さて、あけぼのも出発し八戸行の普通列車のいす取りへ向かう十三君も行ってしまい、一人旅です。何故こんな事を
したのか説明しましょう。普通の俺なら急行はまなすで北海道へ渡り、次の日の北斗星で帰る、と言う感じでしょうね。
ですが、蟹田〜青森間を485で走る普通列車があると知り、それに乗るために三厩を選んだのです。今思えば、青森に
泊まって1往復すれば良かったのですが、構わず行きます。
まず、JR北海道の特急、「スーパー白鳥」に乗ります。自身初の北海道の車両でしたが、
JR東日本内だけを乗り蟹田で下車。その後、津軽線終電で宿を目指します。因みに北海道・東日本パスなら、特急を乗る時に
乗車券も買わねばならないのですが、この区間に限り特急券だけで乗せてくれます。青森〜蟹田は500円でした。
その蟹田ですが、実はローマ、ニューヨークと緯度が一緒なんですね。と言っても、青森とかでも
そこまで変わらない気が。その前に蟹田がニューヨーク・ローマと並んだところでショボさが際立つだけです。いわゆる自爆…。
因みに、別の看板には「津軽海峡線のオアシス 蟹田」と。あのー、津軽海峡線ってそんなに過酷な行路なんでしょうか。
まあそれは良いとして、そこから乗った普通電車では、三厩方面の終電と言う事とまだ7時台だったことで、その沿線に住む
学生が乗り込んできました。「青森山田」ってあの愛ちゃんの…、と知ってる単語があったのが嬉しかった。一応、これから
早稲田と関係を持つ人でもありましたし。
宿自体は終点の一つ前、津軽浜名付近にあるのですが、乗りつぶしのため三厩まで乗り、
そこから宿まで歩く事に。写真は三厩駅です。終着駅っぽい雰囲気出てますか?乗るのは簡単、ここから歩きですがその距離約3km。
これを可能と踏んで来たものの、今改めて考えると3kmって大きい…。この辺ではこれで一駅分ですから、感覚も狂います。しかし、
折り返しは無いので、歩かなければ宿には着きません。覚悟を決めて歩きます。道路には海沿いと国道の二種類があり、迷わず
国道にしたのが凶と出て真っ暗。歩く人など誰もなく、通る車も5分ごとぐらいしかない。民家はなけりゃ信号もない、悲しい
一人歩きです。三厩には、竜飛岬へ向かうバスの客はいたものの、歩く人はほとんどおらず。歩道はもはや凍っていて滑るので
車道を歩くことに。途中には青函トンネル入り口公園と書かれた看板があり、ここで撮影が出来るそうですが、行く気力なんて
出るものですか。途中海沿いの道に出ると蛍光灯がちらほら。こっち選べば明るかったではないか、と後悔先に立たず。しかし、
この道は通行者も少ないのか凍っていたので、いわゆる「どっちもどっち」。坂道がない海沿いの方が当たりに感じますが。
携帯ライトを頼りに40〜50分歩き、何とか目的の宿に。着いた頃にはもはや憔悴仕切った私は、明日の帰宅に向けてくつろぐ事に。
だけど、石油ストーブ、寝る時は付けるべきなのかどうか…。さあ、明日は最終日。津軽浜名から一気に東京へと駆け降ります。
泊まったホテルは今別ホテル。素泊まり4000円は、この辺の宿にしては奇跡の安さです。来る時は
真っ暗で分からなかったけど、実は眼下に見事なまでの津軽海峡が。明るいだけでこうも気分は上向くのか、と太陽光エネルギー
から多くの力を受けた私。もちろんこういう時は、「♪津軽海峡、ふーゆげーしきー」と歌うしかないですよね。太陽光エネルギー
を受け鼻歌混じりで歩いた俺は、行き道では暗くて分からなかった景色を思いの外楽しみつつ、最寄の津軽浜名駅へ。この駅の
列車は1日5往復。その内1往復だけ青森〜三厩を直通します。写真は津軽浜名〜今別間の道路から望む津軽海峡。
本数でいえば岩泉線に近いのですが、利用客でいえばこっちの方が全然勝っています。北海道新幹線
「奥津軽」駅が開業すると、津軽線蟹田〜三厩間にある駅「津軽二股」駅、津軽海峡線蟹田〜木古内(北海道)
間にある「津軽今別」駅と同位置に新幹線の駅が開業となるため、二股を中心とした運行体系が確立すれば、
津軽線全体ももっと活性化しそうです。頑張れ、津軽線。因みに、青森〜蟹田間は、津軽海峡線へ直通する
特急列車も数多く走っているので、本数がそれなりに確保されているのです。ぜひ三厩にも列車を…。
先ほども言ったとおり、今日の目的は蟹田〜青森で走っている485の各停に乗ったあとはひたすら
東北本線を南下します。そのため、気道車はこれが最後かなと思いつつ、途中の中小国信号所で津軽海峡線との合流も見つつ、蟹田に
向かいます。昨日、三厩に着いた終電は、そのまま駅で放置されるらしく、津軽浜名では昨日と同列車乗り込みます。折り返しがあれば
歩かず済んだのに…。写真は津軽浜名駅にて撮影。
さあ、これがラストの大目的、特急型車両の普通電車です。これは、車内で自由席グリーン券を発売してるんですが、
もはや自由席で十分。実際にグリーン車を使おうとする人は少なかったです。途中交換待ちがありつつ青森へ向かいます。この列車は、
青森〜函館を結ぶ特急白鳥の車両が、運用の関係で毎日普通に普通列車に使われる、と言うもので、青森〜蟹田を1往復します。はっきり
言って6両も無駄ですが、なんと乗客の多くは学生…。青森の学生は毎朝こんなで通学してるのかと思うと、羨ましいやら腹立たしいやら…。
しかし、乗車券だけでこれに乗れるのはやはり嬉しいです。わざわざ三厩まで行った甲斐があったってもんですよ。写真は蟹田駅にて撮影。
さて、青森からは地味に八戸を目指すつもりが、途中野辺地で後続の快速に乗ることに。
そしたら気道車でキハ100でした。これは、JR東日本最北端、下北半島から来る快速「しもきた」という列車で、下北半島から
乗ってくる人が多いようです。かなりの混雑ぶりに驚きつつ、今度こそこれが最後の気道車。八戸へ向かいます。写真は
野辺地駅にて撮影。
さあ、八戸からは盛岡までのちょっとだけ新幹線を。だって昨日青い森鉄道は乗ったし。と思った乗り換え口でこんな案内が。
ご丁寧に乗れませんとは親切ですね。あと、行き先にIGRと入ってる辺りにも感心です。因みに、これがあるので私たちは北海道・東日本パスを
チョイスしたわけです。ちょっとした感心も持ちつつ、新幹線で盛岡へ向かいます。
新幹線、この区間は未乗の為、乗り潰しもしたかったんです。特定特急券で自由席料金で指定席に乗れるという制度を活用し、
盛岡まで新幹線に乗ります。指定席に分け入って座るのでやりにくい事この上なしですが、そこは気合いで…。盛岡では新幹線の連結を見ました。
行き先に東京とか見ると帰りたくなりましたが、ここは頑張りどころ。鈍行で東京を目指すわけです。写真は盛岡駅にて撮影
ここまできたらあとは南下するのみ。ひたすら暇と思いきや、思いがけず十三君と同じ列車となり、仙台まで話相手に
なってくれました。ぶっちゃけいてくれたから苦痛はほぼ無かったものの、一人で盛岡〜仙台はどうしようもなくきつい。東北の弱点ですよ。ともかく
話しながら行くことができた2人、仙台に着くと彼は常磐線へ。私は尚東北本線を南下します。写真は(恐らく)盛岡駅で撮影。701系は、おそらく今合宿で
一番見ていますが、掲載しているのはこれだけ。あまり撮影意欲がわかなかったので…。
これは、仙台〜福島を結ぶ快速電車「仙台シティラビット」です。臨時列車で停車駅も少ないのですが、やはり新幹線とは
雲泥の差が。乗り心地は良いですけどね。特に東北本線701系からこれになったので乗り心地はかなり良く感じました。あと、この455系は、まもなく廃車の
運命とか。その姿をカメラに収める人が結構いたことに驚きでした。そこに紛れる私…。2日目のところに乗せた721系のJR用の車両が今後増えるようです。
写真は仙台駅にて撮影。
福島からは、黒磯行に乗り関東へ戻ります。もはや撮影の気力も寝る勇気も失った私は、死人同様に719系で黒磯に。途中郡山で
長時間停車があるも、撮影意欲は湧かず、夕食をやっと取れた程度。あまりの体力消耗ぶりに驚いています。719系に長い間揺られたあと、黒磯では211系を
見ました。そんな黒磯の駅看板。残りメモリあと2枚となっての一枚です。もう一枚は、乗り換え先の宇都宮の看板でした。車両なんか撮れませんでしたよ。
車内で必死にいらない写真探して消して作ったメモリの空きなのに…。ともあれ帰ってきた事を実感しつつ乗車。とはいえ宇都宮までは都会らしさもなく、
黒磯の田舎さを感じました。きっと明るければイメージも違うんで
しょうけど。その後宇都宮からは都合良くあった快速ラビットで快適に上野まで。乗客はそう多くなくとも、15両ですもん。あたりまえです。さて、思いの他
快速がつっとばす事に驚きつつ、上野に到着。そこからは京成線に始発から座って帰りました。それ位しか記憶に無いほど福島から先は気力無かったです。
ですが、無事に帰宅。在来線だけで、三厩〜千葉は1日あれば帰ってこれる、と言うわけ(八戸〜盛岡が在来線でも可能)。ですが、相当な気力、体力がいるのは
覚悟しましょうね。私も、今思えばまたやりたいように思いますが、実際にやるのは御免ですね(笑)。
旅仲間って大事。一人旅って周りに人がいないと本当に間が持ちません。鈍行ばかりも体力負荷は高い…。ですが、
たまにはこんな旅も良いのかな、と改めて思う今日この頃でした。
皆さん、最後まで見てくれてありがとう。そして、鉄道研究部、3年間ありがとう、と言う気持ちを持って無事に
終わる事ができた春合宿でした。これも立派な青春ですよ。振り返ってみれば。なんて思い出に浸る今日この頃。
各路線の詳細は、後日私独自で開設するページに載せる予定なので、小ネタ等は完全に省略させていただくこと、
御了承ください。
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