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artist : NICK DRAKE |
title : 『 FIVE LEAVES LEFT 』 |
release : 1969年7月 |
label : ISLAND RECORDS |
tracks ( cd ) : (1)TIME HAS TOLD ME (2)RIVER MAN (3)THREE HOURS (4)WAY TO BLUE (5)DAY IS DONE (6)`CELLO SONG (7)THE THOUGHTS OF MARY JANE (8)MAN IN A SHED (9)FRUIT TREE (10)SATURDAY SUN |
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(5) / side B...(6)〜(10) |
members : NICK DRAKE,vocal,acoustic guitar,piano (10) ; RICHARD THOMPSON,electric guitar (1) ; DANNY THOMPSON,bass (1,3,6,8,10) ; PAUL HARRIS,piano (1,8) ; ROCKI DZIDZORNU,congas (3,6) ; CLARE LOWTHER,`cello (6) ; TRISTAM FRY,drums & vibraphone (10). |
producer
: JOE BOYD arranger : HARRY ROBINSON (2) & ROBERT KIRBY (4,5,7,9) |
related website : 未確認 |
(1)TIME HAS TOLD ME ▲tracks |
「時が解決してくれるもんサ、大きな海だっていつかその岸が見えてくることだろう。だから強がりな自分にオサラバするんだ」と歌う(と僕は解釈したのだけど、誤訳と思われる場合はご勘弁を)、明るい曲調のワルツ(1)。心の闇が晴れ、洋々たる気分に溢れたような爽やかな曲。しかし、その後の彼の死に様を思うと、ちょっと無情に聴こえてくる。 |
(2)RIVER MAN ▲tracks |
とても幻想的な4分の5拍子の曲で、本作中、僕が最も好きな曲でもある(2)。本作では5曲にストリングスが入っているのだが、この曲のみハリー・ロビンソンなる人がそのアレンジを行っている。一般的には残り4曲のアレンジを担当したロバート・カービーの方が評価が高く、そのアレンジも実際いいのだが、僕はこの(2)のストリングスがとても好きだ。ニックのアコースティック・ギターが快適な4分の5拍子を刻む中、3コーラス目に「フゥ〜」っと足元から這ってくるような感触のストリングスにゾクッときてしまう。そして、そのストリングスは徐々に厚みを増し、間奏では一面霧に包まれた後、一瞬その霧がパッと晴れ、またその霧の中へ包み込まれていくような、神秘的で幻想的な光景が脳裏に浮かんでくる。何かで読んだ気がするのだが、この曲は外国では車のコマーシャルに使われたそうだ。 |
(3)THREE HOURS ▲tracks |
ニックのギターの他に、コンガとウッド・ベースを加えた、6分強の長尺の曲(3)。このウッド・ベースがよく動くので、無国籍かつ不思議な躍動性を醸し出している。しかし、ティラノサウルス・レックスのようなエグ味はなく、あくまでもクール。 |
(4)WAY TO BLUE ▲tracks |
気高くも悲壮感漂うストリングスが印象的で、クラシカルな曲(4)。ストリングス以外の楽器は一切なし。基本的には悲しげなカラーが支配しているが、途中幾度も雲間から光が差すような明るさが顔を出す。この曲が好きだという人は結構多いようだ。因みに、CDのブックレット中には彼直筆のこの曲の歌詞の写真がある。 |
(5)DAY IS DONE ▲tracks |
下降するベース・ラインを基本軸に、(4)よりも悲しげなカラーが展開される(5)。彼のギター以外はストリングスのみ。極端に例えると、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」の導入部とビートルズの「ELEANOR RIGBY」を足して2で割った感じ。この曲のストリングス・アレンジは本作中一番凝っているのではないだろうか。 |
(6)`CELLO SONG ▲tracks |
その名の通りチェロが登場する(6)。ウッド・ベースのユッタリした乗りにパーカッションが加わり、明るく躍動的な雰囲気になる。途中、幾度かニックのハミングとチェロが似たようなフレーズをなぞる。それにしてもタイトルの前やクレジットの「CELLO」の前に付いている「`」は何を意味するのだろうか? |
(7)THE THOUGHTS OF MARY JANE ▲tracks |
フルートとギターが一瞬にして聴き手の眼前に明るく牧歌的な世界を映し出すかのような(7)。3コーラス目から入ってくるストリングスが優雅でたおやか。メアリー・ジェーンという女性の身の回りに展開するシュールな世界を歌っている模様。 |
(8)MAN IN A SHED ▲tracks |
軽やかにシャッフルする(8)。ギターはアルペジオの中にチョーキングを挿入したりして、幾分ブルージーなニュアンスも感じさせる。掘っ立て小屋に住む男と、その近くの豪邸に住む少女の話。途中までは3人称で話が進む。彼は彼女に気があるのだが、結局、彼はフラれてしまう。最後に2人称になり「“彼”は僕で“少女”は君」と種明かし。 |
(9)FRUIT TREE ▲tracks |
「名声なんて腐った果物の木のようなもんさ。切り株が地中にあるうちは育つことなんてないのさ」「人々は君がいる間は忘れてるくせに、思い出すのはホンの少しだけ」「雨や空気の他に誰も君を知る者がいないからって心配しないで。君が逝った後も彼らはしっかりと君を見ているはずだよ」と、まるで死後に評価された自分に向けて言い聞かせているかのような(9)。この(9)も(5)のように下降するベース・ラインを基本軸に展開される曲。ギター、ストリングスにオーボエ等も加わって、何となく高級感は増したものの、暗雲立ち込めるような沈鬱な雰囲気が聴き手を包み込む。 |
(10)SATURDAY SUN ▲tracks |
悲痛な曲が多い中、最後はホッと一息つけるような、ユッタリとした心休まるワルツの(10)。ニックの弾くピアノにボンヤリと寄り添うように鳴るヴィブラフォンが、聴き手の脳味噌の中に、何か実体のない模糊としたイメージのようなモノをフワッと沸き起こらせる。ふと日常を忘れてリラックスしたい時には最適な1曲。 |
メーカーに一言。日本盤なのだから、次に再発する時には是非とも歌詞の対訳を付けて欲しい。「彼のイメージに富んだ歌詞を訳すのは難しい」だとか、「そんなのは野暮だ」とか言わずに。 |
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