< アルゼンチン >

<楽器の写真>

(タイトル)   FOLKLORE del SUR

(演奏者)   いろいろ

(出版元)   Sony Music

(CD入手先)  LATINA

<ガイド>

 アルゼンチンは広大な国土を持った土地で、フォルクローレも北から南まで、様々な音楽があります。日本でも1970年代、加藤登紀子さんが唄った「灰色の瞳」など、多くの曲がヒットしました。

 ところで、『母を尋ねて三千里』というアニメがありましたね。あの主人公はイタリアのジェノバからアルゼンチンに出稼ぎに出た母親を尋ねて、アルゼンチンの大草原を旅した訳ですが、この物語りは1900年代の始め、かなりの数のイタリア人がアルゼンチンに移民したという当時の世情を背景にしています。

 で、当時、本国イタリアで流行っていた(と思われる)マンドリン音楽も一緒に持ち込まれ、アルゼンチンでも1900年代前半くらいまでは、よく演奏されていたようです。タンゴも初期の頃は、マンドリンを加えた構成で演奏されていました。

 残念ながら、アルゼンチンのマンドリン文化は、現在ではすっかり廃れてしまったようで、知り合いのアルゼンチン人にきいてみても「マンドリンを弾く人は見たことない」そうですが、アルゼンチンの伝統音楽、チャカレーラやサンバの古い録音で、時折マンドリンを加えた演奏を聴くことが出来ます。

<お勧めCD1>

(タイトル) VAILEN! VAILEN! CHACARERA! 

(演奏者)  LA CHACARERATA
             SANTIAGEN~A 

(出版元)  DBN 

(CD入手先) LATINA

<CDレビュー>

「チャカレーラ」というのは、アルゼンチンの伝統的な踊りとその音楽、リズムのことです。
 アルゼンチン北部のエストレマドゥーラという地方を中心に広くアルゼンチン全体で踊られており、現在でも盛んに演奏され、新しい曲も作られ続けています。踊りの伴奏だけでなく、タンゴのように、音楽のみでも演奏されます。

 このCDはそんな、「チャカレーラ」ばかり集めたアルバムです。ギター、ピアノ、バイオリン、ボンボ(太鼓)を中心に、マンドリンが使われています。

 どの曲も踊り出したくなるような、ノリのよいリズムでいっぱいで、マンドリンも明るく突き抜けたような音です。

 アルゼンチンを代表するピアニスト/作曲家のアリエル・ラミレス本人の演奏も録音されているのもお楽しみ。