2007年12月10日
お久しぶりです。「平和を願う心の歌コンサート」も盛況のうちに終わったようで何よりです。松本もんつさんも、ライブツアーで奮闘されているようですね。
僕は学期末で忙しくしています。昨日の土曜日は久しぶりにフォークソング愛好者の集まりに行って来ました。僕よりひとまわりぐらい年上の人ばかりで、ボ
ブ・ディランの歌をはじめ、往年のフォークソングを20人ぐらいの人達で一緒に歌います。ギターを持った人の輪ができて、順番に歌いついでいくのです。僕
は二時間ほどいて三曲歌いました。僕は途中から参加したのですが、この日は五時間のソングアウトだったようです。アメリカのおじさん、おばさんは熱いです
ね。僕は「陽気に行こう」を英語と日本語で歌いました。コーラスの所では大合唱になってフォークジャンボリーに出演したような気持ちでしたよ。僕の
「Masterpiece(「傑作」英語版)」と「草笛」にも大きな拍手をもらいました。いつも集まりの案内をくれるシャーロットは素敵なおばさんで、ギ
ターを弾かずに皆をうまくリードしてくれます。本当に歌が好きな人がアメリカにもたくさんいるようです。
こんな集まりが街角のコーヒーショップで気楽に開かれるのも、アメリカ音楽文化のふところの深さを示していると思います。コーヒーショップの出口に置か
れた椅子に座って、1ドル63セントのコーヒーを飲みながらダウンタウンをゆっくりと歩く人を眺めていると幸せな気分になります。店のすぐ前を鉄道が走っ
ていて、30分に一度くらい汽笛を鳴らして何両もある貨物列車がゆっくりと通り過ぎます。その時はしばらく僕たちの歌声をかき消して、列車が歌うのです。
どうぞ素敵な年始年末をお過ごし下さいね。その前にメリークリスマス!
密山
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2007年11月25日
こちらは感謝祭のホリデーです。今年は遠出はしないで、久しぶりの雨を窓越しに眺めていました。うずら音楽舎も、寒い中、次のイベントにむけていそがしくしているようですね。『平和を願う心のコンサート』にたくさんの方が来られるように願っています。
ささやまのりひろ
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2007年10月14日
お元気ですか。昨夜の寿司バーは、プロム(学校で行われる舞踏会)帰りの高校生で賑わいました。色とりどりのドレスを着た美しい十代の娘さんたちと、ネクタイがまだ板につかない若者たち。僕が
'Stand By Me' を歌うと、"I love that song!" と言って女の子同士で踊っていました。僕が彼らに歌った歌は、'Cruel
War'と'Blowing In The Wind'です。お喋りしながら、背中で聞いていました。彼らは 'And I Love Her'
と 'Can't Help Falling In Love'を僕の歌集の中から選んでリクエストしてくれました。では、素敵な秋をお過ごしください。
米国晴れのアトランタより 密山
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2007年8月25日
2007年の夏、10箇所のライブを終えることができて皆様に感謝しています。長い間歌って来ましたが、3週間の間に10回もライブをやったのは初めてで
した。予想以上に体力的にきつかったのは正直な所です。でも、皆様の暖かい応援と、心優しい笑顔に支えられて歌えたことを感謝しています。暑い中わざわざ
足を運んでくださり、ありがとうございました。僕の歌う歌のどれかがささやかな励みや慰めになったのであれば幸いです。
日本では年間3万人の方が自殺しますね。アメリカでは年間3万人の方が銃によって(自殺を含む)亡くなります。僕には日米間のこの3万という数字の奇妙
な一致が気になって仕方がありません。この3万がひとつでも少なくなることが、日本もアメリカもあるべき国家の姿に近づくことだと思っています。自分にで
きることは何か、まずは自分自身が、自分と人を殺めず、毎日を精一杯生きることだと思っています。この度のツアーで、その思いをいっそう強くしま した。
アトランタは酷暑の日々が続いています。日本はどうでしょうか。どうか、お体に気をつけてお過ごし下さい。
ささやまのりひろ
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ささやまのりひろ 来日ツアー2007
東京都から広島県まで各地を回った「ささやまのりひろ 来日ツアー」、お蔭様で終了しました。皆様、ありがとうございました!
※画像をクリックすると拡大します。
☆ 7/19(木)13:00〜「京都リビングエフエム
FM845/北村謙と関島秀樹〜フォーク閑話」にゲスト出演!
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※画像をクリックすると拡大します。
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☆ 7/21(土)あさ11:30〜「KBS京都ラジオ/桂 都丸のサークルタウン」にゲスト出演!
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★ 7/21(土) 19:00〜「うずらギャラリー」で『フォーク&フォルクローレ・コンサート』!(共演:ロス・アイレス、富田民人)
京都市中京区三条通寺町西入富田歯科1F(市バス「河原町三条」からは歩3分。京阪「三条駅」地下鉄「三条京阪駅」からは歩7分。阪急「河原町駅」からは歩9分)、電話070-5500-1011
1500円(缶のお茶つき)
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★ 7/22(日) 15:00〜「喫茶 ハーモニー」でライブ!(共演:里かつゆき、富田民人)
滋賀県近江八幡市鷹飼町537-3 YMCA1F(JR琵琶湖線「近江八幡駅」から北西へ200m行き「近江牛のカネ吉」を左折100m)、電話/ファクス0748-32-0350
1500円(1drink&ケーキ付)
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★ 7/27(金)
20:00〜「JALAN BALI」でライブ!(共演:富田民人)
愛媛県四国中央市川之江町1656-5(JR予讃線「川之江駅」から駅通り商店街を200m)、電話0896-57-1035
チャージ1500円(1drink付)
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☆
7/28(土) あさ10:00〜「エフエムおのみち/嗚呼!!おのみち青春倶楽部」にゲスト出演!(with 前田宏樹)
※「嗚呼!!おのみち青春倶楽部ブログ」で、番組の一部が聴けます。
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★ 7/28(土) 19:30〜「ぱすぽぅと」でライブ!(共演:前田宏樹)
岡山市平野1095
(JR山陽本線「庭瀬駅」から北へ800m行き「ハローズ」を右折200m)、電話086-293-1272
チャージ1500円(1drink付)
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★ 7/29(日) 20:00〜「always」でライブ!(共演:前田宏樹)
広島県府中市高木町397-5(JR福塩線「鵜飼駅」から南へ300m)、電話0847-45-9888
チャージ1500円(1drink付)
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★ 8/2(木) 19:00すぎ〜「わからん屋」でライブ!(共演:富田民人、対バン:美和けんじ)
京都市中京区西木屋町通六角 シャイン会館3F(京阪「三条駅」・地下鉄「三条京阪駅」・阪急「河原町駅」からそれぞれ徒歩5分、Yahoo!地図)、電話075-213-1137
前売1000円/当日1200円(飲食別)
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★ 8/3(金) 20:00〜「Blue Blues」でライブ!(ソロ)
岡山市表町3-12-12宗政ビル2F(JR岡山駅から路面電車で「西大寺町」下車、西へ200m行った時計台がある角に看板あり。千日センター街の中)地図、電話086-227-5000
チャージ1500円(1drink付)
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★ 8/4(土)
19:30〜「OPPiDOM」でライブ!(対バン:松平こうた)
大阪市淀川区宮原2-1-2(JR京都線「東淀川駅」西出口から南200m、ウオッシュザウルスを右折すぐ。または、地下鉄御堂筋線「東三国駅」新大阪側の出口から南に300m、最初の信号を左折300m)、電話06-6151-8106
チャージ1500円
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★ 8/5(日)
13:00〜「日ヶ奥渓谷キャンプ場」でミニライブ!(共演:安田 修)
兵庫県丹波市春日町多利、電話0795-74-1549
無料(「春日キリストの家」のイベントですが一般の方の参加歓迎)
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★ 8/12(日) 19:00〜「giee」でライブ!(対バン:柿木有加子、ロザリー)
東京都国分寺市本町2-3-9三幸ビルB1(JR中央線「国分寺駅」北口から東へ200m「一休」を斜左に曲がって100m)、電話042-326-0770
チャージ1000円(飲物別)
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2007年5月26日
お久しぶりです。アトランタは夏の日差しになってきました。しかし、夜になると気持ちのよい風が吹いてきてバッドワイザーを飲みながらしばらく星を見るのが楽しみです。最近は乱視がひどいので、たくさん星が見えるようです。
アメリカに来て四年が過ぎました。お蔭様で毎日元気に過ごしています。毎朝、ヤフージャパンで日本のニュースを読むのが日課です。その度に日本にいる兄
弟や父親、友人の顔が浮かびます。思うばかりで、日ごろの筆不精をお許し下さい。
さて、この夏は日本でライブをやります。七月の半ばから、ひと月の間に十箇所あまりで歌います。アメリカに来て作った新曲も含めて歌います。ここアトラ
ンタには色んな国の人達が溢れていて、近くのスーパーに買い物に行ってレジの人と交わす会話も楽しいものです。日常は戦争や銃とは全く縁がなさそうに見え
ますが、その現実はご存知の通りですね。緩やかな坂道を滑るように車を走らせると、緑の木立の中に教会の十字架があちこちに見えます。アメリカを語るのは
僕にはまだまだ難しいです。しかし、一生懸命にたくましく生きている人達がたくさんいるのは日本と同じですね。そして、たくさんの魅力的な人達に出会える
毎日です。
これから日本は梅雨に入りますね。お体に気をつけてお元気でお過ごし下さい。どこかのライブハウスで出会えるのを楽しみにしております。
密山
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2007年3月4日
How are you doing? I see some flowers start blooming. Spring
has come. I will sing songs at a cute restaurant.
I will sing from 8:00 to 11:00pm on Mar. 10 (Sat). It
is located at the historic site of Alpharetta. Village Veranda
has a fancy garden. I wish you could come and listen to
my songs under the early spring moon. Thank you very much.
Village Veranda
52-B North Main
Street Alpharetta, GA 30004
678-240-9202 http://www.villageveranda.com
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2006年5月28日
お元気ですか?日本は梅雨かな。アトランタは痛いような強い日差しです。
近所の寿司バーで時々歌います。先週、夜遅くに来た高校生たちのグループ。男女交じりの数人かな。一癖ありそうな一団で、どこか無骨な気品のある面白い
匂いがした。お客がほどんどいないので、僕は静かな曲を歌い続ける。アメリカのティーンはパーティーとピザだけが好きなのではない、ということが分かっ
た。僕の歌う下手な英語混じりの歌、オリジナルソングを背中でじっくり聞いているのが分かる。時折振り向いて、笑顔を見せる女の子。嬉しいね。化粧したよ
うな青白い顔、唇かどこかにピアスをつけた細身の男の子がふらりと立ち上がって、僕に近づきバスケットに1ドル札を落とす。かすかに笑ったようだが何も言
わない。しばらくして、また別の男の子が立ち上がり、トイレのついでに1ドル札をひらり。何曲か目に「風に吹かれて」を英語で歌う。背中を向けた、黒いT
シャツの男の子が三番目の歌詞を歌っている頃くるりと向いて僕の方をじっと見つめる。その真剣な眼差しに僕も思わず見つめ返した。背中がぞくっとした。カ
ンゲキした。やがて一団は静かに支払いをすませて、立ち上がった。"Did you enjoy the food?" 僕は静かに聞いた。"I
enjoyed your
music." 女の子が答えた。最後に出たのは、黒いTシャツの彼である。出口に置いておいた僕のCD『平和を願う心の歌・1』を手に取り「お釣りあ
る?」と50ドル札を見せた。
音楽を続けよう、互いに、死ぬまで。OK?
ささやまのりひろ
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2006年2月19日
その後お元気ですか?アトランタも春の気配を感じさせる雨です。
先日のコーヒーハウスでのライブは面白かったですね。ログハウス風の店内にまばらのお客さん。七時過ぎに歌い始めたのですが、ギターマイクがなくて、
ボーカルマイク一本で歌い始めました。お店の人に聞いたら、これだけだと言われました。いつもPAのオペレータが待機していると思ったのは甘かった。何で
も自分でやるのがアメリカ流ですね。
歌い始めて30分もしたでしょうか。娘さんの一群が入ってきました。10人ぐらいたいでしょうか。ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、しゃべるはしゃべるは、ぺ
ちゃくちゃぺちゃくちゃ。一つしかないマイクにかじりついて歌うのですが、お客さんの顔は聞こえにくいと言っている様子。お店の従業員は何も言ってくれな
いし、マネージャーもいない。自分で静かにしてほしいと、彼女らに言うべきか。彼女らの声はますます高くなり、広い店内に響き渡る。ひるまず、平静を装い
ながら歌っているとそのグループの何人かが振り返って言ったのです。「ハッピーバースデーの歌を歌ってくれる?」「名前は%^&よ」(名前を忘れた)
「OK!OK!(笑顔で)名前は%^&だね」聞きなれない名前を確認して歌いました。歌い終わって彼女の年を尋ねたら、十四歳とのこと。箸が転がっても笑
う年頃ですね。よし、ハッピーバースデーの歌を歌ってあげたのだから、少し静かに聞いてくれるだろうと思ったのが甘かった。ますます盛り上げてしまったの
だ。「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、キャーキャー、話ッはーはー、AH)U*TL:+I":L&T_)}{"LJ*^$(PU}{{OU"OI!」
その喧騒の中、勤務先の校長がお友達を連れてこられた。そのお二人は日本人のプロの演奏家である。男性ははフルートを吹き、女性はピアノを弾かれる。ア
メリカに来る前にエクアドルで演奏されて、日本への帰り道にアトランタへ寄られた。翌日は、僕の勤務先の学校でコンサートを開かれる予定なのに、わざわざ
コーヒーハウスに来てくださった。しかも、飛び入りで演奏してくださるというのだ。いつもはクラシックコンサートが催されるようなホールで演奏されるのだ
と思うのだが。アメリカの街角のコーヒーハウスに飛び込んで演奏される、その心意気が素晴らしいではないか。身の引き締まるような篠笛の高い音が、少女た
ちの笑い声に挑むように鳴り響く。一瞬の静けさの後、再びざわめきと笑い声がもどってくる。彼女たちに、日本のわびやさびは届かないのか。彼女たちは日本
の文化を理解しない???
力が入ってきたので、トーンをもどしますね。アメリカ人は声が大きい。国が広いから、家も広いし、小さな声だと聞こえないのでしょうか。(ジョーク)公
共性はどうだろう。渋滞の道に入ろうとすると、すっと入れてくれる。当然のように。とてもキモチが良い。僕も自然に、道を譲るようになった。笑顔の美しい
人が多い。よく微笑むのだ。そしてこの夜の彼女たちの喧騒。日本人は酒が入ると、傍若無人にはしゃぐことを思い出した。自分もそうだ。特に、友人達気の置
けない人達と飲むと。彼女たちにアルコールは入っていないと思うのだが、青春に酔っていたのか。
彼女たちが立ち去った後、静寂の中で一時間ほど、優しいフルートの音色を耳元に歌わせてもらった。至福の時である。残ってくださった友人たちも、最後ま
でよく聞いてくれた。時計は11時を過ぎていた。別れ際にお二人は僕におっしゃった。「とてもいい経験をさせていただきました。プロの演奏家が忘れていた
何かを思い出させられる気がしました」何と、謙虚な人達だろう。西川さんと奈良さんは。この夜、三人で稼いだチップは50ドルと何セントかだった。翌日、
半分のお金を持っていくと、いやいやとおっしゃりながら、ご自分のCDをプレゼントしてくださった。僕もそう言われると思って、自分のCD「BLESS
YOU!」をお渡しした。
今も二人の言葉を考えている。ギター、フルート、ピアノそして女性コーラスの共演?競演?狂宴?
コーヒーハウスを出ると、冷たい夜の空に月が微笑んで見えた。
密山
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2006年2月5日
How are you? This is the notice of my concert. I will sing
at coffee house on Feb.16(Thur). I plan to start singing
at 7:00pm and finish at 11:00pm. Please come over to listen
to my songs over coffee. I really appreciate you, my friend.
I will write down the adress and tel number of the coffee house.
Thank
you
Hiro Sasayama
HIGHER GROUNDS
10900
Medlock Bridge Road, Duluth GA
located
next to Bruster's in the Medlock Promenade Shopping
Center
(770)418-1884
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2006年1月22日
いかがお過ごしですか。今年の日本はずいぶんと冷えこんでいるようですね。アトランタの冬は、雨がよく降りますが、過ごし易いです。さて、こちらアトラン
タにも、僕のCD『BLESS
YOU!』『平和を願う心の歌・1』をこよなく愛して聴いてくれる人が何人かおられるということは、演奏者として本当にうれしいことです。英語やスペイン
語の歌も少しずつ練習して、レパートリーを増やそうとしています。先日、ある日本食レストランの人で、彼(韓国人)の父親(故人)が、B.B.キングのバ
ンドでアルトサックスを吹いていたと言っていました。さすが、アメリカですね。英語はなかなか上達しないけど、こちらで色んな人と話をするのが楽しくなっ
てきました。神様は、色んな言語を作られたね。色々あるから、ややこしいけど、世界がより面白く、魅力的になったと思います。
密山
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2005年11月23日
今日から感謝祭のホリデーで5連休です。昨日は行きつけのコーヒーハウスで歌いました。10人ほど日本人がいたかな?今日はPoor
Richard's Barという所へ行ってみます。バーだから多分うるさいだろうけど、これも武者修行です。お元気で。
ささやま
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2005年10月30日
今日のコンサートはなかなか手ごたえがありましたよ。前回に別の日本人教会で歌った時も思いましたが、アメリカに住む日本人はやはり日本語の歌を求めてお
られると感じました。一語一語の歌詞に対する、集中力を雰囲気の中で感じました。歌う僕も一言一言をかみしめるように、歌わされるのは何故でしょう。教会
には30人ほどの方がおられました。そして、なななんと、CD『Bless
You!』と『平和を願う心の歌・1』がそれぞれ7枚も売れてしまいました。聴いて下さった方も、とても喜んでくださりました。「日本のお父さんに送るの
で」と言って買ってくださった若い大学生の娘さんもいたし、テネシーの日本人高校からたまたま来ていた高校生が「いい詞ですね」と言って買ってくれまし
た。というわけでお蔭様で楽しいコンサートになりましたよ。
ささやま
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2005年10月29日
お久しぶりです。元気ですか。アトランタは毎日輝くばかりの晴天が続いています。ハリケーンの影響で、フロリダはまだ電気やガスのない地域がたくさんある
ようです。アメリカは広いとつくづく思います。さて、明日は久々のコンサートです。近くの日本人教会の聖日礼拝の中で30分、歌います。夏のコンサートの
反省を生かして、と思うのですが、あまり練習できていないので今日の土曜日にかけています。アメリカの生活も厳しいので、聴いてくださる日本人の方の心を
慰める、野の花の声と風のリズムがほしいと思います。そして、イエス様の力をね。先日、クレア・リンチという人のブルーグラスを聞く機会がありました。ギ
ターのジムの演奏が特に印象的でした。CDにサインをしていもらいましたよ。
ささやま
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2005年10月
カトリーナによる被害者の救援も連日続いております。「災害は差別する」という言葉があるそうですが、行き場を失い逃げ遅れた多くの犠牲者は、貧しい人
たちのようです。情報の早い裕福な人たちは、早々と脱出してホテルや友人、知人の家に身を寄せたのでしょう。その後、膨大な義捐金が金持ちから寄付されて
います。個人の善意に頼るだけでは、だめですね。行政のしっかりした支援、政策がないと、短期的で感情的なものになってしまいます。日本も台風が猛威を振
るっているようですね。気をつけてください。
密山
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2005年9月3日
ハリケーンのことで、メールを頂きました。お気遣いありがとうございます。「カトリーナ」は猛威を振るって、ルイジアナをかき回したようです。ここ
ジョージアでは、ガソリンの急騰ぐらいですが、車は庶民の足ですから、これも深刻です。テレビで見るニューオーリンズの街は、サッチモの軽快なジャズのイ
メージからはるか遠く、水びだしの家から立ち上る黒煙と炎はまさに修羅場のていですね。ブッシュの支援指揮に非難も上がり、足元の火さえ消せないアメリカ
にイラクで何ができる、と思いますが。世界中の支援をニューオーリンズに集中できればと思います。
密山
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ささやまのりひろ
来日ライブ
2005年 7月30日、うずらギャラリーで「ささやまのりひろ
来日ライブ」が行なわれました。出演は、シェリー
with 富田民人、ささやまのりひろ &
里かつゆき(山里)。暑い夜でしたが、お客さんのあたたかさに包まれて、いい雰囲気の中で演奏することができました。ライブ終演後は、皆さんと一緒にケー
キをいただいたりと楽しく過ごしました。ご来場、ありがとうございました。
コンサートに来てくださった人たちに
暑い中を私達のコンサートに足を運んでいただき、ありがとうございました。おかげさまで気持ちよく歌わせていただきました。一人の方が、帰りがけに「元
気をもらいましてありがとう」と言ってくださり、とても嬉しかったです。機会があればまた歌いますのでおいでくださいね。アメリカでは、週末になると近所
のコーヒーハウスに行って歌っています。日本語、英語、スペイン語の歌で、オリジナル曲、フォークソングが中心です。先日「上を向いて歩こう」を日本語で
歌ってくれといわれて嬉しかったです。'Sukiyaki'
の題名でアメリカも愛唱されているようです。また、英語の歌を日本語の歌詞で歌うと「それは何語ですか?とても美しい!」と言われたこともありました。聞
きなれたメロディーを日本語で歌うとアメリカの人にはとても斬新に聞こえることも分かりました。コーヒーショップでの演奏は、楽しみと戸惑いと感動でいっ
ぱいです。とても貴重な音楽修行をさせてもらっている思いです。先日、英語のオリジナル曲 'No more'
という僕なりの反戦歌を歌ったところ、年配のアメリカ人から、この歌の歌詞をコピーしてくれ、と言われました。自分も歌いたいそうで。平和を求めるアメリ
カ人も確かにおられます。勇気と希望と笑顔で歌っていきたいと思わされました。ありがとう、アメリカ!では、素敵な晩夏をお過ごし下さい。
密山
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2005年7月8日
僕は今週から夏休みになり、解き放たれて歌いまくっています。実は昨夜、アトランタの日本人教会で「賛美の夕べ」という催しがありました。お誘いを受けた
のですが、どうせ参加するのなら一曲歌わせてと持ち前のあつかましさで頼みましたら、快諾してくださりました。コーラスやバイオリンソロに続いて、僕の番
となり、「陽気に行こう」と「傑作」の二曲を(一曲と言っておきながら)歌いました。オリジナル曲を50人ほどの日本人の前で歌うのは久しぶり、燃えて、
燃えて歌いました。「陽気に行こう」を歌ったのは、何人かのアメリカ人もいたのと、コーラスを聞いている人に手伝ってもらうためでした。いやあ、手ごた
え、歌いごたえあり!いつもの舞い上がりもあるでしょうが、気持ちよく、何よりも楽しかったです。
密山
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2005年5月1日
4月23日、あるコーヒーハウスで
息子の智志と共演しました。当初「草笛」など何曲かいっしょに演奏するつもりだったのですが、お互いに忙しくて同じ屋根の下にいながら曲を合わせることも
なく、当日は40分ずつぐらいを交互にやりました。雰囲気のある落ち着いた喫茶店なので、僕もリラックスして歌えました。曲の合間にお客さんが気さくに話
しかけてくるので、ライブというより半分BGMという感じでした。日本語と英語の歌を六・四くらいの割合で歌ったかな。学校の同僚やら知人も何人か来てく
れて、彼らも小声で楽しそうに談笑しながら聞いている、それを僕が眺めながら歌っている感じです。智志は坂本龍一の曲や映画音楽を何曲か弾きました。始め
は緊張していましたが、日本の曲が好きだという店員に話しかけられて、気分もほぐれたのか予定より長く弾いて、僕よりたくさん拍手をもらったみたいです。
二人で二時間ほど演奏して、30ドルあまりのチップをいただきました。終わるとお店のロバートさんが、「よかったよ、またやるといい。」と英語で言ってく
れて、僕も智志も嬉しかったなあ。智志はずいぶん気をよくして、次回は自分一人でやると息巻いて、チップを独り占めするつもりのようです。僕としては、こ
うして智志が楽しく演奏できたのが何より嬉しかったですね。親馬鹿なコンサートになったかな。五月は別々の日に演奏することになりますかね。
さて、福知山線の脱線事故は本当に大変でした。まだ日本列島に衝撃が走っていると思います。。。では、またね。
密山
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2005年3月28日
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2005年1月29日
寒中お見舞い申し上げます。火曜日に、コーヒーハウスのオープンマイクに隔週ぐらいで行っています。店の人とも顔なじみになりつつあります。前回は同じ
テーブルに座っていた人が、自分はアンチテロの歌を歌うといって「オサマビンラディンを絞首刑に」なんて歌を歌ってビックリするやら!何を話してよいや
ら!アメリカで出会う人は色々ですが、なかなか信条、思想まで知り合うのは難しいです。ところが、オリジナルを歌うとお互いに懐も見られてしまうようで。
改めて、音楽って怖いというか正直だと思うのです。明日の火曜日はドリームキャッチャーのブルーグラスセッションに行きます。木曜日はソングライターの集
いへと、学校行事の少ない今がチャンスとばかりに出かけます。何と、スペイン語礼拝でフルートのソロを吹きましたよ。反応ですか?そんなこと気にしては吹
けませんよ。ではまた。
氷の花
ささやまのりひろ
凍てついた道をお前たちは歩いている
窓ガラスは凍りつき空は灰色に覆われ
何もかもが冷たく透き通ってしまった
鳥も鳴き声を潜め人の声も聞こえない
いつまでも続く戦いは止む気配もなく
今日も誰かが殺され泣き声が通りに響く
平和の歌を口ずさむこともできない若者たち
虚構のPCに魂を吸い取られてしまった
大きな家の中では交わす言葉もなく
甘くけばけばしいケーキをほおばる
ちらつくテレビ画面を見つめる目は
死んだ魚のように空を見つめる目だ
お前は氷の花を私に見せてくれたね
とても綺麗でしょうといいながら
お前のかじかんだ指は冷たいけれど
お前の手のひらはとても暖かかった
花を包む氷が花を枯らせてしまうのか
花の温もりが閉ざす氷を溶かすのか
氷の花よ 氷を砕いて 咲けよ 咲け
氷の花よ その命で この世界を変えよ
1・29,05
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2005年1月15日
謹賀新年。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。僕の方は例のヒスパニックバンドでの演奏を楽しんでいます。新しいドラマーのフィリップスはアメリカ人でか
なりの腕のようです。スペイン語のモダン賛美歌は、本当にいい曲が多いと思います。先週の火曜日はノーザンスターというコーヒーハウスの飛び入りで歌って
きました。お客さんは少なかったのですが、スポーツバーのような喧騒もなく落ち着いた雰囲気でじっくりと聞いてもらえてかなり満足でした。毎週火曜日に
やっているので、できるだけ歌いに行こうと思っています。ホスト役のジェフリーともかなり曲の好みが合いそうで仲良くなれそうです。学校も忙しいけれど、
その分音楽も楽しんでいます。それではまたね。 密山
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2004年11月25日
ご無沙汰しております。秋も深まり、アトランタの紅葉は今が見ごろでしょうか。間もなく、松本もんつ
さんが来日されますね。もんつさんもオーストラリアでいっそう、音楽を深められたと想像します。僕のほうはカルチャーデー音楽発表会、感謝祭礼拝と学校の
イベント続きでした。感謝祭用に作曲した歌を子供たちが嬉しそうに歌ってくれて幸せでした。教会のヒスパニックの人たちとの礼拝賛美を楽しんでいます。僕
の音楽に欠けていた?リズムの多様さを堪能しています。彼らは音符を見ないで、フィーリングで演奏している感じで、おおざっぱ、おおらかな音楽の楽しみ方
をするようです。みんなとても親切で会うたびに二人の女性ボーカルがほほを寄せて挨拶してくれるのが楽しみです。ウィークデイは仕事、週末は音楽と単調か
つリズミカルが日々を過ごしています。
落ちてなお 色あでやかに 桜の葉
密山
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2004年10月30日
泥沼化するイラク情勢ですね。今日、日本人の人質が殺害されたかもしれないとのニュースを見て、やるせない思いにになりました。大統領選挙を来週に控え、
ある種のお祭りムードのアメリカですが、草の上に座らんとね。学校のかわいらしい小学生の顔を思うと、どんな世界を彼らに残してやれるのかと不安です。今
はハロウイーンの週末で図工の時間には魔女やら、妖精やら、怪盗ルパンやら、お姫様がうろうろしていました。それを見ると本当に平和以外の何ものでもない
のですが。ヒスパニックの人たちの礼拝でギターを弾いています。スペイン語の賛美歌はリズムが、レゲエだったりサルサだったりとても楽しいです。先日はプエルトリ
コの面白いギターをバンドリーダーのレイが見せてくれました。ノークロスに素敵なコーヒーハウスを発見。火曜日のオープンマイクに行ってきます。
密山
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2004年8月29日
先日は、暑い中、コンサートに足を運んでくださりありがとうございました。お客さんでぎっしりになった部屋で、中川君のイラストに囲まれて歌うことが出来
で幸せでした。一年半ぶりの京都は、見慣れた景色と歩きなれた町並みに心が和みますね。18才の時から26年分の思い出がいっぱいつまった京都の町にはや
はり格別の愛着があります。寺町通りを何度、歩いたことでしょう。あるときは一人で。あるときは友達と。あるときは恋人と。
でも残念なことがひとつありました。夜遅く、寺町を歩いていると、店の閉じられたシャッターにたくさんの落書きが目に付いて仕方がありませんでした。大
きく我が物顔に書かれた太い横文字を見ると街が荒んでいるようで、悲しくなりました。ここアトランタでもダウンタウンに行くと、建物のあちこちに同じよう
な落書きが見られます。置き去りの車や、ブロック塀などに堂々と書かれています。いつ、誰が、どんな思いで書くのだろう。
アメリカに住んで、叫びたくなるほどの孤独や鬱積を感じることがあります。あまりにも広くて、あまりにも人恋しくて、人の声があまりにも大きくて、あま
りにも車が多くて。日本だとあまりにも狭くて、人が多くて、人の声があまりにも小さくてかな?日本とアメリカ、反対のことが多すぎて驚くのですが、あの落
書きは同じでした。あの太い横文字を見ると、なんとも寂しいのです。自分の心も書いた人の心も寂しいのです。
悪かった、私が悪かった。
草の上に座ると、そう思える。
確かこんな内容の詩が、八木重吉にあったと記憶します。日本人もアメリカ人ももっと草の上に座らなければならない。土曜の昼下がりにそんなことをぼんやり考えています。僕もアトランタで草の上(芝生は含まない)を探します。
お一人お一人と十分なお話ができず、申し訳ありませんでした。どうぞ再会の時まで、お元気でお過ごしくださいね。
密山
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ささやまのりひろは、2004年7月24日、KBS京都ラジオの番組に出演。「傑作」を弾き語りしました。番組ホームページに、写真が掲載されています。下記をご覧ください。
http://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/town/club/club.html
その日の夜には「うずらギャラリー」でライブ出演しました。数曲を弾き語りしたほか、富田民人、阿部ひろ江との共演もありました。日本でのライブは、久しぶりということで、遠くから駆けつけてくださったお客さんもおられました。皆さん、ありがとうございました。詳細は、こちら。
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2004年6月13日
五月の半ば、近所のアイリッシュバーのお祭りですばらしい演奏に出会いました。アイリッシュギターとフィドルのデゥオですが感動しました。泣けました。
Liz Carroll & John Doyle
の二人で、サイトで見るとアイリッシュミュージックの世界ではかなりの人らしく、東京でもコンサートをやっているようです。ケルトのお祭りで10ドル払っ
て聞いたのですが、近所のバーでこんな演奏が聞けるとは!改めてアメリカの音楽の深さ、広さを感じました。毎週末のライブもやっています。音楽仲間に出会
えるかもしれません。アメリカに来て、アイリッシュの音楽とスティーブン・フォスターにますます魅せられています。ではまた。
密山
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2004年4月
4月3日のライブの報告です。8時すぎ、ドリームキャッチャーのリスニングルームには40人くらいの人が集まりました。職場の仲間が7〜8人、英会話教
室で会った日本人、担任を受け持っている子のお父さん、ライブハウスで出会ったアメリカ人など、狭い部屋にほぼ満員の人たちがパイプ椅子に座っています。
唄歌いは幸せです。互いに全然関係のない人に、同じ時間と空間の中で自分の唄を聴いてもらえますからね。外は春の宵。街角には、ジョージアの州花である花
水木が咲き始めてアトランタが花園になる美しい時期です。
「君の哀しみは」から歌い始めました。日本語と英語の詩が混じった歌です。この詩は僕の逍遙の道だった湖南アルプスで書きました。この歌を歌うたびに、澄
み切った天神川のせせらぎを思い出します。2曲目はアメリカで作った「Stay」という英語の歌です。戦争や離別で父親と別れる子供のことを歌いました。
シンプルなメロディーと詩ですが、担任をしているカナちゃんのお父さんであるジョンがとてもほめてくれ、英語の歌にも少し自信をつけました。3曲目は「草
笛」です。少し歌詞を英語で補足して歌いましたが、アメリカの人たちもこの歌を気に入ってくれたようです。アメリカでも草笛を吹くようで、この歌に子供時
代の純真さや懐かしさを覚えるようです。
そして、ロン・ヒップの登場です。頭部が照り輝く、笑顔の美しいナイスミドルです。もともとエンジニアでしたが、今はフリーのカメラマンです。とても器
用な人で、自分でバンジョーを作るそうです。この日は、自作の木製ギタースタンドを持ってきてステージで使っていました。それがまた側板を円くした、
ちょっとした芸術品でした。彼の流れるようなフィンガーピッキングは、アパラチアの奥深い谷間を流れるせせらぎのよう。「レッド・ヘアー・ギャル」という
彼の作品は絶品です。これを聴くと目頭が熱くなるのは何故でしょう。彼の暖かい語り口とバリトンの歌声が気持ちいいのです。決して力まず語るように淡々と
歌うので魅せられます。
途中でキャシーが1曲歌いました。彼女は、リスニングルームライブのブッキングマネージャーで、僕に歌う機会をくれた人です。冬でもないのに毛糸の帽子
を深くかぶり、枯れた声で美しいカントリーワルツをロンのギターに合わせて歌いました。後でロンから聞いたのですが彼女は肺ガンになって治療を受けている
そうです。帽子は、髪の毛がほとんど無くなっているためなのでしょう。回復に向かっているそうですが、どんな気持ちで歌っていたのでしょうか。僕たち人間
には、いつの瞬間も大切なのだ、そんなことに気付かされます。
途中15分ほど休んで、セカンドステージの始まりです。ロンにバンジョーを弾いて貰って「BLESS
YOU!」を声を張り上げ歌いました。その後、暖かいアンコールに応えて「のぞみ」を歌いました。そして再び、ロンのステージとなり、幕無き幕が下りる頃は10時半頃でしたか。
夢中で5曲を下手な英語の
MCと共に歌いました。コンサートの後で三人のアメリカ人がCDを買ってくれました。三人とも女性でした。一人は「草笛」が聞きたかったようですが「僕の
2枚のCDには収録されてない…」というと「のぞみ」が入っている『BLESS
YOU!』を買ってくれました。全部日本語だよ、と念を押しましたが、それでも買ってくれました。リスニングルームの扉を開けると春の息吹が胸の奥深くし
み込んで来るようでした。ロズエルの古い町並みは、僕のアメリカ初ライブを歓迎してくれたそんな気になりました。その時、ロンの友人のルイスが「老人ホー
ムで歌ってみないか」と言ってくれたのでOKしました。
日本で僕の歌を聴いてくれた皆さん。お陰様で手応えあるライブをキックオフできました。時々、ギターも弾く気にならないほど落胆する時もありますが、僕
のことを応援して下さいね。必ず日本でまた歌います。どうぞ輝く夏をお過ごし下さいませ。疲れても、夏の雲のように高く、もっと高く。 四月 アトランタ ヒロ 密山
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2004年2月26日
御元気ですか?ごぶさたしておりますが、お変わりありませんか。
僕の方も元気にしております。2月26日はアトランタも冷え込み、雪が積もりました。朝のテレビニュースで雪による学校の休校の情報がテロップで流され
ました。ほとんどの学校は(全部だったかも)お休みでした。積もったといっても2ー3センチぐらいで全然たいしたことはないのですが、ここは車社会の南部
です。雪道を走ることに慣れていないので交通がマヒしてしまうことを警戒しているのでしょう。予期せぬ臨時休校に僕も子供も喜んでいました。さすがに会社
は休まないようですが、妻の話だと遅れて出社したり、休む人もかなりいるそうです。雪に慣れている北部では、除雪車が常に道路の雪を取り除き、人々もス
ノータイヤを装着して雪対策がしっかりしているので南部とは事情が異なるようです。日本いるときは大雪でも乱れたダイヤのため、すし詰めになった電車に
乗って遅刻してでも職場に行くのはあたりまえでした。ここジョージアではあっさりと休校になり、以外とあきらめの早いアメリカ人の一面を見たようで安心し
ました。と言いますのは日頃から夏も冬も冷暖房で家の中は半袖で過ごせるほどに快適な温度を求めます。道路も田舎道を除けば見事に舗装され、タンポポが咲
く余地も残さぬ程土の地面を覆い隠してしまいます。そのように自然を支配する人間中心のアメリカ人の生活を見ていると、自然と調和しようとする日本人とは
対照的に思えることがあります。これは自然と和するとか、抗うとかということより勤勉か怠惰かという問題かもしれません。どこの国の人はどうだ、などとい
うことはあまり意味を持つとは思いません。そういう僕自身が国民性にこだわるのですが、日本人である自分がアメリカで暮らせば自然とアメリカ人になってし
まう、ここにいるとそんな気持ちになります。アイデンティティ(民族や国民の独自性)の重要性を強調するのはこの国ではある意味で滑稽であり、それがアメ
リカの寛大さでありまた、同時に傲慢な所なのでしょうか。なんだか話しがややこしくなりましたが、とになく雪で僕は仕事が休みになって嬉しかったと言いた
かったのですが。雪でも休みにならない人たちには悪いな、でもいいだろう、なんて。
ところで、つ、つ、ついに悲願のアメリカでのライブがじ、じ、実現しました。三曲だけですがライブができる、う、う、嬉しくてそのことを書かずにはおれ
ません。大げさですが、近所のフエゴ・ラテンカフェでライブ実現を夢見て半年が過ぎました。その後、フエゴにデモテープとして自作CDを持参したのです
が、連絡なしでがっかりしていました。時々ライブ演奏をしている本屋にも行きましたが二月で閉店するとか、またがっかり。喧噪の中、吠えて歌うスポーツ
バーでのオープンマイク(マイクが解放されて、順番に好きな歌が演奏できる)にもあちこち行きましたが、お客さんの話し声がうるさいのと、目がちかちかす
る巨大スクリーンには馴染めず挫折気味でした。
と、一月の半ばでしたか近くのギター屋さんで時折シンガーソングライターの集いがあることを知りました。どんなものかと、ギター抱えて店に隣接したリス
ニングルームの扉を開けました。小さな楽器屋さんで名前は、ドリームキャッチャー。僕がよく御世話になった京都の月光堂くらいのアメリカのお店にしてはか
なり小さいものです。彼らがリスニングルームと呼ぶホールはとても粗末な小さめの教室くらいの木造の建物です。その後何度もここに足を(手も)運ぶことに
なるのですが薄暗いこの部屋で素晴らしいライブ演奏がほぼ毎週末開かれています。
ミシミシとしなる階段を数段降りると数人の人たちが車座になってギター片手に話しをしていました。僕が微笑みかけると、驚いた様子もなく彼らも微笑んで
くれました。パイプ椅子を広げて座ると次から次へどやどやと人が入ってきて、開始の午後八時には20人ほどの人、後から来て演奏を聞いていた女性を除いて
男ばかり、平均年齢36歳くらいかな、静かな熱気で狭い部屋がいっぱいになりました。リーダーのジェフがさりげなく自己紹介して、僕も「マイ ネーム イ
ズ ヒロ。アイム フロム ジャパン。」と言いました。アメリカに来てノリヒロと名乗るとアメリカ人は発音しにくそうなので、ヒロと名乗っています。ノリ
だと海苔か糊みたいだし、出身地広島のヒロ、僕の兄弟に共通する名前であるヒロ、と訳の分からぬ勝手な理由をつけて決めました。
自己紹介のあと、一人一人前置きになんだかんだ喋って自作の歌を披露し始めました。歌っている間はみんなリラックスした様子ですが、とても真剣に聞いて
います。僕が大学時代に所属していたフォークソングの愛好会がこんな雰囲気だったと、懐かしく思い出していると自分の番がやってきました。衝動的に「草
笛」を歌いました。もちろん日本語で。みんな真剣に聞いてくれて、「イイ歌だ、どういう意味だ」などと聞かれたので説明しました。なんとなく手応えを感
じていい気分でした。オープンマイクと違って、静かに聞いてもらえるのがとにかく嬉しかったねえ。二曲目が回っていきます。カントリー、ブルース、フォー
ソング、ロック調と思い思いのスタイルで自分の歌を激しく、優しくみんな歌うのです。歌の意味はほとんど分かりませんが、何となく分かるのです。彼らに
とって僕の日本語の歌もそう聞こえるのかなあ。僕は二曲目には「傑作」の英語バージョンを歌いました。ほめてもらいましたが、「草笛」の方が手応えがあっ
たようです。前にも書いたと思うのですが、日本語で作った作品は日本語で英語で作ったら英語で歌おうと思いました。こうしてとても充実した二時間を過ごし
ました。
この集まりは第二、第四の木曜日にあるのですが週の半ばはバテ気味なのでその後しばらく行きませんでした。そして二月の半ば再び参加しました。一月ほど
してきたら、みんながよく来たな、と言ってくれてとても嬉しかった。アメリカ人はよく言葉をかけてくれる、いいことでも少々耳障りなことでも。日本では言
い過ぎるといやらしい時があるけど、やはり優しい言葉を素直にかけられる、また受け入れられるっていいなと思います。言葉の裏を勘ぐるって不健康だと思う
のですが。
二度目も集いも楽しかったです。ラッキーなことに僕の隣りに座っていたキャシーという女性(前回はいなかった)はドリームキャッチャーでのライブのブッ
キングをしているそうで、その彼女が「草笛」をとても気に入ってくれました。ここで歌ってみる?と言われて、もちろんだとも、僕の悲願でした、(君は幸運
の女神だ、抱きしめたい!)と答えました。また、この日にはルイスという男性が僕のCD『平和を願う心の歌・1』を買ってくれました。ありがとう、ルイ
ス!
長々と書きましたが、僕の好きな歌手ロン・ヒップの前座で歌います。彼は素晴らしいソングライターでライブで聞きほれました。彼の流れるようなギターア
ルペジオはアパラチアの奥深い谷川のせせらぎのようです(僕も行ったことはないのですが)。彼が自分のライブの日にやらないかと僕に言ってくれました。僕
は大喜びで、あつかましくも一曲バンジョーで共演してくれるように頼むと快諾してくれました。「ブレス ユー!」の共演です。という訳で、四月三日(土)
八時から歌いますのでぜひ聞きに来て下さい(笑)。今のところ「草笛」「傑作」「君の哀しみは」の中から二曲をソロで「BLESS
YOU!」をロンと演奏の予定です。
もう三月ですね。あぜ道にオオイヌノフグリが可愛らしく咲き始めますね。オドリコソウもすぐかなあ。こちらでは先日の雪の後とてもうららかな陽気とな
り、春の訪れを感じます。三月末で日本を出て一年になります。どうぞ素敵な春をお過ごし下さい。新しい春に新しい何かを期待しつつ。
三月 ヒロ・ササヤマ
Saturday, April 3, 2004
8:00p-10:00p
Ron Hipp in Concert--A
Listening Room favorite!! Norihiro Sasayama opens!
$8 in advance, $10 at
the door
http://www.dreamcatcherguitars.com/
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PS: 長くなりついでに雪の朝に書いた詩を添付します。
雪の朝
犬の鳴き声に目が覚めれば
風が木の枝を揺らす音
ブラインドを開けてみると
裏庭を敷き詰めた雪
そういえば娘と祈ったね
明日は雪になりますように
今朝は雪だとは知らないで
学校の夢を見ているのかな
昨夜は妻が言っていた
のどが痛い 風邪かなあ
今日は仕事はお休みです
昼まで眠っていいんだよ
雪の日には仕事も勉強も
暖かい雪の中に埋もれて
これでいいっと思った
アトランタで初めての雪
2/26 '04
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2004年1月18日
お正月はいかが過ごされましたか?一月に入り日本も冷え込んでいるようですね。こちらはおとそ気分なんてみじんもありませんが、その分クリスマス気分を
堪能しました。妻の実家のあるウイスコンシンまで千マイルを二日がかりで走りました。4つほどの州を縦断しましたが、それぞれに風景に特徴があり車窓を楽
しみました。牧場で草をはむ牛や馬を見ているとイラク戦争など別世界のことのようです。
日本では自衛隊のイラク派兵について大変な論争があったにもかかわらず、送ることになったようですね。アメリカ人にとって戦争は正義と平和を守るための
必要な手段であり、戦争そのものを認めない考えはとても少ないようです。また大統領選挙の前になると紛争に手を出して、愛国的ムードを高める。これも現職
大統領の常套手段のようです。つまり大統領選挙のたびに四年ごとに戦争するわけで、戦争はオリンピックのようなものなのでしょう。このように書くとアメリ
カ人は戦争を政治的に食い物にする冷血政治家達に操られた、あほな国民の国家のように聞こえるでしょうか。
ガソリンスタンドでガスを入れて、その売店でちょっとした買い物をする。店員が人なつっこい笑顔でサンキューと言ってくれる。朝のラッシュで車が並ぶ時
にも、横道から来た車にさっと道を空ける、当たり前のように。彼らはアメリカが好きなのかなあ。誇りを持っているから、自信にあふれて他の国に耳を貸そう
としない。アメリカが正義と平和のために戦争に介入して自ら血を流し世界平和のために貢献していると信じて疑わない善良な、騙されやすくお人好しの国民な
のかなあ。
19日はキング牧師の誕生日なのでお休みです。ブッシュ大統領が墓参りに17日にアトランタに来たそうです。彼の墓碑には「やっと私は自由になった」と
刻まれています。生きるって何て不自由なんだろう、そう思って生きてきたのかな。「自由」って重たい言葉だと改めて思います。家の前の木の実を何十羽もの
つぐみが食べていました。何となく春の予感がした日曜の昼下がりです。
ささやま
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2003年12月16日
先々週の日曜日に、とあるブルーグラスのジャムセッションに行きました。ナターシャーセブンの「陽気に行こう」や「日の当たる道」を日本語で歌うととて
も興味深そうに聞いてくれました。リーダーの女性は慶応大学に二年留学していたそうで日本語をしゃべるのにびっくり!少人数でしたがウッドベース、バン
ジョー、フィドル、マンドリンと一通り楽器もそろって、とてもハッピーなひとときでした。毎月第一日曜日はこれに行くことになりそう!
ソングライター仲間の発表会にも行きました。ギター屋さんが解放しているスペースでギターを持った連中が集まり順番に自作の歌を披露していきます。リー
ダーはジェフというプロのミュージシャンです。英語の詩がよく分からず悔しいですが、とてもいい勉強をさせてもらっています。こんな調子で音楽好きの集ま
るところがアトランタにはいっぱいあるようで、ライブハウス出演はまだですが楽しんでおります。
では、楽しいクリスマスを。
ささやま
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2003年8月16日
お変わりありませんか。こちらは朝晩過ごしやすくなり、虫の音が秋の気配を伝えるようです。
先週の日曜日にハンマーダルシマを愛好する人たちとセッション?する機会がありました。新聞で情報を得て、家の近くみたいなので行ってみました。小さな
教会の玄関で10人ほどの人たちが大正琴のような小さいダルシマやギターやハンマーダルシマを楽しそうに奏でていました。平均年齢60歳ぐらいで、僕が一
番若者のようですが、みんなニコニコ顔で歓迎してくださいました。「そこに座って聞いたらいいよ」と言われてしばらく聞いていました。レパートリーは、
アイリッシュ・エアーや讃美歌でゆっくりした曲が多くて、特に上手いというわけではないのですがとても和やかでいい雰囲気なのです。どの人も楽しそうに、
時折ジョークを言いながら演奏しています。日曜の昼下がり。外は夏の陽射しがキラキラして。すっかりいい気分になって「実はフルートを持って来ているので
すが・・・」と言いながら車の方へ取りに行く。そうです。ちゃっかり準備していたのです。フルートの腕前は御存知の通り、自己陶酔のスカスカフルート(震
うオト)なのです。が、若気の至りで、大胆にも十台の弦楽器と共にフルートコンチェルトの模様となりました。それが不思議なのか、やはり自己陶酔のため
か結構いい音が出たんです。楽譜をのぞきこみながら一曲終えると「いいね!」と誉めてくれるではありませんか。アメリカ人の誉め上手はよく知っているとは
いえ、笑顔で誉められると、次々と吹くわ、吹くわ、ほとんどの曲はDキーなので楽でした。しかもゆったりとした曲ばかり。「フルートにはこの曲が合うね」
とか言って「ダニーボーイ」とか僕のために選曲までしてくれました。二時間があっというまに過ぎて、来月も来る約束をしました。毎月第二日曜はこれからも
空けておかないとね。てなわけで、アメリカでフルートに目覚めるかもしれません。これって、アメリカンドリーム? 密山
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2003年8月6日
日本も夏空が広がっていると聞いています。まもなく広島の平和祈念式典が始まりますね。こちらは8月5日の夜ですが、今夜「スローカム」という店のオー
プンマイクに行きます。先日、教会の韓国人牧師のチョホさんが紹介してくれたヒーさんという韓国人学生といっしょに行きます。二人が昼食をおごってくれた
時「平和を願う心の歌・1」のCDをあげたらとても喜んでくれました。思い立ってヒーさんに電話すると、彼も来たいと言うことです。彼はこちらの大学でク
ラシックの声楽を学んでいるそうで、ドラムやギターも演奏するようです。これから良き音楽友達になれそうです。
実はこの何日か原爆のことが頭にあってこちらでどんな報道がされたり、アメリカ人がどう反応するのか興味を持っています。湾岸戦争後、劣化ウラン弾の使
用による帰還兵被曝者のことは大きな問題となっています。広島原爆で亡くなった14万人の中には日本人だけでなく、韓国朝鮮の人は言うまでもなく、真珠湾
攻撃後、アメリカから里帰りしていた日系アメリカ人やアメリカ人捕虜もいたという事実は初めて知りました。被曝者をヒバクシャと書くのは外国人も含む、戦
争に加害者も被害者もない、そういう深い意味があるような気がします。外国に住んで初めて母国が見えてくる、また母国に対する無知を教えられる思いです。
今夜は次の詩に曲がついたので歌ってきます。ではまた。
NO MORE
No more Hiroshima! I want to shout
No more Hiroshima! I want to cry
One hundred forty thousand people died
They had Mothers, Fathers, Sons and Daughters
No more Nine Eleven! I want to shout
No more Nine Eleven! I want to cry
How hot it was! How frightened they were!
They had Husbands, Wives, Friends and Lives
Can you hear people crying out?
Can you see soldiers fallng down?
Can you feel your heart beating?
Can you feel my heart beating?
Listen to him before it gets too late!
Look at him before it gets too dark!
All the hate into love!
All the weapons into bread!
All the hate into love!
All the weapons into bread!
All the hate into love!
All the weponds into bread!
密山
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2003年7月28日
宮城で大きな地震があったようで、熊本では大水もあったばかりだし大変ですね。夏休みを活用してオープンマイク巡りをしています(「オープンマイク」というのは、客が自由に歌うことのできるお店のことです)。
まずは近所の「フエゴ・ラテン・カフェ」ですが、ここはオープンマイクではなく、前に書いたようないきさつでのぞいて見ました。弾き語りのおじさん(僕の
年ぐらい)が演奏していましたが、これが素晴らしい!クラシックギターでラテンっぽい曲からオリジナルまで、ある時は打ち込んだドラムやギターの伴奏に合
わせてて聴き応え充分でした。アコースティックギターでハーモニカを吹きながらのブルースまで、クラプトンの曲もあったし、まあ器用にしかも高度な演奏で
した。あまりよかったので一杯おごらせてもらいました。その名もジェームス、気さくな紳士で彼のステージを三回閉店までカウンターに座り込んで聞きまし
た。ビールも何本か忘れるほど飲んで、いい気分で帰りました。正直なところ圧倒されて「ここで僕も歌いたい」とは言えませんでした。アトランタの郊外で、
家から歩いて15分の小さな店でかような演奏が聴けるとは、さすがアメリカと思いました。
気を取り直して、また奮起させられて、サイトで調べたオープンマイクをやっている店で家から近いところにある「イエローフィン・ブルールーム」に行って
みました。日本語に訳すと「黄色のヒレ・青い部屋」。人魚の出てきそうな怪しげな名前ですが、これがまた落ち着いた良い店でした。デッキにお客さんがたく
さんいるので、びびって30分ほどうろうろして思い切ってドアを開けました。外付けのデッキと仕切られた部屋の隅でお兄さんが熱唱していました。カウン
ターに座ってしばらく様子を見ていると、ピアノの上の紙にサインして自分の歌う順番を待つようです。僕も自分の名前を書き込んで順番を待ちました。その間
に進行役のフランという青年が笑顔で挨拶に来てくれて、やがて自分の番が来ました。「Norihiro from
Japan」とか何とか紹介されて何かオリンピックに出場したような晴れやかな気持ちで舞い上がって、3曲歌いました。「草笛」「silk
tree」「傑作」。「silk tree」はオリジナルの英語曲です。これが歌詞が目茶苦茶になってしもうた!「草笛」が好評でした。
アメリカのカジュアルなレストランは一般的にとてもにぎやか、喧噪と感じるぐらいです。オープンマイクだからお客さんもチャージを払っているわけでもな
く、歌手も大声はりあげてギターかき鳴らして歌っている感じです。僕の歌った歌は、がんがん歌いまくる感じではないし、、、。ハーモニカでしっとりと始め
たのがよかったのか日本語で歌った物珍しさも手伝ったのか、けっこう真剣に聞いてくれました。歌い終わって、何人かの人が握手しながら誉めてくれました。
このあたりがアメリカ人のきさくな良いところですね。フランが「CDはあるか?」というので『BLESS
YOU!』を見せると、彼のCDを取りに行って見せてくれたので交換しました。売れなかった。
こんな感じで、僕のアメリカ音楽修行は始まったばかりです。日本と勝手が違うところに戸惑いつつも大変刺激的です。またおいおい書きますね。やっぱり音楽って素晴らしい!
密山
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2003年7月6日
こんにちは。お元気ですか?日本では梅雨明けが待ち遠しい毎日でしょうか? 六月の半ばでしたか通勤途上の朝、車の窓から合歓(ねむ)の木に花が咲いて
いるのを見てとても嬉しかったです。身を乗り出すように車道に生い茂る緑深い木々に混じって、なんとも物憂げな眠たげな合歓の花が見えました。英語では
silk tree
というそうで、あの濃い赤色が絹の色に似ているような気もします。大津に住んだ頃、6月になると瀬田川沿いに合歓の花が咲きました。それをカブに乗りなが
ら見上げて梅雨が明けるのを待ちわびていました。合歓の花がどこから来たのかは知りませんが、日本にもアメリカにも咲いてすごいなと思います。飛行機にも
乗らずいつの間にか移動して、どちらにも咲いて。
昨日の7月4日は独立記念日でした。テレビでもブッシュ大統領が演説したり、愛国的なお祭りムードとでもいいますか、そんな雰囲気を感じました。イラク
戦争のこともとても遠く感じます。僕の感受性のことは棚に上げて、戦争の是非を問いかけるような話はなく、アトランタ出身の米兵士が戦死するととテレビで
も大きく報道されていました。アメリカを讃美するようなカントリーソングがヒットし、でも心からそんな歌が受け入れられている雰囲気でもなくアメリカ人に
も色んな人がいるのだろう、そう思いました。三ヶ月がたちましたが、まだアメリカ人とじっくりそんな話をしたこともないのでまだまだ充分な見解はもてない
ですね。昨夜は近くの公園に花火を見に行きました。7月4日は街の広い公園では9時過ぎから花火のオンパレードです。アメリカでは夏時間を使っていること
もあり9時頃まで明るいのです。これっていいですね。夕飯食べてからまだ外で遊べます。あいにく雨が降りそうだったので、まだ明るいうちから花火が上がり
ました。トントンと勢いよく上がる花火を見ながら、バグダッドの空に上がるのは爆弾の花火だぞ、と心でつぶやいたりして。。
仕事の方もだいぶ慣れてきました。今までは高校生が相手でしたが、今度は小学生です。三年生から六年生までを教えていますが小学生ってエネルギッシュで
す。親がアメリカ人の子も日本人の子もいますし、国際結婚の子供も多いです。授業は日本語ですが、休憩時間には英語を話している子もいるし、英語と日本語
が混じった不思議な学校です。昼休みはいっしょにランチを食べて、時々すぐその後ドッジボールをします。食べたばかりのお腹でドッジを受け止める。ああこ
れが小学校の先生の嬉しさ、厳しさですね。掲示板の模様替えで色紙を切り張りしたり、クマさんやお猿さんの顔を描いたりと先生も人数が少ないのでお互いに
助け合って働きます。それがみんなよく働くのです。高校でのんびりと教えていた僕の三倍くらい働くので、僕も何とかついていくように、怠け心にむち打って
青息吐息の三ヶ月でした。前にも書いたけれど、ボーっとした頭で車に乗り込み明るく広い緑におおわれたなだらかな道を家路に向かう時が好きです。缶ビール
を目指して、FMの音を大きくして南部の陽射しと透き通った風を浴びながら、今日も一日終わった。あの感じがたまりません。
『今日一日の労は一日で足る』(聖書)
今日の夕方、近くのモール(小さなお店がかたまった所)を一人で歩きました。一人でふらりと入れるような喫茶店みたいな所がアメリカにはないのですが、
どこかにあるはずだと信じて徘徊していました。フエゴ・ラテン・カフェ と書いた石造りのおしゃれな店があるではないですか。OPEN
とネオン文字が光っていたのでドアを開けようとすると、男の人が出てきて僕の顔を見るなり「あなたはメンバーかい?」と言われまして思わず「いいえ、けっ
こうです」と答えてしまいました。何か変な会話だな。と入りそびれて隣りの店の前を通り過ぎると、ギターやらアンプを積んだお兄さんが先ほどの店に入ろう
としています。何か匂う?あのメンバーの意味は?マフィアのメンバー?会員制カフェバーのメンバー?もしやバンドメンバー?
夕暮れの陽射しを浴びながらそのままマーケットに入り、マグロの切り身とサッポロビールを買って家路をたどりました。夕飯の後、電話帳でフエゴ・ラテン・カフェ(ああ、いい名前だ)の番号を調べて電話しました。
「そちらでは今夜ライブがありますか?」
「ありますよ、毎週土曜日7時半からやってます」
「だれでも入れますか?」
「だれでも入れます」
ということはマフィアでも会員制のメンバーでもなく、僕はバンドのメンバーに間違われた?いいぞ、いいぞあの店が僕を呼んでいるのだ。というわけで来週7時半にもう一度行ってみます。その名はFuego
Latin Cafe。どんな所だったかは今度お知らせします。その店から二度と出られなかったら。。。
密山露美男
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2003年5月26日
僕の方もふた月たってようやく慣れてきました。住めば都、と思いアメリカの古里にしたいですね。アトランタを。昨日トニーとジャズフェスに行ってきまし
た。広い公園にたくさんの人が集まりバーベキューをしたり、踊ったりしながら思い思いにジャズを楽しんでいる様子は、音楽はもとよりその雰囲気に十分酔え
るものです。しかも無料のコンサートで上質の音楽を聴かせてくれます。音楽が生活の中にある、このあたりはアメリカの良いところかな。ではまたね。
密山
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2003年5月13日
ごぶさたしています。お元気ですか?僕も家族も元気です。アトランタに来て一月半が経ちました。イラク戦争が始まってまもなく日本を出ましたので皆さん
にはご心配かけました。到着して一週間後には仕事も始めました。最初の一月はアパートに家族五人と犬一匹との生活でチャオ(犬)が部屋の中にオシッコをし
たりして大変でした。大津に居るときは近くの野山を走り回っていたのに、環境が随分変わって可愛そうです。
アトランタは大きな街ですが、緑が生い茂り四月の半ばまで花ミヅキの花があちこちに咲いてドライブを楽しませてくれました。ドライブといっても50マイ
ル(80キロ)ぐらいで走り回るので最初は神経をすり減らして運転していました。今もハイウエイを走るのは怖いですね。こちらに来てまもなくのことですが
車道に入って左車線に入ってしまい、正面衝突するところでした。危ない、危ない。
四月の終わりに今の家に引っ越しました。子供達も自分の部屋が持てて嬉しそうです。アメリカの家にしてはそんなに大きくないけれど、裏庭が少し勾配に
なっています。西日が木漏れ日になってリビングルームに差し込むのがとてもきれいです。リスが時々出ては木に登ったり降りたり可愛いです。チャオもしばら
くはリスに吠えていましたが今では友達になったようです。日本のウグイスにはかなわないけれどこちらにも良い声で鳴く鳥がいますよ。真っ赤なコマドリがポ
ストの上に止まったりして絵になります。
アメリカはやはり車社会ですね。そのへんを歩いて散歩している人はめったに見かけません。どこへいくのも車です。チャオ同様、僕も大津の山川を歩き回っ
たのが恋しいですね。それでも仕事を終えて、車の窓を開けて、好きなラジオ局から流れるジャズを聞きながら木立におおわれたなだらかな道を車で走るときサ
イクリングにも似た気持ちよさを覚えます。誰かがアメリカの自動車は日本の自転車みたいなものだと言ってましたが、なるほどね。
そういえばこちらの天気はとてもダイナミックで変わりやすいです。この一月半の間にも冬みたいに寒かったり、夏みたいに暑かったりしました。四月の終わ
りのことですが、仕事帰りの夕刻でした。激しい雨が降り出したかと思うと突然雨がパチンコ玉くらいの雹(ひょう)になってカンカンと屋根を叩きつける音と
洪水のような道路に行く手をはばまれしばらく立ち往生しました。あの時はどうなるかと思いましたがワイパーの利かない豪雨の中で真っ白なアトランタの街を
眺めていると、ああ今生きているのだと妙に感動しました。
今回はこのへんで止めておきます。また気が向いたらお便りします。日本ももうしばらくしたら梅雨ですね。
密山
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2003年5月17日
お元気ですか。アパートから一軒家に引っ越して、家具も少しずつそろい、やっと落ち着いてきました。仕事は忙しいですが、ちょうど今日朝の礼拝で「傑
作」を歌いました。アメリカ人の先生が「良い歌ですね、是非英語にして子供達にも覚えてもらいましょう」と言って下さいました。機会があればもっと歌いた
いですね。 密山
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2003年4月7日
こんにちは。ここ(ジョージア州アトランタ)でも、連日、テレビでイラク戦争のニュースを見ます。リビングルームに座っていると、戦場はまるで遠い場所
のように思えるものですが、僕の生徒のお父さんが兵士としてイラクに赴いているということを聞き、僕はたいへんショックを受けました。兵士の家族は、精神
的にも経済的にも非常につらい時期を過ごしています。それが戦争というものなのでしょうか。さて、僕はとても忙しい日々を送っていますが、元気です。い
ま、アトランタは、花水木がいっぱいで、とても美しいですよ! では、また。
Norihiro Sasayama
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