第3曲 「主の栄光に感謝します」(バス独唱)
 信仰により慰めを得た明るい確信を歌う。カンタータBWV138「いかなれば汝は悲しみくずおるるやわが心よ」からのアリア「私は神を信頼します」の転用。


第4曲 「神なる主」(ソプラノ、アルト二重唱)
 ホモフォニックな美しい二重唱で、嘆願する祈りは、信仰の確かさを呼びかけている。カンタータBWV79第5曲「神よ、見捨て給うなかれ」の転用。


第5曲 「主のみ聖なり」(テノール独唱)
 第1曲「キリエ」と同様カンタータBWV179第3曲のアリア「偽善者は神の前に立つ資格なし」の転用。原曲の厳しい教訓調の内容は、神への賛美の裏返しである。


第6曲 「精霊と共に神の栄光のうちに」(合唱)
 大きな合唱フーガの展開を聞かせる。カンタータBWV17第1曲「感謝を捧げる者は神をあがめる」の転用。原曲はこのカンタータの主日の聖句(ルカ17:11〜19)にある、イエスにより癩病がいやされたサマリア人の喜びと感謝を歌ったものである。

(後藤田篤夫)

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