばれるノリが特徴ですが、どちらかというと、トレモロでしっとり弾くというよりは、早いテンポで、指が弦の上を華やかに踊る曲が多いようです。

<お勧めCD2>

(タイトル)  Cosas del Ayer

(演奏者)   Ensamble GURRUFI'O

(出版元)   Deposito legal:FD25298639

(CD入手先)  LATINA

<CDレビュー>

 『Calle Real』(カジェ・レアル)はマンドリンメインのCD。バルスを中心に伝統的なベネズエラ音楽を幅広く取り上げています。1900年代初頭に作られた曲も多く、ベネズエラ音楽の「王道」という感じです。

 対称的に、『Cosas del Ayer 』は1990年代に活躍した弦楽アンサンブル「アンサンブル・グルフィーオ」がラテンアメリカの名曲をカバーした一枚。グルフィーオはマンドリン、クワトロ(4弦ギター)、フルート、ギター、コントラバスを中心とした現代的なベネズエラ音楽のアンサンブルで、そのアレンジはクールでかっこく、フォルクローレというよりはショーロやジャズに近い趣があります。マンドリンも、すごくおしゃれでかっこいいのです。

 マンドリンを弾いているのは、両方ともクリストバル・ソトという人です。1954年、パリ生まれ。独学でマンドリンと作曲を学んだ後、1974-1996までベネズエラに住み、様々なグループで活躍しました。