Easy Blog








← Prev | 1 | 2 | 3 | Next →

なるほど、ちなみにステラスターというバンド名はいつ頃どんな風にして決まったんですか?

Michael:ああ、由来については秘密なんだ(笑)。

Shawn:決まったのは最初のギグの頃だよ。

Michael:ブッキングするのにバンド名が必要だったから。

わりと簡単に決まったんですか?

Shawn:いや、何ヵ月もかかったよ。

Michael:みんなでずーっと話し合ってたんだけど決まらずに、ライヴのブッキングをする段階になって、名前なしじゃ無理だって言われて、それでこの名前に落ち着いたっていう。

Shawn:正直な話、その時点で全員が納得した唯一の名前がステラスターだったんだ。そう、だからそんな風に決まったってこと(笑)。

では、作曲のプロセスはどんな感じなんでしょう?

Michael:1人が全てを仕上げることはなくて、メンバーそれぞれがアイディアを持ち寄ってそれをまとめていくんだ。

Shawn:普段は気に入ったリフを基本にそこから発展させていく感じだな。で、たいがい行き詰まるんだけど、家に帰って個々で練り直してるうちにいろんなアイディアが浮かんでくるから、それで曲を組み立てていくんだ。費やす期間としては同時期に作業してる曲数次第で、数日から数ヶ月かかるんだけど。大体いつも進行中の題材が15曲分ぐらいあって、完成するまで各曲の間を行ったり来たりしてね。

Michael:例えば誰かが「あの曲にぴったりのフレーズが出来た!」って言えばその時点で曲が2分の1、もしくは4分の3程度完成することもあったり。それとは逆にちょっとしたフレーズがあっという間に曲として完成することだってあるよ。

歌詞に関してはどうですか? 作曲と同時進行なのか、それとも曲が完成した後でつけるのか――

Shawn:歌詞の最終決定はいつも最後になるね。だってオーディエンスはヴォーカルのメロディーと歌詞に魅了されるものだから、僕としてはメロディーや曲のムードに見合った歌詞を考える前にメロディー自体を安定させておきたいんだ。

なるほど。歌詞の内容はどんなことにインスパイアされて書いているのでしょう?

Shawn:今回のアルバムは過去の経験にインスパイアされて書いた歌詞ばかりなんだ。人や場所、それにある瞬間から僕が学んだことや感じたことなんだけど。自分の現状を歌詞にするのってどうしても苦手なんだよ。ただ、次のアルバムでも引き続き「愛情」や「切望」をテーマにしているけど、そちらでは今の状況を歌った曲が2曲ぐらいある。過去の人について語るってより、今付き合いのある人に向けたといった感じでね。

それはまたどういった心境の変化があったですか?

Shawn:僕にとっては今の知り合いのことを歌にするってすごく大きなチャレンジなんだ。昔のこと、例えば10年ぐらい前のことを書いた方がずっと楽だけど、自分に挑戦してみたいから。今の自分が考えていることを歌にしてみたいんだよ。

なるほど、では話が出たついでに次の作品についても少し聞きます。今回のライヴでも新曲を幾つか聴くことができましたが、レコーディングの予定とどんなアルバムにしたいかを教えてもらえますか?

Shawn:日本でやった新曲はフジロックと昨晩で、それぞれ2曲ずつだね。

Michael:レコーディングの準備も大詰めを迎えてるところで、今回演奏した4曲が代表曲になるんじゃないかな。少なくとも方向性はあんな感じで。

Shawn:ある意味基本に戻るというか、さっき話したように曲にもっとスペースを持たせたいと思ってさ。アップテンポでアドレナリンが駆け巡るような感じになると思う。それにメンバー間でお互いのパートに対するリスペクトが生まれてきたんだ。昔は4人全員が馬鹿デカい音出してて誰が何をやってるのかさっぱり分からないこともあったけど、今はどのパートがどこで目立つようにするかちゃんと考慮できてるんじゃないかな。

では、新しい面も見られるようなものになりそうですね?

Michael:うん、そう思う。音楽や全てのアート・フォームに共通することだと思うけど、作り手が成長する度に生み出す作品も変わっていくんだ。僕達の生活も昔とは大分変わって、今や世界中をツアーして周る身だからね(笑)。色んな場所や物を見て考え方が変わったと思う。それに新しいバンドからの影響だってあるし。

ちなみに、最近になって音楽的に刺激を受けたバンドはいますか?

Michael:メトリックってバンドがいるんだけど……カナダ人だっけ?。

Shawn:そう、トロント出身。

Michael:とあるライヴで知り合ったんだけど、すごくいいバンドだよ。それから一緒にツアーしたザ・キラーズも最高だし、彼らのライヴは何度も観たことがある。あとはヤー・ヤー・ヤーズとか、共演したことはないけど!!!もいいよね。同じフェスティヴァルに出演していて偶然ライヴを観る機会があったり、そうやっていろんなことを経験してるよ。新しいバンドがどんどん出て来てるけどまだどれも注目されてないし。

Shawn:でも、新人バンド、例えばシークレット・マシーンズなんかにはすごくインスパイアされるけど、影響を受けることはないな。彼らは彼らの音楽を演っていてそれはいいと思う。でも、どんなに素晴らしいバンドだったとしても、それは僕がやりたいことじゃないから。インスピレーションや影響を受けるのは昔からずっと聴いていたボブ・ディラン、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイ、サイモン&ガーファンクルといったアーティスト達なんだ。ミュージシャンになりたいと思ったのも彼らの影響だし、学ぶべきことはそこにある。現代の音楽から勉強したいところはあんまりないね。特にラジオを聴いてればわかるけど、今どきの音楽って結局今どきの音楽に影響されてるじゃない? つまり今週の注目バンドは先週の注目バンドの影響をモロに食らってるっていうか。かなりの大問題だと思うよ。僕らとしては新しい音楽にインスパイアされることもあるけど、影響を受けるのはその日自分達の頭に浮かんだことなんだ。他の音楽に影響されることってあまりないかもしれない。

Michael:自分達のスタイルを確立してるんだよ。メンバーそれぞれ基本になってるものはあるけど、そこから僕達のスタイルが生まれて、発展の真っ最中だと思う。新しいバンドを観るのは楽しいし、好きなバンドも多いよ。でもソングライティングの時は新しい音楽ってあまり頭を過らないんだ。僕達が演ってるのはあくまで僕達の音だしそこから成長していきたいね。

わかりました。ところで、先日セントラル・パークで行われたディーヴォとのライヴについて感想を訊かせてもらえますか。

Shawn:僕らはオープニング・アクトだったんだ。メンバーはとても良い人達ばかりで一緒にたくさん写真を撮ったりしたよ。すごく楽しかったな。残念なことに僕らの出番では雨が降ったんだけど、ディーヴォの出番の頃にはすっかり晴れ上がってね。ステラスターは呪われてるのかもしれないなあ(笑)。まだ先週の話で、全国放送のテレビでも中継されてセントラル・パークでのライヴだったんでかなり注目を集めてた。だから僕達にとっては素晴らしい経験になったし、ディーヴォのライヴも最高だったよ! 15年ぶりにニューヨークでやるライヴだったらしいんだ。

← Prev | 1 | 2 | 3 | Next →

Special Issue | Interviews | Articles | Disc Reviews
Core BBS | Easy Blog | Links

© 2003 HARDLISTENING. all rights reserved.