artist : THE BLUE STARS |
title : 『 LULLABY OF BIRDLAND 』 |
recorded date : 1954年11月 |
label : EMARCY RECORDS |
tracks ( cd ) : (1)LULLABY OF BIRDLAND (2)TOUT BAS (Speak Low) (3)GINA (4)PLUS JE T'EMBRASSE (Heart Of My Heart) (5)TOUTE MA JOIE (That's My Girl) (6)LES LAVANDIERES DU PORTUGAL (The Portuguese Washerwoman) 【ポルトガルの洗濯女】 (7)MISTER L'AMOUR (Mister Sandman) (8)EN 1920 (In 1920) 【1920年】 (9)EMBRASSE‐MOI BIEN (Hold Me Close) (10)LETTRE A VIRGINIE (Letter To Virginia) 【ヴァージニアへの手紙】 (11)LA DANSE DU BAISER (The Kissing Dance) (12)MAMBO ITALIANO |
tracks ( analog ) : side A...(1)〜(6) / side B...(7)〜(12) |
members : CHRISTIANE LEGRAND,first soprano voice ; JEANNINE DE WALEYNE,second soprano voice ; NADINE YOUNG,contralto voice ; BLOSSOM DEARIE, ? voice ; FATS SADI,first tenor voice & vibraphone ; CHRISTIAN CHEVALIER,second tenor voice & piano ; ROGER GUERIN,baritone voice & trumpet ; JEAN MERCADIER,bass voice & piano & alto saxophone. |
producer : 不明 |
related website : 『 Blossom Dearie Online 』(ブロッサム・ディアリーの公式サイト) |
(1)LULLABY OF BIRDLAND ▲tracks |
タイトル曲(1)はジョージ・シアリング作曲の名曲。相当な数 (150種以上あると言われてます) のカヴァー・ヴァージョンがある中でも、上位に位置する美しさ (ホントは1位と言いたいところですが、全ヴァージョンを聴いたわけでもないし、皆さん各々お好きなヴァージョンがおありかもしれないので) と言われる仕上がり。この(1)とジャケの雰囲気がピッタリなので、一気に引き込まれてしまいます。 |
(2)TOUT BAS (Speak Low) ▲tracks |
(2)はクルト・ワイル作曲の名曲。“幽玄な美しさ”とでも言ったら良いのでしょうか、ボンヤリとして怪しげでありながらも、とにかく美しい。これもまた数々のカヴァーがあります。ハーパース・ビザールは A & M × CTI 風味のソウル・ジャズというカンジでカヴァーしてました (『 AS TIME GOES BY 』 に収録。'76発表ながらも初CD化は'92年) 。 |
(3)GINA ▲tracks |
(1)は雪の降る街の中、(2)はその帰り道だとするならば (あくまで僕の想像ですが) 、(3)は帰宅してホッと一息、暖炉の前のテーブルでハウスのシチューを囲んで一家団欒、といった雰囲気の曲。フランスの作者不詳の歌。2分ちょっと行った所で一人だけ歌詞を間違えてますが、御愛嬌。気にしなきゃ気付かないかも。 |
(4)PLUS
JE T'EMBRASSE (Heart Of My Heart) (5)TOUTE MA JOIE (That's My Girl) (7)MISTER L'AMOUR (Mister Sandman) (11)LA DANSE DU BAISER (The Kissing Dance) ▲tracks |
軽快なヴィブラフォンに導かれて始まる(4)、スキャットで始まる(5) (これも作曲者不詳) や(7)、(11)はまるでフランスの街の中を軽やかに歩いているように感じさせてくれます。これらの曲を始め、随所にスキャットが施され、フランスっぽさを引き立てています。でも、同じスキャットでもアメリカっぽくないのはなぜなんでしょうか。発音が違うからだとか、どこか朴訥でマヌケ (あくまでイイ意味で) な感じだからだ等、他にも色々浮かびましたが、どれも決定的な理由じゃないような気がします。やはり“フランスだから”なのでしょうか。 |
(6)LES
LAVANDIERES DU PORTUGAL (The Portuguese Washerwoman) 【ポルトガルの洗濯女】 (8)EN 1920 (In 1920) 【1920年】 ▲tracks |
“ブンチャツブンチャ、ブンチャツブンチャ”とユーモラスなリズムの(6)、チャップリンが出てきそうなイントロの(8)がコミカル。特に日本人には、「武田っ、武田っ」と連呼する (ように聴こえる) (8)が印象に残りやすいのでは。コミカルと言っても、彼らなりのクールさからは絶対出ていないところには感心。 |
(9)EMBRASSE‐MOI
BIEN (Hold Me Close) (10)LETTRE A VIRGINIE (Letter To Virginia) 【ヴァージニアへの手紙】 ▲tracks |
(4)〜(8)と軽快な曲が続いた後、再び穏やかな(9)、(10)。(9)は元はシャンソンなんだそうですが、全然そんなことは感じさせず、ゆったりとしたジャズ・バラードに仕上がってます。(10)もフランスの曲ですが、これも彼ら流に仕上がってます。寒い中にも暖かさのある感じ。ホントほっこりします。 |
(12)MAMBO ITALIANO ▲tracks |
軽快な(11)を挟んだ後、彼らの真骨頂ともいうべき(12)が登場!クールなヴィブラフォンに導かれて始まるラテンのリズム。ソフトなフランス語。ここまではホントにクール。しかし、サビが“マンボ”で“イタリアーノ”!狙ってないのにコミカルで間抜け。なのに、最後は「マンボ・マンボー、イタリアーノー」と歌いつつもクールなハーモニーで決めて、もう一回レコードを初めから聴きたい気分にさせてしまうところが素晴らしい。“コミカルで間抜け”なところも含めて、やっぱりクール。彼らの魅力“クール”“コミカル”“キュート”の全てが詰まっています。ローズ・マリー・クルーニーがこの曲をヒットさせているらしい (ベスト盤等に収録) のですが、果たしてこのヴァージョンを超えているでしょうか。聴いてみたいものです。 |
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